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2012年7月 1日

レアアース 年間消費の200倍超

国際的な調査で採取されていた海底の泥を細かく調べた。南鳥島の沖約300キロメートル、水深5600mの泥の層にレアアースが高濃度に含まれていた。中でもモーターの磁石の高機能化に必要なジスプロシウムなどの重希土類が多く存在することが分かった。

海底鉱床は1千平方キロメートル以上の広範囲に広がっており、約680万トンのレアアースが存在する可能性があるとみている。

深海からどれだけ効率よく採掘できるかかなど技術的な課題は多い。ただ、石油の採掘時でも海底から泥を吸い上げる技術を利用しており、同じ技術を活用できるかどうか検討する。

現在は国内で消費するレアアースの大半を中国からの輸入に頼っている。

2012年5月18日

レアアースを半減

信越化学工業はモーター用の高性能磁石に使うレアアースのうちジスプロシウムを大幅に減らす。新製法の導入で、来春までにエアコン向け磁石をすべて使用量を半減した製品に切り替える。ほぼ全量を中国に依存し供給に不安があるジスプロシウムの使用抑制が進めば、エアコンなど最終製品価格の安定にもつながる。

同社は高性能磁石で2~3割の世界シェアを持つ。ジスプロシウムは高温下で使うエアコンやハイブリット車のモーター用などの磁石に耐熱性を持たせるため添加する主要材料。エアコン向け磁石では重量の約5%、HV向けでは同約10%を占める。通常は鉄は鉄やネオジムなどにジスプロシウムを混ぜて焼き固める。新製法では他の材料でかで焼き固めた後、表面にジスプロシウムを塗るため使用量を減らせる。福井県の工場に十数億円をかけ専用の塗布設備を導入したもようだ。

HV向け磁石も使用量半減を視野に入れ自動車メーカーと仕様などの検討を進める。使用量が重量の1%程度と少ないハードディスク駆動装置用モーター向けの磁石は来年中に、ジスプロシウムの使用をゼロにする。

国内電機・部品大手はレアアースを使わない高効率モーターや磁石の開発を進めている。ただし嘉発途上のケースが多く、信越化学が使用量を抑えた磁石の実用化で先行する形だ。

2012年4月 8日

米、エネルギー自給率高める

シェールガス革命に象徴される北米の非在来型資源開発が、世界のエネルギー地図を塗り替えつつある。米国が石油と天然ガス双方の自給を高めると世界のエネルギー情勢にどう影響するのか。石油研究の第一人者のダニエル・ヤーギン氏は日本経済新聞の取材に、石油の流れの東西から南北へのシフトや中国と中東との関係の深まりなどを予測した。

東西から南北へ
―イラン情勢を巡る緊張から原油価格は1バレル100ドルを突破。米国のガソリン価格は1ガロン4ドルに近づいている。

「原油やガソリンの価格は米国の国内総生産(GDP)や消費に悪影響を及ぼしかねない水準に達しつつある。イラン制裁が発動される夏場に向けて原油市場の緊張は一段と高まる」

―北米では頁岩)層に含まれる「シェールガス」や「シェールオイル」、石油を含む砂岩「オイルサンド」の開発が本格化している。世界のエネルギー需給にどう影響するのか。

「これから世界で起きるのは石油の流れのリバランス(再調整)だ。今後10年間で東(中東)から西(米国)への石油の流れが減少する一方、北(カナダ)と南(ブラジル)から米国への流れが増える。カナダのオイルサンドと、ブラジルの深海油田「プレサル」の生産が増える結果、米国の中東依存は低下。その分、中東からアジアへの流れが増える」

2012年2月27日

太陽セメント 太陽光発電に参入

コンクリート製品を製造販売する太陽セメント工業は太陽光発電事業に参入する。7月に再生可能エネルギーの全量買い取り制度が導入されるのをにらみ、兵庫県内で出力約3500キロワットの大規模太陽光発電所を9月にも本格稼働する。参入に向けて開発したパネル設置用ブロックは外販する。

メガソーラーは兵庫県加東市と加西市にまたがる自社遊休地約4万平方メートルに約13億円を投じて建設する。敷地内で第1発電所(出力約2000キロワット)を7月に、9月には第2発電所(同約1500キロワット)を稼働する。発電した電力はすべて関西電力に発電する予定だ。

太陽光パネル
向け専用コンクリートブロックも開発した。長さ30センチ、幅と高さは20センチのブロックで、土地の形状に合わせて積み重ねる。0.5度刻みでパネルの角度を調整することが可能で、これまで鉄骨で角度を調整していた工程を削減。架台工事費を従来に比べ、3割削減した。

今回、建設したメガソーラーをモデルプラントとして、太陽光発電事業への新規参入や建設コスト低減を目指す企業に専用ブロックを売り込む。自社のメガソーラー事業拡大も検討する。

2008年2月 6日

CDM(クリーン開発メカニズム)

CDMとは、先進国が途上国で温室効果ガス削減プロジェクトを実施し、実際に削減できた量を排出権(CER:認証発効削減量)として自国の削減量に充当できる仕組み。京都議定書で定められた「京都メカニズム」と呼ばれる柔軟性措置の一つだ。先進国は、獲得した排出権を京都議定書で定められた数値目標達成のために活用できる。

CDMは、2001年にモロッコのマラケッシュで開かれた「気候変動枠組条約第7回締約国会議(COP7)で採択された「マラケッシュ合意」を受け、ほかの京都メカニズムに先行して制度化され、2005年から実施されている。

CDMでは、途上国は自国内でプロジェクトが進むことにより便益を得られ、先進国はクレジット取得分の排出枠が増える。途上国・先進国の双方が利益を享受できる仕組みと言える。先進国と途上国の双方がCDMに高い関心と期待を寄せている。

2008年2月 5日

IPCC

IPCCは、1988年、国連環境計画(United Nations Environment Program=UNEP)と世界気象機関(The World Meteorological Organization=WMO)により、地球温暖化に関する最新の情報や研究の評価を行うために設立された。政府間パネル(委員会)という名称がつけられているが、参加者は政府関係者に限られず、各国の科学者なども参加している。IPCC自体が各国への政策提言を行うことはないが、国際的な地球温暖化問題への対応策を科学的に裏付ける組織として、間接的に大きな影響力を持つ。

温暖化問題に対する貢献が認められ、2007年のノーベル平和賞が贈られた。

IPCCは、議長、副議長、三つの作業部会及び温室効果ガス目録に関するタスク・フォースにより構成されている。各作業部会報告書の分野横断的課題は「統合報告書」にまとめられ、総会で承認・公開される。最新のものは、2007年11月に出た「第4次統合報告書」。

2008年2月 4日

ポスト京都

ポスト京都」とは、京都議定書の第一約束期間(2008年~2012年)が終了する、2013年以降の温暖化防止のための国際枠組みのこと。

京都議定書は、温室効果ガス最大排出国である米国やオーストラリアなど一部の先進国が批准していないことや、中国やインドなど経済成長が著しい途上国が削減義務を負っていないことなど、実効性に課題を抱えたまま発効された。京都議定書を採択した1997年よりも世界全体の温室効果ガス排出量が大幅に増え続けている中で、「ポスト京都」は、より厳しい目標を掲げざるを得なくなっている。各国・地域の利害関係の調整を余儀なくされるだけに、参加国・地域が納得する枠組みづくりが必要だ。

ポスト京都の枠組みは、京都議定書の第一約束期間と第二約束期間の間に空白が生じないように設定されることが、2006年11月の「気候変動枠組条約第13回締約国会議(COP12)」で合意されている。

2008年2月 3日

COP(締約国会議)

地球温暖化問題に関連して「COP」という言葉がたびたび登場する。COPとは「Conference Of the Parties」と略したもので、締約国会議という意味。国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)に基き、条約の具体的な履行について議論する国際会議として設置されたのがそもそもの始まりだ。1995年以降は、条約の最高機関として毎年開催され、これまでにCOP3(1997年)で「京都議定書」が、COP7(2001年)で京都議定書の実施ルールを定めた「マラケッシュ合意」が採択された、また、2008年から始まる京都議定書の第一約束期間に向けて、実施のための細則を定めてきた。

COPには現在、190ヶ国から合計1万人近い関係者が出席しており、世界全体の政治的取り決めを行う場としての意義は大きい。今年12月3~14日にインドネシアのバリ島でCOP13が開催されており、ポスト京都議定書の行方を占う重要会議になった。