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2012年12月31日

折り曲げ可能な太陽電池

結晶シリコン太陽電池に代わる次世代発電素子として有機薄膜太陽電池の開発も進む。高価なシリコンを用いず、有機材料をフィルムに塗布することで発電素子が生産でき大幅な低価格化が見込める。さらに軽くて折り曲げ可能なため壁や曲面にも設置でき、ほとんどの場所で発電可能になる。

三菱化学は有機化合物とフラーレン(球状炭素分子)を用いた発電素子で、有機薄膜系では世界最高の変換効率11%を達成、13年にプロトタイプの販売を開始する予定だ。「車のボディーに塗装するように太陽電池を形成するように太陽電池を形成するのが究極の姿」とし、高効率の結晶シリコン並みの変換効率20%を目指す。

一方、住友化学は米カリフォルニア大学ロスアンゼルス校と共同で、波長の異なる太陽光のエネルギーを吸収するタンデム(積層)セルを採用し、変換効率10.6%を実現した。同社独自の二重結合と単結合が交互に連なる共役系高分子を用いるのが特徴だ。「ロール・ツー
・ロール」と呼ばれる方式で連続して大面積の太陽電池を作製することで低価格を実現し、室内の壁や窓ガラスと一体となった製品などへの採用につなげる考えだ。

2012年12月30日

太陽光発電 消費者負担

太陽光パネルでつくった電気の買い取り価格は国際的にみても割高な水準。再生可能エネルギーの導入を促すため、買い取り制度の特別措置法の附則で「3年間を限り、(発電事業者の)利潤に特に配慮する」と明記したかれだ。

電力会社は太陽光風力などで発電した電気を買い取る費用を、通常の電気代に上乗せする。電気代が月7000円の一般家庭の場合、上乗せ額は全国平均で月87円。電気代の1%強を占める計算だが、再生可能エネルギーを使った発電設備が増えれば負担は増す。

2000年に買い取り制度を導入した先行組のドイツでは電気代が導入前に比べ高騰している。13年の負担金は一般家庭で前年に比べ月500円程度増え、電気代に占める割合は約2割になる見通し。安定収益を見込んだ投資が相次ぎ、国民負担が増しているため、新設分の太陽光発電は13年から部分買い取りに移行する方向だ。

2012年12月29日

太陽光発電に屋根貸し

屋根貸しは役所や公立学校などの屋上を企業に貸し、パネルを設置してもらう。企業は再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を使って電力会社に売電する。パネルの設置や管理にかかる費用は基本的に企業が持つ。神奈川県や富山市などに加え、福岡県、埼玉県、栃木県足利市などが貸し出しを開始、または準備を進めている。

都市部で割安に
埼玉県は県立高校や団地など12施設の屋根を貸しだす。生み出す電力を非常時に県が無償で使えることを条件に、11月末に貸し出し先を決めた。貸し出し期間は20年で、県には年約240万円の賃料が入る見込み。

神戸市も六甲アイランドの貨物の集配拠点の屋根計2万4000平方メートルを貸す。来年夏に売電を始める予定だ。大阪府は屋根貸しについて「今年度内に制度化できるよう検討している」という。

全国に先駆けて屋根貸しを始めた神奈川県は、6月に福祉施設など20施設(約3万2000平方メートル)の貸し出し先を募集。11件の応募があり、4事業者を選んだ。10月下旬には県立学校20校(約1万7000平方メートル)について募集。すべてに応募があった。校舎の屋根全体にパネルを置いた場合、年間発電量は147万キロワット時で、420世帯分の消費電力を賄える。

固定価格買い取り制度の開始を踏まえ、大手企業は休耕田や空き地を使った大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設に相次ぎ乗りだしている。ただ都市部は空き地が少なく、メガソーラーを設置できる土地を確保しづらい。中小企業は売電事業に参入したくても、資金面から独自の施設を持てない場合が多い。


長期の設置可能
自治体の屋根貸しは賃料が1平方メートルあたり年100円以上、期間は20年というケースが多い。中小企業にとっては少ない費用負担で太陽光パネルを設置できる。公共施設は企業の施設に比べて事業再編などによる取り壊しや建て替えが少ないため、長い目で売電計画を立てやすい利点もある。

2012年12月28日

メガソーラー

出光興産や富士電機などメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業に参入する企業が急増している。経済産業省が認定した設備は11月の1ヵ月間だけで90万キロワット。発電能力ベースでは原子力発電所1基分に達した。来年度は買い取り価格が下がるとの見方が強く、高値での売電を確実にしようという動きだ。

経産省は14日、11月末までに再生可能エネルギーの発電設備として認定したのは合計364万キロワットと発表した。このうちメガソーラーなど非住宅太陽光発電は253万キロワットと約7割を占め、10月末比で90万キロワットワット増えた。

再生可能エネルギーでつくった電気を割高な固定価格で全量買い取る制度が始まったのは7月。証券取引所の開示ベースでは同月以降、30社以上がメガソーラー事業参入を表明している。

出光興産は兵庫県姫路市にある製油所跡地に発電能力1万キロワットのメガソーラーを建設。富士電機は山梨県南アルプス市の工場敷地内に2千キロワットのメガソーラーを作る。

東京都競馬は遊園地、中部日本放送はラジオ送信所の未利用地、養命酒製造は工場跡地にそれぞれ設置。「本業の環境が厳しい中、多角化を目指す」

今年度、太陽光でつくった電気の電力会社への売電価格は1キロワット時当たり42円で、20年間保証される。企業の参入が相次ぐのは安定収益が見込めるのに加え、メガソーラー設備の価格下落で、来年度の買い取り価格は下がる見通しだからだ。

現行の売電価格を確定するには来年3月末までに経産省に設備認定をしてもらい、電力会社に電力網に接続するための契約を申し込む必要がある。KPMGマネジメントコンサルティングの宮坂パートナーは「手続きには2~3ヵ月かかる。今月中に事業計画を固めないと42円での売電は難しくなる」と語る。買い取り制度初年度の「プレミアム価格」を獲得しようと企業の駆け込みが続く。

2012年12月27日

太陽光発電所

全国の自治体で、学校など公共施設の屋根を太陽光パネルの設置場所として民間に有料で貸し出す「屋根貸し」が相次いでいる。再生可能エネルギー固定価格買い取り制度の開始を受け、神奈川県や富山市、神戸市など20ヵ所以上の自治体が事業を開始、または準備中だ。まとまった土地が少ない都市部で、中小企業に割安な価格でパネルの設置場所を提供。再生可能エネルギーの普及を促す狙いだ。

2012年12月22日

イッツコム 太陽光事業に参入

東京急行電鉄のケーブルテレビ子会社のイッツ・コミュニケーションズは2013年1月、太陽光発電システムの販売・施工事業を始める。保守やメンテナンスのほか、国や自治体の補助金申請の代行サービスも実施する。同社のケーブルテレビやインターネットのサービス利用者を開拓し、2013年度に3億円の売り上げを目指す。

来年度からは太陽光パネルの発電量や自宅の消費電力、電力会社への売電量などをスマートフォンやパソコンなどで把握できる「エネルギーの見える化サービス」も始める。

イッツ・コムは横浜市や川崎市など東急沿線を中心にケーブルテレビやインターネットなどのサービスを展開している。

太陽光発電システムの販売やメンテナンスなども手掛けることで、顧客の囲い込みにつなげる。

2012年12月19日

住居の屋根借りて太陽光

ソフトバンクは12日、住居の屋根を借りて太陽光発電をする事業に参入すると発表した。21日から2013年3月末まで全国31都道府県で1000棟の屋根の貸し手を募集する。出力規模は合計約4000キロワットの見込み。電力は各地の電力会社に売り、売電収入の一部を貸し手に利用料として払う。ソフトバンクの携帯電話使用料を割り引く特典も設け、協力を募る。

募集対象の31都道府県は日照量などを基準に選び太平洋側が中心となる。応募には「3階建てまで築15年以内」などの条件を満たす必要があり、携帯電話の取扱店などで受け付ける。契約期間は20年。契約した場合はソフトバンクの携帯電話の基本使用料(月額980円)を3年間無料にする。

再生可能エネルギーの全量買い取り制度を利用し1棟あたり月に約1万4000円の売電収入を見込む。このうち15%の約2000円を屋根の貸し手に払う。パネル設置費などは同社が払い、貸し手に負担は生じない。

太陽光発電事業自然エネルギー事業の子会社SBエナジーなどが手掛ける。1000棟での発電を検証後、棟数の拡大も検討する。

2012年12月15日

宇宙で太陽光発電

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は宇宙空間に設置した太陽光パネルで電気を作り地上へ送る「宇宙太陽光発電」の実証衛星を2017年度にも打ち上げる。火力や原子力に代わるエネルギー源として太陽光発電の普及が急ピッチで進むが、夜や悪天候のときは電気が作れない。宇宙太陽光発電が実現すると、天候に左右されずに電気を安定供給できるようになる。

実証衛星は重さ約400キログラムで、JAXAが開発中の新型個体燃料ロケット「イプシロン」で打ち上げる。発電能力は2キロワットで、電気をマイクロ波に変えて直径2メートルのアンテナで地上へ送り、再び電気に変換して使う。

衛星は地上から高さ370キロメートルの軌道を回る。このあたりは電離圏と呼ばれ、薄い大気中の分子や原子が、紫外線やエックス線の影響で電子が分離した「プラズマ」状態になっている。電気を転換したマイクロ波が周囲のプラズマと干渉せずにきちんと地上に届くかを確かめる。

政府は宇宙政策の柱となる5ヵ年の次期「宇宙基本計画」(13~17年度)の素案に宇宙太陽光発電の推進を盛り込んだ。これを受けてJAXAは13年度以降、衛星の設計あどを始め、17年度に打ち上げる目標を設定した。

宇宙太陽光発電は地上の約10倍の発電量を見込める。マイクロ波を受信するには大掛かりなアンテナが必要になるが、現在のメガソーラーに比べて設備面積当たり2倍の発電量が得られる。

将来は大型の発電衛星を数基打ち上げて実験を重ね、40年度の商用発電開始を目指す。ただ、原発1基は1兆円超かかるとされ、実用化に向けては太陽電池やアンテナ、衛星の打ち上げコストなど、様々な技術革新が必要になる。

2012年12月 9日

太陽光パネル 京セラ、建設費1割削減

京セラは、メガソーラー(大規模太陽光発電所)で使う太陽電池パネルを架台の枠に簡単にはめ込んで設置できる工法を開発した。パネルと架台が一体化しやすいうえ強度も増し、建設費を1割以上削減できる見込み。メガソーラー建設が増えている国内で導入し、低価格パネルで攻勢を強める中国メーカーに対抗する。溝を切ったアルミ製の枠にパネルをふすまのように、はめ込むだけで設置できる。従来は鉄鋼製の骨組みの上にパネルを載せ、裏からネジで止めていた。新工法は裏からのネジ止めは不要。

メガソーラーの建設には多くの作業が必要で、施工費が建設費全体の約3分の1を占める。新工法でつくれば納期を25%以上短縮でき、従来の鉄鋼製に比べて材料費も約2割減らせるという。

2012年12月 8日

太陽光受け入れ「満杯」迫る

経済産業省は7日、北海道電力に対し、太陽光で発電した電力をより多く受け入れられるように送電網の容量を増やすように要請した。北海道では出力1千キロワット以上のメガソーラー設備計画が相次いでおり、このままでは受け入れ可能な量の限界に達する恐れがある。

再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度が始まった7月以降、10月末までの間に全国で合計100万キロワットのメガソーラーが設備認定を受けた。このうち3割を超す34万キロワット分が北海道に集中。経産省によると、北海道地域は送電網の容量が小さく、厳しく見積もれば40万~60万キロワットしか再生可能エネルギーの受けれ容量がない。

経産省は電力会社がより多くの再生可能エネルギー設備を送電網に接続できるようにルールも
見直す。現状では電力会社の都合で長期間、再生可能エネルギー事業者に出力の抑制を求める場合、電力会社が補償をする仕組みだが、設備容量に余裕がなくなった地域なら補償のルールを緩めことを検討する。

北海道電と共に、土地の確保が済んだメガソーラーのみに新規の設備認定を絞るなどの仕組みも検討する。

2012年12月 6日

太陽光発電

ナイスグループは昨年から住宅用太陽光発電システムの販売を本格化。11年度は1200台を納入した。12年度は9月までの上半期で前年実績を上回り、通年で約3000台の販売を目指す。今後は事業所向けの営業活動にも力を入れる方針で、自社発電で得た製品知識や運用ノウハウを商談に生かす。

すてきナイスグループは横浜市に本社を置き、傘下のナイスを通じて全国で木材の専門市場を運営する。住宅資材の卸売、戸建住宅やマンション分野分譲なども手掛ける

2012年12月 5日

太陽光発電所

すてきナイス
13年3月までに東北地方の3ヵ所で太陽光発電を始める。岩手県花巻市(出力260キロワット)、宮城県大衝村(185キロワット)、多賀城市(445キロワット)にある物流センターや木材市場の屋根に太陽光パネルを設置する。投資額は計2億4000万円で、年3400万円程度の売電収入を見込む。

来夏までに相模原市(100キロワット)と滋賀県野洲市(500キロワット)でも太陽光発電を始める計画だ。

されに14年春までに岡山、熊本、千葉、愛知の4県で出力250~1700キロワット規模の発電施設を稼働させる予定だ。

全国9カ所で計5500キロ~5700キロワット体制を築くことを当面の目標とする。

それぞれの施設で使う太陽光パネルは国内外の異なるメーカー製を採用する。発電効率のほか、設置や維持管理のしやすさ、トータルコストなどの情報をグループ内で蓄積する。

2012年12月 4日

太陽光発電

住宅関連商社の「すてきナイス」グループは太陽光発電所事業に参入する。2014年春までに相模原市や宮城県多賀城市など9カ所で発電施設を稼働させる。自社グループの物流拠点の屋根を活用する。総投資額は十数億円。出力は計5500キロワット余を見込む。全量を売電して新たな収益源にする一方、同事業で得たノウハウを太陽光パネルの販売促進に生かす。

2012年12月 3日

温暖化対策支援 日本が最多の133億ドル

途上国の温暖化対策支援で、先進国が2010~12年に拠出した短期資金の額が計336億ドルと当初計画の300億ドルを12%上回ったことが27日、分かった。このうち日本は133億ドルと約4割を占め、最多だった。先進国が20年までに年1000億ドルを出す長期資金については議論が具体化していない。

カタールで開催中の第18回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP18)の会合で先進国が明らかにした。日本は途上国の再生可能エネルギーの導入や、温暖化が原因とみられる水害の対策などに拠出。民間資金を合わせた「鳩山イニシアチブ」としての支援額は174億ドルに上がった。

政府拠出額は欧州連合(EU)が92億ドルと2番目に多く、米国の75億ドル、ノルウェーの19億ドルが続く。

2012年12月 2日

風力発電 

風力発電は風の強さや向きで発電量が大きく変わる。東芝は保有する高度な流体解析の技術を生かし、最適な風車の設置場所を助言する。電力網への接続に必要な電力会社との契約手続きも支援し、設備納入後の整備や補修も手掛ける。東欧や南米でも同様の事業展開を視野に入れている。

風力発電所を建設する場合、数十億円規模の投資が必要になる例が多い。中小事業者の場合は資金の確保が難しい場合もあるため、東芝は必要に応じて金融機関を事業者に紹介する。東芝自身が事業資金の一部を直接事業者に融資することも検討している。

ただ、国内では10月から発電能力1万キロワット以上の風力発電所を建設する場合、3~4年程度かかる環境影響評価(アセスメント)が義務化された。風力発電所を計画してから実際に稼働するまでの期間が10年近くなる可能性もある。環境アセスにも1億円程度かかるとみられ、中小規模の事業者には開発のハードルが上がっている。

2012年12月 1日

風力発電 東芝参入を一貫支援

資金調達から立地・整備まで

東芝は風力発電所の建設について、資金調達や立地選定、稼働後の整備まで一貫支援するサービスを始める。同社は昨年に韓国に風車メーカーと提携し、風力発電設備の製造・販売に参入した。再生可能エネルギーの全量買い取り制度が7月に始まったことを受け、風力はつでんに参入する中小規模の事業者などを取り込み、自社製発電機の拡販につなげる。今後3年間で発電能力ベースで10万キロワット分の納入を目指す。