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2013年8月21日

メガソーラーに第一生命が出資

第一生命保険は大和証券グループと共同で、愛知県と香川県で今夏に着工予定のメガソーラー(大規模太陽光発電所)に出資する。出資額は合計10億円程度なるもよう。安定的な売電収入で高い投資利回りが期待できるメガソーラーへの出資で、運用収益の向上を狙う。

2013年8月20日

太陽光発電の性能認証

太陽光発電システム施工大手のウエストホールディングス(HD)は太陽光発電所の発電量の見通しなど性能を認証するサービスを始める。ドイツの認証機関を連携し日本で業務を代行する。太陽光発電所を計画する企業は多いが、建設費を調達できないケースもある。第三者が性能を認証することで金融機関から融資を受けやすくする。 ドイツの第三者認証機関、テュフズードと業務提携契約を結んだ。同社は国際的な標準化機関である国際電気標準会議(IEC)の基準に基づき、世界で太陽光発電所の性能などを認証している。 ウエストは認証を希望する事業者の太陽光発電所の設計などを調査して報告書を作成。テュフズードは報告書の提出を受けて認証証書を発行する。認証は発電規模によって変わるが150万円程度から取得できる。

2013年8月19日

三菱商事 仏太陽光発電所に出資

三菱商事は仏電力公社(EDF)グループの2つの太陽光発電所に50%出資する。出資額は20億円程度で、2ヵ所合計の発電容量は5万6千キロワット。EDFグループと共同運営する太陽光発電所は、1月に資本参加した1ヶ所を含め合計3ヵ所となる。 三菱商事が出資するのは、EDFの再生可能エネルギー子会社、EDFエネルジ・ヌーベル(EDFEN)がパリ南部と同西部で運営する2つの太陽光発電所。総事業費は230億円強で、それぞれ2012年5月、同9月に商業運転を開始した。 3ヵ所の発電容量は11万1000キロワットにのぼる。

2013年8月18日

ワタミ 北海道でメガソーラー

外食大手のワタミは北海道に出力1万5000キロワットの大型メガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設する。投資額は50億円になる見込み。売電収入を確保するほか、建設用地を借りる地元の自治体と連携し食材の仕入れ先の拡大も狙う。 メガソーラーは北海道苫小牧市に近い厚真町の約25ヘクタールの遊休地で建設し2014年11月に稼働させる。厚真町はメガソーラーの事業者を公募。ワタミが秋田県に風車を建設する際にも協力している市民風力発電と共同で事業を落札。再生可能エネルギーの固定買取価格制度を利用して北海道電力に売電する。 発電量は一般家庭5000世帯分を賄える規模。年6億円の売り上げを見込む。 ワタミは厚真町と連携を強化して、食材の仕入れ先を拡大する。同町でとれるシシャモなどの海産物を直接調達する。メガソーラーを設置する遊休地でも食材を生産する。 太陽光パネルの下でも育つミントなどのハーブ類を遊休地で育て、居酒屋で提供したい考えだ。

2013年8月13日

欧州向け太陽光パネル 中国輸出規制

中国が自国製太陽光パネルの対欧州輸出規制を始めた。欧州連合(EU)が中国製パネルに課すとしていた反ダンピング(不当廉売)関税を回避。最大の輸出先市場で一定の販売量を確保する。輸出規制は大企業に有利。 輸出規制は中国からEUへの輸出枠と最低輸出価格の設定が柱。8月6日から実施した。業界関係者によると輸出枠は年700万キロワット分、最低輸出価格は発電能力1ワット0.56ユーロ(約72円)という。2012年度の4割に相当する。価格はは従来より3割弱高くなる。

2013年8月11日

JXエネルギー、太陽光発電4倍

JX日鉱日石エネルギーは8日、太陽光発電による売電事業の規模を約4倍に拡大すると発表した。沖縄、秋田、福島の各県に大規模太陽光発電所(メガソーラー)を新設し、合計の発電能力を2万2千キロワットに増やす。投資額は3ヵ所合計で約50億円。広大な敷地を有する閉鎖した製油所や油槽所の跡地を活用する。 沖縄県に同社最大の出力1万2千キロワットのメガソーラーを設ける。コスモ石油と共同出資する石油備蓄会社、沖縄石油基地の遊休地に建設する。2015年3月に発電を開始する。 このか秋田製油所跡地で14年8月に4千キロワット、小名浜油槽所跡地で同3月に1千キロワットの施設を稼働させる。 JXは宮城県と山口県でメガソーラーを運営中、建設中の茨城県でのメガソーラーを含めると、5千キロワットの発電能力を持つ。

2013年8月 9日

双日、メガソーラー参入

双日はメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業に参入する。約350億円を投じ国内4カ所に発電容量計10万6千キロワットの発電所を建設。全量を各地の電力会社に売電する。丸紅など大手商社のメガソーラー事業がでそろう。 青森県六ケ所村では7万1千キロワットと1万9千世帯分の電力を賄える発電所を2014年4月に着工する。16年末に稼働させる。発電容量は東日本最大級という。 ほかにも北海道小清水町、愛知県美浜町、熊本県錦町に計3万5千キロワットの発電所を14年以降、順次建設。いずれも韓国LG電子製の発電パネルを採用する。 各地に事業会社を設立し発電所を管理、運営する。国は今年度から電力会社の買い取り価格を1キロワット時42円から37.8円に引き下げたが、双日は4施設とも昨年度に国の設備認定を受けたことなどから42円で売電できる。 今年に入り大手商社は相次ぎメガソーラー事業に参入。住友商事は国内3カ所で計6万キロワットの発電所を順次建設するほか、伊藤忠商事も6月に専業会社を設立した。

2013年8月 8日

GE 太陽電池で提携

米ゼネラル・エレクトリック(GE)は6日、太陽電池分野で米太陽電池大手のファーストソーラーと提携すると発表した。GEが持つ関連技術をファーストソーラーに譲渡。対価としてファーストソーラーの発行済み株式の2%に相当する175万株を受け取る。中国勢との競争が激化する中、両社が強みを持つ薄膜系太陽電池の技術開発を共同で進め、性能やコスト面での競争力を高める。 提携に伴い、GEはコロラド州で計画していた自前の太陽電池工場の建設計画を撤回。ファーストソーラーの既存の生産拠点を活用する戦略に切り替える。GEは13年から薄膜系太陽電池の生産を始める計画だったが、市況の悪化を受けて延期していた。 GEとファーストソーラーは、薄膜系太陽電池の返還効率の向上や生産技術の見直しによるコスト削減などに共同で取り組む。 両社は、GEが太陽電池モジュールをファーストソーラーから調達し、ファーストソーラーがGEから電力変換装置(インバーター)を調達することでも合意した。 太陽電池市場は供給過剰による価格下落に、最大市場の欧州の需要減が重なり、メーカーは各社とも苦戦を強いられたいる。

2013年8月 7日

農地で太陽光発電 作物の成長

公益財団法人のかずさDNA研究所は農地の上に設置しても農作物の成長をほとんど妨げない太陽電池の基礎技術を開発した。日光のうち青や緑に相当する波長の短い光で発電し、農作物の成長に必要な波長の長い光は通す。3年以内にビニールハウスなどで使えるフィルム状の電池を開発し、農地での太陽光発電を促したい考えだ。 一般的な太陽電池は発電効率を高めるため、すべての波長を発電に使おうとする。農地を太陽電池で覆うと、農作物に日光が届きにくくなり収量が落ちてしまう可能性がある。かずさDNA研は太陽電池が吸収する波長を絞り込み農作物の成長を妨げないようにする。 ガラス製のままでは農地で使いづらいため、桐蔭横浜大学と組んでビニールハウスに取り付けやすいふぃるみ状の太陽電池を開発する。 農業法人などは農作物の売り上げに売電収入が加われば経営が安定する。農林水産省の3月末の規制緩和で、農地で太陽光発電ができるようになった。このため農業を営みながら太陽光発電で売電収入を得る「ソーラーシェアリング」に取り組み農家が増えている。 新技術を実用化できればソーラーシェアリングの普及に弾みがつきそうだ。

2013年8月 6日

太陽電池、20円台前半

昭和シェル石油の太陽電池子会社、ソーラーフロンティアは2015年以降に住宅向け太陽電池の発電コストを20円台前半まで引き下げる方針を明らかにした。出力1キロワットで1時間電気をつくるのにかかるコストで、現在は30円台とみられる。発電コストの低い太陽電池の商品化で住宅向け需要を開拓する。 薄膜化合物系の太陽電池の1枚あたり出力の引き上げ、現在14%の発電効率を向上させる。「原材料の見直しや不良品率低減を徹底して製造費用も下げる」という。3~4年後に20円台前半で発電できるようにする。 15年3月に国の太陽光発電買い取りの設備認定受付が締め切られる。15年以降は産業用の太陽電池の需要が減るとみられるが、「発電コストが安くなれば、住宅の屋根への搭載が進む」とみている。 ソーラーフロンティアは、宮崎県に3つの太陽光電池製造工場を持つ。年間供給量は約1ギガワットで国内3位、世界シェア10位。

2013年8月 5日

太陽光発電にコープネット参入

関東信越の6つの生活協同組合が加盟するコープネット事業組合(さいたま市)は2日、太陽光発電事業に参入した。千葉県印西市にある物流センターで設備を稼働した。発電能力は740キロワットで、全量を東京電力に売電する。10月には同県内の物流センターでも発電能力729キロワットの太陽光発電を始める予定で、合計約1.5メガと生協では大規模太陽光発電となる見通し。 冷凍食品の集荷、配送を手掛ける物流センター屋上に、3024枚のソーラーパネルを取り付けた。投資額は約2億円。初年度の発電量は年間71.6万キロワットを見込む。10月には千葉県東金市の物流センターにも太陽光発電システムを導入する。商品の集荷などを手掛ける物流センターは8カ所あり、これらのセンターへの導入も今後検討する。 日本生活協同組合連合会は2020年までに全国生協で計100メガワットの再生可能エネルギー設備を導入する目標を掲げている。コープネット以外にも、個別生協では大阪いずみ市民生協やコープさっぽろなどで取り組みが進んでいる。

2013年8月 4日

再生可能エネルギー 孫に贈与

政府・・与党は、子や孫に再生可能エネルギーに関連する設備や、風力発電、地熱、太陽光などへの投資証券の購入費用を贈与した場合、贈与税を免除する制度を新設する方向で検討に入った。 再生可能エネルギーの普及を加速させる一方、高齢者世代が抱える休眠資産を経済活性化に生かす狙いがある。秋にまとめる成長戦略に特化した税制改正大綱に盛り込み、早ければ年明けから導入したい考えだ。 新制度は「緑の贈与制度」と銘打ち、公明党が参院選公約に盛り込んでいた。贈与税が免除になる対象は、子や孫に、太陽光発電のパネル設置や太陽光、風力など再生可能エネルギーへの投資を対象とした有価証券購入のために贈与した資金。贈る側1人あたり1000万~2000万円を上限とする方向で調整を進めている。 太陽光パネルを設置した場合、投資資金を回収するには10年程度かかるとされ、導入をためらう高齢者世帯が少なくない。一方の現役世代には、初期投資の費用が負担となっている。政府・与党は、資産の移動により設備設置を促すとともに、社会全体で再生可能エネルギーへの転換が加速する効果を期待している。

2013年8月 2日

太陽光パネル 中国EUと合意

欧州連合は27日、中国との間で対立が深まっていた太陽光パネルのダンピング問題の和解案で合意した。交渉責任者のデフフト欧州委員会委員が同日、中国の業界が提示した輸出最低価格について「友好的な解決策だ」とする声明を発表した。 EUは中国が不当に安い価格で太陽光パネルをEU域内に輸出しているとして問題視してきた。 欧州委は6月上旬に中国からの対象製品に平均11.8%の反ダンピング課税を適用すると仮決定。同時に8月6日からは税率を47.6%に引き上げる強硬案を示し、中国との間で和解を目指して協議してきた。 中国は仮決定の報復措置として欧州産ワインへの反ダンピング課税に向けた調査を開始しつつ、EUとの和解を模索。高率な課税を避けるため、妥協した格好だ。 EU側によると、中国の太陽光パネル業界が示した和解案は、中国企業が輸出時に最低価格を守ることで価格が一定水準より下がるのを防ぐ内容という。 これにより、不当なダンピングを回避する。具体的な価格水準などは不明。欧州委は近く和解案について正式に承認する予定だ。

2013年8月 1日

再生可能エネルギーを息長く育てるには その2

政府は13年度の太陽光の買い取り価格を約1割下げた。競争の活発化で太陽電池の価格は下がっている。今後も電池の普及にあわせて買い取り価格を適切な水準に見直していく必要がある。 事業者の中には有利な買い取り条件で認定だけ受け、実際は建設に着手せずに建設費の低下を待つ例もあるとされる。制度上、こうした行為が可能になるなら問題だ。悪質なら認定を取り消すことはやむえまい。 太陽光発電の申請が集中する北海道では、つくった電気を受け入れる送電線が不足する問題が起きている。風力も発電事業に適した風が吹く地域の6割以上が北海道と東北に集中している。再生可能エネルギーを関東などの大消費地に届ける送電線の増強が必要だ。 太陽光や風力で発電した電気を一時的に蓄える大型蓄電池も導入したい。多額の資金が必要となるインフラ整備は企業だけでは限界がある。国が企業と連携し、早急に仕組みを整えるべきである。 規制緩和も重要だ。風力や地熱設備の建設に必要な環境影響評価(アセスメント)は現在、3~4年かかる。阿部政権は成長戦略でアセスメントの期間短縮など手続きの迅速化を掲げた。これを着実に実行しなけらばならない。

2013年7月31日

エネルギー原単価

一定量の生産に費やすエネルギーの効率を示す値。エネルギー原単価が小さいほど省エネ効果が進み、温暖化ガスの排出量も少ない。国内総生産(GDP)当たり、車1台当たりなど様々な指標がある。「エネルギー白書2013」によると、10年の国内総生産に対して消費する1次エネルギー量は日本を1とすると、中国5.5、タイ5.2、インドとインドネシアは5.1。アジアの新興国は大きな値になる。日本は新興国だけでなく、米国や欧州などと比べても低い。 日本は1970年代までの高度成長期には、エネルギー消費の伸びがGDPを上回っていた。ただ、2度のオイルショックを契機に産業部門を中心に省エネ対策が進み、世界でもトップクラスのエネルギー効率を獲得した。90年代以降は省エネ投資の一巡などの要因により、下げ止まりの傾向がみられる。 日本に温暖化ガスの排出量削減が課さられるなかで、国内での原単価の改善余地は少なくコスト負担も大きくなる。一方、アジアをはじめとした新興・途上国に日本の高度な石炭火力、太陽光、洋上風力発電、地熱などの発電施設、工場の省エネ化、次世代交通システムなどの技術を導入するえば、地球全体で温暖化ガスの削減効果が大きくなる。

2013年7月25日

太陽光パネル薄さスマホ級

昭和シェル石油の太陽電池子会社のソーラーフロンティアは23日スマートフォン並みに薄い太陽光発電パネルを発売すると発表した。重さも同社の従来製品より4割軽い。住宅の屋根に少ない部品で設置できる工法も開発し、建設への負担を少なくした。 宮崎県の工場で生産し、11月から出荷する。2014年末までに発電能力で累計10万キロワットの生産を目指す。 太陽電池を覆うガラスを薄くし、パネルの厚さを従来の5分の1の6.5㎜にした。ねじれに強い同社の太陽電池の特徴を生かし、パネルを保護するアルミフレームもなくした。発電能力は95~100ワットと従来型のパネルより低い。

2013年7月24日

メガソーラー鹿児島で建設

積水ハウスは23日、鹿児島県湧水町のゴルフ場跡地で、出力2万5800キロワットの大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設に着手したと発表した。建設事業費は約92億円で、2014年8月末の完成を目指す。 特定目的会社(SPC)が事業主体となり太陽光発電事業を展開し、全量を九州電力に売電する。

2013年7月22日

欧州で太陽光発電急減速

太陽光発電の市場が転換点を迎えている。普及に熱心な欧州各国は太陽光による電気を高い価格で買い取ってきたが、電気料金を抑えるため買い取り価格の引き下げ姿勢を強める。欧州の発電事業者の導入意欲が鈍り、2013年に世界で電力網に新たに接続される太陽光発電の容量は00年以降で初めて減る見通し。太陽光発電は普及段階でコスト増の壁にぶつかった形だ。

2013年7月14日

太陽光発電普及拡大期のコスト増課題

固定買い取り制度は各国で導入され、昨年7月に日本でも始まった。欧州太陽光発電産業協会(EPIA)によると、2012年の太陽光発電は、中国の新規の発電容量が500万キロワットと世界2位に浮上し、米国が4位、日本も5位。市場のけん引役が日本や米中に移りつつあるが、普及が拡大さうれば欧州のようなコスト増のジレンマは避けられない。 発電用パネルの価格は下落が続く。発電コストの低下につながり、電力購入者側の利用意欲を喚起できる。ドイツでは発電に伴う実勢価格にあわせ買い取り価格を下げた結果、事業者用の買取価格が火力発電など通常の電力系統から購入するより安くなった。また、導入コストが下がったことで一般家庭の屋根での設置が増える見通し。大規模な電力網に依存しない電源が増える環境はできつつある。今後は政府が発電事業者側と電力購入者側の経済メリットをどのようにバランスさせるかが普及のカギとなる。

2013年7月12日

欧州で太陽光発電急減速 その3

一方、南欧各国は債務危機で公的助成を減らす必要もあり、各国は新規に導入される太陽光による発電容量を抑制する方向に転換している。 イタリアでは12月8日から太陽光発電の年間支援額を67億ユーロ(約8640億円)と設定、12年の新規の発電容量は64%減った。支援額は今年5月末に上限に達し、今年の市場の一段の落ち込みは不可避だ。フランスも発電容量の総量規制に動き、12年は4割減少した。

2013年7月11日

欧州で太陽光発電急減速 その2

12年に世界で増えた太陽光発電容量の4分の1を占めたドイツ。賦課金が13年に1キロワット時あたり5.2セント(約6.8円)と前年から約5割増加した。政府は12年から買い取り価格を毎月下げる制度に変更した。それでも14年の賦課金は6セント以上に増える見通し。 高い電気料金を課される産業界からは「国際競争力を脅かす」(独自動車工業会)と批判が相次ぐ。一般家庭でも料金上昇に不満が拡大。さらなる制度変更を求める声が噴出している。

2013年7月10日

欧州で太陽光発電急減速 その1

欧州太陽光発電産業協会(EPIA)によると、12年の世界の新規に導入される発電容量は3110万kwと11年比でわずか2%増とどまった。最大の欧州が23%減となったのが主因だ。EPIAの予測では米国や中国、日本が伸びる以上に欧州が沈み、13年の世界需要は11%減る見通し。 欧州では各国が固定価格買い取り制度(FIT)再生可能エネルギーの普及を後押ししてきた。ただ、最近は高い買い取り価格のコストを電力利用者に転嫁するため、賦課金を引き上げてきた。この結果、実質的に電気料金が上昇する事態を招いている。

2013年7月 9日

太陽光パネル引き取り その5

国の再生可能エネルギー固定価格買い取り制度を追い風に、太陽光発電設備は急拡大した。太陽光パネルの耐用年数は20~25年といわれ、廃棄物は足元でみると少ない。 だが、環境省によると2015年には7万~9万トンが使用済みとなる見込み。30年には携帯電話やデジタルカメラなど小型家電が廃棄される年間量(政府推計で約65万トン)にほぼ匹敵する年間25万~70万トンの発電設備が使用済みとして排出される見通しだ。

2013年7月 8日

太陽光パネル引き取り その4

同協会のホームページ経由か電話で使用済みの太陽光パネルの処分依頼を受け付けられるようにする。依頼があれば協会が不要になったパネルを指定の場所まで受け取りにいく。千葉県の保管庫でパネルを保管、再資源化工場などが効率的に処理できる量がたまった時点でまとめて送り出す。 太陽光パネルの内部には人体に害を及ぼす鉛やカドミウムなど重金属が含まれている。使用済みのパネルを処分するさい、こうした重金属を適切に分別する必要がある。 家庭や企業から撤去される太陽光パネルを協会が引き取り、安全や環境に配慮しながら解体。ガラスの再資源化や金属の精錬を手掛ける企業や団体と連携し、一部を再資源化する。

2013年7月 7日

太陽光パネル引き取り その3

処分費は1枚20kg未満の標準的な住宅向け太陽光パネル重量を基準に算出した。個人や業者が自らパネルを持ち込んだ場合、個人や業者が負担する処分費用は1枚あたり1200円前後。このうち大半は保管庫から再資源化工場への輸送費が占めるため、地域ごとに搬送作業を集約することで将来的に料金を下げる可能性もある。太陽光パネルの撤去・輸送が必要な場合や、20kg未満を超す産業用パネルは個別に料金を見積もる。

2013年7月 6日

太陽光パネル引き取り その2

千葉県横芝光町に6200㎡の土地を確保し、5千枚規模のパネルを保管できる体制を整えた。土地は協会に加盟する企業の社有地を借り受ける。廃棄されたパネルは屋内で保管するのが望ましいため、食品工場として使われていた建物をパネル保管庫として活用する。 建物は鉄骨平屋建て、床面積は約2500㎡。需要に応じて「増築の余裕もある」需要の動向や再資源化工場の所在地などにより、保管庫を各地に増やすことも検討する。

2013年7月 5日

太陽光パネル引き取り その1

一般財団法人の太陽光発電システム鑑定協会は9月から、不要になった太陽光発電パネルを家庭や企業から引き取り、処分するサービスを千葉県内で始める。有害物質を含む使用済みパネルは将来、増加が見込まれるが、現状では処分やリサイクルの方法やについて明確な指針がない。20kg未満のパネルを1枚当たり1200円ほどで同協会が引き受け、解体・再資源化する。将来の需要を見込み、先手を打つ格好だ。

2013年7月 4日

メガソーラー 発電効率2割向上

太陽光発電は天候やパネルの汚れ、日陰の有無で発電量が左右さる。再生可能エネルギーの全量買い取り制度で、発電に新規参入した企業が相次ぎ、外部委託の需要は広がる。大型発電所の運用管理には国家資格や、電力網接続を巡るノウハウが不可欠。設備を良好に保つには売電収入の5%前後に相当する費用が毎年生じるとされる。 パナソニックは遠隔監視するサービスを始める。発電所から通信機器を介して発電量などのデータを収集し、監視センターで管理する。故障や異常を即座に顧客に通知し修理まで請け負い発電ロスを減らす。 同社は設備運用管理サービス事業を2015年度までに年間売上高40億円の事業に育てる。

2013年7月 3日

パナソニックメガソーラー運用

パナソニックは来年2月をメドに、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の運用管理事業に参入する。ネットで発電量などを監視し効率的な運用につなげる。施工大手ウエストホールディングスも今夏に米大手と合弁で運用を代行する事業に乗り出し、発電効率を最大2割向上させる。メガソーラーの発電効率が改善すれば、発電事業者は売電収入の確保につながるため運用管理の需要が広がりそうだ。

2013年7月 1日

KDDIがメガソーラー

KDDIは6月24日、遊休地を利用してメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業に参入すると発表した。栃木県と茨城県の合計3か所で建設、合計の出力は約8800キロワットとなる。設備投資額は約30億円の見込み。同社は通信設備の効率化などにより遊休地を抱えており、将来の通信事業と電力事業の相乗効果などをにらみ有効活用を進める。 建設するのは小山ネットワークセンター、八俣送信所、北浦受信所の跡地の3か所。敷地面積は合計で約17万6000平方メートル。順次建設を始め、今秋以降に稼働させる見込み。発電した電力は再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を利用し電力会社に販売する。年間の発電量は一般家庭で約3100世帯に相当。1100万kw時で、年間4億円の売り上げを見込む。 メガソーラーを運営することで、自然エネルギーに関する知見を蓄える。

2013年6月19日

太陽電池、外資系3割

太陽光発電協会が31日発表した12年度の国内出荷量は前年度比2.7倍の380万kwで過去最高を更新。日本企業の海外生産分を含めた輸入の割合は40%で同18ポイント上昇。同協会が今年度から明らかにした外資系の国内シェアは23%だった。08年までは輸入ゼロだったが、この4年間に外資系の日本市場参入が相次ぎ輸入比率が急上昇した。

2013年6月18日

外資系太陽電池メーカー

ハンファグループ(韓国) 13年の日本向け出荷を前年比8倍の50万kwに拡大。 カナディアン・ソーラー(カナダ) 住宅用を強化し日本向け出荷を13年に45万~50万kwに。 トリナ・ソーラー(中国) 13年の日本向け出荷は10万kw以上を計画。 インリーグリーンエナジー(中国) 年内にも九州と北海道に営業所を設け国内4拠点。 REC(ノルウェー) 12年実績の5万kwから13年は25万kwに拡大。

2013年6月17日

太陽電池、外資系が攻勢

海外の太陽電池メーカー大手が日本への攻勢を強める。韓国中堅財閥のハンファグループは2013年に前年比で8倍、中国で生産するカナディアン・ソーラーは同6倍の出荷を計画する。太陽電池の国内出荷量は12年度に過去最高となり、外資系企業のシェアは割安な価格を強みに2割を超えた。各社の積極策により13年度は3割を超える可能性があり、国内大手との競争が激化しそうだ。

2013年6月16日

太陽光電池 ソーラーワールド

独太陽電池大手のソーラーワールドは経営再建策の一環としてカタール政府系ファンドがソーラーワールドの株式の29%を持つ筆頭株主になると発表した。欧州の太陽電池メーカーは市況悪化のあおりで経営不振が続き、昨年には破綻した独Qセルズが韓国企業の傘下に入った。数少ない欧州資本のソーラーワールドもカタールの支援で再建を進める。

2013年6月 8日

太陽電池シート参入 富士フイルム

富士フイルムは太陽電池に使うシート事業に参入する。写真フィルムの製造に使う技術を応用し、従来品よりも耐久性を3倍程度まで高めた製品を開発した。今年度に中国を中心とする太陽電池メーカー約20社への採用を見込む。 開発したのはバックシートと呼ばれる部材。太陽電池の背面に貼り、熱や紫外線、湿気などから電池を守る。シートは長期間空気や水に触れると酸化するが、富士フイルムはポリエチレンテレフタレート(PET)に特殊な化合物を混合し耐久性を高めた。 されにフィルムを引き延ばす独自技術を活用。一般的に10年程度といわれている寿命を、約3倍の30年に伸ばした。価格は一般的なバックシートよりも2~3割高く設定している。 欧州太陽光発電産業協会(EPIA)によると太陽電池は12年に世界で3110万kw(発電能力ベース)が導入され、累計で1億kwを突破した。17年の導入量は12年比55%増の4830万kwを超える見通し。富士フイルムは中国企業のほか台湾や欧州、日本の太陽電池メーカーにも販路を広げ、拡大する需要を取り込む考えだ。

2013年6月 7日

太陽光パネル付加価値向上を目指す

欧州との通商摩擦が激しくなるなか、中国の太陽光パネル業界は日本や東南アジアなど通商摩擦が激化する欧米市場以外の市場開拓を急ぐ。今後は付加価値の高いサービス分野で稼ぐモデルをいかに確立するかがカギになりそうだ。 昨年出荷量ベースで世界トップに躍り出たインリーグリーエナジーは5月30日、南アフリカの太陽光発電所向けに9万6千kwのモジュール供給契約を結んだ。CFOは「出荷量に占める欧州の比率は今年、4割程度に低下する」とみる。 中国の太陽電池大手は、買い取り制度で需要が拡大する日本や東南アジア、中東、アフリカなどの新興国地域の開拓を積極化している。 米調査会社によると2012年に2900万kwだった世界需要が17年には6千万kw超と2倍以上に膨らむと予想する。問題はその成長市場でどう勝ち抜くか。インリーのCFOは「これから単純に規模を追わない」と強調する。同社の強みは材料となるシリコンウエハーから手掛ける「垂直統合型」にあったが「今後はそれぞれ得意分野を持つ企業と連携する」とし、自社の設備投資負担を抑え、技術開発と新規事業に資金を回す戦略だ。

2013年6月 1日

太陽光発電 郵便局で

日本郵政グループの日本郵便は太陽光発電事業に乗り出す。郵便局など全国286施設の屋上に太陽光パネルを張り、今年度内に電力会社に売電を始める。投資額は30億円~40億円程度で、年間の売電収入は5億円を見込む。全国に約2万4000局ある郵便局を活用し、安定収益源に育てる。 発電容量は一般家庭消費量3000世帯に相当する約11メガワット。総務省など関係省庁へ業務開始の申請をし、年度末までに事業を始める。二酸化炭素(CO2)の削減量は年間約4.4トンになる見込み。今回は太陽光発電に適する郵便局や研修施設など約2000ヶ所から第1弾として286施設に絞り込んだ。今後も対象施設を増やして行く方針。 製造業や不動産会社は大規模太陽光発電所(メガソーラー)事業に乗り出しているが、投資額が大きい。中小施設の屋根などに太陽光パネルを張って発電する「ミドルソーラー」は初期投資の負担が少なく、今後、利用が急増するとみられている。

2013年5月31日

太陽光電池出荷 2.7倍

太陽光発電協会が31日発表した2012年度の太陽電池の国内出荷量は前年度比2.7倍の380万w(発電能力ベース)で過去最高だった。昨年7月に始まった再生可能エネルギーの全量買い取り制度の影響で急拡大した。中韓のメーカーが攻勢を強めており、海外企業からの輸入量が86万kwと全体の2割に達した。 日本企業が海外生産した分を含む輸入量は152万kwと5倍に膨らんだのに対し、国産は228万kwと2倍にとどまった。韓国ハンファグループや中国生産するカナディアン・ソーラーがシェアを拡大している。 同時に発表した13年1月~3月の国内出荷量は前年同期比4.4倍の173万キロワットだった。12年10月~12月期と比べても7割増えており、需要拡大が加速している。

2013年5月30日

グーグル 南ア太陽光発電投資

インターネット検索大手の米グーグルは30日、南アフリカで建設中の太陽光発電所に1200万ドル(約12億円)を投資したと発表した。同社は2010年から自然エネルギー分野への投資を本格化しているが、アフリカでの投資は今回が初めて。自然エネルギーの普及を後押しする。

2013年5月29日

インド省エネルギーに融資枠

国際協力銀行(JBIC)はインドの政府系商業銀行最大手のインドステート銀行(SBI)に対し、省エネルギー事業や再生可能エネルギー向けに特化した9000万ドル(約91億8000万円)の融資枠を設定する。鉄鋼業の省エネルギー設備導入や、太陽光パネルなどを使った発電事業に資金を供給し、日本企業の輸出拡大を狙う。 太陽光パネルや、河川などで水の流れを利用して小型タービンを回し電気をつくる「小型水力発電」などの再生可能エネルギー事業への融資も見込む。インドの発電燃料は火力が6割以上を占め、原油輸入が国家財政を圧迫している。インド政府は再生可能エネルギーの発電量を、2012年の2500万kwから17年には5500万kwに倍増させる方針だ。 インドは20年に、総生産(GDP)あたりのCO2排出量を、05年比で20~30%削減するとの国家目標を掲げる。JBIは今後、日本からインドへの直接の環境技術設備の輸出だけでなく、第三国にある日系現地法人からの設備売却や事業投資など日本企業の環境ビジネスの機会創出につなげたい考えだ。

2013年5月26日

再生可能エネルギー関連リース3倍に

リコーリースは2014年3月期に、太陽光パネルや小水力発電機など再生可能エネルギー関連のリース取扱高を前期の3倍(36億円)以上にする。12年7月に始まった再生可能エネルギーの全量買い取り制度で企業の設備利用意欲が高まっており、リース需要を取り込む。 再生可能エネルギー関連の商材を扱う専門の部署が、支社・支店向けに勉強会を開いたり、社内サイトを使って周知したりする。支店の担当者が再生可能エネルギーの導入を検討している企業を発掘した場合、専門部署へスムーズに引き継げるようにする。 前期実績は32億7000万円で、今期は2.2倍の72億円を目指す。

2013年5月25日

神奈川県愛川メガソーラー

神奈川県は14日、愛川町に建設していた初の県営大規模太陽光発電所(メガソーラー)「愛川ソーラーパークさんたらすTOBISHIMA]が完成し、15日から営業運転を開始すると発表した。 県発電課によると、同発電所は県有地約3.2ヘクタールに約7900枚の太陽光パネルを並べた施設で、最大出力は約2メガ・ワット。年間発電量は一般家庭520戸分に相当する188万キロワット時に上るという。

2013年5月24日

太陽光パネルゴミ問題その3

環境省は処分やリサイクルについて「今のうちにルールを明確にしておかないと、大量廃棄時代に適応できない」と危機感を募らせる。近く太陽光パネルのメーカーや学識経験者らでつくる検討会を設置し、具体策を練る。 太陽光発電で特に問題となるのは有害物質の流出だ。太陽光パネルの内部には人体に害を及ぼす鉛、カドミウムなど重金属類が含まれる。使用済みの太陽光パネルを処分する際、こうした金属類を適切に分別しなければ、自然界に溶け出す可能性が高い。 一方で処分費がかさめば、不法投棄が増えることも想定される。 最大の争点となる負担法については今のところ ①メーカーが販売価格に上乗せする ②利用者が処分時に支払う ③国の買い取り価格で負担する 一橋大学の山下准教授は家電リサイクル法の仕組みを適用するよう提言している。

2013年5月23日

太陽光パネルゴミ問題その2

太陽光発電システム鑑定協会は千葉県内に約6千㎡の用地を得た。まず5千枚規模の太陽光パネルを保管できる体制を整える計画だ。年内にも倉庫を作り契約金、保管料、運搬費などの見積に応じ受け入れを始める。 安全や環境に配慮しながらパネルを解体し、一部を再利用する方針だ。 昨年7月に始まった再生可能エネルギーを高めの固定価格で買い取る制度を受、設置が簡単な太陽光発電の導入は飛躍的に進んでいる。発電の能力でみると、12年末は約600万kwに達し、標準的な原発約6基分に相当する。 太陽光パネルの耐用年数は一般に20~25年と長く、廃棄物の量は足元でみると少ない。しかし、2年先の15年には7万~9万トンの使用済みとなる見込みだ。 数年先から加速度的に増える。環境省のリサイクル推進室によると、30年には年間25~70万トンの発電設備が使用済みとして排出される見通しだ。これは携帯電話やデジタルカメラなど小型家電が廃棄される年間量(政府の推定で約60万t)にほぼ匹敵する。

2013年5月22日

太陽光パネルのゴミ問題その1

環境に優しいエネルギーの筆頭格である太陽光発電を巡りゴミ問題が浮上してきた。政府が決まった価格で電力を買う制度を追い風に関連の設備が急拡大している半面、太陽光パネルを中心に有害物質を含むからだ。適切な分別やリサイクルが課題となっている。 「不要になった太陽光パネルを、ご指定の場所までお受け取りに伺います」。一般財団法人の太陽光発電システム鑑定協会は発電量の低下や建物の取り壊し、新商品への交換などを理由に撤去される太陽光パネルを一時預かりする事業を展開する。「一気に増えるパネルの廃棄はこれから社会問題になる」とみている。

2013年5月17日

太陽光発電 サンテック

「期待に背き、大変遺憾に思う」。3月に事実上、経営破綻した中国太陽電池大手、尚徳電力(サンテックパワー)の創業者、施氏が上海市内の講演会に登壇、陳謝した。「中国の低コスト生産の強みを生かして太陽光発電を世界に広げたい」。豪州で太陽電池の研究者だった施氏がそんな思いから2001年に設立したサンテック。出荷量世界1位の実績も残したが、過当競争の波にのまれた。 それでも「過去数十年の努力は無駄ではなかった」と強調。「誤りを深く反省すれば、我々は一段と成熟し、未来の成長と発展をより理性的で確実なものにできる」と呼びかける。世界中の電力需要を太陽光発電でまかなうアイデアも披露。事業への執着心は今なお持ち続けているようだ。

2013年5月11日

太陽光発電 日米中で急拡大

12年末の地域別の太陽光発電の累積導入量は欧州が7割を占め、ドイツ(31%)とイタリア(16%)で世界の半分弱を占める。中国(8%)、米国(7%)、日本(7%)と続く。 12年の新規導入量は3110万キロワットだった。11年比の伸び率は2%増にとどまったものの、高水準が続いている。中国は政府の支援策もあり新規導入量が500万キロワットと2倍に増え、純増数でドイツに次ぐ2位だった。 米国は8割、日本も5割増えた。市場をけん引してきた欧州では導入支援策の見直しが進み、新規導入量が2割強減った。 EPIAは欧州の成長鈍化を踏まえ、13年の世界の新規導入量は2780万キロワットに減ると予測している。だが、14年には再び12年並みに戻り、17年には4800万キロワットまで拡大すると見込んでいる。 足元は供給過剰から価格競争が続き、太陽電池メーカーの収益環境は厳しい。

2013年4月23日

太陽光パネル 供給過剰

昭和シェル石油は太陽電池など「エネルギーソリューション事業」で、2013年12月期に黒字転換を目指す。国内販売は堅調に推移しているが、一方で大手の中国メーカーが事実上破たんするなど収益環境の先行きは楽観できない。 サンテックが事実上破綻したがどんな影響があるか: 淘汰の時代の中で起きるべき事が起きた。これまではシリコン結晶を使う太陽電池メーカーはとにかく規模を拡大し、販売単価を下げるという競争だった。その結果、需要は伸びたが供給過多の状況を招いた。いまの世界の供給能力は需要の約2倍もある。 これからは生産規模を適正に保ち品質を高める競争になる。昭和シェル石油の太陽電池は金属化合物を使うCIS薄膜型で、曇りの時でもシリコン結晶型と違って発電性能が落ちにくいなどの特徴を持つ。技術的に参入障壁が高いので簡単に追随できない。 さらに主力生産コストを昨年比で約5割引き下げる。調達契約の見直しで原料費を引き続き減らすはか、パネル1枚当たりの出力を高めていく。

2013年4月22日

太陽光発電の未来

中国の太陽電池大手(JAソーラー)は同業大手で中国のサンテックパワーが3月に事実上経営破綻したことについてこう分析する。世界シェア1位だった有名企業のつまずきで、業界の先行きを厳しく見る向きもあるが、「破綻はサンテック自身の問題」と強調。 「世界各国が太陽光発電を重視しており、業界の未来は明るい」と確信する。 もちろん価格競争の激化で「業界が困難に陥っている」ことは自身も認めるところ。「顧客からの要求が厳しい日本市場で商品やサービス力を磨くことも、われわれの競争力の向上につながる」と話し、日本企業との連携拡大に意欲を見せている。

2013年4月20日

住友電工 長寿命蓄電池を実用化

住友電気工場はリチウムイオン電池よりも5年以上長寿命となる新型の蓄電池を開発、工場やメガソーラー(大規模太陽光発電所)向けに2014年度にも販売を始める。15年間使用しても性能が劣化せず、常温作動で事故のリスクも小さいため、補助電源としての需要が大きいと判断した。約30人の開発部門を設け、主要部材の量産準備に入った。5~6年後をメドに電池関連を年間売上高1000億円の事業に育てる。 実用化する「レドックスフロー電池」はバナジウムの電解液をポンプで循環させながら、イオン交換膜の両側で酸化反応と還元反応を起こし充放電する。電解液を循環させる必要があり、携帯電話などに組み込めるまで小型化するのは難しいが、電極が劣化しにくいため寿命が長い。 当面数メガワット時のメガソーラー向けを主力商品に据える。太陽光発電装置を組み合わせた販売価格は5メガワット時で10億円強となる見通し。

2013年3月23日

次世代太陽電池 実用化へ一歩

弱い光でも発電でき、屋内のインテリアを兼ねた補助電源として期待できる次世代の太陽光発電電池「色素増感太陽電池」が今夏、平塚市の県農業技術センターで始まる。3年かけて発電効率を検証し、2010年代の終わりまでに製品化して市場展開を目指している。 独立行政法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構」(NEDO)のプロジェクトで、総合重機メーカーの日立造船などが実験を行う。 同社によると、色素増感太陽電池は植物が日光で光合成をする仕組みを応用したもの。電極などともに、様々な色の色素をしみ込ませた酸化チタンをプラスチックフィフムではさんだ構造になっている。 発電効率は、従来の太陽光発電に用いるパネル型の太陽電池と比べて低いが、窓ガラスを通した日光や室内照明といった弱い光でも発電できる。 同社などが共同開発した、今回の実験に用いる色素増感電池は、A4サイズ。厚さが0.7ミリと薄く、重さも約70グラムしかない。 フィルムの両面を発電に使える。赤や黄色といった多彩な色にしたり、曲げたりすることができる。同社はこうした特長を生かして、ステンドグラスや壁紙、置物といったインテリアを兼ねた補助電源となる商品の開発を検討している。 実験では県農業技術センターの温室1棟を使い、天井からA4サイズの色素増感太陽電池約200枚を垂直につるして、斜めにさつ朝夕の弱い日光での発電効率や寿命などを検証する。

2013年3月20日

サンテック太陽電池大手 米国工場閉鎖

中国太陽電池大手の尚徳電力(サンテックパワー)は4月3日、2010年10月に稼働した米アリゾナ州の工場を閉鎖する。米政府による中国製太陽電池を対象とした反ダンピング税で生産コストが上昇。世界的な供給過剰感が解消されないなか、生産を続けるのは難しいと判断した。 43人の従業員が解雇される見通し。サンテックでは5億ドル(約480億円9超の転換社債の償還期限が迫っており「資金確保が喫緊の課題」となっている。

2013年3月10日

太陽電池素材 淘汰の波

国内の素材大手が太陽電池事業の大幅縮小に動いている。 JX日鉱日石金属:共同事業解消。130億円の特別損失を計上。 トクヤマ:国内総生産力を3分の1に削減。 世界的には太陽電池市場は急拡大しているが、中国メーカーなどの価格競争が激化し収益確保が難しい。 世界の太陽光発電能力は2012年末に1億キロワットの大台を突破。11年末に比べ4割増加。増加分だけでも原子力発電所30基分程度相当する約3000万キロワットである。16年までに12年比で2.5倍の500万キロワット超になると予測される。 2010年ごろから中国メーカーの参入が続き、シリコンの価格が大きく下落。現在の市況は2008年比10分の1以下の1キログラム当たり15ドル程度。

2013年2月 6日

太陽光発電 買い取り額下げ

経済産業省は1月21日に再生可能エネルギーで発電した電力の買い取り価格は1キロワット時当たり42円から37円から38円程度に下げる方針であると発表した。 価格算定の根拠は発電設備費用が1割程度下がったことだ。今年度中に具体的な価格を決める。 経産省資源エネルギー庁は太陽光発電の買い取り価格は「37円~38円」を中心になるのではないかとの見通しを示した。期間は今年度同様最長20年となる見込みだ。 茂木経産相は「太陽光の発電設備は相当程度下がってきている。30円後半に引き下げることができる」と述べた。 経産省が21日に開いた「調達価格等算定委員会」で提出した資料では、出力10キロワット以上の太陽光の発電設備費用(1キロワット当たり)は、12年7月~9月の32.5万円から10月以降に14%減の28万円まで下がった。

2013年2月 2日

太陽光発電 海外製 安く

中国製3~4割安い 太陽電池メーカー、関連材料メーカーは大変苦しんでいる。日本製に比べ3~4割安い。中国ものとの競争で値下がり競争が激化している。 シャープ 葛城工場での太陽電池の生産を縮小する。堺工場に集約。昨年12月からはアメリカから調達を始めた。自社製品比率を下げた。 パナソニック 12月にマレーシアの新工場を稼働させた。しかし当面は太陽電池パネルへの投資を凍結する。 関連部材も厳しい。 太陽日酸 太陽電池の製造過程などに使う特殊ガスから9月に撤退。 JX日鉱エネルギー シリコンウエハー事業から撤退する。工場も閉鎖する。 経済産業省は13年度から買い取り価格を引き下げる方向だ。関連部材業界が一段と厳しくなる。

2013年2月 1日

太陽光発電校、国内で急速普及

太陽光発電の普及が加速するなか、関連でへの波及効果で明暗が分かれてきた。住宅メーカーや施工業者は人手不足に陥るほどの活況に沸く一方、太陽電池メーカーや部材加工会社は中国製との競争激化で事業を縮小するケースも出てきた。 出荷量は8割増し 再生可能エネルギーを電力会社が全量買い取る制度が導入されたのは2012年7月。政府の認定を受けた太陽光発電設備は設備容量ベースで約326万キロワット(11月末時点、未稼働含む)に達した。制度開始の国内全設備の6割に当たる規模の設備が増えることになる。太陽光発電協会によると12年4月~9月の太陽電池の国内出荷量も107万2261キロワットと前年同期に比べて8割増えた。 恩恵を受けているのは施工業者だ。積水ハウスは13年1月期の既存住宅向け施工件数が10月までに、前期の2倍の5400件を超えた。 大林組太陽光発電の関連工事の受注件数が7月以降、開始前の3ヵ月間の月平均に比べ5倍超となった。 施工会社のゴウダは13年10月期の太陽光発電の施工工事業の売上高が約60億円と、前期の2倍に増える見通し。急激な受注増で「施工する職人が足りない」ため、受注を抑制しているという。 太陽光発電に使う電力変換装置(パワーコンディショナー)も好調だ。最大手の東芝三菱電機産業システムは、主力の出力500キロワットのパワコンの12年度の出荷量が前年度の10倍を超えるペース。¥も12年度下期のパワコン生産量が上期の10倍となる見通し。

2013年1月19日

再生可能エネルギー価格維持へ

再生可能エネルギーを固定価格で買い取る制度で、経済産業省は2013年度も今年度の買い取り価格を据え置くことを軸に検討に入る。事業者への配慮を優先して高めの価格を続け、普及を促す。急拡大している太陽光発電に対し小幅に下げる案もあるが、世界的にみて高めの価格を日本が維持するのは確実だ。

買い取り価格は有識者からなる調達価格等算定委員会(委員長は植田京都大学教授)の案をもとに茂木経産相が正式に決定する。算定委は21日の会合で来年度に向けた議論を始める。

装置の設置費用や発電業者の利潤が焦点で、2月中にも案をまとまる。

経産省が価格の維持に動く背景には原子力発電所の停止が長引く中で、エネルギー供給の多様化や温暖化ガス削減を進める狙いもある。東日本大震災の被災地で再生可能エネルギーの関連事業が広がりつつあることにも配慮する。

今年度に太陽光の設備を整えた場合は、そこで作った電気を1キロワット時42円で20年目まで買い取ってもらえる。風力(20年間23.1円)、地熱(15年間27.3~42円)など発電の種類ごとに設定している。太陽光は欧州の30円前後に比べ高めの水準にある

経産省はどの発電方式でも事業者の要望を踏まえていると判断し、これ以上の引き上げをしない方針だ。

2013年1月15日

メガソーラー

三菱商事と中部電力は出力7万7000キロワットのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を愛知県田原市に共同で建設する。

一般家庭約2万5000世帯の電力需要を賄える規模で、総事業費は200億円超。今春に買い取り価格が下がる見通しが強まるなかで、規模の大きい発電施設の建設でコストを下げ、採算性を確保する。

三菱商事と中部電力子会社のシーテックが太陽光発電所の運営会社を共同で新設。愛知県が保有する工業団地の約100ヘクタール分を賃借してメガソーラーを建設し、2015年1月に稼働させる。資本金は30億円強で、三菱商事が過半を出資する。

新会社は親会社2社の出資金のほか、銀行融資で事業費を賄う。発電した電気は全量を中部電力に売電する。

太陽光や風力など再生可能エネルギーでつくった電気を電力会社が固定価格で買い取る制度が昨年7月にスタート。日本IBMやソフトバンク、IHI、丸紅などが相次いぎ大規模計画を打ち出した。

電力会社はもともと、出力が不安定として消極的だったが、地球温暖化問題への対応として導入機運が徐々に高まっている。原子力発電所の停止で電源の多様化が求められていることもあり、再生可能エネルギーへの取り組みは大きな課題になっている。

中部電力は自ら2ヵ所でメガソーラーを運営するほか、子会社のシーテックを通じて太陽光発電風力発電を手掛けてきた。太陽光では三井化学、三井物産などが愛知県田原市で進める出力5万キロワットのメガソーラープロジェクトに参画するなど、6ヵ所で合計5万6500キロワットの計画に参加している。

2013年1月14日

太陽光パネル 太陽電池と一体

東芝は太陽電池と一体となった屋根材を開発する。住宅メーカーと製品化などについて協議しており、早ければ今年夏にも開発が完了する見通しだ。太陽電池については国産より3割以上安いアジア製を調達して、一体型となった屋根材の価格を抑える。2013年度に住宅向けの太陽電池の出荷量を前年度比で2~3割増やすことを狙う。

民間調査会社の富士経済によると、一体型の太陽電池の市場規模は12年が6万キロワットで、15年には10万キロワットに拡大する見通しで。標準的な戸建て住宅で3~4キロワットの出力の太陽電池が屋根に搭載されるケースが多い。単純計算すれば、15年には2万5000世帯を超える住宅が太陽電池と一体となった屋根材を採用する可能性があり、、太陽電池大手の京セラやシャープなども力を入れている。

東芝は太陽電池を自社生産しておらず、米サンパワー(カルフォニア州)の高級機種をOEM調達して販売してきた。住宅用の太陽電池市場でのシェアは約10%と、シャープなどに比べて低い。低価格の一体型で攻勢をかけ、3年後にシェア15%を目指す。これまでは太陽電池の導入は改築が中心だったが、今後は新築向けが増えると見て攻勢をかける。

太陽電池は「産業用」とされるメガソーラー向けの市場が急拡大しているものの、価格の下落が激しく利幅が薄くなっている。太陽電池メーカーにとっては収益確保のためにも住宅向けの販売拡大が急務になっている。

2013年1月 4日

設置容易な太陽光発電に偏重

経済産業省が昨年11月末までに再生可能エネルギーとして認定した発電設備は合計364万キロワットワット。稼働率の低さなどを考慮せずに発電容量をみると、原発の約3.5基分にあたる。設置のしやすさや政府が打ち出した買い取り価格の高さが追い風となり、太陽光が約9割を占めた。

再生可能エネルギー
は長年にわたり環境省があの手この手で導入を促してきたが、なかなか進まなかった。福島第1原発の事故を踏まえ昨年から経産省が本腰を入れ、高めの買い取り価格で動機づけをしたところ急速に普及した。

太陽光は民家の屋根への取り付け工事であれば2~3日で済む。工場の敷地内や屋上などのメガソーラーでも1ヵ月程度でくみ上げる。出力1000キロワット以上のメガソーラーも好評で、九州では80万キロワットに上る認定を受けている。


比較的大規模な施設が必要な風力は全体の10分の1以下にとどまる。世界第3位の資源量があると政府が見込む地熱発電はほぼゼロだ。地熱は建設計画から発電開始まで10年ほどかかるこたが普及の壁になっている。環境アセスメントの簡素化などの規制緩和を進めないと、太陽光だけに偏った電源構成になる可能性も残っている。

昨年7月に設定した固定買い取り価格は毎年4月に改定する。太陽光の買い取り価格は、日本に先行しているドイツなどよりも割高との指摘がある。比較的安価な風力、水力、地熱などがバランスよく普及しなけらば電気料金は高くなる見通しだ。

2012年12月31日

折り曲げ可能な太陽電池

結晶シリコン太陽電池に代わる次世代発電素子として有機薄膜太陽電池の開発も進む。高価なシリコンを用いず、有機材料をフィルムに塗布することで発電素子が生産でき大幅な低価格化が見込める。さらに軽くて折り曲げ可能なため壁や曲面にも設置でき、ほとんどの場所で発電可能になる。

三菱化学は有機化合物とフラーレン(球状炭素分子)を用いた発電素子で、有機薄膜系では世界最高の変換効率11%を達成、13年にプロトタイプの販売を開始する予定だ。「車のボディーに塗装するように太陽電池を形成するように太陽電池を形成するのが究極の姿」とし、高効率の結晶シリコン並みの変換効率20%を目指す。

一方、住友化学は米カリフォルニア大学ロスアンゼルス校と共同で、波長の異なる太陽光のエネルギーを吸収するタンデム(積層)セルを採用し、変換効率10.6%を実現した。同社独自の二重結合と単結合が交互に連なる共役系高分子を用いるのが特徴だ。「ロール・ツー
・ロール」と呼ばれる方式で連続して大面積の太陽電池を作製することで低価格を実現し、室内の壁や窓ガラスと一体となった製品などへの採用につなげる考えだ。

2012年12月15日

宇宙で太陽光発電

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は宇宙空間に設置した太陽光パネルで電気を作り地上へ送る「宇宙太陽光発電」の実証衛星を2017年度にも打ち上げる。火力や原子力に代わるエネルギー源として太陽光発電の普及が急ピッチで進むが、夜や悪天候のときは電気が作れない。宇宙太陽光発電が実現すると、天候に左右されずに電気を安定供給できるようになる。

実証衛星は重さ約400キログラムで、JAXAが開発中の新型個体燃料ロケット「イプシロン」で打ち上げる。発電能力は2キロワットで、電気をマイクロ波に変えて直径2メートルのアンテナで地上へ送り、再び電気に変換して使う。

衛星は地上から高さ370キロメートルの軌道を回る。このあたりは電離圏と呼ばれ、薄い大気中の分子や原子が、紫外線やエックス線の影響で電子が分離した「プラズマ」状態になっている。電気を転換したマイクロ波が周囲のプラズマと干渉せずにきちんと地上に届くかを確かめる。

政府は宇宙政策の柱となる5ヵ年の次期「宇宙基本計画」(13~17年度)の素案に宇宙太陽光発電の推進を盛り込んだ。これを受けてJAXAは13年度以降、衛星の設計あどを始め、17年度に打ち上げる目標を設定した。

宇宙太陽光発電は地上の約10倍の発電量を見込める。マイクロ波を受信するには大掛かりなアンテナが必要になるが、現在のメガソーラーに比べて設備面積当たり2倍の発電量が得られる。

将来は大型の発電衛星を数基打ち上げて実験を重ね、40年度の商用発電開始を目指す。ただ、原発1基は1兆円超かかるとされ、実用化に向けては太陽電池やアンテナ、衛星の打ち上げコストなど、様々な技術革新が必要になる。

2012年12月 9日

太陽光パネル 京セラ、建設費1割削減

京セラは、メガソーラー(大規模太陽光発電所)で使う太陽電池パネルを架台の枠に簡単にはめ込んで設置できる工法を開発した。パネルと架台が一体化しやすいうえ強度も増し、建設費を1割以上削減できる見込み。メガソーラー建設が増えている国内で導入し、低価格パネルで攻勢を強める中国メーカーに対抗する。溝を切ったアルミ製の枠にパネルをふすまのように、はめ込むだけで設置できる。従来は鉄鋼製の骨組みの上にパネルを載せ、裏からネジで止めていた。新工法は裏からのネジ止めは不要。

メガソーラーの建設には多くの作業が必要で、施工費が建設費全体の約3分の1を占める。新工法でつくれば納期を25%以上短縮でき、従来の鉄鋼製に比べて材料費も約2割減らせるという。

2012年12月 8日

太陽光受け入れ「満杯」迫る

経済産業省は7日、北海道電力に対し、太陽光で発電した電力をより多く受け入れられるように送電網の容量を増やすように要請した。北海道では出力1千キロワット以上のメガソーラー設備計画が相次いでおり、このままでは受け入れ可能な量の限界に達する恐れがある。

再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度が始まった7月以降、10月末までの間に全国で合計100万キロワットのメガソーラーが設備認定を受けた。このうち3割を超す34万キロワット分が北海道に集中。経産省によると、北海道地域は送電網の容量が小さく、厳しく見積もれば40万~60万キロワットしか再生可能エネルギーの受けれ容量がない。

経産省は電力会社がより多くの再生可能エネルギー設備を送電網に接続できるようにルールも
見直す。現状では電力会社の都合で長期間、再生可能エネルギー事業者に出力の抑制を求める場合、電力会社が補償をする仕組みだが、設備容量に余裕がなくなった地域なら補償のルールを緩めことを検討する。

北海道電と共に、土地の確保が済んだメガソーラーのみに新規の設備認定を絞るなどの仕組みも検討する。

2012年12月 5日

太陽光発電所

すてきナイス
13年3月までに東北地方の3ヵ所で太陽光発電を始める。岩手県花巻市(出力260キロワット)、宮城県大衝村(185キロワット)、多賀城市(445キロワット)にある物流センターや木材市場の屋根に太陽光パネルを設置する。投資額は計2億4000万円で、年3400万円程度の売電収入を見込む。

来夏までに相模原市(100キロワット)と滋賀県野洲市(500キロワット)でも太陽光発電を始める計画だ。

されに14年春までに岡山、熊本、千葉、愛知の4県で出力250~1700キロワット規模の発電施設を稼働させる予定だ。

全国9カ所で計5500キロ~5700キロワット体制を築くことを当面の目標とする。

それぞれの施設で使う太陽光パネルは国内外の異なるメーカー製を採用する。発電効率のほか、設置や維持管理のしやすさ、トータルコストなどの情報をグループ内で蓄積する。

2012年12月 4日

太陽光発電

住宅関連商社の「すてきナイス」グループは太陽光発電所事業に参入する。2014年春までに相模原市や宮城県多賀城市など9カ所で発電施設を稼働させる。自社グループの物流拠点の屋根を活用する。総投資額は十数億円。出力は計5500キロワット余を見込む。全量を売電して新たな収益源にする一方、同事業で得たノウハウを太陽光パネルの販売促進に生かす。

2012年11月19日

再生可能エネルギー設備原発1基分に

今年4月から10月末までに運転を始めた再生可能エネルギーの発電設備は115万キロワットとなり、原子力発電1基分ののぼった。経済産業省が16日発表した。発電設備の9割以上が太陽光発電となっている。

電源別では住宅向け太陽光が88.6万キロワット、工場やメガソーラーなどの住宅以外の太陽光が24万キロワット。一方、風力は1.4万キロワット、中小水力は0.3万キロワットにとどまった。地熱は開発から運転まで10年程度かかるため、導入量はゼロだった。

経産省は同日、11年度のエネルギー需給実績もまとめた。国内のエネルギー供給量の内訳をみると、原子力は前年度比で64.5%減った。

2012年11月18日

太陽電池、出荷8割増し

太陽光発電協会が15日発表した2012年7~9月の太陽電池の国内出荷量は前年同期比80%増の62万6900キロワット(発電能力ベース)と四半期として過去最高だった。7月に再生可能エネルギーでつくった電気の全量買い取り制度が始まり、メガソーラー(大規模太陽光発電所)事業への参入が相次いでいることから非住宅用が同6.4倍の17万9900キロワットと伸びた。

非住宅用は12年4~6月期に比べても2.9倍の水準。全量買い取り制度の効果が表れた。住宅用は40%増の44万6300キロワットだった。

一般家庭で売電できるのは余った電気だけだが、非常用電源としての需要も依然として強い。

輸入品は3.1倍の20万2600キロワットだった。12年4~9月の太陽電池の国内出荷量は77%増の107万2,200kwとなった。

2012年10月 7日

太陽光発電所

原子力発電所の再稼働が進まないなか、太陽光発電の利用機運が高まっている。青空が広がればフルに発電できると考えがちだが、ちょっとした雲の種類や広がりで日射強度が変わり発電量が大きく上下する。天気まかせとはいえ、あてにした電力に満たなかったら停電の心配が出てくる。雲の状態や太陽光発電量を正確に予測する研究が進む。

産業技術総合研究所太陽光発電工学研究センターの大竹秀明特別研究員が1枚のグラフを手に苦笑する。

2010年8月11日に茨城県つくば市の日射強度のピークが予測の2倍以上ある。「予測に比べ、実際の日射はかなり強くなった」。関東平野に日中、雲が広がるとの予測に反して実際は大部分で晴れたのが「はずれ」に原因だ。

2012年10月 3日

太陽光の用地仲介

神奈川県厚木市は太陽光発電事業への参入を目指す事業者と、太陽光パネルを設ける候補地として土地を売却、賃貸する意向のある地権者を仲介する「太陽光発電事業用地登録制度」を創設した。事業期間は来年3月まで。このほぞ事業者と土地の募集を始めた。市ホームページなどで太陽光パネルの設置可能な民有地の情報を集約、提供し事業参入を後押しする。

募集する土地面積はおよぼ1000平方メートル以上あり、南方向に障害物がなく日照環境の良いことなどを条件とする。

太陽光発電を巡っては市と県が連携しメガソーラーの誘致を進め、遊戯機器のオーイズミが市内の岩石採取事業跡地に発電施設を建設することを決めている。

2012年10月 2日

太陽光発電250ヵ所

オリックスや太陽光パネル施工のウエストホールディングスなどは全国250ヵ所、総出力50万キロワットと国内最大規模のメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業に乗り出す。投資額は5年間で約1000億円を見込む。再生可能エネルギー全量買い取り制度導入以降、高めの買い取り価格が追い風になりメガソーラー建設が加速している。

推進母体となる新会社「日本メガソーラー発電」を資本金約1億円で設立。太陽光発電関連の設備機器メーカーやもみじ銀行も出資し、株主は合計10社程度となる予定。

出力2000キロワット程度の中小規模メガソーラーに特化して展開する。敷地が2万~3万平方メートルで済み、企業の遊休地や自治体の公有地などを確保しやすいためだ。まずウエストが自社で建設中のメガソーラーを新会社に移管し、年内に10ヵ所以上を稼働させる。

7月導入の再生可能エネルギー全量買い取り制度ではメガソーラーがつくった電気を1キロワット時当たり42円で20年間、電力会社に売却できる。再生可能エネルギー普及のため、ドイツの2倍超の高めの設定となったことで採算が確保しやすい。全国農業協同組合連合会(全農)と三菱商事が合計20万キロワットの建設計画を打ち出すなど太陽光発電事業には新規参入が相次いでいる。

買い取り費用は8月分から電力料金に反映し、月300キロワット時の電気を使う家庭で全国平均で87円が上乗せされる。

2012年10月 1日

太陽光発電 日射

地球に降り注ぐ太陽光のエネルギーを指し、上昇気流、雨、風などあらゆる大気現象の源になる。日射は大気中のちりや水蒸気、雲粒などにぶつかって散乱したり反射したりし、一部は宇宙に戻る。太陽光発電は日射を太陽電池パネルで受け取り、電気エネルギーに変換して使う。雲が多ければ日射は弱まり、太陽電池の出力は低下する。

気象庁は途中で反射・散乱せず地表に直接届く「直達日射」の精密な観測を札幌、つくば、福岡、石垣島、南鳥島の5か所で実施。日射観測地点は全国で49しかない。気温や風、降水量の観測地点に比べるとはるかに少ない。

2012年6月27日

自動車運搬船に太陽光発電搭載

商船三井と三菱重工業は25日、三菱重工業の神戸造船所で船内電力の一部を太陽光発電で賄う自動車運搬船「エメラルドエース」を公開した。船舶に搭載する太陽光発電装置としては世界最大の出力約160キロワットで、2200キロワット時の蓄電能力のリチウムイオン電池を搭載する。

従来のディーゼル発電機も併用するが、航海中に太陽光で蓄えた電力を港湾内での停泊中に消費し、湾内や沿岸部での二酸化炭素の排出を抑える。

エメラルドエースは29日に完成予定。全長約200mで、小型車換算で約6400台の自動車を輸送できる。

両社とパナソニックグループが共同開発したハイブリット電力供給システムを搭載することで、発電時の排ガスを従来より4%程度削減できるとみている。

2012年6月 2日

太陽電池 日本市場争奪

太陽光など再生可能エネルギーでつくった電気を割高な価格で買い取る制度が7月に始まり、太陽電池の国内市場が急拡大する。シャープをはじめ電機大手は数少ない有望分野に期待するが、コスト競争力に勝るサンテックパワーなど中国メーカーは日本勢以上の成長を狙う。多数の新規参入が予想されるため、利用者にとっては品質やサービスの見極めが重要だ。

新制度では太陽光発電1キロワット時あたり42円と割高な価格で買い取る。太陽光発電協会の代表理事は「2012年度の太陽電池の国内出荷量は前年度の2倍弱の250万キロワットに増える」と予想する。

パナソニック:太陽光で発電した電力を蓄えて使うシステム販売。13年3月期の国内販売量を前期比6割増の45万キロワットに増やし、国内シェアを15ポイント増の35%と首位を目指す。

シャープ:メガソーラ(大規模太陽光発電所)建設や保守管理を手掛ける部署へ約120人を異動させたほか、太陽光の大規模発電システムの人員も増員。

京セラ:太陽電池の世界生産量を前期比3割増の85万キロワットに増やす。

中国:各メーカーは低コストを武器に日本市場を開拓しようとしている。日本製より3割安いこともある。

サンテックパワー:世界最大手は発電事業に乗り出す企業向けなどに販売を強化する。

欧米では中国メーカーによる低価格攻勢によって、一時は世界トップだった独Qセルズが4月に経営破たんした。日本メーカーは買い取り制度特需に依存するだけでなく、コスト削減や海外での販売拡大など生き残りに向けた中長期の戦略も問われる。

2012年5月28日

再生可能エネルギー 異業種

店舗や住宅を活用して発電事業に参入する動きもある。ローソンは13年2月までに国内のコンビニエンスストアの約1割に当たる1000店に太陽光発電システムを設置する方針だ。

ミサワほーみは施工した戸建て住宅やアパートの屋根を借りて太陽光パネルを設置。電力会社への売電を検討中。

再生可能エネルギーを有望な投資対象とみて定款変更するのは資産運用会社のスパーク・グループだ。

再生可能エネルギー
の全量買い取り制度を巡って、4月下旬に経済産業省の有識者委員会が電力の買い取り価格を決めた。太陽光は1キロワット時当たり42円、風力は同23.1~57.75円となる。

7月に全量買い取り制度が始まれば、太陽光や風力など5種類の再生可能エネルギーで発電した電力は、国が決めた固定価格ですべて買い取ることになる。

2012年5月27日

再生可能エネルギーに異業種参入

発電事業への参入に向け、株主総会で定款を変更する上場企業が相次いでいる。ローソンや近畿日本鉄道など幅広い分野の約40社が定款の事業目的に発電関連の業務を追加する。太陽光など再生可能エネルギーでつくった電気を電力会社が固定価格ですべて買い取る制度が7月に始まるのをにらみ、発電と直接の関係が薄いまったくの異業種にも参入の動きが広がっている。

目立つのが、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設に向けて定款を変更する企業だ。京セラはIHIなどと組み、鹿児島市内に7万キロワット級の発電能力を持つ間がソーラーを7月にも着工する。総投資額は約250億円で、太陽電池パネル約29万枚を設置する。

近鉄のメガソーラー事業に参入する。

三井化学は風力発電にも意欲を示す。愛知県の所有地に、1基2000キロワットの風力発電施設を3基設置する。

2012年5月25日

太陽光発電向け素材 下落

太陽光発電システムに使う素材の価格が下落している。太陽光パネルに使うレアメタルが前年同期より2~3割値下げしたほか、基幹部材である多結晶シリコンのスポット価格も同6割安い。太陽光発電は欧州の需要が鈍る一方、中国メーカーの供給が急増して需給が緩んだためだ。素材の値下がりで製品の太陽電池モジュールの価格も下落している。

レアメタルは、インジウムの国際価格が現在、1キロ530ドルで前年同月比4割安い。ガリウムは6割、セレンは2割弱値下がりしている。

昨夏にドイツで設置促進政策が縮小されるなどして需要の伸びが鈍化する一方、中国メーカーが低価格製品を増産して需給が緩み、レアメタルの値下がりにつながった。


「日本経済新聞より」

2012年5月 5日

小学校で太陽光発電

国土交通、文部科学両省は、太陽光発電・蓄電のできる新たな小中学校施設の建設に乗り出す。電力需給への懸念を受け、学校の周辺地域にも電力を供給できる拠点とする。今年度中に東日本大震災の被害を受けた岩手、宮城、福島の3県の学校から対象を選び、改修に着手。今後5年で全都道府県に広げる。災害時の避難拠点ともなる学校の耐震化と省エネ化を同時に進める。

震災では、小中高校各校で6千校以上が地震と津波の被害を受け、大規模な改修と復旧工事が必要な学校が200弱あることが文科省の調査で確認されている。

小中学校の校舎や体育館の屋根に太陽光パネルを大規模に設置する。既存の小中学校施設の改修費は1校あたり1億円前後。発電設備を置くため現在よりも割高になるが、政府は学校の耐震化と合わせて国費で優先的に支援する。

2012年4月14日

日本で最も有望な再生可能エネルギーは

太陽光、風力、地熱、水力、バイオマス(生物資源)のうち日本で最もも有望な再生可能エネルギーを日本経済新聞電子版の読書に尋ねたところ、

地熱   :48%
太陽光  :23%
バイオマス:12%
小型水力 :9%
風力   :8%

地熱が48%と圧倒的な支持を集めた。「天候に左右されず安定的」「火山国として活用すべき」との意見が目立った。
太陽光は23%。「どれかに頼るのでなく、地域特性に応じ最適なものを生かすべき」との指摘があった。

再生可能エネルギー普及によるコスト増は68%が「受け入れる」と回答。「原発が危険な以上やむ得ない」といった声の一方で「発送電分離など電力業界の競争促進が必要」との注文が相次いだ。「受け入れない」と答えた読者は「再生可能エネルギーならすべて良しという風潮は疑問」などを理由に挙げた。

発電技術開発担い手にも注目
再生可能エネルギーをめぐる議論は、発電コストをはじめとする数字が前面に出ることが多い。しかし、数字に劣らず重要なのが「担い手」論だ。ソフトバンクのよな新興企業が主役になるのか、既存の電力会社が手掛けた方が普及が進むのか。
技術開発についても、従来は政府系の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の存在感が大きかったが、カネを使うわりに成果に乏しく、主役交代が必要という声もある。今後再生可能エネルギーをめぐる「だれが」にも注目したい。

日本経済新聞より

2012年4月 4日

独太陽電池大手が破たん

独太陽電池メーカーの大手のQセルズは2日、法的整理の手続きを申請すると発表した。3日にも独国内の裁判所で手続きを始めるという。同社は太陽電池ブームを追い風に2008年に世界シェア首位に立ったが、中国メーカーなどとの価格競争が激化し、赤字体質に陥っていた。

Qセルズが3月末に発表した11年12月期決算は、最終損益が8億4600万ユーロ(約920億円)の最終赤字だった。10年12月期は1900万ユーロの黒字をかろうじて確保したが、「昨年1~9月の間で太陽電池システムの価格が半減」(Qセルズ)など価格下落に歯止めがかからず、大幅な赤字となった。

2012年4月 1日

太陽光発電

太陽光発電の国内導入量が年内に500万キロワットを超え、600万キロワット近くまで伸びる見通しになった。原子力発電所6基分に相当する。再生可能エネルギーでつくった電気を割高な価格で全量買い取り制度が7月に始まるほか、家庭での需要が伸びる。企業によるメガソーラー(大規模太陽光発電所)建設も今後数年で150万キロワットが導入される計画だが、買い取り価格が安く設定されれば投資が見送られる可能性もある。

2012年3月29日

再生可能エネルギー

主な規制・制度改革項目

太陽光:売電施設を工場立地法での適用除外に
    敷地の25%を緑地などにする義務が不要となり、屋上発電が容易に

小水力:河川法の区分を大規模ダム発電とは区別
    国交相の許認可や煩雑な書類提出が不要

風力:風車の審査基準を建築基準法から電気事業法に変更
   高層ビル並みの構造審査が不要に

地熱:自然公園法の見直し
   地熱の有望地域が多い国立・国定公園での垂直掘りが可能に。

全体:電力会社が持つ送電網の情報開示を促進
   事業計画時に接続可能地点や費用、工期などの把握が可能。

2012年3月18日

再生可能エネルギーに託す未来

宮城県南三陸町の戸倉漁港。屋根には出力10キロワットの太陽光パネルが光る。漁港は余った電力を売ることを検討中だ。再建中の住宅や事務所の屋根にも太陽光パネルが載り、車はエコカーへの切り替えが加速する。

福島県南相馬市でメガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設に向けて現地調査を進める。出力は2万キロワット。

日本は再生可能エネルギーの技術集積が進んでいる。カナダの太陽光電池最大手、カナディアン・ソーラーの最高経営責任者ショーン・クゥは被災地を含め国内での太陽電池工場の建設を検討し始めた。

再生可能エネルギーの利点は国富の流出が少ないことだ。LNG火力発電の場合、燃料購入費などコストの大半を海外に払うが、風力などはコストを国内に還流できる。

風力発電は部品まで含めた産業の裾野が自動車産業にも匹敵する。
7月には再生可能エネルギーで作る電気を電力会社が全量買い取る制度も始まる。

だが再生可能エネルギーの普及・定着は一朝一夕にはいかない。太陽光の場合、発電効率に課題がある。

2012年3月16日

メガソーラー

全国各地でメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業を手掛ける計画が相次ぎ具体化している。ソフトバンクと三井物産はメガソーラー事業で提携。鳥取県米子市で発電出力3万キロワット級の発電所をつくり、2013年度の稼働を目指す。近畿日本鉄道もメガソーラー事業に参入する方針を固めた。今年7月に再生可能エネルギーでつくった電気の全量買い取りが始まるのを機に、大型案件が続きそうだ。

ソフトバンクと三井物産は米子市で大型メガソーラーの事業化を検討している。総事業費は100億円前後となる見通しで、3万キロワット出力。一般家庭で約7500世帯の電力需要を賄える。

ソフトバンクはすでに京都市、群馬県、徳島県に発電出力2000~4000キロワット台のメガソーラーを単独でつくる計画を発表した。

近鉄は沿線の保有地に太陽光パネルを敷設する計画。まず三重県で13年度にも発電出力2万キロワット級の施設をつくり、需要に応じて他の地域に広げる。私鉄のメガソーラー参入は初めてとみられる。太陽光パネルは外部から購入するか賃借する予定で、曽於事業費は最大で数十億円に上る模様。

2012年3月14日

省エネハウス

JX日鉱日石エネルギーは、5月から集合住宅版の次世代省エネ型住宅「スマートハウス」の実証を始める。築40年近く経過した社宅を改修し、新タイプの家庭用燃料電池太陽電池、蓄電池を設置。家庭の使用電力の約7割を自給する。戸建住宅での実証は進むが、生活パターンの異なる家庭が集まる集合住宅での実証は珍しい。

実証は横浜市の社宅の一部で実施し、16戸を対象に家族持ちの社員を募る。「エネファーム」の名称で展開する個体酸化物型燃料電池(SOFC)4代のほか、出力計20キロワットの太陽電池、空気熱を利用する電気給湯器「エコキュート」容量30キロワットの蓄電池を設置する。

システムの投資額は1億3000万円程度の見込み。投資負担の少ない空調・電気設備を含む改修にとどめ、全体コストを抑え実用的な実証データを集める。

発電効率が45%と高いSOFCの特徴を生かし、SOFCを常に稼働する状態に保ち、全戸に常に電気を送り、送電線を通じ電力会社から買う電力を減らす。
エコキュートを組み合わせ、風呂に使うお湯などもすべて自給できるようにする。

2012年3月13日

太陽電池

パナソニックは2013年度をメドに、世界最高の発電性能を持つ太陽電池を発売する。太陽光を電気に変える効率を現状より2ポイント以上高め、ライバルを上回る24%台に引き上げる。付加価値の高い製品の生産に力を注ぎ、日本を中心とする住宅向けなどに拡販する。12年度に国内シェア首位を奪取し、15年度の売上高を約3千億円と11年度見込みの2倍強に増やす計画だ。

現在、太陽電池の中核部材「セル(発電素子)」の変換効率は米サンパワーの22%台が最高とされる。パナソニックはそれに続く21.6%。両社は世界の太陽電池の技術開発でしのぎを削る。

変換効率が高まれば、狭い面積でもより多くの電力を生み出せる。パナソニックは今後、独自構造の太陽電池「HIT」を改良し、まず12年度末に変換効率が約22%の製品を投入する計画だ。マレーシアの新工場で生産する。

2012年3月11日

風力・太陽光相次ぎ増産

小型の発電装置を製造するベンチャー企業が東日本大震災を受け、非常用電源の増産や新製品の投入に相次ぎ乗り出す。ネクストエナジー・アンド・リソースは太陽光発電による独立電源システムの供給を5倍近くに拡大。ループウイングも小型風力発電機の月産台数を倍増する。被災地などでのライフラインとしての需要を見込む。

ネクストエナジー・アンド・リソースは、太陽電池の電気だけで照明や音響設備などを動かせる独立電源システムの供給を大地震前の5倍近くに増やしている。

太陽光発電パネルに鉛蓄電池と周辺機器を組み合わせてセット販売する。

ループウイングは現在製造委託先の韓国の工場などで、出力500ワットの蓄電池付き小型風力発電装置を月約40台生産している。震災後、被災地の工場などから夜間の照明用電源などとしたいとの申し込みが急増しているため、月産100台程度に引き上げる。

2012年3月 2日

蛍光灯の光で発電可能

大日本印刷は室内の蛍光灯の光で電力を作り出せる太陽電池を4月に発売する。「色素増感型」と呼ばれるタイプで、電子機器の電源への利用を想定。電池交換の手間が省けるようになる。太陽光発電の活用法が広がる可能性がる。

色素増感型の太陽電池は植物の光合成の仕組みを応用する。植物の葉と同様に色素が光を吸収すると電子を放出する仕組みを使う。色素を吸着させた酸化チタンや電解質などで構成する。

光のエネルギーを電力に変える変換効率は一般的な太陽電池では15%程度だが、色素増感型は家庭やオフィスの蛍光灯の明るさでも約10%を実現した。

同型の太陽電池は複数社が開発しているが、酸化チタンや電解質を基板となるガラスで鋏込む構造を採用している場合が多い。大日本印刷はガラスの代わりに透明フィルムなどを使い軽量化した。

2012年2月28日

太陽電池関連、収益が悪化

太陽電池関連各社の収益悪化が広がっている。欧州各国での補助金削減や中国メーカーの安値攻勢などが響き、今期はパネルのほか部材や製造装置メーカーの関連部門の収益が相次ぎ悪化する見通しだ。ただ太陽電池の世界需要自体は回復傾向にあり、各社とも低コスト化による業績改善への取り組みを急ぐ。

パネルメーカーは赤字が相次ぐ。シャープは販売数量が想定を下回り、2012年3月期の太陽電池事業の営業損益が240億円の赤字(前期は21億円の黒字)を見込む。昭和シェル石油は11年12月期に太陽電池などを手掛ける部門が288億円の赤字だった。12年12月期は「大幅な改善するが、年間を通じて赤字」の見通しだ。

パネルでは需要増を見込んだ中国勢が足元で生産能力を増やした一方、緊縮財政を進める欧州各国の補助金減少が響き在庫が増加。販売価格が大きく下落し、採算悪化につながっている。

2012年2月27日

太陽セメント 太陽光発電に参入

コンクリート製品を製造販売する太陽セメント工業は太陽光発電事業に参入する。7月に再生可能エネルギーの全量買い取り制度が導入されるのをにらみ、兵庫県内で出力約3500キロワットの大規模太陽光発電所を9月にも本格稼働する。参入に向けて開発したパネル設置用ブロックは外販する。

メガソーラーは兵庫県加東市と加西市にまたがる自社遊休地約4万平方メートルに約13億円を投じて建設する。敷地内で第1発電所(出力約2000キロワット)を7月に、9月には第2発電所(同約1500キロワット)を稼働する。発電した電力はすべて関西電力に発電する予定だ。

太陽光パネル
向け専用コンクリートブロックも開発した。長さ30センチ、幅と高さは20センチのブロックで、土地の形状に合わせて積み重ねる。0.5度刻みでパネルの角度を調整することが可能で、これまで鉄骨で角度を調整していた工程を削減。架台工事費を従来に比べ、3割削減した。

今回、建設したメガソーラーをモデルプラントとして、太陽光発電事業への新規参入や建設コスト低減を目指す企業に専用ブロックを売り込む。自社のメガソーラー事業拡大も検討する。

2012年2月26日

再生可能エネルギー

全国の自治体が再生可能エネルギーの導入に向けた事業を本格化する。2012年度予算案で47都道府県が関連費用を合計519億円計上した。海水や地熱、長い日照時間など地域の特性を生かして事業化や技術開発に取り組む。手近な資源を活用するエネルギーの「地産地消」で電力の確保を目指す。

神奈川県は8億6600万円を計上し、愛川町に大規模太陽光発電所(メガソーラー)を建設する。発電能力は2000キロワットで県が自ら運営する。13年夏にも稼働する。

新潟県は昨年秋に開設したメガソーラーに来年度4億円を投じて発電設備を増設する。7月にも最大出力2000キロワットに倍増させる。

地域の特性を生かしたエネルギー開発も相次ぐ。沖縄県では海に囲まれた点を生かし、海面付近の温かい水と深層の冷たい水の温度差でタービンを回す発電方式などが候補だ。年内にも久米島で着工する。

再生可能エネルギーの弱点である発電の不安定さを補うため、蓄電技術の開発も進む。

2012年2月24日

太陽光発電と蓄電池連携

パナソニックは23日、太陽光発電とリチウムイオン蓄電池を連携させる住宅用のシステムを開発したと発表した。3月21日に受注を始める。太陽電池で発電した電力をためることができ、停電時には照明、冷蔵庫など最低限必要な設備を2日間ほど維持できる。計画停電など電力不足に備えた需要は大きいとみており、2012年度に1500セットの販売を目指す。

「住宅用創蓄連携システム」は容量が4.65キロワット時のリチウムイオン蓄電池と、太陽電池と蓄電池の電力を制御する装置で構成する。太陽電池と蓄電池を連携する住宅向けシステムは珍しいという。昼間発電した電力を蓄電池にためておき、夜間に使えるようになる。

太陽光の発電量が多い場合には家電を動かすと同時に充電できるため電力の利用効率が向上。電力会社からの電力供給が途絶えた際に分散電源としての実用性も高まる。

2012年2月23日

東北に太陽光パネル工場

カナダの太陽電池最大手カナディアン・ソーラーは福島県や宮城県での工場建設に向け、複数の地元自治体と立地交渉に入った。条件が合えば年内にも着工し、2013年春以降に稼働する。再生可能エネルギーの全量買い取り制度をにらんだ動きで、生産能力が年15万キロワットの太陽光発電パネル工場を造る計画。メガソーラー(大規模太陽光発電所)建設計画が相次ぐ東北に外資が拠点を設けることで、競争が激化しそうだ。

東日本大震災の被災地の設けられる特区では、規制緩和などで進出企業を支援する。昭和シェル石油子会社も宮城県で太陽電池工場の建設を検討しており、再生可能エネルギー分野の産業集積が進む可能性がある。

カナディアンは12年の出荷計画ペースで世界3~4位の大手。新工場は中国工場などから搬入したセル(発電素子)を、太陽光発電パネルに組み立てる。投資額は数十億円規模創出も期待される。

今年7月に再生可能エネルギーの全量買い取り制度がはずまるため、海外大手は日本を有力市場と位置づけている。東北での生産コストは中国の工場を1~2割上回るとみられる。ただカナディアンは復興特区の活用と納期短縮などを勘案、工場を置くメリットがおおきいと判断している。

2012年2月22日

太陽光発電 技術開発国が支援

電力の安定供給やコスト抑制に向け、経済産業省は官民で新技術の開発を急ぐ方針だ。再生可能エネルギーや化石燃料の効率利用、省エネ素材の分野を中心に、産業構造審議会が企業向け支援策を検討。2050年までの工程表に沿って、浮体式の洋上風力発電や軽量素材などに必要な技術の開発に取り組んでいく。福島第1原子力発電所の事故などに伴う電力不足への対応に加え、新エネ・省エネの技術開発で中長期的に国内の産業空洞化を防ぐ狙いもある。

審議会の議論に沿って経産省が支援を検討している分野の1つが再生可能エネルギーの推進だ。より幅広い波長の太陽光を吸収することで中長期的に発電効率を現在の約3倍に引き上げる。太陽光発電システム、軽量プロペラや浮体式構造を使う洋上での風力発電などが支援対象となる見込みだ。高性能の製品開発を企業に促すことで新技術の普及を加速し、電力供給全体に占める再生可能エネルギー比率の向上につなげる。

2012年2月20日

昨年の太陽電池国内出荷 初の100万キロワット超え

太陽光発電協会は15日、2011年の太陽電池の国内出荷量が前年比30%増の約129万キロワットとなり、通年実績として初めて100万キロワットを超えたと発表した。東日本大震災後、電力供給への不安が高まり、住宅用を中心に非常用電源としての引き合いが増えた。輸出は同1%増の約146万キロワットと、欧州市場の冷え込みが響き鈍化した。

国内出荷量のうち住宅用は前年比37%増の約110万キロワット。09年に復活した補助金制度の寄付が続いたほか、震災後の電力不足で不測の停電時に使用する電源として購入する家庭が増えた。10年度までに補助金が事実上打ち切られた非住宅用は同3%増の約19万キロワットにとどまった。

輸入品は同2倍の約26万キロワットと大幅に伸びた。
割安な中国メーカー製品の流入が加速している。

輸出は世界需要の7~8割を占める欧州向けが同15%減少した。歴史的な円高に加え主要国が太陽光発電導入支援策を相次ぎ縮小したため。米国や新興国向けが伸び、全体としてプラスを維持したが伸び率は大幅に縮小した。国内太陽電池メーカーの多くは海外事業が赤字で、日本市場への依存度が高まっている。

国内では今年7月から発電事業用の太陽光発電が生み出した電気を、割高な固定価格で買い取る全量買い取り制度が始まる。メガソーラー(大規模太陽光発電所)向けが大幅に伸びる見通しで、輸入品との競争がさらに激しくなりそうだ。

2012年2月19日

太陽光に欧州製電池

太陽電池を製造、販売するクリーンベンチャー21(CV21)strong>は4月から、スペインのイソフォトン製太陽電池を組み込んだ太陽光発電システムを発売する。ユーロ安を活用、国内大手より2割程度安いシステムを販売する。

太陽電池
の先進地域である欧州製であることを訴求し、割安感を特長とする中国製品に対抗する。
CV21は直径1ミリメートルほどの小さな球状の太陽電池を反射板に載せ、高効率で発電する。パネルを製造している。4月から自社製と割安なイソフォトン製を組み合わせた太陽光発電システムを発売することで、販売価格を引き下げる。

地域の工務店などに働き掛けて、住宅向けでの利用を目指す。販売力を強化するため、3月に横浜市内に営業所を設けるほか、2012年度中には福岡や仙台など国内4か所に営業所を設ける計画だ。

欧州は日本より太陽電池が普及しており、国内メーカーも多く欧州向けに輸出している。しかしユーロ安の進行と、太陽光発電の導入支援策の縮小で、11年の欧州向け輸出は前年比15%減少した。一方、独Qセルズなど日本での販売拡大に乗り出す欧州メーカーも増えている。1982年創業のイソフォトンも欧州景気の低迷で落ち込んでいる域内需要を、日本市場への進出で補う狙いがある。

2009年11月28日

太陽電池 米市場に照準

独大手のショットソーラーは、米ニューメキシコ州に1億ドル以上を投じて太陽電池工場を新設した。太陽電池のほか、太陽熱発電システムの生産も手掛け「米国内の発電所需要を狙う」。

世界最大手の独Qセルズもカリフォルニア州に営業拠点を新設し、米国内での提携先開拓や販路拡大につなげる。

中国大手の尚徳太陽能電力も米工場建設を計画中である。

日本勢では、三洋電機がオレゴン州セーラム市で太陽電池の材料に使うシリコンウェハー工場をこのほど稼動。

米ガートナーの予測によると、2009年の世界の太陽電池出荷量は前年比14%減の4613メガワット、金額 ベースでは同5割減の77億8300万ドルに落ち込む。公的助成縮小や金融危機の影響で欧州での需要に急ブレーキがかかり、販売価格が急落するのが響く。

一方、カリフォルニア州の電力大手などが

太陽光発電所の新設を次々と打ち出している米国では、09年の太陽光発電需要が同31%増の436メガワットに拡大する見通しだ。

2009年11月27日

太陽電池

世界の太陽電池大手が米国市場の開拓を本格化する。再生可能エネルギー普及を後押しするオバマ政権の「グリン・ニューディール」政策で発電所向け需要が拡大する見込みのためで、各社は工場建設や営業拠点の拡充など投資を加速した太陽電池市場だが、米市場が本格的に立ち上がれば業界勢力図に影響する可能性もある。

2009年11月18日

米中 環境、広範囲に協力

米中首脳は17日開いた首脳会談後、共同声明とは別に、環境やエネルギー面での協力を深めるための具体策を発表した。地球温暖化対策の連携強化が狙いで、クリーンエネルギー開発の研究や電気自動車開発の標準化などを手掛ける。温暖化ガスの排出で世界1、2位の中国と米国が広範囲な協力関係を築く。

米中は「クリーンエネルギー研究センター」を設立する。エネルギー効率の向上や環境対応車の開発に向けた研究などを手掛ける。二酸化炭素などの回収や貯蔵に関する技術も研究する。センターは今後5年間で少なくとも両国折半で1億5千万ドルの公的・民間資金の提供を受ける。

電気自動車の普及に向けた対策も共同で手掛ける。検査や規格の標準化を進める。電気自動車に使う充電用プラグのデザインの標準化も対象にする。将来大きな市場として見込まれる電気自動車の分野で米中は協力し、世界をリードしていく考えだ。

再生可能エネルギーでも協力関係を深める。風力、太陽光、バイオなど広範囲で協力。

2009年11月 1日

太陽光発電 全量買取

菅副総理・国家戦略担当相は31日、民主党本部で講演し、家庭などが発電した太陽光発電の全量を電力会社が購入する「固定買取制度」来年度にも導入する考えを表明した。菅氏は同制度について「国が1円も使わないで太陽光パネルがわtt増える」と指摘。環境対策としてだけでなく、財政支出を伴わない景気対策としての効果も期待できると強調した。

政府が1日から始める太陽光発電の買取制度は発電分のうち使われなかった「余剰分」まで。「全量」の買取については、民主党の衆院選マニフェストに「早期導入」と明記していたが、具体的な時期は示していなかった。

制度導入には電力業界が慎重姿勢を崩していない。電力会社の買取コストは電気料金に転嫁されるため、太陽光パネルを設置できない家庭や企業の負担増を指摘する声も強い。制度導入には曲折も予想される。

2009年8月 9日

太陽光発電ブーム沸く  その2

家庭で売電
一般家庭での導入効果はどの程度なのか。
埼玉県春日部市の会社員は4年前に家を新築した際、2.8キロワットの装置を130万円で導入した。7月の電気料金は消費電力分5310円かかったが余剰電力を3761円で東京電力に売り、実質的な負担は1549円だった。

昨年3月に総額約480万円で設置した神奈川県二宮町の場合は電気代の年間収支は「出て行くお金と入るお金はだいたい同じ」。設置費用は20年ほどで償却できると試算する。現在の自治体の補助上乗せを考慮すれば償却はさらに早まる。

自治体の補助金は申請ラッシュだ。01年度から助成を始めた千葉市は募集枠が埋まらないことも度々会っが、09年度は開始3時間で埋まった。31市町村が補助制度を設ける神奈川県では1日時点で横須賀市など10市町が受け付けを終了、東京都内でも新宿区、町田市などは締め切った。
ただ4月から2年間で90億円分を用意した東京都への申請はまだ5億円程度。都心部は戸建て住宅が狭く、高層ビルに囲まれなど設置に向かないと見られれ、千代田区や中央区の補助制度への申請は1件もない。

埼玉県は申請件数が予想を上回り、6月補正予算で補助枠を年間2600件から6800件の拡大。神奈川県伊勢原市や世田谷区なども追加を検討する。

補助枠の拡大に慎重なところもあり、自治体間で判断は分かれそうだ。


2009年8月 8日

太陽光発電ブーム沸く  その1

太陽光発電ブームが首都圏でも熱を帯びている。国や自治体が競って設けた補助金が呼び水となり、販売業者は住宅メーカーからスーパーなどに拡大。店頭では値下げ競争が始まり、自治体に補助枠を追加する動きが相次ぐ。ただ住宅事業から補助金申請がまったくない地域があるほか、導入費用を負担できない世帯にもどう配慮するかなど課題も浮上している。

家電店の受注増
埼玉県越谷市にある国内最大級のショッピングセンター(SC)[イオンレイクタウン」に8日、太陽光発電のショールーム「京セラソーラーFCレイクタウン」が開業する。京セラ子会社の京セラソーラーコーポレイションがSCに出店するのは始めた。

パネルを屋根に設置したのと同じ状態で展示。発電量などが一目でわかる機器も置いた。環境や太陽電池関連の雑誌を40種類はど置き、映像で施工の様子を説明。専門スタッフは6人いる。

街の家電店でも取り扱いが増えている。神奈川県横須賀市のある家電店に聞くと、過去3~4年間の取り付けは実績は5件程度だった。しかし市が地元業者による設置に助成の上乗せを始めたところ受注が舞い込み、8月だけで3件工事をする予定だ。

千葉県で家庭向け太陽光発電のシェア3割を持つコーエイ・アールシーは施工やアフターケアを含めた一貫サービスが売り物。事業拡大に向け首都圏に6つある営業所の増設を考えている。検討段階からスタッフが無料で相談に乗り、見積もりを提案するサービスが好評という。

相次ぐ参入で値下げ競争が始まっている。08年から参入した千葉県内の大手住宅メーカーは5~6月に施工費を下げ、秋にも実質的な追加値下げを検討中。同社の設備費用は200万円前後だが「新築で家を建てれば70万円に値下げする業者も現れた」という。


2009年3月 7日

移動式の淡水化装置

社団法人・民間活力開発機構などの産官学組織は経済産業省と、トラックに乗せて運べる移動式の飲料水製造装置を開発した。車体の屋根に載せた太陽電池風力発電装置を動力源にして海水などを淡水化する。

一日当たり3600人分の飲料水を作れる。干ばつや災害で水が不足した地域や、水道が未整備の発展途上国、離島などで利用を見込む。

海水や河川水を納豆菌をもとに作った凝集剤や砂でろ過し、逆浸透膜で淡水化、塩素殺菌する。トラックのコンテナに装置を載せて移動する。海外で使う際はコンテナだけ輸送できる。従来の水処理装置よりも電力消費量を5割減らし、自然エネルギーで動かせるようにした。

2009年3月 5日

新エネルギー新市場 中小が創出

風力発電 蓄電池 電気自動車レンタル

中小企業が自然エネルギーを活用した新しいサービスを相次ぎ立ち上げている。横浜のレンタカー会社が風力発電で蓄電した電気自動車の貸し出しを始めたほか、太陽光発電機のレンタル事業を立ち上げた企業もある。中小の創意工夫で、新エネルギー市場のすそ野が広がり始めた格好だ。

「高栄レンタカー」を運営する高栄企業は店舗に小型風力発電機を設置し、電気自動車を蓄電して貸し出すサービスを始めた。30分500円で貸し出す。7-8時間の充電で、最大120キロメートルの走行が可能だ。

海外から取り寄せた車両4台を使用。現在は個人客を中心に一台あたり週4-5人の利用があるという。三菱自動車や富士重工が電気自動車を本格発売する年内には車両を増やし事業を拡大する計画。ガソリンスタンドと組んで、電気自動車のカーシェアリングサービスなども検討する。

沖縄県の西表島では不動産開発のクオリケーションなどが今春、風力発電の電気を使った電気自動車や電動バイクの時間貸しサービスを始める計画を進めている。西表島を訪れる環境保護意識の高い観光客の利用を見込む。

新エネルギーは地球温暖化防止の切り札として注目され、国内市場規模は風力、太陽光ともに2030年までに06年実績の5倍以上に膨らむ見通し。送電線などのインフラがない場所でエネルギー源になる点も特徴で、使い方次第ではこれまでにないサービスが可能。資金力の乏しい中小でも参入しやすい。

長野県のネクストエナジー・アンド・リソースは中古の太陽光発電機を屋外イベント用の電源として貸し出すサービスを始めた。屋外で実施する舞台などの電源としての利用を見込む。出力120ワットの太陽電池と蓄電池をセットにした装置を太陽光で発電・蓄電した場合、最大3時間の連続利用ができる。

曇りの時などに家庭用コンセントを併用できるのも特徴だ。4日間のレンタル価格は49800。出力の大きいシステムも準備できる。工事現場での補助電源としての利用も見込む。

環境関連の事業を展開するエネルギープロダクトは4月、送電線が敷設しにくい離島や山間部の施設の独立電源として、風力発電機を設置する事業を始める。

風が吹かず発電しないときは、併設する軽油発電機が自動的に運転して出力を補う仕組み。一ヶ所あたりの設置費用は一千万円強で済むという。携帯電話の基地局などの需要を見込んでいる。

2009年3月 2日

京セラ 太陽電池 中国で増産

京セラは20日、中国・天津市の太陽電池モジュール工場の生産能力を現在の4倍の年24万キロワットに引き上げると発表した。投資総額は明らかにしていないが、30億ー40億円と見られる。基幹部品である太陽電池セル(発電素子)の増産に合わせ、セルや他の部品を太陽光発電システムに組み上げるモジュール工程の能力も増強する。

天津市の既存工場の近くに新棟を建設する。三階建てで延べ床面積は28,800㎡。4月に着工、2010年春に稼動させる。同年9月までに既存の三棟から設備を移管するほか新設備を追加。11年以降に生産能力を年24万キロワットに引き上げる。

同社はセルを滋賀八日市工場で生産。近く滋賀県野洲市に新工場を建設して11年度に生産量を計65万キロワットに引き上げる計画を明らかにしている。現在、モジュールに組み立てる工程は三重県伊勢市、中国、メキシコ、チェコの4拠点で手掛けている。

2009年2月24日

太陽電池 出荷増

太陽光発電協会は2008年の太陽電池の出荷量が前年に比べて36%増えたとの調査をまとめた。輸出が出力ベースで925,000キロワットと前年に比べて46%伸び、全体をけん引した。国内出荷も7%増の225,700キロワットと増加に転じた。09年は政府などの導入補助制度が追い風となり、さらに拡大しそうだ。

国内17社の出荷データをまとめた。07年は原料シリコンの供給不足で、生産量を落としたメーカーがあったが、08年は供給量が回復したため生産量が増えた。輸出のうち欧州向けが7割強を占めており、依然として最大の市場になっている。年後半になって景気後退の影響を受けて、伸び率が鈍化してきている。

国内では政府の家庭用太陽光発電装置への導入補助が09年から復活。国だけでなく、東京都など自治体の導入補助制度も拡大する。09年は国内市場の拡大が勢いがつきそうだ。

2009年2月23日

米で自然エネルギー参入 その3

昭シェルは6月までに米国で太陽電池の販売網を整備し、宮崎県に建設中の新工場から輸出する。三洋電機は北米向け組み立て拠点であるメキシコ工場の年産能力を2.5倍の5万キロワットに増強。カリフォルニア州には販売会社を設立する。

風力発電機を製造する三菱重工業は米国での需要増を見込み、09年度中にも国内の年産能力を3割増の160万キロワットに引き上げる。増産は部品などへの波及が大きく、国内雇用の下支え効果を期待できそうだ。

17日成立の米景気対策法では環境・エネルギー分野への380億ドルの投資や、民間の投資を促すための減税枠200億ドルの設定も決まった国際エネルギー機関によると、米国の総発電量に占める自然エネルギー(水力を除く)の比率は06年で3%弱。15年には自然エネルギー発電量は2.6倍、比率も7%弱に高まる見通し。

グリーン・ニューディール政策は自然エネルギー以外の分野でも日本企業に恩恵をもたらす可能性が高い。日本電産は米自動車大手から電気自動車用モーターの開発要請が強まっているのを受け、車載モーターの開発技術者を3年以内に2000人に倍増する方針。日産自動車は電気自動車の米国生産の検討に入った。

日本でも環境ビジネスの市場拡大を狙って環境省が「日本版グリーン・ニューディール構想」を発表した。

2009年2月21日

米で自然エネルギー参入  その1

日本の大手企業が米国の自然エネルギー市場に相次ぎ参入する。東京電力は太陽光発電所を建設、昭和シェル石油は6月にも太陽電池の販売を始める。風力発電では三菱重工業が米国向け設備を国内で増産する。米国ではオバマ政権が環境分野で新たな需要や雇用を創出するグリーン・ニューディール政策を推進、大規模な財政支出で自然エネルギー市場の拡大が見込まれている。政策転換を好機ととらえ、日本企業が強みを持つ環境技術で市場開拓を急ぐ。

 

2009年2月10日

太陽電池 三洋、大阪に新工場

三洋電機は大阪府貝塚市に太陽電池の新工場を建設する。数百億円を投資し、2010年末の稼動を目指す。新工場の稼動などで太陽電池の生産能力は年70万キロワットと現在の2倍強に増える。

パナソニックは今春をめどに三洋を子会社化する計画で、パナソニック電工などグループ会社を通じて三洋製の太陽電池を販売する。パナソニックと三洋は生産、販売で両社の経営資源を有効活用し、太陽電池の成長戦略を加速する。

新工場は既存の二色の浜工場(貝塚市)の敷地内に建設する。結晶型と薄膜型の技術を組み合わせ、光を電力に変える変換効率が19.7%と高い太陽電池を生産する。

このタイプの太陽電池の生産能力は最大で08年度見込み比8割増の年62万キロワットになる。規模の拡大や最新技術の導入による生産効率の向上で製品価格を引き下げ、国内の一般家庭向けに売り込む。

三洋はこのほか、新日本石油と共同で一千億円を投じ「薄膜型」と呼ばれるシリコン使用量の少ない太陽電池の量産に乗り出すことも決めている。まず岐阜県安八町に年産8万キロワットの工場を建設すし、10年度から量産する予定だ。

三洋の太陽電池の国内販売シェアは07年で推定27.9%とシャープに次ぐ二位。

2009年2月 7日

石器時代はなぜ終わったのか

国際エネルギー機関事務局長 田中伸男氏

日経新聞掲載より

地球環境問題への取り組みの必要性を強調する人の一部にピークオイル説を支持する人がいる。それは二酸化炭素削減の鍵である省エネや代替エネルギー開発の必要性を論じるのに都合が良いからである。しかし自発的に石油消費を減らすのと無理やり減らさせられるのとでは大きな違いがある。一番の違いは価格に表れる。需要が減れば価格が下がり、供給が減るなら上がる。誰がレント(収益)を得るかも違ってくる。

ゴア氏に「地球温暖化防止に世界が真剣になればCO2に高い値段がつきエネルギーの消費者価格は高くならざるを得ない。それは省エネや代替エネルギー開発を進め、ピークオイルを先に延ばすことでエネルギー安全保障にも貢献するのです」と申し上げた。彼は「なるほど、石器時代は石がなくなったから終わったのではないということですね。ありがとう」ち、有名なヤマニ元石油相の言葉を引いた。

石器時代と同様に、我々も、地球に石油がいくら残っていようとも、自らの意思で石油の時代を終わらせることができる。自動車のエンジン(内燃機関)は安い石油と相まって20世紀を象徴する技術革新であった。今、世界中の自動車産業がそろって歴史的苦境にあるのはサブプライム問題に端を発する世界不況によるが、長期的にみれば20世紀を通じた石油低価格時代がいよいよ終焉に向かっている象徴かもしれい。既に我々の前に、石器を放逐した土器、青銅器や鉄器にあたる電気自動車水素燃料電池太陽電池風力発電機などが徐々ににその姿を現しつつある。

2009年1月24日

太陽電池以外の環境対応製品

今年は太陽電池以外でも環境対応製品の注目㈱があります。5日に召集される通常国会で政府が提出する法案が通れば、様々な優遇制度が登場します。

電気自動車ハイブリット車など環境対応車は4月から自動車取得税と重量税が免除の方向です。トヨタ自動車やホンダがハイブリット車の新車を発売し、三菱自動車は電気自動車の販売を始める計画です。住宅向けでは今春、東京ガスや新日本石油などが、家庭用燃料電池を発売します。都市ガスなどから水素を抽出して発電し、お湯も沸かせるという省エネ製品です。価格は300万円前後と高くなりそうですが、半分程度は政府から補助金が出る予定です。

省エネにつながる住宅改修に対する減税制度も延長の見通しです。調査会社、富士経済の野口氏は「断熱効果の高い樹脂サッシや複層ガラスの需要が伸びる」と予想しています。

政府の支援とは直接関係ありませんが、発光ダイオード(LED)照明もも消費電力が少なく、注目を集めています。高価なので住宅より先に小売店やオフィースで導入が進みそうです。ローソンやセブンーイレブン・ジャパンがすでに設置を始めています。

2009年1月23日

太陽光発電なぜ補助金復活

今年、普及に弾みがつくと期待される環境対応製品の代表が、太陽光発電装置です。光のエネルギーを電気に変換する半導体を使い発電する装置で、太陽電池とも呼ばれます。石油などの化石燃料を発電に使わないため、二酸化炭素など温暖化ガスを排出しません。

政府は普及を促すため、1月13日から住宅向けの補助金制度を始めます。

わが家に太陽電池を設置しようとする人は、まずメーカーに装置を発注し、契約書を持って都道府県ごとに設けられた窓口に補助金の支給を申請します。

家庭が一般的に取り付ける出力3-3.5キロワットの規模の機器を購入すると価格hあ230万円前後です。これに対し、補助金は1キロワットあたり7万円なので合計20万ー25万円が支給され、購入価格の約十分の一の負担軽減になります。

実は政府は1994-2005年度に補助金を支給していました。しかし、制度をやめた途端に販売が落ち込みました。日本はかつて世界で最も太陽光発電が普及していましたが、05年にはドイツに抜かれてしまいました。補助金の復活により太陽光発電の普及を促し、年々増加する家庭の温暖化ガス排出量を抑制しようとしているのです。

課題は価格です。補助金をもらってもなお高いからです。発電した電気は家庭で使うほか、余剰分は電力会社に買い取ってもらえますが、こうした利点があっても初期投資が高すぎると一般の家庭は購入に二の足を踏みます。

野村リサーチ・アンド・アドバイザリーの高橋氏は「補助金復活で家庭での購入が進めば、量産効果が出て今後は価格が下がるはず」といいます。京セラなど各メーカーは工場建設など量産体制を整え、3-5年で価格を今の半分することを目指しています。

2009年1月20日

太陽電池材料の新工場

工業ガス国内最大手の太陽日酸はドイツの化学大手と共同で、太陽電池材料の工場を国内に新設する。約200億円を投じ、2011年に生産を開始、日本や韓国などアジアの電機メーカーに販売する。世界的な景気後退で、従来の主要顧客である鉄鋼や石化メーカーは減産対応を強めているため、太陽日酸では太陽電池を成長分野とみて、大型投資に踏み切る。

独エボニックデグサ(フランクフルト)と組み、太陽電池や液晶パネル、半導体の絶縁材料となる「モノシランガス」を生産する。年間生産能力は1000トン。同2000トン強を生産するノルウェーのリニューアブルエネジーに次ぐ世界二位の生産規模となる見通し。

太陽日酸はこれまで他社から仕入れて国内を中心に年300トン弱を販売していたが、工場新設で製販一貫体制を整え、海外販売も本格化する。

2009年1月17日

太陽光発電、20年に5倍 

市場調査会社の富士経済は、海外主要27カ国における風力による発電能力が2020年に08年の約4倍になるとの予測をまとめた。太陽光発電も約5倍に拡大。各国の新エネルギー導入促進に向けた電力買い取り価格の引き上げや、税制優遇などが後押しすると予想する。特にオバマ次期米大統領がエネルギー・環境政策に重点投資を行う「グリーン・ニューディール構想」を打ち出す米国の伸び率が高まるとみられ、中国とともに市場拡大のけん引役となりそうだ。

 主要27カ国の風力による発電能力は08年の約1億1000万キロワットから約4.2倍の約4億7000万キロワットに拡大する見通し。オバマ次期大統領が雇用確保と温暖化対策の両立を目指して電気自動車などの次世代自動車の開発・普及に加え、風力太陽光発電分野へも重点投資する姿勢を示す米国は約6.1倍に拡大。「20年には風力発電が新エネルギー市場の60%近くまで上昇する」(富士経済)見込みだ。導入コストが安いことから風力発電の導入が進む中国も約5.5倍まで成長するほか、ベトナムやタイも高い伸び率を示すと予想している。

 一方、太陽光による発電能力も08年の約1000万キロワットから約4.8倍の4800万キロワットにまで拡大し、中国では12倍もの伸び率が見込まれている。先行するドイツなど欧州各国の伸び率はそれほど高くないものの、20年も上位を確保する見込みだ。アジア諸国ではインド、韓国が高い伸びを示すと予測される。

 このほか、バイオマス(生物資源)発電では、中国が米国を抜いて最大の市場に躍り出ると予想。12カ国における20年の発電能力は08年の約2.5倍になる見通しだ。地熱発電もオーストラリアなどの積極的な技術開発を背景に、約2.9倍にまで拡大することが見込まれる。

 フジサンケイ・ビジネスより

2009年1月10日

太陽電池 新興勢が躍進

景気後退の深刻化で自動車や鉄鋼など製造業の苦戦が2009年も続きそうだが、そんな中で成長が期待されるのが環境ビジネスだ。注目株は太陽電池で、ここ数年は大胆な投資を進めた新興企業が業界をけん引してきた。欧州やアジアの活力あふれる創業経営者たちの動きに注目が集まる。

地球温暖化対策を支える有望技術として世界各地で増産が続く太陽電池。シャープ、京セラなど日本の大企業が長く優位を誇っていた業界を、群雄割拠の激戦地に変貌させたのがサンテックなどの創業間もない新興企業だ。

新興勢力躍進の背景には欧州での電力買取制度導入と「環境株」への投資資金流入があった。ドイツやスペインなどが電力会社に太陽光発電の電力を高く買い取らせる制度を導入し需要が急増。新興勢に共通するのは個性的で活力あふれる創業経営者の存在だ。

右肩上がりの成長を享受してきた太陽電池市場だが、景気後退の余波を受けて踊り場に差し掛かっている。Qセルズとサンテックは08年12月期業績予想を下方修正。サンテックは09年の設備投資額を前年実績比7割減を絞り込む。ジンテックは08年10月を予定していた新工場の着工を1年延期した。

シャープなど老舗企業も巻き返しを急ぐなか、新興企業の経営者たちが真の英雄になれるのか。その経営手腕が問われる。

2009年1月 9日

太陽光発電の規格統一

政府と国内太陽電池メーカー、住宅メーカーは共同で2009年度から住宅太陽光発電システムの規格統一に乗り出す。太陽光パネルのサイズや付属機器の規格をそろえることで、住宅に設置しやすくするほか、関連メーカーの競争を促してコスト低減につなげ、普及を後押しする。長期使用のための安全性試験制度の確立も目指す。統一規格は国際標準として世界に提案する計画で、今後需要増が予想される太陽電池市場で主導権を握る狙いもある。

これまでばらばらだった太陽光パネルのおおきさについて、複数の基本サイズをつくり、共通化を進める。太陽光発電で生じた直流電流を交流に切り替える電流変換装置など発電システムの設置に必要な付属機器の規格もそろえる。パネルが設置しやすいように住宅の屋根の形に一定のルールを設けることも検討する。

太陽光発電システムの基本的な規格を統一すれば、メーカーが大量生産しやすくなり、コスト削減競争も活発になるとみている。故障した際などに他企業の部品も使えるようにのなる。住宅メーカーや消費者にとってどの企業のパネルや部品を使うかといった選択肢が広がると期待している。

2009年1月 7日

太陽発電パネル 上海万博 中国館

2010年に開催される上海世界博覧会(上海万博)の「中国館」の上棟式が開かれた。中国古代の冠を連想されるデザインを採用し、通称は「東方に冠」。省エネ、環境保護を意識し屋上には太陽光発電パネルを設置する予定。

2009年9月に完工する。上海万博には08年末時点で229カ国・国際機関が参加を決めている。

上海万博は2010年5月1日に開幕する。

2009年1月 4日

大規模発電所向け太陽電池

砂漠などに展開する大規模太陽光発電所「メガソーラー」が世界で急増し、メガソーラー向け太陽電池の市場規模は2075年に150兆円を超える― ―。東京工業大学の黒川教授らはこんな見通しをまとめた。国際エネルギー機関(IEA)作業部会で同教授らが進める将来予測の一環。アフリカなどで建設の加速を見込む。

メガソーラーは出力1メガ(百万)ワット級以上の発電所。予測では50年に、世界の太陽光発電の年間導入量の約22%にあたる2360億ワットがメガソーラー向けとなる。75年に導入量は全体の50%超の2兆1千9百億ワットに達し、その後はほぼ横ばいの見通し。

世界の太陽電池市場のうちメガソーラー向けは50年に811億ドル(約7兆3千億円)に成長、75年には1兆7千億ドルを見込む。

イタリアなどの電力事業者はモロッコやチュニジアなどの砂漠地帯にメガソーラーを設置して電力供給する計画を進めており、需要を引っ張るという。シャープも伊企業と組み進出を表明している。

2008年12月26日

太陽光発電 世界をリードする供給量 一般家庭の導入拡大へ

自然エネルギーの利用では最もポピュラーなのが太陽光発電だろう。一般家庭での導入事例も増えてきた。ソーラーパネルの供給量では日本が世界をリードしており、特に多結晶シリコンベースのソーラパネルでは日本メーカーが強みを発揮している。

曲面への設置可能に

其の一方で、研究開発が活発になってきたのが、「フレキシブルソーラー」。つまり曲げられる太陽電池だ。フレキシブルな素材を基板とすることで曲面への設置も可能になり、多結晶シリコンベースでは設置できない場所でも発電できる可能性が広がる。産業技術総合研究所の太陽光発電センターは、銅、インジウム、ガリウム、セレンの4種を使った半導体材料のCIGS膜を基板にしたフレキシブル太陽電池でエネルギー変換効率17.7%を達成した。今後、軽さを生かしたモバイル機器電源や曲面を使った太陽光発電の普及にも期待がかかる。

 

2008年12月20日

太陽光発電 拡大へ

国連気候変動枠組み条約第14回締約国会議(COP14)が、ポーランドで開催された。来年のCOP15では2013年以降の枠組み「ポスト京都議定書」の最終合意・採択が目標になっているだけに、活発な議論が展開されている。7月の主要国首脳会議では、50年に世界の温暖化ガス排出量を半減させることが合意された。これを受け日本は、太陽光発電燃料電池など新エネルギーの導入推進、国内排出量取引制度の施行など、技術とシステムの両面で低炭素社会実現に向けて着実に歩みを進めている。

群馬県太田市には、洞爺湖サミット前後から国内外の多数の視察団が訪れるようになった。其の目的は「Pal Town 城西の杜」。世界最大規模の太陽光発電住宅団地だ。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「集中連係型太陽光発電システム」実証研究の場で、全住戸の約7割に当たる553戸の屋根に太陽電池パネルが載る。

同市は01年から太陽光発電システム導入促進事業を積極的に推進しており、奨励金を支給してきた。支給件数は毎年増加し、08年9月待つまでで823件にのぼる。同市環境政策課の岡田課長は「太陽光発電システムの導入拡大は、市全体の二酸化炭素排出量削減につながる。今後も重点施策として推進したい」と話す。

02年から5年間の実証研究は今年度で終了したが、あと2年追加されるこたが決まった。NEDOは、落雷頻度の高い太田市での実証研究を受け、今後の開発、普及に結びつけていく考えだ。

2008年12月17日

電気自動車 どこまでエコ その2

先陣を切って電気自動車発売を決めた三菱自動車の試算では効率はほぼ二倍となった。こちらは日本の平均的な電力構成で計算した結果。電気の約6割を石油、石炭、天然ガスの化石燃料からつくる前提だ。

その結果「ガソリン車i(アイ)に比べて電気自動車 i MiEV(アイ・ミーブ)のCO2排出は約7割り少ないと同社MiEV事業統括室の堤氏はいう。

数値には幅があるが、走行中は確かにエコ。太陽電池など自然エネルギーの割合を増やせばCO2はもっと減らせるはずだ。

では製造から廃棄まで自動車の全生涯でのCO2排出はどうか。「計算中で公表できる数値はない」とはっきりしない。清水教授も「計算は難しい」と言う。理由は「量産前段階で少量に大きなエネルギーを費やしてつくるため量産品と比較できないから」

大ざっぱに言って、製造段階では電気自動車の方が排出が多いが、使用中の削減を考えれば全体では少なくなるとみられる。

1997年に通商産業省が出した古いデーターがある。10万キロ走行した場合(廃車含まず)、ガソリン車が26.6トン、電気自動車が12.3トン。ほぼ2倍の差がある。前提となる技術の違う恐れがあり、あくまでも参考値。

国立環境研究所と産業技術総合研究所の共同チームが今年発表した試算では「電気自動車の方がライフサイクルの排出は少ないが、使い方で優位度は変わる」。発信・停止を繰る返す市街地走行ばかりで10年間10キロ走った場合、ガソリン車は電気自動車の5倍(70トン以上)になる。

交通渋滞がなく高速で走る使い方が増やせば、差は縮まる。普及を前にきちんとした評価が必要だ。

2008年12月 9日

宇宙太陽光発電

政府は宇宙空間に巨大な太陽電池を浮かべて得られた電力を地上に供給する「宇宙太陽光発電」の実用化に向けた研究開発を来年度から本格化する。

宇宙利用の拡大を図るほか、地球温暖化やエネルギー問題を解決する切り札にするのが狙い。

宇宙太陽光発電太陽電池パネルを宇宙に打ち上げ発電したエネルギーを電磁波で地上に送る。天候に左右されず電力を安定して供給でき、米航空宇宙局(NASA)などが研究する。

国内では宇宙航空研究開発機構などが基礎研究を進めるが、温暖化対策が急務となり研究を加速する必要があると判断。政府の宇宙開発戦略本部が2日にまとめる「宇宙基本計画」の骨子に盛り込む。

来年度からは電力を送電するレーザーの開発や宇宙空間に太陽電池を設定する方法などを研究する。技術的に実用化できる見通しが立った段階で、民間企業などの協力も得る考え。2050年ごろの実用化を目指す。

宇宙基本計画は今後5年間の国の宇宙開発の方向を定めるもので、来年夏ごろに正式に決める。

2008年12月 8日

太陽光発電「産業戦略」策定

経済産業省は太陽電池やパネルなど太陽光発電の関連産業の国際競争力を強化するため「太陽光発電産業戦略」をつくる。超低価格の太陽電池をつくるための基礎研究の進め方や、屋根と一体型のパネルのような魅力的な製品作りの方法などをまとめる見通し。

政府は地球温暖化対策として太陽光発電の大量導入をめざしており、発電システムの普及にもつなげたい考えだ。

9日に発電システムメーカーや住宅メーカー、有識者などでつくる「ソーラー・システム産業戦略研究会」の初会合を開く。来年2月にも戦略をとりまとめる方針だ。

2008年11月27日

シャープ欧州で太陽電池

シャープは27日、欧州電力2位のイタリアのエネルと合弁で、同国に太陽電池工場を新設すると正式発表した。国内メーカーによる太陽電池の海外生産は初めてで、2010年半ばに稼動させる。投資額は最大1,500億円規模になる見通し。両社は合弁工場の運営に加え、12年までに1,000億円を投じてイタリアで計19万キロワットの太陽光発電所を展開する。

シャープとエネル、欧州の機械メーカーの三社が来年初めにも合弁会社を設立、「薄膜型」と呼ばれる最新型の太陽電池を生産する。年産能力48万キロワットでスタートし、最大で日本の一般家庭25万世帯の電力を賄える百万キロワットに高める。エネルと欧州メーカーが過半を出資し、投資リスクを分散する。太陽光発電事業ではシャープとエネルが09年春に合弁会社を設立。エネルが過半を出資し、南イタリアを中心に複数の発電所を整備する。

シャープは2000年から7年連続で太陽電池出荷量で世界首位だったが、07年は独Qセルズに抜かれ二位に転落。今後も海外の有力電力会社との提携を進めながら需要を開拓する。

2008年11月10日

フィルム太陽電池商品化

大日本印刷とグンゼは色素を使う低コストの新型太陽電池を2010年にも商品化する。光に反応する色素の薄膜をフィルムに塗布した簡素な構造で、大日本印刷は携帯電話やノートパソコンなど電子機器の補助電源向けに出荷する。グンゼは帽子などにつけて発電機能を待たせる用途を想定している。アイシン精機なども同様の技術にようる電池を開発中で、異業種が低価格タイプで太陽電池市場に参入することで用途開発が進みそうだ。

太陽電池の特徴

種類 発電効率 原材料 商業生産する主な国内企業 特徴
色素増刊型 3-5 色素

製造工程が簡素。生産コストが割安
結晶シリコン型 10-22 シリコン シャープ、京セラ、三洋電機、三菱電機 シリコン使用量が多い
薄膜シリコン型 4-10 シリコン シャープ、カネカ、三菱重工業 シリコン使用量が少ない
化合物型 10-12 銅、セレン、インジウム 昭和シェル石油、ホンダ 製造工程が簡素。シリコンを使わない


2008年11月 7日

太陽電池・地熱 宝の持ち腐れ その2

日本の優れた特長が生かせていないのは地熱発電も同じ。火山国の日本は地価に豊富な温泉があり、潜在的には原子力発電所70基分に相当するエネルギーがあるという。しかし支援策は乏しく、「民間などの優秀な技術者はフィリピンやインドネシアなどへ流出した」(環境省)。再生可能エネルギーは発電コストが高いという批判は多いが、国内でも導入余地はまだあるとの分析もある。

千葉大学の倉坂教授らの調査によると、しでに全国62の市町村が再生可能エネルギーだけで地域の一般家庭などの熱・電力需要を満たす。簡単な試算では「国内需要の半分は再生可能エネルギーで賄える」という。

優れた技術の導入が伸び悩むのは再生可能エネルギーだけに限らない。日本のガラスメーカーが商品化する断熱ガラス。二重ガラスの内側に金属の薄膜を貼りつけて断熱性を高めた優れた製品があるが、国内の普及率は新築マンションでも5%に届かない。「窓ガラスを断熱性の高い製品に替えれば、家庭から出る二酸化炭素の削減だけでなく、長く使えば電気代の節約できるのに」とガラスメーカーの関係者は嘆く。日本の断熱基準は欧州に比べて緩く、義務もない。目先の高い価格が消費者に購入の二の足を踏ませている。

2008年11月 6日

太陽電池・地熱 宝の持ち腐れ

「問い合わせは増えているが、すぐに購入には結びつかない」

長野県を中心に太陽電池を販売する民間業者のある担当者はこうこぼす。政府は太陽電池の普及を後押しするため住宅向けに設置費用を補助する制度を年度内にも始める。業者はこの補助金をうたい文句に国内有数の日照時間を誇る同県で営業を開始するが、思うように契約が伸びないという。「やはり簡単に手が届く価格でない」

補助金は太陽電池の導入量で首位を走るドイツを逆転するのが狙い。ただ財源の問題もあり、一戸建ての標準的な設置費用(200万円強)の一割程度にとどまる見通し。環境エネルギー政策研究所の飯田所長は「補助金だけでは限界がある」と冷ややかだ。

ドイツは太陽光など再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が一定価格で買い取るよう義務付け、太陽電池の導入を加速させた。買い取り制度は補助金に比べて企業にとって長期的な需要が見通しやすい。また価格は高いものの発電効率が優れた新型電池の導入を後押ししたり、民間企業の研究開発を促す効果も期待できる。

国内では買取制度を求める意見もあるが、政府内に「電気料金の高騰につながる」と反対の声があり、導入に踏み切れないのが実情だ。日本は太陽電池の開発で先頭を走るが、性能の高い太陽電池を開発しても、宝の持ち腐れになる恐れがある。

2008年11月 5日

温暖化ガス宇宙から監視

宇宙航空研究開発機構などは4日、来年1-2月に打ち上げ予定の温暖化ガス観測技術衛星「いぶき」を筑波宇宙センターで公開した。

衛星本体は高さ3.7メートル、幅1.8メートル、奥行き2メートルで、左右の太陽電池パネルを広げると、全長13.7メートル。鹿児島県南種子島町の種子島宇宙センターからH2Aロケットで打ち上げ、温暖化ガスの二酸化炭素とメタンの濃度を測定する。

現在、陸上と海上の観測点は計約280地点だが、いぶきの利用で地球のほぼ全域の観測が可能になるという。同機構と国立環境研究所がデータを処理し、環境省が温暖化対策に役立てる。

2008年10月31日

夢の電池

米IBMは今春、銅やインジウムをインクのように塗るだけで太陽電池をつくる新手法を国際会議で発表した。シリコンを原料に作る従来の太陽電池のような高額な真空製造装置がいらず、生産コストが下がるという。そのIBMが実用化に向けて協力を求めたのが東京応化工業だ。わずか1.5マイクロメートルの厚さで薄膜を塗る独自の技術に、IBMが注目した。

国内有数の日照量を誇る山梨県北杜市に今春、世界の20社以上から最先端の太陽電池設備が集められた。半分近くが日本メーカーのものなった。新エネルギー・産業技術総合開発機構がNTTファシリティーズや北杜市に委託、発電性能の比較などに取り組む。メーカーを同条件で競わせるのが狙いの一つだ。

三洋電機は独自構造の「HIT太陽電池」で先行する。普通の太陽電池は発行効率が10-20%だが、HITはそれより高く、三洋は昨年、22.3%に高めた。「理論上の最高値である29%の実現へ向け改善策を練っている」

厚さ0.07ミリと従来の三分の一に薄くしたHIT太陽電池も試作した。三洋は薄膜の作製に必要な「プラズマCVD」技術を得意とした。