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2016年6月20日

代替フロン その1

冷蔵庫やエアコンに冷媒に使われる代替フロンはオゾン層を破壊することから国際的な規制が進み、代替フロンに切り替わったが、今度は地球温暖化を加速させることが懸念されている。 国際交渉でも重要なテーマとなり、代替品の開発も手探りで進み始めた。 5月に日本で開かれた先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、代替フロンのハイドロ・フルオロ・カーボン(HFC)の段階的な削減をすすめることで合意した。HFCは温暖化への影響が大きいからだ。f

2013年1月29日

国連の排出枠に登録

日本通運がマレーシアで実施している省エネ運転の取り組みが、12月末に国連のクリーン開発メカニズム(CDM)に登録された。トラック45台の運転手に省エネ運転を指導し、搭載したデジタルタコグラフ(運行記録計)で二酸化炭素(CO2)の削減効果を検証。2010~11年比で1台あたり7%(5トン9削減し、年間239トン、10年間で2390トンの排出枠を取得する。 省エネ運転が国連の排出枠に登録されるのは初めて。昨年12月29日にCDMの登録を完了した。 マレーシアで急ブレーキや急発進を防ぐ「エコドライブ」を推進する取り組みを始めており、効果が出始めたことからCDMの登録を目指して昨年9月に国連に申請した。 有効期間は12年10月29日~22年10月28日までの10年間。この間、半年ごとに10~11年比で7%減という目標通りにCO2が削減されているかを繰り返し検証し、認められれば半年ごとにクレジットが発生する。

2012年7月26日

CO2ゼロ商品 認定

経済産業省は10月から、スーパーなどで販売する食料品などを対象に「二酸化炭素ゼロ商品」を認定する取組を始める。包装に認証マークを表示し、環境意識の高い消費者にアピールする。製造の過程で、CO2排出量取引制度などを使って温暖化ガスの排出を見かけ上ゼロとした商品を対象とする。3年後あmでに500種類の商品に広げる考えだ。

認証制度は、温暖化対策技術を使ったCO2の削減量を温暖化ガス「排出枠」として企業間で売買する排出量取引制度を活用する。

例えば、野菜や果物は温室での温室管理や商品にできなかった際の廃棄物処理などでCO2を出している。販売する商品が出すCO2量と同じ量の排出枠をメーカーが買い取ると、実質的にCO2を排出していない商品と経産省が認定する。

2012年6月24日

家庭から排出枠買い取り

日本生活協同組合連合会は7月から、家庭の太陽光発電による二酸化炭素の削減分を排出枠として買い取る。まずコープかながわなど3生協が参加。買い取り金額は1トン当たり約2000円の見通し。

経済産業省が運営し、温暖化ガスの削減分を排出枠として取得できる「国内クレジット制度」を活用する。同制度で小売業がCO2の排出枠を個人から買い取るのは初めて。日生協が太陽光発電の保有者の会員組織を発足。コープかながわ、コープしずおか、市民生協やまなしが7月2日から参加組合員を募り、2008年度までさかのぼり買い取る。

家で消費した太陽光発電が対象で、1世帯のCO2削減量は年間約0.5~0.6トンと見込む。太陽光発電の消費量のデータを加盟生協に送り、これを日生協がまとめ、国の認証を受ける。3生協では5万世帯前後が太陽光発電を保有しているとみられる。2%が参加すると、1500平方メートル規模の店舗の年間排出量に相当する500~600トンの排出枠を得る。新規出店などで排出量が増えた場合などに排出枠を活用する。

2012年5月23日

火力発電 安価な新燃料

日揮は火力発電用の新しい低価格燃料を開発し、2015年から生産を始める。これまで使えなかった低品質石炭を加工して液化した燃料で、約300億円を投じてインドネシアに生産設備を建設。日本やアジアで販売し、3~5割安い価格で石油火力向けの重油の代替えを目指す。世界の石炭埋蔵量の約半分を占める低品質炭の活用が進めば火力発電コストの低下につながりそうだ。

福島第1原発
の事故以降、火力発電燃料の需要が急増している。利用しにくかった資源を技術革新によって有効活用し、エネルギー資源の安定確保に生かす。世界の火力発電設備能力は30年に08年比6割増の約50億キロワットに拡大する見通し。低品質炭は水分の比率が高く、燃えにくいためそのままでは使えない。

インドネシアは低品質炭の埋蔵量が多いため、生産設備の建設を決めた。15年までに年産100万トン規模の大型プラントを完成させる。

2012年4月28日

原発で浮かぶ目標の虚構 ①

「2020年の温暖化ガス排出量を1990年比で25%削減」という政府が09年9月に打ち出した目標の撤回が時間の問題となってきた。東京電力福島第一原子力発電所の事故で二酸化炭素の排出量が少ない原発の新増設が難しくなり、温暖化対策も見直しを迫られているためだ。
政府は国際公約でもある目標撤回の時機を見極める段階に入っている。

25%は①家庭や企業などの自助努力で減らす国内削減分②森林吸収分③海外からの排出枠購入分ーーーの合計値。政府は原発の依存度などのレベルに応じ計12通りのシナリオを試算。20年時点の自助努力による削減分は最大でも10%程度にとどまることがわかった。

目標設定に最も熱心だった環境省が10年末に作った温暖化対策の工程表では、国内削減分が15%、20%、25%の3つのケースを示した。それからわづか1年5か月。原発事故による影響が大きいとはいえ、今や15%減という最低減のシナリオすら達成できないと暗に認めるほど「もろい試算だった」

2012年4月19日

CO2回収貯留

IHIは2015年にも石炭火力発電所から排出される二酸化炭素の回収・貯留事業を海外で始める。原子力発電所の建設に逆風が吹く中、世界で石炭火力の計画が相次いでいるが、CO2の排出削減が課題だった。この技術は各国で規制強化が進む温暖化対策の切り札として市場が拡大する見通し。世界初の実用化をめざし、まず欧米の発電会社などへ技術や設備を売り込む。

国際エネルギー機関(IEA)によると50年までに削減できる世界のCO2排出量のうち回収・貯留は19%を占める。排出の減少分は温暖化ガスの排出量取引に使える。

世界の石炭火力の設備容量は30年に08年比2倍の14億キロワットに増える見通しで、CO2の有効な削減策が求められていた。

IHIが事業化するのは、発電所から出てくる排ガスに含まれるCO2の最大9割を分離・回収し、パイプラインで地底深くへ送り込んで貯留させる仕組み。相生事業所に「化学吸収法」などの実験設備を作った。

課題はコストで、普及には現状でCO2 1トンあたり5千円~1万数千円するのを2千円以下に減らすことが必要。そうなれば、太陽光などの自然エネルギーよりCO2回収装置を付けた石炭火力装置をつけた石炭火力のほうが発電コストは低くなるという。

2012年4月 7日

放射能「見える化」

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は29日、目に見えない放射性物質による汚染状況を可視化できる特殊なカメラを開発した。人工衛星に搭載する高性能なカメラを改良、放射線の強弱によって画像上に色分けして表示する。2月に福島県飯舘村で実証実験をし、今後の効率的な除染に活用できることを確認した。

2014年に打ち上げ予定のエックス線天文衛星に搭載し、宇宙空間で降り注ぐガンマ線をとらえる「半導体コンプトンカメラ」を地上用に改良した。視野角が180度と広く、東京電力が福島第1原子力発電所内で利用している機種を大きく上回るという。

特殊カメラでとらえた画像を、通常のデジタルカメラで撮影した画像と重ね合わせると、放射性物質お分布が一目で分かる。ガンマ線量が高いと赤色で表示する。

2月に日本原子力研究開発機構などと協力して計画的避難区域になっている福島県飯館村で実証実験した。20メートル程度離れた場所からもガンマ線を検出できた。

放射性セシウムなどがたまりやすい側溝や森の周辺などで、汚染が深刻な状況が確認できた。

JAXAは実用化に向けた研究を進める方針で、今後、福島県内で本格化する除染に生かす。

2012年3月 4日

ポスト京都議定書 延長反対

温暖化ガスの排出枠価格が下落している。国際排出量取引市場で現在の価格は1トンあたり5~6ユーロ(515~618円)程度。09年~今年前半の10ユーロ(約1030円)超を大きく下回る。最大市場の欧州で債務危機の影響によって銀行が取引を手掛ける余裕を失い、相場下落に拍車をかけたとみられる。

原稿の京都議定書は日欧など先進国に排出削減義務を課すが、中国など新興・途上国に義務はなく米国も批准していない。中国などは議定書延長を主張、日本やロシア、カナダは反対している。

欧州連合EUには議定書がこのまま12年末の期限を迎えれば、排出枠の「価値」がさらに下がるとの懸念がある。アフリカなどの途上国と歴史的に関係が深いこともあり、議定書の延長は容認の方針。途上国や米国も含む新しい枠組みをつくる時期などを今回の会議で決めるのが条件としており、交渉の行方は「EUの動きが最大の焦点」となる。

2009年2月27日

排出量価格世界で急落

温暖化ガス排出量取引の市場価格が世界で急落している。最大マーケットの欧州や米国で、昨年夏のピークから半年強でほぼ三分の一に下落。世界的な景気後退を受けて減産を進める企業の排出量が減り「余剰分」となった排出量の売却が増えたためだ。排出量は中長期的に拡大すると見られるが、足元の市況悪化で取引を縮小する市場参加者もあり、温暖化ガス削減策の主要な柱である排出量取引市場の整備が停滞する可能性もある。

「買い手」日本はプラす

排出量の価格低下は、「買い手」である日本にとってプラスに働く面がおおきいとみられる。京都議定書の期間である2008-2012年の5年間で日本政府は2億トンー3億トンの排出枠を海外から購入する計画。既に契約を済ませた分はあるが、今後の購入分は従来より低価格で取得できることになる。

ただ製造業は減産に動いており、企業が出す排出量自体も減っているのが現状。排出量が減れば排出枠を取得する必要がなくなるため、景気後退が続けば、自社の排出量と排出枠価格の両方をにらみながら排出量の取得計画を見直す業界が出る可能性もある。

一方、海外での温暖化ガス削減事業に参加して排出枠を取得し、他の企業に転売する計画を立てている商社や金融機関などは「売りたくても買い手がいない」状態で、保有する排出量の資産価値が目減りする事態に直面している。

2009年2月 4日

世界の排出量取引 8割増

温暖化ガス排出量取引の世界の市場規模が、2008年に約1800億ドル(約10兆6千億円)と前の年に比べ84%拡大したことが、英調査会社の調べで分かった。京都議定書が定める削減目標期間が同年から始まったことで、欧州連合(EU)の排出量取引システム(ETS)を中心に利用が拡大し、初の「10兆円市場」となった。

英調査会社のニュー・カーボン・ファイナンスがまとめた。それによると取引額の8割を占めたのが欧州のETS方式。取引参加国に排出量上限枠を割り当てて過不足分を売買する仕組みで、05年のスタートから3年間で市場規模は12倍に拡大した。

途上国の排出削減プロジェクトを実施した見返りに排出量を得る仕組みである「CER(認証排出削減量)」の市場も、全体に占めるシェアは一割程度と小さいものの市場拡大が続いている。

もっとも原油相場の下落や景気低迷などを背景に、排出量取引の相場は下落している。ETS市場の相場は、昨年半ばの一トン=30ユーロ前後から直近は同10ユーロ台前半と、半年あまりで半分以下に急落。ほぼ2年ぶりの安値圏で推移している。

こうした状況を受け、同調査会社では09年の市場規模を1500億ドル程度と予想。市場拡大は続くものの、08年と比べた伸び率は3割程度に鈍化する見通しで。

2009年1月29日

排出量取引は期待できるか  その2

企業は余分なお金を払うのは嫌ですから、可能なかぎり自力で削減しようと努力します。排出量の売却で収入を得られる企業が、温暖化ガスの抑制に一段と積極的になる効果も期待できます。結果として日本全体の排出抑制につながるのではないかと考えられているのです。

欧州連合は05年から企業間の排出量取引を始めています。加盟国の政府は企業ごとに排出量の上限を定め、達成を義務付けています。上限を超えた企業に罰金を科す制度があるため、取引は活発である。

野村総合研究所の三輪氏は「EUで削減義務のある企業は事業所単位で一万以上。募集方式の日本は参加企業が少なく、取引がふるわない懸念がある」といいます。日本では罰則も少なく、目標未達の企業が不足分の購入を見送る可能性もあります。

日本での国内排出量取引の位置づけは「実験」です。政府は今年始まる取引を通じ課題を洗い出す考えです。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの佐野氏は「ポスト京都議定書の枠組みで日本は今以上の削減目標を求められそう。今の制度で排出削減が進まない場合、EUのように罰則規定を導入する可能性もある」とみています。

排出量取引は期待できるか?  その1

2009年には企業間での排出量の売買が国内で始まります。政府が昨年10-12月、参加企業を募ったところ、446社・団体が申し込まれました。

排出量取引の仕組みは次の通りです。まず参加企業は二酸化炭素の削減目標を政府に申請します。目標値は直近の排出実績を下回ることなどを目安に、企業が自ら決めます。省エネルギーの設備の導入などで自力で目標を達成できた企業は、余った分を排出枠として売ることができます。一方、目標を超過して排出してしまった企業は排出枠を買うことで超過分を帳消しに出来ます

2009年1月 6日

日航、排出枠付き航空券

日本航空は二酸化炭素の排出枠を付けた航空券の販売を2月から始める。搭乗者は路線に応じた上乗せ料金を払うことで、航空機が排出するCO2の自己負担分を相殺できる。消費者の環境保全への意識が高まっており、新たな顧客開拓につなげる。

環境コンサルティングのリサイクルワンと組み、「カーボンオフセット」と呼ぶ仕組みを導入する。カーボンオフセット付き航空券の販売は英ブリティッシュ・エアウェアなど海外航空会社が先行しているが、日本では日航が初めて。パッケージツアーの販売では同様の仕組みの商品が増えている。

今回はインターネットでの航空券販売に限定。日航のサイトとリサイクルワンが新たに開設する排出枠購入サイトを連動させることで簡単に発券できるようにする。リサイクルワンが調達した国連認証の排出枠(CER)を小口に分割して航空券に付与する。

上乗せされるカーボンオフセットの専門機関の一つである国際民間航空機関(ICAO)のガイドラインに準拠する。東京ーロンドン線で3000円前後。(いずれも片道、エコノミー席)になる見通しだ。

2008年12月23日

太陽光発電 拡大へ  その4

日本が始める今回の試行制度の特徴は、政府が”キャップ”を設けていない点だ。企業が自主的に設定した削減目標を所轄官庁が確認する仕組み。ほかにも、CO2の総排出量だけではなく原単位で目標設定できるなど、さまざまなオプションを設けている。「多くの企業に参加してもらうことが大事だ」という麻生首相の言葉通り、企業がより参加しやすい内容に工夫されている。

12月中旬には第一弾の参加企業が出揃い、来年8月ごろには排出枠の取引が活発化しそうだ。国内排出量取引がCO2排出削減にどのように結びつくか今後の検証が必要だが、市場メカニズム導入に向け大きな一歩を踏み出す。

2008年12月20日

太陽光発電 拡大へ

国連気候変動枠組み条約第14回締約国会議(COP14)が、ポーランドで開催された。来年のCOP15では2013年以降の枠組み「ポスト京都議定書」の最終合意・採択が目標になっているだけに、活発な議論が展開されている。7月の主要国首脳会議では、50年に世界の温暖化ガス排出量を半減させることが合意された。これを受け日本は、太陽光発電燃料電池など新エネルギーの導入推進、国内排出量取引制度の施行など、技術とシステムの両面で低炭素社会実現に向けて着実に歩みを進めている。

群馬県太田市には、洞爺湖サミット前後から国内外の多数の視察団が訪れるようになった。其の目的は「Pal Town 城西の杜」。世界最大規模の太陽光発電住宅団地だ。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「集中連係型太陽光発電システム」実証研究の場で、全住戸の約7割に当たる553戸の屋根に太陽電池パネルが載る。

同市は01年から太陽光発電システム導入促進事業を積極的に推進しており、奨励金を支給してきた。支給件数は毎年増加し、08年9月待つまでで823件にのぼる。同市環境政策課の岡田課長は「太陽光発電システムの導入拡大は、市全体の二酸化炭素排出量削減につながる。今後も重点施策として推進したい」と話す。

02年から5年間の実証研究は今年度で終了したが、あと2年追加されるこたが決まった。NEDOは、落雷頻度の高い太田市での実証研究を受け、今後の開発、普及に結びつけていく考えだ。

2008年12月19日

国内排出量取引 アサヒ・日航も参加

アサヒビールは温暖化ガスの排出削減に向け政府が施行する国内排出量取引に参加する。12日に監督官庁の国税庁に申請する。食品大手では初の参加表明。同社は二酸化炭素排出量を2012年度までに1990年度比で10%減らす計画を立てており、参加を機に目標達成を急ぐ。

排出枠の売買はせず、記録だけを残す参加形態で申請する。削減目標の対象にするのは国内でのビール生産に伴うCO2の排出量。10年度にはグループ企業も含めた削減目標と施策を打ち出す予定で、まず主力の国内ビール事業の目標を明確にする必要があると判断した。

日本航空も11日、国内排出量取引への参加を決めたと発表した。12日に国土交通省に申請する。国内線の一座席当たりの二酸化炭素を2012年度までに90年度比で16%削減する計画。

2008年12月15日

温暖化ガス急増 牛のげっぷ

牛のげっぷや水田などから出るメタン、窒素肥料の大量使用によって発生する一酸化二窒素など、農畜産業から出る温暖化ガスの量は世界全体の10-12%を占め、対策をとらなければ今後も急増が予測されるなどとした、気候変動枠組み条約事務局の報告書が10日、明らかになった。

農畜産業関連分野は、工業や運輸部門に比べ削減対策が遅れており、対策の強化が急務。京都議定書にさだめのない2013年以降の国際枠組み構築に向けた議論の中でも、促進策の策定が課題の一つになりそうだ。

水田や畑などからは、微生物の働きで二酸化炭素の20倍超と強い温室効果を持つメタンが発生。家畜の消化菅で発生するガスにもメタンが含まれる。また窒素肥料の利用では、CO2の約300倍の温室効果がある一酸化二窒素が発生する。

報告書によると、現在の農畜産分野からの排出量は、温暖化ガス全体の10-12%に相当する68億トン(CO2換算)に達し、1990年比で17%の増加。74%が発展途上国での排出だという。

肉食の増加や人口増で今後も排出は増える見通しで、2020年にはメタン、一酸化二窒素ともに90年比で最大60%も増えるとの予測もある。

一方で、肥料の適正使用や、農地や飼料の改良などによって30年には55億ー60億トンの削減ができることも判明。報告書は、途上国への技術支援や排出量取引の利用といった政策措置の導入の重要性を指摘した。

条約のデブア事務局長は「農畜産物に排出量を表示し、消費税が排出の少ないものを選べるようにすることも有望な対策の一つだ」としている。

2008年11月13日

京都議定書達成遠く

環境省が12日に発表した2007年度の国内の温暖化ガス排出量は、二酸化炭素換算で13億7千百万トンと過去最高を記録した。温暖化ガスを出さない原子力発電所が停止した影響が大きかった。京都議定書の実行期間がスタートした08年度は景気減速によって排出量が抑制されるとみられるが、原発の運転再開など不透明な要素も多く、議定書の目標達成へのハードルは高い。

07年度は7月の新潟県中越沖地震で東電柏崎刈羽原発が停止。この分をCO2排出量の多い火力発電で代替したことで温暖化ガス排出量京都議定書の基準となる1990年度比で8.7%増となった。

日本は京都議定書で08-12年度平均の温暖化ガス排出量を90年度比で6%減らす目標を課されており、07年度比では13.5%の削減必要になる。政府は必要削減量の一定部分を海外からの温暖化ガス排出枠の購入や森林吸収などで満たす計画。これにより07年度比で5%分減らす計算になるので、実質的には残る8.5%分の削減が課題になる。

今後の排出量を左右する第一の要素は原発の稼働率向上だ。国内原発の07年度の稼働率は60.7%と前年度比で9.2ポイント下がった。環境省によると、原発稼働率が過去最高だった98年度の84.2%を維持していたと仮定すれば、07年度の排出量は実績値より5%程度押し下げられるはずだという。東電の原発が今後、再開すれば大きな削減効果をもたらす可能性が強い。

2008年11月 4日

国内排出量取引 その2

Q:排出目標は総量で約束するのか

A:生産額あたりのCO2排出量など「原単位」と呼ぶエネルギー使用効率指標を目標にしてもよい。原単位の目標値と実績値の差に、実際の年間生産額を掛けた値が過不足量になる。生産額一億ト円あたりCO2排出100トンを目標にした企業が、省エネ努力で実際の排出を同80トンに抑えたとする。総生産額が100億円なら2000トンの排出枠が得られる。

Q:排出枠はいつ交付されるのか。

A:「事後清算」と「事前交付」の二通りある。事前清算で排出実績の確定後に目標を上回って達成した分を、政府が排出枠として企業に無償で交付する。

事前交付は取引の流動性を高めるための措置。08年度の排出実績は09年10月に確定するが、希望する企業は確定前に目標排出量に相当する排出枠をもらえ、売り始められる。事前交付の対象はよりハードルが高い総量目標を選択する企業に限られる。ただ政府が目標達成を確認する前に売れれる量は交付された枠の一割に限られる。安易な売りすぎやマネーゲーム化を防ぐためだ。

Q:海外で得た排出枠を目標達成に使えるか。

A:京都議定書クリーン開発メカニズムに基づいて途上国の排出削減事業から得られる排出枠も併用できる。大企業が中小企業などに資金・技術支援をし排出削減できた分を大企業が排出枠として得る仕組みも活用できる。

2008年11月 3日

国内排出量取引 その1

二酸化炭素排出削減の有効な手段とされる「国内排出量取引制度」の試行内容が決まり、政府が10月21日から参加企業の募集を始めました。温暖化防止に市場メカニズムを活用する新たな枠組みに、企業はどう対応すればいいのか。参加方法や取引の仕組み、企業の参加メリットなどを解説する。

Q:企業は個別に参加するのか。

A:参加するか、しないかは企業が自主的に判断する。企業単位の参加のほか、工場単位や親会社と子会社が一体になったグループ単位でも構わない。

参加形態は二つある。削減目標を設けて排出実績との過不足分を企業間で取引するケースと、目標は設定するが排出枠の売買はしないケースだ。この場合は目標を達成したかどうか政府の確認を受けて過不足が記録に残るだけになる。

Q:応募手続きは

A:京都議定書の削減実行期間の2008-12年度から任意の年度を選んで参加できる。複数年にわたって参加する場合も単年度ごとに削減目標を設定する。

参加申請書に目標年度の排出量や直近の排出実績、その算定方法などを書いて政府に提出する。所管部局(例えば鉄鋼会社なら経済産業省鉄鋼課)が妥当性を審査し、されに経済省、環境省などからなる排出量取引の運営事務局が再確認して正式に参加が決まる。08年度を目標年度にする場合は12月12日が応募の締め切りだ。

2007年11月 3日

排出権、値上がり

国連は今後もCDMの事業計画の審査を厳しくする方針を示しており、却下される案件が続く可能性がある。供給が絞られれば排出権価格の上昇も予想される。

排出権の取引価格は現在、二酸化炭素換算で1トン2000円前後。国内で排出権取得を仲介する企業の担当者は「今後は価格が上昇するだろう」とみる。排出権が得られる具体的な実施事業の選抜が難しくなるうえ、取得手続きに手間がかかるためだ。

価格上昇の影響は様々な分野に及びそうだ。CDMに積極的なのは、転売ビジネスを狙う商社や原子力発電所の長期停止などでCO2排出量の増加が見込まれる電力会社だ。

電力各社は2012年までに合わせてCO2約1億2000万トン分の排出権を購入する計画。大手商社は環境事業に力を入れており、温暖化ガス削減による排出権獲得は、バイオマス燃料の生産販売などと並ぶ環境事業の大きな柱だ。

排出権価格上昇はこうした企業の戦略に影響しかねない。政府にとっても排出権の購入費用が増え、新たな財政負担などにつながる恐れがある。

国連CDM理事会の登録を待つ主なプロジェクト(2007年以降に日本政府承認を取得した案件)

企業名 実施国 事業内容
丸紅 中国 セメント工場での排熱発電
住友商事 中国 水力発電
三菱商事 中国 天然ガス発電
関西電力 チリ 廃棄物処理場でのバイオガス回収
三井物産 中国 炭鉱で回収したメタンガスを工業や住宅に供給
三菱UFJ証券 インドネシア バイオマス発電
東京電力 中国 風力発電
新日本製鐵 中国 製鉄所での廃熱発電
デンソー マレーシア 工場の省エネ
リコー インド 風力発電


2007年8月11日

日本で排出権取引

米系のゴールドマン・サックス証券は日本で温暖化ガス排出権取引の仲介ビジネスに参入する。欧州のグループ会社が買った排出権を取り次ぎ、削減が進んでいない日本企業に販売する。ゴールドマンは欧州を中心に排出権業務を強化しており、日本でも市場の拡大が見込めると判断した。

金融庁から排出権の取次ぎなどを手掛けるための認可を取得。7月上旬に業務を本格的に始める体制を整える。

ゴールドマンは原油や金融などの商品取引に世界的に強みを持ち、なかでも排出権は気候取引所に出資するなど戦略分野と位置づけている。ロンドン法人が購入した排出権を日本のゴールドマン・サックス証券が日本企業に転売する。電力・ガス会社や日本政府、顧客への販売を考える信託銀行など大口の需要家がターゲット。小口では販売しない。

日本での排出権取引は米系のモルガン・スタンレー証券が先行している。

2007年7月20日

環境ブログ 排出権取引付きリース

三井住友銀リースは8月から、工作機械や空調設備などの物件に排出権を割り当てたうえでリースする新サービスを導入する。期間中にリース物件が排出する二酸化炭素量を算出し、それに見合う排出権を付与する仕組み。京都議定書により温暖化ガス削減義務を負う2008年を前に、企業側の需要が高いと判断した。

リース物件に排出権を割り当ててリースする手法の導入は初めてという。排出権は電力会社や鉄鋼メーカーなど大企業の場合、海外企業との相対取引で購入している。ただし、国内の取引市場が未整備で小規模な排出権の購入は困難だった。

三井住友銀リースは、海外企業から調達した排出権を顧客企業の要望に応じてリース物件に割り当てる。具体的にはリース物件の一日の稼動時間や電力やガソリンといった動力源の種類から、CO2の想定排出量を算出。企業側が希望する削減量に応じて物件ごとに排出権を割り当てる。排出権の価格は1トン当たり4000円程度。年間1万トン程度の利用を見込む。

排出権は三井住友銀リースが所有する物件に対して割り当てるため、利用企業は排出権の購入契約を結んだり、複雑な会計処理など煩雑な手続きは不要。利用企業は企業の社会的責任(CSR)活動の一環とし排出権付リースの利用をアピールできるなどの利点がある。

2007年7月18日

環境ブログ 温暖化ガス排出権 豪 2011年  取引所

オーストラリアは17日2011年までに温暖化ガス排出権の取引市場を設立する方針を明らかにした。企業ごとに排出量の上限を設け、過不足分を売買する仕組み。オーストラリア経済の繁栄を犠牲にしないとしている。削減目標値は企業活動を損わない範囲で、2008年以降に設定するとの見通しを示した。

温暖化ガスの削減目標値設定を先送りしたことで、APEC首脳会議では、数値目標設定は議論されない見通し。ハワード首相は議長国として環境問題を主要議題に据える考えだが、省エネ技術の活用などにとどめると見られる。

オーストラリア政府は排出権取引市場の設立に向けた法制度を年内に整備し、2009年にも企業の温暖化ガス削減状況を監視する独立機関を設置する。新制度により排出量が多い企業は削減目標とエネルギー使用の実態を報告する義務が生じる。豪環境相は「排出量の多い約700社が設定義務を負うことになる」と述べた。

豪政府は温暖化対策として今後、6億2700万豪ドルの追加支出を決めた。このうち5割は学校での太陽光による温水供給や雨水の貯蔵タンクの整備費。


京都議定書を離脱したオーストラリアが議長国となって何を決めるというのか。近くの小さな島々が海水の上昇により水没の危機にさらされているときに、豪は小さな国々の移民も認めていない。又この国は捕鯨に大反対して、日本とこの件では敵対している。鯨の環境は大声で言っておきながら、経済のマイナスになると京都議定書も離脱する。鯨も結局はオーストラリアにとって関係ないんですね。

2007年7月 7日

排出権取引

環境省の排出権取引制度

制度に参加した国内企業の事業所はCO2年間排出量の削減目標を設定する。目標以上に削減できた場合は、それが排出権となり、目標に達しなかった企業が購入すれば、削減不足分を補うことができる。

国は参加企業が省エネ設備などを導入する際に補助金を出し、各企業の省エネを後押しする。初年度の2005年度には、全国で34社・事業所が削減目標を設定して参加した。

自主参加型国内排出権取引制度の県内参加事業所

会社名 事業所名 概要

2006年度のCO2

排出削減予測量

2006年度のCO2

排出削減量(見込み)

東洋ガラス 川崎工場 コージェネ導入

2623トン

16237トン

河西工業 寒川事業所 コージェネ導入

2400トン

2748トン

富士フィルム

テクノプロダクト

竹松工場

(寒川)

ボイラー・吸引式冷凍機の更新

1035トン

 

1538トン

日産車体 テクノセンター コージェネ導入

650トン

870トン

日本総合研究所 大和センター

電算室空調機のインバータ化

210トン

▲26トン



日本総研は実施前に比べて排出量が26トン増加を示している。

 

2007年7月 6日

CO2排出権売却

環境省の「自主参加型国内排出権取引制度」に参加している東洋ガラスは川崎工場での省エネルギー対策で生じる二酸化炭素1,000トン分の排出権を、東京ガス子会社のエネルギーアドバンスへ売却した。神奈川県内事業所の同制度での排出権取引は初めて。今後県内でも、排出権を活用した温暖化ガス削減防止の取り組みが広がりそうだ。

東洋ガラスの掲げてCO2削減目標は年間2,623トン。導入から15年以上を経過したコージュネレーション(熱電併給)システムを更新し、出力990キろワット級のガスエンジン2基を出力1,250キロワット級の最新型2基に置き換えることで達成した。

削減対策の実施期間となる2006年4月から2007年3月までの削減実績をまとめたところ、約束の値を約13,600トン上回る見通しとなった。コージェネ更新に加え、溶融窯の定期補修での高断熱性れんがの採用や、カレット(ガラス瓶の破砕片)の利用率向上、重油からの都市ガスへの燃料転換などが貢献した。

エネルギーアドバンスは他の参加者で、目標達成が困難な企業が現れた場合、転売して目標達成を支援する。両者は売買額を明らかにしていない。