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2016年6月11日

大地震 南海トラフ

P6110052.JPG震度6弱以上30年以内確率 南海トラフ沿い上昇 政府の地震調査委員会は10日、全国各地で今後30年以内に震度6弱以上の大地震に見舞われる確率を示した。千葉市の85%など関東から四国にかけての太平洋側で軒並み高い数値となった。南海トラフ沿いでは前回より確率が上昇した。 全体の傾向は14年12月公表の前回から変わっていない。千葉市、水戸市、横浜市が80%を超え、静岡市、徳島市、高知市なども70%前後だった。 委員会は「確率が他より少ないからと言って安心してよいわけではない」と強調。 今後、数字の伝え方などを改善する考え。熊本地震も断層の再調査を踏まえて反映していく予定。

2012年9月22日

小水力発電、農業向けに開拓

用水路などでも発電できる小水力発電機を農業関係者や自治体に販売する動きが相次いでいる。ベンチャー企業のシーベルインターナショナルは大阪ガスと組み、初期費用ゼロのリース方式導入で設置台数を6倍に増やすほか、中型以上を製造・販売してきた日本工営も小水力に参入した。再生可能エネルギーの普及を促す制度の導入を追い風に、新たな販路開拓を目指す。

太陽光や風力など再生可能エネルギーでつくった電気を固定価格で全量買い取る制度が7月1日に開始。日射量や風量に左右されやすい太陽光、風力発電に比べ、水力発電は発電量が比較的安定するメリットがある。

シーベルは大ガスと組み、導入しやすい仕組みを構築した。大ガス子会社のエナジーバンクジャパンが農村の事業者と共同で小水力発電機をリース会社から借りて運営する。

初期費用はゼロで、リース料を売電収入で賄い、残りの収入をEBJと顧客がわけあう。

農業用水を管理する土地改良区連合や自治体などに売り込む。シーベルは発電能力10キロワットの小水力発電機が主力。東日本大震災以後、非常用電源として引き合いが増えたが、約1200万円と高価な初期費用が導入時の負担になっていた。

これまで全国に20基設置したが、大ガスと組むことで来年度は120基程度の設置を目指す。

建設コンサルティング大手の日本工営は小水力発電機市場に参入した。従来は2000~5000キロワット級の中型以上の製造・販売を手掛けてきたが、今後400キロワットの発電機も販売する。

2012年7月27日

電力需要 今夏最大に

東京電力など電力7社で27日、管内のピーク時の需要が今夏最大を記録した。東電は午後2時台に5088万キロワットに達し、これまでの最大だった26日を157万キロワット上回った。東電や中部電力などで供給力に対する使用率が90%を超え、電力需要が「やや厳しい」状況になった。大型火力発電所のトラブル防止が各社の大きな課題になる。

東電管内の電力需要が5000万キロワットを超えるのは東日本大震災直前の2011年3月7日以来。同社の27日の供給力は5580万キロワットで、使用率は91%に達した。高温で家庭での冷房利用などが増えたとみられる。

このほか、北海道電力、東北電力、中部電力、中国電力、四国電力の各管内でも今夏最大を記録した。

2012年6月12日

放射性物質 除染研究進む その2

産総研は低濃度の酸で土壌から抽出する技術や、青色顔料のプルシアンブルーのナノ粒子で吸着する汚染装置を開発した。今後、汚染現場で装置の実証試験をしたいと考えている。

このプルシアンブルーはセシウムの吸着材として注目を集め、最近よく使われている。当初は事故原発の汚染水処理で鉱物のゼオライトが話題になったが、様々な物質を吸着しセシウムには効率が悪い。

プルシアンブルーはセシウムを選んで吸着する。仕組みははっきりしないが、ジャングルジムのような結晶構造の隙間にセシウムがうまく収まるらしい。

水に溶けたセシウムはイオンになっており、半径はナトリウムなどのイオンより大きい。だが、水中では周りに複数の水分子がつき、この状態の半径は逆にセシウムが小さい。水分子の数が他よりも少ないからだ。この半径が「小さいおど入る」。セシウムの場合は隙間より少し小さく、入らないナトリウムは大きい。入ると安定して出にくくなるとみられる。

2012年6月11日

放射性物質 除染研究進む その1

東京電力福島第1原子力発電所の事故で広がった放射性物質を処理する除染の研究が進んでいる。特に問題となっている放射性セシウムについて活発で、吸着では青色顔料の働きが有望と注目されている。ほかにも新たな材料が開発されており、安全に素早く処理する技術の確立が求められている。

除染対象は膨大な量になる。燃やせるゴミは灰にして量を減らせる。国立環境研究所の大迫・資源環境・廃棄物研究センター長によると「一般にごみを燃やすと重量は10分の1、容積はそれ以下に減らせる」。

燃やすと2種類の灰が出る。燃えカスの「主灰」と、ばいじんの「飛灰」だ。条件によって、それぞれの灰にセシウムがどれぐらい移るかは変わってくるという。主灰は水にされされてもセシウムが溶け出しにくい。飛灰は水にセシウムが溶け出しやすく、灰の処理にはそれを考慮した対策も必要という。国環研では埋立地を模擬した実験にも取り組んでいる。

セシウムは様々な状態で環境中にとどまっている。産業技術総合研究所の川本徹グリーンテクノロジー研究グループ長は「粘土や有機物に吸着されたり、塩化物や酸化物といった化合物になったりしている。水に溶けてもいる」と解説する。

セシウムを取り出したり、水に溶けたセシウムを吸着したりする工夫がいる。

日本経済新聞より

2012年5月26日

世界のCO2排出量最高に

国際エネルギー機関(IEA)は24日、2011年に世界で排出された二酸化炭素が前年比3.2%増の316億トンに増え、過去最高を記録したと発表した。中国やインドなど新興国の排出量が世界全体の排出量を押し上げた。新興国の経済成長を伴う排出増にどう歯止めを掛けるかが課題になりそうだ。

IEAが算出するのは、化石燃料を消費することによって排出されるCO2で、温暖化ガス全体の約9割を占める。世界の06~10年の平均増加量は6億トンで、11年は約10億トンと大きく上回った。燃料別の内訳は石炭が45%、石油が35%、天然ガスが20%だった。

世界最大の排出国である中国は前年比9.3%増で、7億トン以上増加。インドの排出はロシアを抜き、中国、米国、欧州連合(EU)に次ぐ世界4位になった。

先進国の排出は減少傾向。発電部門でCO2排出の多い石炭から、排出の少ない天然ガスへの転換が進んだことや、運輸部門でガソリン消費が減ったことなどが寄与した。米国は1.7%減、EUは1.9%減った。

日本は東日本大震災による原発事故で2.4%伸びた。

気候変動の国際交渉では、先進国に温暖化ガスの排出量削減義務を課した京都議定書に続き、中印など新興国を含めた新枠組みの議論が始まっている。

世界全体で共有する目標としては、産業革命前と比べ地球の気温上昇を2度以内に抑えることがある。ただ11年は中印が大きな伸びを示したことで、IEAは「データは、目標実現がますあす難しくなっていることを示している」と分析する。

2012年5月14日

自家発電力 通年で外販

キリンビールは横浜工場で使用する自家発電余剰電力売却を通年に拡大する。昨年は東日本大震災後の電力不足に対応して、夏場などに限定して東京電力に売電した。今年も電力供給の懸念が続いており、大口需要家に電気を小売りする特定規模電気事業者(PPS)に継続的に売電する。同工場の約1万8000キロワットの発電能力のうち最大1万キロワットを売電する。

同工場は2007年から都市ガスを使う自家発電装置を3基設置。うち2基で工場の使用電力を賄えるが、3基とも動かし余剰分を売電する。消費財メーカーが自家発電装置を使い継続的に売電する例は珍しい。

2012年5月10日

火力で代替えできる?

原子力に代わる電源として火力発電の存在感が増している。東京電力の火力発電の比率は、東日本大震災前の2010年夏の65%から、今夏は80%にまで上昇する見込みだ。ただ、燃料費の増加が家計や企業の負担増につながる負の側面も見逃せない。

政府の需給検証委員会が原発の停止に伴う影響を試算したところ、燃料価格が横ばいで推移しても、12年度の燃料費は前年度実績より0.8兆円増えることがわかった。原油価格が2割上昇すると、増加額は1.5兆円に膨らむ。これは日本全体の電気料金の約1割に達する。

燃料費の増加は電力会社各社の経営を圧迫する。政府の試算では、電力9社合計の最終赤字は13年3月期で約2.6兆円に上がる見込み。電気料金の引き上げを示唆する声が出る。

火力発電には別の弱点もある。設備の故障などのリスクがつきまとうことだ。
東電も深刻な電力不足に直面していた昨年7月末、予定外の運転停止により約400万頃ワット分の供給力が落ちた。ボイラー設備から燃焼ガスが漏れた鹿島火力発電所4号機が急きょ点検に入るなどしたためだ。

主力のガス火力は通常に稼働しても、夏場は10~20%の出力が下がってしまう。気温の上昇で空気の密度が下がると発電するタービンの出力が落ち、発電量が細る。原発の不足を補える機動性は火力の魅力だが、安定性を欠く面もある。

2012年5月 9日

予知より減災重視

想定の科学的根拠について、海洋研究開発機構の小平秀一上席研究員は「モデルの確かさの議論はこれから」と指摘。想定外の大地震に見舞われた地震学者らのたじろぎが厳しい予測につながった面を否まない。

それでも一連の新想定により、「東海地震だけは予知可能」との前提に立つ現行の地震対策の見直しは不可避になった。

国は、78年成立の大規模地震対策特別措置法(大震法)に基づき、予知研究などに資金をつぎ込んできた。最近10年間の気象庁の地震調査研究関係費の大半は東海地震向け。強化地域に指定された静岡、山梨両県などの施設整備費は、同法で国が手厚く補助している。

他の地域でも大きな被害の可能性が明らかになったことを受け、中川正春防災担当相は「東海と東南海、南海に関する法律を一本化する」と大震法の見直しに言及した。

地震予知に批判的なロバート・ゲラー東大教授は「津波でも命だけは守るソフト面の減災対策が重要だ」と強調する

国民に広がる不安を払拭するには、新想定にどう対処するかという明確なメッセージが不可欠だが、国の動きは遅い。大災害で都内が壊滅した場合、代替え拠点をどこに置くかは「実際に起こったら決めるしかない」のが実情だ。

2012年5月 8日

福島 ホットスポット26ヵ所

福島県郡山市の市民団体「安全・安心・アクションin郡山」などは7日までに、郡山市教育委員会への情報開示請求などの結果、市内の少なくても14小学校と7中学校、5保育所で、年間被曝線量で20ミリシーベルトに相当する毎時3.8マイクロシーベルトを超える「ホットスポット」があったと発表した。

開示資料によると、市教委は1月、市内の小中学校に対し、定期的に測定している校庭や教室を除く、側溝や生け垣、雨水の排水口など敷地内8ヵ所の空間放射線量の測定を依頼した。

4月に市教委に提出された測定結果では、地上1㎝の高さで、中学校では側溝で毎時20.4マイクロシーベルト、小学校では体育館裏で5マイクロシーベルト、排水口で8.1マイクロシーベルトなどを計測した。保育所では側溝7.7マイクロシーベルト排水口で8.1マイクロシーベルトなどだった。

市教委は原発事故以降、校庭での活動を3時間以内に制限してきたが、新学期からは「校庭の線量の平均が0.2マイクロシーベルト以下になった」として解除。同団体の代表は「校内に線量が高い所がたくさんある。保護者に説明もなく実施された3時間ルールを撤廃を、撤回してほしい」と話した。

文部科学省は原発事故後、中学校は高さ1メートル、そのほかは高さ50㌢で、毎時3.8マイクロシーベルトを基準に学校での屋外活動を制限したが、昨年8月に基準を廃止した。

2012年5月 6日

巨大地震どう備えるか

太平洋沖の「南海トラフ」や首都直下の巨大地震で津波や震度の想定が相次いで見直され、波紋が広がっている。東日本大震災の惨事を二度と起こさないために備えは欠かせないが、財源や時間には限りがある。従来の政策の延長ではない新たな発想による防災力向上が不可欠だ。

見直しでは2003年と2006年の前回推計が大幅に引き上げられた。自治体の衝撃は大きい。最も高い34.4メートルの津波が予想される高知県黒潮町は役場を海抜22メートルの場所に移転する計画だったが、見直しを始めた。住民の多くは海岸近くで暮らしており、「町がなくなる」との声が上がる。

企業は対応を急ぐ。JX日鉱日石エネルギーは高知県や和歌山県など太平洋岸12ヵ所のガソリンスタンドを新型に置き換える。供給が当初混乱した東日本の経験を踏まえ、非常用電源などを設置。第1号は3月、宮城県石巻市に完成した。
「絶対こけない建物をつくる」。エステーは、1952年から使用する東京・新宿の本社を新たに想定された震度7に耐えられるビルに建て替える。完成は来春。会長は「安全と安心は金で買える」と事業継続に意欲を注ぐ。一方で戸惑いの声も。マルエツは全店と全店が首都圏に集中。専務は「本社の代替え機能を関西などに置くことはできない。対策には限界があり、頭が痛い」。