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2013年7月31日

エネルギー原単価

一定量の生産に費やすエネルギーの効率を示す値。エネルギー原単価が小さいほど省エネ効果が進み、温暖化ガスの排出量も少ない。国内総生産(GDP)当たり、車1台当たりなど様々な指標がある。「エネルギー白書2013」によると、10年の国内総生産に対して消費する1次エネルギー量は日本を1とすると、中国5.5、タイ5.2、インドとインドネシアは5.1。アジアの新興国は大きな値になる。日本は新興国だけでなく、米国や欧州などと比べても低い。 日本は1970年代までの高度成長期には、エネルギー消費の伸びがGDPを上回っていた。ただ、2度のオイルショックを契機に産業部門を中心に省エネ対策が進み、世界でもトップクラスのエネルギー効率を獲得した。90年代以降は省エネ投資の一巡などの要因により、下げ止まりの傾向がみられる。 日本に温暖化ガスの排出量削減が課さられるなかで、国内での原単価の改善余地は少なくコスト負担も大きくなる。一方、アジアをはじめとした新興・途上国に日本の高度な石炭火力、太陽光、洋上風力発電、地熱などの発電施設、工場の省エネ化、次世代交通システムなどの技術を導入するえば、地球全体で温暖化ガスの削減効果が大きくなる。

再生可能エネルギーを息長く育てるには その1

再生可能エネルギーでつくった電気を電力会社が買い取る制度が始まって1年たった。供給量が大きく増えたが大半を太陽光が占め、風力の安定供給には再生可能エネルギーを息長く育てる必要がある。 太陽光、風力などをバランスよく伸ばすのには制度を適切に見直し、規制緩和や送電線などのインフラ整備を進めなければならない。 買取制度は発電設備を設けた企業や家庭が一定の利益を得るようにして再生可能エネルギーの普及を後押しする。経済産業省によると2012年度は2月までに大型火力発電所で数期分にあたる166万キロワットの設備が発電を始めた。 買取対象として国から認定を受けた段階の設備は1300万キロワットに達する。制度を設けた成果があがったものと評価したい。 ただ、認定を受けた設備は9割超が太陽光で、風力や地熱はわずかである。太陽光設備は風力や地熱はわずかである。太陽光設備風力や地熱に比べて設置が容易で、建設期間が短い。加えて太陽光発電の買い取り価格が1キロワット時42円と高めだったために、応募が集中したとみられる。

2013年7月29日

節電要請 その3

為替の変動による燃料価格の変動を料金に反映する燃料費調整制度による料金単価の上昇も続いているほか、東北電力や四国電力は値上げを申請中。全国的な料金上昇を見据えて節電の取組は他の地域でも活発になっている。 三井造船は千葉事業所で船の塗装の前に行う加工工程など電力消費量の高い工程を電力料金の安い夜間にシフト。小売り業界ではセブン&アイ・ホールディングスがセブンイレブンの約7千店に太陽光パネルを設置。発光ダイオード(LED)照明の導入なども急ぐ。今年度は電力値上げによるコスト増が60億円の見通しだったが、25億円程度に抑えられそうだ。 中小の製造業も一段の節電努力を求められる。自動車部品のめっきなどを手掛ける大協製作所は電気めっき設備の付属夜治具を改良することで設備の稼働時間を短縮する。ただ、多くの中小製造業は電力使用量監視装置やLED照明の導入など可能な節電対策はほぼ実施済で、「節電の努力にも限界がある」との声が多い。

2013年7月28日

節電要請 その2

要請期間は9月30日までの平日午前9時から午後8時。今年は電力各社が供給力を増強したこともあり、ピークの電力需要に対する供給余力を示す「予備率」は全国で6.2%と、安定供給に最低限必要な3%は確保できる見通しだ。 ただ予備率3.0%の関電や同3.1%の九州電などなお綱渡りの地域では、企業や家庭の協力が欠かせない。4月に値上げした両社の管内では電力を購入する企業にとっても節電は大きな課題。 京阪電気鉄道は消費電力を従来比35%減らせる新型車両「13000系」の導入を進めており、来年度までに新たに18両を投入するほか、富士フイルム九州では自家発電能力を25%引き上げた。

2013年7月27日

節電要請 その1

政府は1日、沖縄を除く全国で節電要請を始めた。節電意識の浸透などで今夏は安定供給の見通しが立っており数値目標の設定は見送った。ただ関西電力や九州電力など電力各社が値上げに動いているほか、円安による燃料費の高騰で料金単価は上昇傾向にある。企業は消費電力の抑制に知恵を絞っている。

2013年7月26日

ヤマダ太陽光発電新事業

家電量販店最大手のヤマダ電機は太陽光発電の新事業に乗り出す。合計約16万5千平方メートルの土地を取得し出力1万キロワットの発電装置を設置。200区画に分け2千万円前後で2014年初頭から分譲する。再生可能エネルギービジネスではソフトバンクなどが手掛ける大規模太陽光発電所(メガソーラー)が代表例。大手企業が土地付小規模分譲も手掛けることで裾野が広がりそうだ。 1区画は700㎡強で発電能力50キロワットの装置を使い、年5万キロワット時強の発電を見込む。主に中小企業を想定する購入者は、再生可能エネルギーの全量買い取り制度を利用し、年200万円前後の売電収入を得られる見通しだ。 土地や装置は全量買い取りの20年間、ヤマダが保守・管理し、売電収入の5~8%を管理費として受け取る。購入企業は14~15年程度で投資を回収でき、グリーン投資減税で全額即時償却などの優遇の得られるという。 全量買い取りによる安定収入を前提に、中小企業が太陽光発電を副業などとして手掛けようとしても課題は多い。用地の手配や電力会社の送電線との接続などだ。

2013年7月25日

太陽光パネル薄さスマホ級

昭和シェル石油の太陽電池子会社のソーラーフロンティアは23日スマートフォン並みに薄い太陽光発電パネルを発売すると発表した。重さも同社の従来製品より4割軽い。住宅の屋根に少ない部品で設置できる工法も開発し、建設への負担を少なくした。 宮崎県の工場で生産し、11月から出荷する。2014年末までに発電能力で累計10万キロワットの生産を目指す。 太陽電池を覆うガラスを薄くし、パネルの厚さを従来の5分の1の6.5㎜にした。ねじれに強い同社の太陽電池の特徴を生かし、パネルを保護するアルミフレームもなくした。発電能力は95~100ワットと従来型のパネルより低い。

2013年7月24日

メガソーラー鹿児島で建設

積水ハウスは23日、鹿児島県湧水町のゴルフ場跡地で、出力2万5800キロワットの大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設に着手したと発表した。建設事業費は約92億円で、2014年8月末の完成を目指す。 特定目的会社(SPC)が事業主体となり太陽光発電事業を展開し、全量を九州電力に売電する。

2013年7月23日

洋上風力発電

巨大な風車を福島県沖に浮かべて発電する実証研究の開始式が13日、福島県いわき市でひらかれた。佐藤福島県知事が「巨大風車の圧倒的な存在感が福島県の復興のシンボルになることを願う」とあいさつした。千葉県でくみ上げた風車はすでに福島県いわき市の小名浜港に到着。内部配線工事をして今月下旬に沖合20キロに運び、10月に発電を始める。 実証研究は国と福島県が丸紅や三井造船など10社と東京大学に委託して進める。風車を海に浮かべる方式は、海底に据えた付ける方式よりも設置できる範囲が格段に広い。 洋上風車は海面から頂点までの高さが106メートルで風車の直径は80メートル。沖合では1本の重さが330トンある鎖6本などで固定する。発電能力は約600世帯分に相当する2000キロワットだ。風車は日立製作所、浮体は三井造船が製造した。 来年には、発電能力が今回の3.5倍で、高さが200メートル前後の風車を2基稼働させる予定だ。

2013年7月22日

欧州で太陽光発電急減速

太陽光発電の市場が転換点を迎えている。普及に熱心な欧州各国は太陽光による電気を高い価格で買い取ってきたが、電気料金を抑えるため買い取り価格の引き下げ姿勢を強める。欧州の発電事業者の導入意欲が鈍り、2013年に世界で電力網に新たに接続される太陽光発電の容量は00年以降で初めて減る見通し。太陽光発電は普及段階でコスト増の壁にぶつかった形だ。

2013年7月15日

欧州 洋上風力発電 その1

住友商事は欧州の洋上風力発電事業に参画する。ベルギーの洋上風力発電専業に出資し、同国沖合で稼働したり建設を進めている3風力発電所の運営・売電を手掛ける。出資額は明らかにしていないが、総事業費は2700億円前後で住商は1千億円強を投じる見込み。陸上に比べ強風が安定的に吹く上、近隣住民への影響がない洋上風力発電は世界は需要が大きく、特に欧州は伸びしろが大きい。住商はベルギーでの取り組みをテコに日米欧などで洋上風力発電事業を展開する。

2013年7月14日

太陽光発電普及拡大期のコスト増課題

固定買い取り制度は各国で導入され、昨年7月に日本でも始まった。欧州太陽光発電産業協会(EPIA)によると、2012年の太陽光発電は、中国の新規の発電容量が500万キロワットと世界2位に浮上し、米国が4位、日本も5位。市場のけん引役が日本や米中に移りつつあるが、普及が拡大さうれば欧州のようなコスト増のジレンマは避けられない。 発電用パネルの価格は下落が続く。発電コストの低下につながり、電力購入者側の利用意欲を喚起できる。ドイツでは発電に伴う実勢価格にあわせ買い取り価格を下げた結果、事業者用の買取価格が火力発電など通常の電力系統から購入するより安くなった。また、導入コストが下がったことで一般家庭の屋根での設置が増える見通し。大規模な電力網に依存しない電源が増える環境はできつつある。今後は政府が発電事業者側と電力購入者側の経済メリットをどのようにバランスさせるかが普及のカギとなる。

2013年7月13日

欧州で太陽光発電急減速 その4

買取価格の引き下げや公的助成の減少により、発電事業者の太陽光発電参入への意欲が低下。新規の発電容量が減る原因となっている。 今後は低価格の買取にも耐えられる大規模な発電事業者が生き残るとみられる。大企業ならば太陽光パネルなどの機器調達コストを下げられるからだ。南欧電力最大手の伊エネ再生可能エネルは太陽光、風力などが発電容量の5%を占めるまで拡大。再生可能エネルギーの発電コストの1割削減をめざす。 一方、北部欧州では太陽光から洋上風力発電へのシフトが鮮明だ。洋上では>風車1基あたり1万キロワット以上と規模が大きく発電コストも下げられる。太陽光発電に比べ、事業効率に優れる。英国政府が20年までに3200万キロワットの建設を計画し、ドイツ、デンマーク政府も洋上風力発電を奨励する。20年までの世界の洋上風力発電の7~8割が欧州になる見通しだ。

2013年7月12日

欧州で太陽光発電急減速 その3

一方、南欧各国は債務危機で公的助成を減らす必要もあり、各国は新規に導入される太陽光による発電容量を抑制する方向に転換している。 イタリアでは12月8日から太陽光発電の年間支援額を67億ユーロ(約8640億円)と設定、12年の新規の発電容量は64%減った。支援額は今年5月末に上限に達し、今年の市場の一段の落ち込みは不可避だ。フランスも発電容量の総量規制に動き、12年は4割減少した。

2013年7月11日

欧州で太陽光発電急減速 その2

12年に世界で増えた太陽光発電容量の4分の1を占めたドイツ。賦課金が13年に1キロワット時あたり5.2セント(約6.8円)と前年から約5割増加した。政府は12年から買い取り価格を毎月下げる制度に変更した。それでも14年の賦課金は6セント以上に増える見通し。 高い電気料金を課される産業界からは「国際競争力を脅かす」(独自動車工業会)と批判が相次ぐ。一般家庭でも料金上昇に不満が拡大。さらなる制度変更を求める声が噴出している。

2013年7月10日

欧州で太陽光発電急減速 その1

欧州太陽光発電産業協会(EPIA)によると、12年の世界の新規に導入される発電容量は3110万kwと11年比でわずか2%増とどまった。最大の欧州が23%減となったのが主因だ。EPIAの予測では米国や中国、日本が伸びる以上に欧州が沈み、13年の世界需要は11%減る見通し。 欧州では各国が固定価格買い取り制度(FIT)再生可能エネルギーの普及を後押ししてきた。ただ、最近は高い買い取り価格のコストを電力利用者に転嫁するため、賦課金を引き上げてきた。この結果、実質的に電気料金が上昇する事態を招いている。

2013年7月 9日

太陽光パネル引き取り その5

国の再生可能エネルギー固定価格買い取り制度を追い風に、太陽光発電設備は急拡大した。太陽光パネルの耐用年数は20~25年といわれ、廃棄物は足元でみると少ない。 だが、環境省によると2015年には7万~9万トンが使用済みとなる見込み。30年には携帯電話やデジタルカメラなど小型家電が廃棄される年間量(政府推計で約65万トン)にほぼ匹敵する年間25万~70万トンの発電設備が使用済みとして排出される見通しだ。

2013年7月 8日

太陽光パネル引き取り その4

同協会のホームページ経由か電話で使用済みの太陽光パネルの処分依頼を受け付けられるようにする。依頼があれば協会が不要になったパネルを指定の場所まで受け取りにいく。千葉県の保管庫でパネルを保管、再資源化工場などが効率的に処理できる量がたまった時点でまとめて送り出す。 太陽光パネルの内部には人体に害を及ぼす鉛やカドミウムなど重金属が含まれている。使用済みのパネルを処分するさい、こうした重金属を適切に分別する必要がある。 家庭や企業から撤去される太陽光パネルを協会が引き取り、安全や環境に配慮しながら解体。ガラスの再資源化や金属の精錬を手掛ける企業や団体と連携し、一部を再資源化する。

2013年7月 7日

太陽光パネル引き取り その3

処分費は1枚20kg未満の標準的な住宅向け太陽光パネル重量を基準に算出した。個人や業者が自らパネルを持ち込んだ場合、個人や業者が負担する処分費用は1枚あたり1200円前後。このうち大半は保管庫から再資源化工場への輸送費が占めるため、地域ごとに搬送作業を集約することで将来的に料金を下げる可能性もある。太陽光パネルの撤去・輸送が必要な場合や、20kg未満を超す産業用パネルは個別に料金を見積もる。

2013年7月 6日

太陽光パネル引き取り その2

千葉県横芝光町に6200㎡の土地を確保し、5千枚規模のパネルを保管できる体制を整えた。土地は協会に加盟する企業の社有地を借り受ける。廃棄されたパネルは屋内で保管するのが望ましいため、食品工場として使われていた建物をパネル保管庫として活用する。 建物は鉄骨平屋建て、床面積は約2500㎡。需要に応じて「増築の余裕もある」需要の動向や再資源化工場の所在地などにより、保管庫を各地に増やすことも検討する。

2013年7月 5日

太陽光パネル引き取り その1

一般財団法人の太陽光発電システム鑑定協会は9月から、不要になった太陽光発電パネルを家庭や企業から引き取り、処分するサービスを千葉県内で始める。有害物質を含む使用済みパネルは将来、増加が見込まれるが、現状では処分やリサイクルの方法やについて明確な指針がない。20kg未満のパネルを1枚当たり1200円ほどで同協会が引き受け、解体・再資源化する。将来の需要を見込み、先手を打つ格好だ。

2013年7月 4日

メガソーラー 発電効率2割向上

太陽光発電は天候やパネルの汚れ、日陰の有無で発電量が左右さる。再生可能エネルギーの全量買い取り制度で、発電に新規参入した企業が相次ぎ、外部委託の需要は広がる。大型発電所の運用管理には国家資格や、電力網接続を巡るノウハウが不可欠。設備を良好に保つには売電収入の5%前後に相当する費用が毎年生じるとされる。 パナソニックは遠隔監視するサービスを始める。発電所から通信機器を介して発電量などのデータを収集し、監視センターで管理する。故障や異常を即座に顧客に通知し修理まで請け負い発電ロスを減らす。 同社は設備運用管理サービス事業を2015年度までに年間売上高40億円の事業に育てる。

2013年7月 3日

パナソニックメガソーラー運用

パナソニックは来年2月をメドに、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の運用管理事業に参入する。ネットで発電量などを監視し効率的な運用につなげる。施工大手ウエストホールディングスも今夏に米大手と合弁で運用を代行する事業に乗り出し、発電効率を最大2割向上させる。メガソーラーの発電効率が改善すれば、発電事業者は売電収入の確保につながるため運用管理の需要が広がりそうだ。

2013年7月 2日

水素ガス

太陽日酸は2014年までに、米国フロリダ州の2ヵ所に水素ガスの工場を建設する。総投資額は約30億円。新型天然ガス「シェールガス」を使い化学品を生産する樹脂メーカーなどの隣接地に工場を建設、水素ガスを供給する。 フロリダ州の北部と中部で13年7月、14年2月に水素ガス工場を稼働させる。水素ガスは化学メーカーがエチレンから樹脂などをつくる際に化学反応の工程で使う。樹脂メーカーやバイオ燃料メーカーなどに供給する。 シェールガスから基礎化学品のエチレンをつくるコストは、従来のナフサ方式の20分の1とも試算される。

2013年7月 1日

KDDIがメガソーラー

KDDIは6月24日、遊休地を利用してメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業に参入すると発表した。栃木県と茨城県の合計3か所で建設、合計の出力は約8800キロワットとなる。設備投資額は約30億円の見込み。同社は通信設備の効率化などにより遊休地を抱えており、将来の通信事業と電力事業の相乗効果などをにらみ有効活用を進める。 建設するのは小山ネットワークセンター、八俣送信所、北浦受信所の跡地の3か所。敷地面積は合計で約17万6000平方メートル。順次建設を始め、今秋以降に稼働させる見込み。発電した電力は再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を利用し電力会社に販売する。年間の発電量は一般家庭で約3100世帯に相当。1100万kw時で、年間4億円の売り上げを見込む。 メガソーラーを運営することで、自然エネルギーに関する知見を蓄える。