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2013年6月30日

洋上風力発電

福島県沖に設置する洋上風力発電用の巨大な風車が完成し、三井造船千葉事業所で25日公開された。本体を海に浮かべて発電する浮体式の装置で、風車の直径は80メートル、設置時の海水面からの高さは106メートルになる。出力は2千kwで浮体式の洋上風力発電では国内最大規模。月内に福島県沖までえい航し、10月にも本格的に発電を始める。 東日本大震災からの復興に向けた経済産業省による実証実験の一環で、三井造船のほか丸紅や三菱重工、東京大学など11者が共同で実施する。 2014年度には世界最大級となる7千キロワットの風車の建設する計画だ。 洋上は障害物がなく安定的に強い風が吹くため風力発電に適しているとされる。一方で建設や送電コストがかかる課題もある。実験を通じて事業性を検証する。

2013年6月22日

インフラ再生

ダム、道路、橋など暮らしや経済活動を支えてきたインフラの老朽化が目立ってきた。少子高齢化などを背景に、新設よりも費用を抑えながら機能を維持・向上させることが求められる。技術や発想の転換で「インフラ再生」時代に乗り出す企業が出現した。 福島県境に近い新潟県阿賀町。今秋、東北電力のダム式水力発電所「豊実発電所」が運転開始から80年以上を経て生まれ変わる。巨大な放水路を掘り直すなどしたうえで高効率の水車を導入。単に寿命が延びるだけでなく、発電能力が約6万1千キロワットと1割高まる。 改良工事は2008年に始まったが、東日本大震災後の発電コスト急増に悩む東北電力には燃料費がかからない水力発電所の戦力アップは貴重だ。建設費は数十億円規模とみられる。 ダムの堤を高くするなど全国の水力発電所を改良すれば原子力発電所4基分の電力を新たに生み出せる。 水力発電所の法定耐用年数は57年。経済産業省によれば、09年には稼働後60年を超す発電所の数は全体の48%だったが、30年には76%に達する見込み。

2013年6月21日

燃料電池車 国際基準に

燃料電池車の安全性に関する国際基準に日本案が採用されるのは、日本車メーカーにとって有望な成長市場の獲得に向け追い風になる。 燃料電池車の世界市場は2025年度に2兆9100億円になり、11年度の3億円から急拡大する。販売台数も40台から130万台超に増える見通しだ。 次世代自動車では、電気自動車が先行して普及しつつある。ただ、走行距離が200㌔~300キロメートルと短いほか、充電に時間がかかり販売が伸び悩んでいる。 燃料電池車はガソリン車並みの走行距離を誇る。トヨタ自動車は15年までに水素を一度の注入で東京電力と大阪の間を走行できる水準を目指している。燃料注入にかかる時間も3分程度と、数時間かかる電気自動車に比べ短い。タンクの軽量化などで課題だったコスト削減のメドもたってきた。 課題は水素の補充拠点になる水素ステーションが未整備な点だ。建設コストは標準的な場合で、5億~6億円。ガソリンスタンドの7000万円~1億円に比べコスト負担が大きい。15年までに100ヶ所の水素ステーションをつくる方針。

2013年6月20日

飯館村にメガソーラー

東京電力福島第一原発事故で全村避難が続く福島県飯館村が、大規模太陽光発電所(メガソーラー)事業を計画していることが14日、わかった。同県によると、避難指示区域内でメガソーラー計画が明らかになるのは初。自治体が運営に関わるケースも県内にはなく、村の復興のシンボルとして期待される。 関連予算4000万円を含む補正予算案が上程されており、可決されれば、計画実現に向けた作業が始まる。 メガソーラーの建設予定地は、同村飯樋地区にある大火山(826M)南側斜面の村有地。出力は一般家庭約3000世帯の消費電力に相当する10メガ・ワット(1万kw)を見込んでおり、売電先の東北電力とも協議を進めている。 同村は放射性物質による土壌汚染で、基幹産業だった農業の早期復興が望めず、新たな産業創出が課題となっている。メガソーラー事業は、農業と比べて被ばくのリスクが少なく、帰村に向けた産業の柱になると判断した。

2013年6月19日

太陽電池、外資系3割

太陽光発電協会が31日発表した12年度の国内出荷量は前年度比2.7倍の380万kwで過去最高を更新。日本企業の海外生産分を含めた輸入の割合は40%で同18ポイント上昇。同協会が今年度から明らかにした外資系の国内シェアは23%だった。08年までは輸入ゼロだったが、この4年間に外資系の日本市場参入が相次ぎ輸入比率が急上昇した。

2013年6月18日

外資系太陽電池メーカー

ハンファグループ(韓国) 13年の日本向け出荷を前年比8倍の50万kwに拡大。 カナディアン・ソーラー(カナダ) 住宅用を強化し日本向け出荷を13年に45万~50万kwに。 トリナ・ソーラー(中国) 13年の日本向け出荷は10万kw以上を計画。 インリーグリーンエナジー(中国) 年内にも九州と北海道に営業所を設け国内4拠点。 REC(ノルウェー) 12年実績の5万kwから13年は25万kwに拡大。

2013年6月17日

太陽電池、外資系が攻勢

海外の太陽電池メーカー大手が日本への攻勢を強める。韓国中堅財閥のハンファグループは2013年に前年比で8倍、中国で生産するカナディアン・ソーラーは同6倍の出荷を計画する。太陽電池の国内出荷量は12年度に過去最高となり、外資系企業のシェアは割安な価格を強みに2割を超えた。各社の積極策により13年度は3割を超える可能性があり、国内大手との競争が激化しそうだ。

2013年6月16日

太陽光電池 ソーラーワールド

独太陽電池大手のソーラーワールドは経営再建策の一環としてカタール政府系ファンドがソーラーワールドの株式の29%を持つ筆頭株主になると発表した。欧州の太陽電池メーカーは市況悪化のあおりで経営不振が続き、昨年には破綻した独Qセルズが韓国企業の傘下に入った。数少ない欧州資本のソーラーワールドもカタールの支援で再建を進める。

2013年6月15日

神奈川県内の導入量

神奈川県内でも太陽光発電施設の建設が相次いでいる。県によると2012年度の県内の太陽光発電導入量は約36万kwと見込まれ、11年度の1.7倍に達する。再生可能エネルギーでつくった電気を電力会社が購入する固定価格買い取り制度が導入を促進。太陽光の買い取り価格は引き下げられたが、新規事業として相次ぐ。 県内の中堅・中小企業では船舶造修工事などの佐藤船舶工業が横須賀市内の民有地に出力約450キロワットの太陽光発電所を建設し、6月中にも発電を開始する。 LPガス販売の古川(小田原市)もシャープなどと組んで大井町に出力約2200キロワットのメガソーラーを設置し、14年3月の発電開始を計画する。 神奈川中央交通や丸全昭和運輸といった大手も今月下旬の定時株主総会で、事業目的に太陽光などの発電・売電事業を入れるよう定款変更を目指している。

2013年6月14日

茨城でメガソーラー

上野トランステックは茨城県のメガソーラー約3ヘクタールの敷地を賃貸。出力は1575キロワットで、一般家庭約440世帯分に相当する。10月に完成後、東京電力などへ売電する。今年3月には苫小牧市の出力約200キロワットの太陽光発電所が完成、北海道電力への売電を始める。 いずれも太陽光発電事業部門を担当する全額出資会社、上野グリーンソリューションズが建設する。グループによる発電所建設と並行して、外部へのソーラー発電システムの販売にも力を入れる。ソーラーパネルからパワーコンディショナー、分電盤などを一括販売、設置する。 太陽光発電事業部門で2016年3月期に約15億円の売上高を目指す。

2013年6月13日

太陽光発電に本格参入

海上運送の上野トランステックは太陽光発電事業を積極展開する。全額出資会社が3月に北海道で小型の太陽光発電所を稼働させたほか、茨城県稲敷市で大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設を始めた。今後は広大な事業用地を所有する取引先の運輸会社などにも設置を働き掛け、グループの新規事業の柱にする。

2013年6月12日

地熱発電に潜在力

アフリカ開発会議(TICAD)に参加したカガメ・ルワンダ大統領は3日、日本から地熱発電分野の投資を期待する考えを明らかにした。 電力とエネルギーが必要だ。たとえば我々には地熱発電の潜在力がある。観光やサービス産業の投資も期待している。 中国のアフリカ向け投資は「とても賢くやっている。資源がほしいし、お金もある。軍事力で資源を採掘しているわけではない。あなたは私がほしいモノを与え、私はあなたがほしいモノを与えるという態度だ」。

2013年6月11日

太陽光発電 農業地

2011年7月。横浜市の企業が山梨県北杜市で20年放置された耕作放棄地に太陽光パネルを設置した。初期投資は800万円。8月に東京電力と売電契約を結び、8年で投資を回収する事業が動き出した。2か月後、市の農業委員会から突然の呼び出し。「売電のために農地を使うのは認められない。撤去してほしい」。同社代表は「勉強不足だった」と語る。今も荒地に骨組みだけが残る。 放棄地といえども農地。荒れ放題なら発電するほうがましなのに、作物なしの有効活用は許されない。 群馬県太田市は昨秋、変電所の関連施設が邪魔になって使いにくい農地に太陽光パネルを敷く特区の案を政府に申請した。農水省の答えは「NO」。「特区といえども優良な農地は農業に」。現場に行くと膝の高さほどの雑草が生え茂る荒地。 放棄地での発電を拒む農水省にも、再生可能エネルギーの普及に一役買いたいという思いはある。放棄地のうち耕すのが難しい17万ヘクタールは農地からの転用を進め、メガソーラー(大規模太陽光発電所)を呼び込み。

2013年6月10日

太陽光発電

千葉県市原市。野菜畑の上に無数の鉛色の板が並ぶ。畑の上に組まれたパイプに一定の間隔で置かれているのは太陽光パネル。農地に注ぐ太陽の光を農業と発電で分け合う。日本初のソーラーシェアリング。 750平方メートルの畑から30キロワットの電力を「収穫」でき、年150万円のペースで収入を得る。地盤沈下が進む農業。安定した副収入は貴重だ。農村の振興策になるという。 後押ししたのは3月末の規制緩和。農地での太陽光発電は原則禁止だった。農林水産省は、作物を栽培している農地の上部空間にパネルを置く場合に限り、発電を認める通知を出した。 作物に気をつかいながら畑の上で発電しなくても、全国で40万ヘクタールに及び耕作放棄地がある。 農水省は発電するならまず耕してとの姿勢。農地は農業に使う。という農地法の大原則だ。 

2013年6月 9日

メタンハイドレート

政府は次世代ガス「メタンハイドレート」が海底にどれだけ眠るか、北海道から島根の日本海沿岸6地域で3年かけて調べる。8日には上越と能登半島の沖合で分布地域と量の探査を始める。2014年度には秋田・山形沖と隠岐周辺で、15年度には北海道でも調査する。音波を使って海底の地形を探り、調査結果をもとに上越沖では14年度に試掘を始める予定だ。 メタンハイドレートは「燃える氷」と呼ばれ次世代エネルギーとしての期待が高い。3月には愛知・三重県の沖合で世界で初めて海底メタンハイドレートからのガス産出に成功した。太平洋側はメタンハイドレートが海底深くに層で存在しており、埋蔵量が把握しやすい。一方、日本海側は海底の表面近くに塊で散在するため、総量の把握や採取が難しいとされる。 12年夏以降に明治大学などが網走沖や秋田・山形沖で試料取得に成功。原子力発電所の停止に伴い液化天然ガス輸入が増え国産資源の開発を急ぐ必要もでてきたため、大規模調査に踏み切ることを決めた。

2013年6月 8日

太陽電池シート参入 富士フイルム

富士フイルムは太陽電池に使うシート事業に参入する。写真フィルムの製造に使う技術を応用し、従来品よりも耐久性を3倍程度まで高めた製品を開発した。今年度に中国を中心とする太陽電池メーカー約20社への採用を見込む。 開発したのはバックシートと呼ばれる部材。太陽電池の背面に貼り、熱や紫外線、湿気などから電池を守る。シートは長期間空気や水に触れると酸化するが、富士フイルムはポリエチレンテレフタレート(PET)に特殊な化合物を混合し耐久性を高めた。 されにフィルムを引き延ばす独自技術を活用。一般的に10年程度といわれている寿命を、約3倍の30年に伸ばした。価格は一般的なバックシートよりも2~3割高く設定している。 欧州太陽光発電産業協会(EPIA)によると太陽電池は12年に世界で3110万kw(発電能力ベース)が導入され、累計で1億kwを突破した。17年の導入量は12年比55%増の4830万kwを超える見通し。富士フイルムは中国企業のほか台湾や欧州、日本の太陽電池メーカーにも販路を広げ、拡大する需要を取り込む考えだ。

2013年6月 7日

太陽光パネル付加価値向上を目指す

欧州との通商摩擦が激しくなるなか、中国の太陽光パネル業界は日本や東南アジアなど通商摩擦が激化する欧米市場以外の市場開拓を急ぐ。今後は付加価値の高いサービス分野で稼ぐモデルをいかに確立するかがカギになりそうだ。 昨年出荷量ベースで世界トップに躍り出たインリーグリーエナジーは5月30日、南アフリカの太陽光発電所向けに9万6千kwのモジュール供給契約を結んだ。CFOは「出荷量に占める欧州の比率は今年、4割程度に低下する」とみる。 中国の太陽電池大手は、買い取り制度で需要が拡大する日本や東南アジア、中東、アフリカなどの新興国地域の開拓を積極化している。 米調査会社によると2012年に2900万kwだった世界需要が17年には6千万kw超と2倍以上に膨らむと予想する。問題はその成長市場でどう勝ち抜くか。インリーのCFOは「これから単純に規模を追わない」と強調する。同社の強みは材料となるシリコンウエハーから手掛ける「垂直統合型」にあったが「今後はそれぞれ得意分野を持つ企業と連携する」とし、自社の設備投資負担を抑え、技術開発と新規事業に資金を回す戦略だ。

2013年6月 6日

中国、EU制裁課税

中国製太陽光パネルに対する制裁課税を決めた欧州連合(EU)に対し、中国が反発を強めている。EUは中国にとって太陽光パネルの最大の輸出先で影響が大きく、中国商務省は5日、EU産ワインを対象にダンピング(不当廉売)調査に入ると発表した。報復をちらつかせてEU側から譲歩を引き出す狙いとみられ、中国とEUの駆け引きが激しくなりそうだ。

2013年6月 5日

大雪山国立公園地熱発電を調査

Jパワーは北海道新得町の大雪山国立公園内で地熱発電所の建設に向け調査を始める。地表調査や掘削調査で蒸気量や周辺環境への影響などを調べ、数年かけて事業化の可否を判断する。国立公園内の地熱開発の規制が昨年緩和されたことを受、再生可能エネルギーの加発を加速する。

2013年6月 4日

メガソーラー日立が一括提供

日立製作所は3日、国内で遊休地を持つ企業や自治体を対象にメガソーラー(大規模太陽光発電所)の機器納入、運営・保守、資金調達までを一括提供するビジネスを始めると発表した。太陽光発電に必要な準備を請け負って参入しやすくする。2015年からアジアで同様の仕組みによる受注もめざす。 発電能力1千kw以上のメガソーラーの建設を検討する事業者が対象。太陽光パネルのほか、電力変換装置(パワーコンディショナー)や変圧器、遠隔監視システムを設置するほか、許認可手続きや電力会社との系統の接続、資金調達の手法まで提案する。

2013年6月 3日

海底資源

メタンハイドレートや熱水鉱床マンガン団塊。日本近海で続々と見つかった海底資源に期待が膨らむ。だが海の底に眠るこうした資源の探索や採取は世界的にも経験がほとんどなく、手探りなのが現状だ。世界有数の領海を持つ日本が海洋資源をいかせるかどうか。リードしてきた技術開発は正念場を迎えている。 3月12日、愛知県渥美半島沖でメタンハイドレートから天然ガスを取り出すのに世界で初めて成功した。 海洋研究開発機構探査船「ちきゅう」は水深2500メートルの海底下を深さ7000メートルまで掘り進められる。海底化7000メートルはマントルに到達する深さだ。 日本近海のメタンハイドレートの埋蔵量は世界有数で、日本の天然ガス消費量の推定100年分。世界の油田やガス田開発はここ数年、陸域から海中へと急速に移りつつある。世界の掘削市場は4兆~5兆円まで拡大している。

2013年6月 2日

水素発電所

千代田化工建設は水素発電所の実用化に必要な技術を開発した。燃料の水素を低コストで供給できる。国内外の企業と設備の商談に入っており、早ければ2~3年後にも世界初の水素発電所が稼働する見通しだ。水素発電は二酸化炭素が発生せず、国内で燃料を自給できる。輸入の化石燃料に頼る日本にとって新たな電源になる可能性がある。 水素は石油プラントなどで大量に発生している。ガスタービン発電所で燃料として使えるが、体積がかさばり発火しやすいために貯蔵や輸送が難しく、現在はそのまま大気中に放出している。発電で利用するには一定量を常にマイナス253度以下という極低温で液化するなどして貯蔵する必要があり、巨額の費用がかかることが課題だった。 千代田化工は液化した水素を常温で貯蔵・輸送し、その後に効率的に抽出できる設備を開発。出力10万kw程度の小規模な発電所に水素燃料を供給できる。価格は100億円規模とみられる。

2013年6月 1日

太陽光発電 郵便局で

日本郵政グループの日本郵便は太陽光発電事業に乗り出す。郵便局など全国286施設の屋上に太陽光パネルを張り、今年度内に電力会社に売電を始める。投資額は30億円~40億円程度で、年間の売電収入は5億円を見込む。全国に約2万4000局ある郵便局を活用し、安定収益源に育てる。 発電容量は一般家庭消費量3000世帯に相当する約11メガワット。総務省など関係省庁へ業務開始の申請をし、年度末までに事業を始める。二酸化炭素(CO2)の削減量は年間約4.4トンになる見込み。今回は太陽光発電に適する郵便局や研修施設など約2000ヶ所から第1弾として286施設に絞り込んだ。今後も対象施設を増やして行く方針。 製造業や不動産会社は大規模太陽光発電所(メガソーラー)事業に乗り出しているが、投資額が大きい。中小施設の屋根などに太陽光パネルを張って発電する「ミドルソーラー」は初期投資の負担が少なく、今後、利用が急増するとみられている。