« 2012年3月 | メイン | 2012年5月 »

2012年4月30日

再生可能エネルギー買い取り拡大

経済産業省は29日、太陽光など再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が固定価格で買い取る新制度について、すでに事業者が販売している既存の発電設備分も買い取り対象に含める方向で検討に入った。新設の発電設備分だけを対象に準備を進めていたが、発電事業者の要望に応じ、方針を転換する。既存分は価格を低めに設定するが、買い取る電気の量が増えるため、家庭や企業が支払う電気料金への費用の上乗せは膨らむ。

今年7月施行の「固定価格買い取り制度」は太陽光など5種類のエネルギーで発電した電気を電力会社が国の決めた固定価格で買い取る仕組み。

事業者や発電設備を増やすため、当初は対象を新設の設備で発電した電気に限る方針だ。

再生可能エネルギー発電した電気の買い取りは、風力発電の場合、平均1キロワット時あたり約11円と新制度の約23円より大幅に安い。

経産省は新設分については買い取り価格を太陽光で1キロワット時42円、期間を20年などとする方針を決定済み。

標準家庭で月額70~100円と試算している。標準家庭の月額負担は上限の100円に近づく可能性が高い。

2012年4月29日

原発で浮かぶ目標の虚構②

「国内削減で25%は別格ケース」。最近の環境省の内部資料にはしばしばこんな表現が出てくる。「別格」とは自助努力だけで25%を達成できないことをあからさまに認めた表現で、温暖化対策の旗振り役であるはずの環境省自ら白旗をあげたとも受け取られる。

同省の試算では国内削減分を15%としても約60兆円の追加投資が必要。海外からの排出枠購入で10%分を上積みすれば、さらに莫大な費用がかさむ。

昨年4月、環境省の南川事務次官は政府の国際公約について「見直しも当然議論の対象になる」と発言。その後、環境省は国内外で「公約に変更はない」と火消しに回ったが、庄内では今や「目標は張子の虎」との声が公然と出る。

政府は夏をめどに新たな「エネルギー基本計画」をまとめる際に、25%の目標を見直す筋書を描く。25%削減は「歴史的」と国際社会で喝采を浴びた。公約見直しは現実路線への転換を意味するが、政府は国際社会からの批判というもう一つの現実ともみかあうことになる。

2012年4月28日

原発で浮かぶ目標の虚構 ①

「2020年の温暖化ガス排出量を1990年比で25%削減」という政府が09年9月に打ち出した目標の撤回が時間の問題となってきた。東京電力福島第一原子力発電所の事故で二酸化炭素の排出量が少ない原発の新増設が難しくなり、温暖化対策も見直しを迫られているためだ。
政府は国際公約でもある目標撤回の時機を見極める段階に入っている。

25%は①家庭や企業などの自助努力で減らす国内削減分②森林吸収分③海外からの排出枠購入分ーーーの合計値。政府は原発の依存度などのレベルに応じ計12通りのシナリオを試算。20年時点の自助努力による削減分は最大でも10%程度にとどまることがわかった。

目標設定に最も熱心だった環境省が10年末に作った温暖化対策の工程表では、国内削減分が15%、20%、25%の3つのケースを示した。それからわづか1年5か月。原発事故による影響が大きいとはいえ、今や15%減という最低減のシナリオすら達成できないと暗に認めるほど「もろい試算だった」

2012年4月27日

復興需要 力強く

東日本大震災の被災地で港湾や住宅などの再建スピードが徐々に上がり、工事・資材など関連需要が動き始めた。恵まれた風や地熱資源を生かした再生可能エネルギー開発構想も各地で浮上。復興を通じて安全や省エネの「先進地」をめざす挑戦が進む。一方、東京電力福島第1原子力発電所の周辺住民の帰還や廃炉作業など重い課題も抱えている。地域再生に向け、長い道のりが続く。

2012年4月26日

丸紅、小水力発電を強化

丸紅は再生可能エネルギーの需要拡大を見込み、小規模の水力発電所(小水力)を2020年までに国内で20ヵ所以上新設する。小水力発電は河川や用水路の水の流れを活用して電気を起こす仕組み。
山が多く、降雨量も豊富な日本では小水力発電所の適地が十分あるとみている。

山梨県北杜市で3ヵ所の発電所の稼働をこのほど開始し、25日に竣工式を開催。国内で合計6ヵ所になった。新発電所は北杜市と丸紅全額出資子会社の三峰川電力の官民連携で手掛けた。発電能力は3ヵ所合計で650キロワット。

天然の水や用水路など既存設備を利用する小火力発電は、周囲の環境に優しい再生可能エネルギーとして注目が高まりつつある。再生可能エネルギーの代表格である太陽光発電と比べ、24時間発電できる利点がある。

2012年4月25日

がれき受け入れ「山形方式」その2

県内自治体は焼却施設や最終処分場の受け入れに余力が乏しい。一方、民間の廃棄物処理施設などは地域住民の理解を得ながらビジネスとして廃棄物を受け入れてきた実績を持つ。県は≪地元業者には「顔の見える安心感≫がある」と説明する。
ただ各事業者が受け入れ可能ながれきは、事業分野に限られる。例えば、やまがたグリーンパワーで受け入れるのは被災木のみ。県内10施設はいずれも米や小型船舶、養殖ネットなど、きめ細かく分別されたがれきを受け入れている。

政府は全国の自治体にがれき受け入れを要請するが「がれきといっても種類は様々。施設ごとに処理できるものとできないものがある」。

放射線量の測定は複数の段階で行う。搬出前には被災自治体が放射性物質の濃度を測定。国より厳しい独自基準をクリアしたもんのだけが搬出される。搬出後は受け入れ業者が週1回以上、施設と外部の敷地境界の空間放射線量を測るほか、県も施設周辺の住宅地の空間線量を独自に測定する。測定データは県ホームページで随時公表する。

施設の立地する自治体も、積極的にかかわる姿勢を示している。やまがたグリーンパワー環境保全に関する計画書を提出している村山市の場合、放射線測定値が急上昇した場合、市が操業の一部停止を要請できる条項を盛り込む。

埼玉県はセメント会社と、愛知県は中部電力やトヨタ自動車と連携したがれき受け入れを検討している。民間の協力を得て震災がれきえお受け入れる山形方式は、今後本格的に受け入れる地域のモデルになぢ早田l。

2012年4月24日

太陽光買い取り42円

7月に始まる再生可能エネルギーの全量買い取り制度の詳細を詰めている経済産業省の「調達価格等算定委員会」は太陽光で発電した電気の買い取り価格を1キロワット時あたり税込で42円とする方向で調整にはいった。専門家の間には30円台後半が適正との声もあったが、発電事業者の要望に沿った高めの価格とし、再生可能エネルギーの普及を促す。
買い取り期間は20年前後とする見通し。

新制度では太陽光、風力などの再生可能エネルギーでつくった電気の全量を電力会社が固定価格で買い取ることを義務づける。価格が高いほど発電事業者の利益が大きくなる。

太陽光発電協会は1キロワット時あたり税抜で42円を要望。

2012年4月23日

がれき受け入れ「山形方式」 その1

東日本大震災のがれきの広域処理が足踏みする中、山形県の取り組みが注目を集めている。昨夏以来、5万トンを受け入れ、20以上の道府県から問い合わせが相次ぐ。処理実績を持つ民間施設に着目し、官民で安全性をチェックするのが特徴だ。

残雪に囲まれた山形県村山市にある廃木材の処理施設、やまがたグリーンリサイクル。4月中旬、津波で流された被災木を積んだ大型トラックが到着すると、放射線測定器を持った従業員が荷台に登った。目盛りを見て「(毎時)0.04(マイクロシーベルト)と確認後、被災木が降ろされた。

同施設は昨夏以来、宮城県気仙沼市で発生した約6000トンの被災木を受けれている。被災木は金属などの異物を取り除き、木質バイオマス発電を手掛ける関連会社、やまがたグリーンパワーの発電燃料に用いられる。同社の鈴木主任は「2012年度も約1万トンの被災木を使う予定です」と説明。

山形県は昨年8月、県内施設で震災がれきを受け入れる基本的な考え方を公表した。柱となるのは、民間施設の活用と、多重的に安全性を確かめる仕組みだ。

2012年4月22日

電力需要落ち込み最大

電機事業連合会が20日まとめた2011年度の電力需要は前年度比5.51%減の8598億キロワット時だった。2年ぶりのマイナスで、減少率は現在の10電力体制となった1972年以降で最大。

東日本震災の影響のほか、節電に広がりで需要が落ち込んだ。

全10社が前年度実績を下回った。東京電力や東北電力は、昨夏に管内で電力使用制限令が発動されたことなどで大幅に減らした。

家庭向け部門は同5.0%減の2889億キロワット時。企業向けのうち、工場以外のオフィスビルや商業施設など向けも同8.4%減の1881億キロワット時だった。

いずれの減少率も、同じ基準で比較できる範囲では過去最大。企業向けのうち工場で使う大口電力需要は、同3.2%減の2715億キロワット時となった。

同時に発表した3月の電力需要は前年同月比6.1%増の766億キロワット時となり、13ヶ月ぶりのプラスだった。

工場などで震災による落ち込みからの反動増があったことや、うるう年で家庭向けの検針期間が長いことなどが影響した。

2012年4月21日

シェールガス革命 企業動く

新型天然ガス「シェールガス」の生産拡大が続く米国で、関連企業が大型投資に動き始めた。米化学大手ダウ・ケミカルは海外投資を見直し、米国に世界最大級のエチレン工場を造る。ロイヤル・ダッチ・シェルや、電炉最大ヌーコアも工場建設を検討中だ。シェールガス革命ともいわれる低コストのガスの普及が、製造業の米国回帰を促す可能性がある。 米国では製造業の海外進出で生産空洞化が進んでおり、製造業の雇用者数は20年間で3割以上も減った。米オバマ政権は雇用増を狙って、5年間で輸出を倍増させる計画を策定。製造業の法人税率を25%に下げる案も提示した。さらにシェールガスでコストを低く抑えられるようになったことが、製造業の国内回帰の追い風になっている。 ダウ・ケミカルはこのシェールガスを原料に使い、米国内でのエチレン生産を本格化する。エチレンはプラスチック原料や合成繊維、医薬品などに使われる素材。同社は原料工場を含め40億ドルを投じて新工場を建設すると発表。 鉄鋼ではヌーコアが天然ガスを利用する。「直接還元鉄」を米国内で生産する計画だ。 シェールガスの普及で米国では天然ガス価格が大幅に下がった。これを受け、三菱商事や中国油天然気集団などは、北米で液化天然ガスを合弁生産する計画を進めている。資源としての利用に加え、天然ガスを原料に使う製造業が米国内での生産に回帰する動きも出始めている。

2012年4月20日

メガソーラー投資拡大

メガソーラー(大規模太陽光発電所)拡大に向け、投資家から資金調達する動きが広がってきた。オリックスが300億円規模の投資ファンドをつくり、建設資金を集めるほか、投資信託の運用会社や風力発電大手も同様な資金集めを検討する。7月には太陽光など再生可能エネルギーでつくった電気を電力会社が買い取る制度が始まる。再生可能エネルギー事業の普及に弾みがつきそうだ。

オリックスは第1弾として2013年夏までに、100億円規模のファンドを設立し、国内5~10ヵ所にメガソーラーを建設する。

東京海上アセットマネジメント投信も三井物産と組んでメガソーラーに投資するファンドを設立する。全国10ヵ所以上に建設する。

豊田通商と東京電力が出資する風力発電最大手、ユーラスエナジーホールディングスは今後3年で400億~500億円を投じ、北海道や東北の3ヵ所程度に総出力10万キロワットのメガソーラーを建設する。

2012年4月19日

CO2回収貯留

IHIは2015年にも石炭火力発電所から排出される二酸化炭素の回収・貯留事業を海外で始める。原子力発電所の建設に逆風が吹く中、世界で石炭火力の計画が相次いでいるが、CO2の排出削減が課題だった。この技術は各国で規制強化が進む温暖化対策の切り札として市場が拡大する見通し。世界初の実用化をめざし、まず欧米の発電会社などへ技術や設備を売り込む。

国際エネルギー機関(IEA)によると50年までに削減できる世界のCO2排出量のうち回収・貯留は19%を占める。排出の減少分は温暖化ガスの排出量取引に使える。

世界の石炭火力の設備容量は30年に08年比2倍の14億キロワットに増える見通しで、CO2の有効な削減策が求められていた。

IHIが事業化するのは、発電所から出てくる排ガスに含まれるCO2の最大9割を分離・回収し、パイプラインで地底深くへ送り込んで貯留させる仕組み。相生事業所に「化学吸収法」などの実験設備を作った。

課題はコストで、普及には現状でCO2 1トンあたり5千円~1万数千円するのを2千円以下に減らすことが必要。そうなれば、太陽光などの自然エネルギーよりCO2回収装置を付けた石炭火力装置をつけた石炭火力のほうが発電コストは低くなるという。

2012年4月18日

シェールガス

三井物産と三菱商事は17日、米エネルギー大手のセンプラ・エナジー(カリフォルニア州)から液化天然ガス(LNG)を最大800万トン調達することで基本合意したと発表した。

 年内の正式合意を目指す。「シェールガス」と呼ばれる新型天然ガスを原料にLNGを生産し早ければ2016年後半から日本に輸入する方向で協議を進める。米国はFTA(自由貿易協定)締結国向けに制限していたLNG輸出の規制を緩和しており、センプラは非締結国の日本向け輸出を米政府に申請している。

 実現すれば、米国からシェールガスを原料とするLNGを輸入する初のケースとなる。日本国内では、原発の停止で火力発電用燃料のLNGの需要が急増。国際的にもLNG争奪戦が激化しており、日本のエネルギー安全保障の上で重要な調達ルートとなる。

 日本の昨年のLNG輸入量は7853万トンで、今回の調達量は約10%を占める。計画では、センプラの完全子会社であるキャメロンLNG(同)が、13年中に液化設備の建設に着手。16年末から年間で最大1200万トンを生産する予定で、うち計800万トンを三井物産と三菱商事が取得し販売する。

 三井物産は年内にも米国で権益を持つガス田で採取したシェールガスを設備にパイプラインで送る契約を結ぶ。

 ヤフーニュース(産経新聞配信)より

2012年4月17日

再生可能エネルギー自家発電拡大

電力不足に対応して自社で発電設備を導入する動きが産業界に広がっている。太陽光発電など再生可能エネルギーを利用することで、企業として自衛策をとる目的だが、一方でCSR(企業の社会的責任)や企業イメージの向上にもつなげ、競合他社に対し優位に立つ狙いもある。

食品大手キューピーは、4000万円を投じ、最大出力60万キロワットの太陽光発電設備を導入した。

日本水産も12年度中に、太陽光発電設備を設ける予定。

トヨタ自動車やホンダなどが再生可能エネルギーの導入を急ぐ。トヨタ自動車は工業団地にメガソーラーの導入を検討中。ホンダは2600キロワットのメガソーラーを導入するほか、1000キロワットの太陽光パネルを設置する計画だ。

セブンイレブンジャパンは太陽光発電パネルの導入を広げている。

昨年夏は、多くの企業は勤務や工場操業のスケジュール見直しなどを積み重ねて、節電要請に応えてきた。ただ3月下旬で、東京電力管内がゼロになるなど、電力不足が長期化する懸念がでてきた。このため企業は一定の設備投資を伴う対応策に動き始めている。

2012年4月16日

地熱発電、低コストに

東芝は高効率の地熱発電システムを開発した。一度使った地熱のエネルギーを再度、発電に利用することで従来より発電量を3割増やせるので、長期運転すれば発電コストを1~2割削減できる。地熱発電は7月からの再生可能エネルギー全量買い取り制度の対象になるほか、開発規制が緩和される方向にある。地熱発電の技術革新によって日本の地熱普及に弾みがつきそうだ。

2012年4月15日

ペットボトル再利用網構築

セブン&アイ・ホールディングスと住友商事系のリサイクル事業者のトムラ・ジャパンはペットボトルを回収・再生するリサイクル網を構築する。4月からセブン&アイ傘下のスーパーの店頭にペットボトルの体積を大幅に圧縮できる回収機を設置。再生樹脂は大手飲料メーカーが活用し、全て国内で循環できるようにする。回収コストは従来の半分となり、ペットボトル再利用のモデルケースとなりそうだ。

国内の廃ペットボトルはよく洗浄され品質がよく、回収された半量以上が中国など海外に流出しているとみられる。ただ原料高も続き、国内での再利用を増やすことがメーカーなどの課題になっていた。

店頭に専用のトムラ製回収機を置く。価格は1台数百万円。破砕施設で処理する作業が不要になるため、かさばらなくなり、8~10倍の量を一度に運送できるようになる。

廃棄したペットボトルを回収し、再生会社に運ぶコストは、一般的なケースでは1㎏あたり百数十円かかるが、半分以下におさえられるようになる。

同社では回収機の導入に伴い、ペットボトルを常時引き取ることができ、集客効果につながると判断。ボトルを持参した来店客にセブン&アイグループの電子マネー「ナナコ」のポイントを付与する。

2012年4月14日

日本で最も有望な再生可能エネルギーは

太陽光、風力、地熱、水力、バイオマス(生物資源)のうち日本で最もも有望な再生可能エネルギーを日本経済新聞電子版の読書に尋ねたところ、

地熱   :48%
太陽光  :23%
バイオマス:12%
小型水力 :9%
風力   :8%

地熱が48%と圧倒的な支持を集めた。「天候に左右されず安定的」「火山国として活用すべき」との意見が目立った。
太陽光は23%。「どれかに頼るのでなく、地域特性に応じ最適なものを生かすべき」との指摘があった。

再生可能エネルギー普及によるコスト増は68%が「受け入れる」と回答。「原発が危険な以上やむ得ない」といった声の一方で「発送電分離など電力業界の競争促進が必要」との注文が相次いだ。「受け入れない」と答えた読者は「再生可能エネルギーならすべて良しという風潮は疑問」などを理由に挙げた。

発電技術開発担い手にも注目
再生可能エネルギーをめぐる議論は、発電コストをはじめとする数字が前面に出ることが多い。しかし、数字に劣らず重要なのが「担い手」論だ。ソフトバンクのよな新興企業が主役になるのか、既存の電力会社が手掛けた方が普及が進むのか。
技術開発についても、従来は政府系の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の存在感が大きかったが、カネを使うわりに成果に乏しく、主役交代が必要という声もある。今後再生可能エネルギーをめぐる「だれが」にも注目したい。

日本経済新聞より

2012年4月13日

高島屋、18店を避難場所に

高島屋は全国18店舗で大規模災害時に買い物客らが長時間避難できる態勢を整える。月内をめどに生活関連企業など約20社から飲料や毛布、紙おむつなどの物質の供給を受け、来春までに飲料水やパンなど非常用の食料2万食分を備蓄。約1千人が24時間程度滞在できるという。百貨店には高齢や子連れの買い物客も多く、安心して来店できるようにする。

従来は従業員向けの食糧のみ備蓄していた。新たに高齢者や小さな子供でも食べやすい柔らかいパンの缶詰やビスケットなどを用意。東京店には3千食分を備える。食料以外では災害時に物資を優先供給してもらえるように取引先企業と協定を結ぶ。

駅前や繁華街の一等地にある百貨店は災害時の一時的な避難場所に利用しやすい。

2012年4月12日

福島県の地熱発電計画

出光興産などが福島県で計画する大規模地熱発電に地元で期待と不安の声が上がっている。国立公園内での採掘を認める規制緩和で増加が見込まれる地熱開発の試金石となるが、地元の温泉旅館などから慎重な声が相次ぐ。再生可能エネルギーの利用拡大と雇用増への期待もあるなか、開発側と地元がいかに共存を図るかが進展のカギを握る。

11日、出光などが組織する「日本地熱開発企業協議会」が福島市内で説明した。「温泉の枯渇や成分変化が本当にないのか」「温泉側の意見が反映されていなのは不公平だ」
原発も安全だという触れ込みだった。悪影響がないと言われても信じられない。

地熱発電所は2020年頃の稼働を目指す。将来的には原発4分の1基分に相当する発電容量27万キロワットの大規模開発となるだけに参加者からは厳しい意見が相次いだ。

脱原発を掲げる福島県は40年に再生可能エネルギーで県内の電力をあまねく賄う目標を掲げる。地熱は有望な候補だ。

環境省は3月にまとめた地熱開発の指針で、地熱開発業者は自治体や住民、温泉事業者との合意形成が必要と決めた。

2012年4月11日

排出量取引制度を統合

経済産業省と環境省は、それぞれが所管する二酸化炭素など温暖化ガスの排出量取引制度を2013年度にも統合する検討に入る。ガス削減の基準や取引手法を統一するほか、窓口や市場を一本化して使いかってを高める。原子力発電所事故を背景にした火力発電へのシフトでガスが増える懸念が強まるなか、排出量取引市場を整備して企業にガス削減を促す。

経産相などは9日 午後に新たな制度の枠組みなどを検討する研究会を立ち上げる。16日に第一回
会議を開き、年度内に結論を出す方針だ。

経産相は、環境省や農林水産省とともに ガス排出量取引制度である「国内クレジット制度」を運営している。中小企業が大企業から資金援助をうけ、共同で温暖化ガスの排出量を減らし、削減分を排出枠として認める仕組み。大企業は資金を出して排出できた分を自社の削減目標に組み込める。中小企業は排出枠を売却して収入を得る。

これとは別に、環境省は「オフセット・クレジット制度」を所管している。自治体や企業などが森林保全や植樹などで削減できると見込める温暖化ガスの排出削減分を販売できる。
日本経済新聞社より
iPadから送信

2012年4月10日

最大級地震の想定公表

「千年に一度」の最大級の地震を想定した今回の推計は、従来想定をはるかに上回る衝撃的な数字が並ぶ。ただ内閣府検討会は「次に起こる地震の予測でなく、近い将来発生する恐れが高いわけでもない」として、慎重な対応を呼びかけている。「適度に恐れる」ことが重要で、避難で人命を守ることを最優先し、「地震に強い国づくり」を着実に進めることが求められる。

昨年の東日本大地震は、日本で初観測されたマグニチュード9級の巨大地震だった。これを受け中央防災会議は従来の防災対策の根本的見直しに着手。同会議専門調査会は同9月、
①甚大な被害をもたらす最大級の津波は避難によって人命を守ることを優先
②頻度の高い津波は防波堤などを整備し人命と財産を守る。
――と、2段階の対策を求める報告書をまとめた。

東日本大震災級を想定した今回の推計に対しても、防波堤などハード面の対応だけで備えるのが不可能なのは明らかだ。
今後の防災教育や訓練の充実などソフト対策を充実させるとともに、津波避難ビルの指定や避難経路を示す標識の整備、住宅耐震化などを総合的に組合わせることが重要となる。長期的には、沿岸住民に高台移転を促すなど、津波による街の壊滅を避ける土地利用方法の転換も必要になる。

特に、南海トラフ沿いの地震は、想定震源域と陸地との距離が東北太平洋岸よりも近く、短時間で津波が到達する可能性もある。被害を最小限に抑えるには、沿岸部に住む人々が地震の際に避難を最優先する意識を強く持つことも欠かせない。

昨年の大震災で得た「最大級をを想定せよ」との教訓を生かすために、息の長い取り組みが必要だ。

日本経済新聞より

2012年4月 9日

石油「生産減退」論 技術が克服

「石油の新たな世界秩序」。ヤーギン氏は昨年10月、米紙への寄稿で、北米で始まったエネルギー革命が、半世紀以上にわたり中東を中心に動いてきた世界のエネルギー地図にもたらしつつある変化をこう表現した。

革命の原動力は、たゆみない技術革新だ。高圧の水で硬い岩盤に亀裂を入れ、そこに含まれるガスや石油を効率よく回収する技術や、海面から3キロ下にある海底のさらに4キロ下の地層に眠る石油を発見・採掘する技術が次々と生まれている事実こそが「ピークオイル論」を否定する論拠となっている。

新たな資源開発には新たな環境問題が伴う。だが、ヤーギン氏はこうした課題も「新技術と適切な規制、最善の手法の浸透で解決できる」とみる。
新資源と並び、世界のエネルギー情勢に影響を及ぼすものとしてヤーギン氏が注目するのが省エネ技術の進歩だ。米国と日本で1970年代に比べエネルギー効率が2倍になった例を挙げ「もし中国のエネルギー効率が改善しなければ世界全体にとって大きな問題になる」と警告。「日本は多くの国のお手本だ」と述べ、リーダーシップに期待をしめした。 

2012年4月 8日

米、エネルギー自給率高める

シェールガス革命に象徴される北米の非在来型資源開発が、世界のエネルギー地図を塗り替えつつある。米国が石油と天然ガス双方の自給を高めると世界のエネルギー情勢にどう影響するのか。石油研究の第一人者のダニエル・ヤーギン氏は日本経済新聞の取材に、石油の流れの東西から南北へのシフトや中国と中東との関係の深まりなどを予測した。

東西から南北へ
―イラン情勢を巡る緊張から原油価格は1バレル100ドルを突破。米国のガソリン価格は1ガロン4ドルに近づいている。

「原油やガソリンの価格は米国の国内総生産(GDP)や消費に悪影響を及ぼしかねない水準に達しつつある。イラン制裁が発動される夏場に向けて原油市場の緊張は一段と高まる」

―北米では頁岩)層に含まれる「シェールガス」や「シェールオイル」、石油を含む砂岩「オイルサンド」の開発が本格化している。世界のエネルギー需給にどう影響するのか。

「これから世界で起きるのは石油の流れのリバランス(再調整)だ。今後10年間で東(中東)から西(米国)への石油の流れが減少する一方、北(カナダ)と南(ブラジル)から米国への流れが増える。カナダのオイルサンドと、ブラジルの深海油田「プレサル」の生産が増える結果、米国の中東依存は低下。その分、中東からアジアへの流れが増える」

2012年4月 7日

放射能「見える化」

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は29日、目に見えない放射性物質による汚染状況を可視化できる特殊なカメラを開発した。人工衛星に搭載する高性能なカメラを改良、放射線の強弱によって画像上に色分けして表示する。2月に福島県飯舘村で実証実験をし、今後の効率的な除染に活用できることを確認した。

2014年に打ち上げ予定のエックス線天文衛星に搭載し、宇宙空間で降り注ぐガンマ線をとらえる「半導体コンプトンカメラ」を地上用に改良した。視野角が180度と広く、東京電力が福島第1原子力発電所内で利用している機種を大きく上回るという。

特殊カメラでとらえた画像を、通常のデジタルカメラで撮影した画像と重ね合わせると、放射性物質お分布が一目で分かる。ガンマ線量が高いと赤色で表示する。

2月に日本原子力研究開発機構などと協力して計画的避難区域になっている福島県飯館村で実証実験した。20メートル程度離れた場所からもガンマ線を検出できた。

放射性セシウムなどがたまりやすい側溝や森の周辺などで、汚染が深刻な状況が確認できた。

JAXAは実用化に向けた研究を進める方針で、今後、福島県内で本格化する除染に生かす。

2012年4月 6日

最大級バイオマス発電設備

富士電機は北米で最大級のバイオマス(生物資源)発電プラント向け設備を米エンジニアリング大手のBWCCから受注した。発電能力は7万5千キロワットで受注額は十数億円と見られる。米国では環境負荷が小さい再生可能エネルギーに対する優遇措置を背景に、バイオマス発電所の新設や設備の入れ替えが進む。富士電機は受注実績をテコに北米で発電事業の拡大を狙う。

BWCCがニューハンプシャー州バーリン市に2013年9月に稼働させる発電プラント向けに、蒸気タービン設備1基と発電機1台を受注した。木くずを燃料にしたバイオマス発電設備で、12年秋をめどに納入する。富士電機の川崎工場で製造し、据え付けと試運転まで行う。バーリン市の電力会社を通じて、市内4910世帯に電力を供給する。

従来のバイオマス発電設備は、木くずなどを石炭火力発電の補助燃料として使う形式が多かった。今回受注した設備は木くずだけを燃料に発電する。同社の試算によると二酸化炭素の年間排出量を従来より8割程度減らせる。

米国政府は、13年末までに稼働するバイオマス発電施設を対象に税制優遇措置を取っている。富士電機は北米のバイオマス発電分野で三菱重工業や独シーメンスと並ぶシェアを持つ。

2012年4月 5日

風力発電 規制緩和

風力発電では、発電所建設に必要な環境影響評価(アセスメント)の手続きを早まめる。3年間以上が必要となるため、日本風力発電協会は「着工するまでの期間が長すぎる」などとしており、国内の風力大手は「発電所開発の速度があがる」とみている。

Jパワーは2020年ごろまでに、国内風力発電能力を現状比2倍の約70万キロワットに引き上げる計画。コスモ石油子会社のエコ・パワーも14年をメドに関東などで計8万~9万キロワット程度の風力発電所開発を検討している。

国土面積の3割を占める保安林を転用する許可手続きも見直す。秋田県は秋田市北部から男鹿市までの約20キロメートルに及ぶ日本海沿岸に大型風車50基を誘致する計画をたてている。手続き見直しで、この構想を後押しする効果が見込める。

小水力発電では、栃木県で特区制度を使って農業用水の流れを使って出力10キロワット程度の小規模発電所を100か所程度設ける計画。

2012年4月 4日

独太陽電池大手が破たん

独太陽電池メーカーの大手のQセルズは2日、法的整理の手続きを申請すると発表した。3日にも独国内の裁判所で手続きを始めるという。同社は太陽電池ブームを追い風に2008年に世界シェア首位に立ったが、中国メーカーなどとの価格競争が激化し、赤字体質に陥っていた。

Qセルズが3月末に発表した11年12月期決算は、最終損益が8億4600万ユーロ(約920億円)の最終赤字だった。10年12月期は1900万ユーロの黒字をかろうじて確保したが、「昨年1~9月の間で太陽電池システムの価格が半減」(Qセルズ)など価格下落に歯止めがかからず、大幅な赤字となった。

2012年4月 3日

生ゴミ

清水建設はオフィスビル向けに、生ゴミを燃料に自家発電する装置を開発した。建物内に設置し、紙ゴミを含めビルで発生すほぼすべてのゴミをエネルギー源として再利用できる。生ゴミは水分を含むため、自家発電に使うのが難しかった。発電性能などを評価・検証し、2013年春以降の実用化を目指す。

新装置は生ゴミをまず乾燥処理し、紙ゴミなど乾いたゴミと混ぜ合わせる。無酸素で蒸し焼きにしてバイオガスを作り出し、発火・燃焼させてガスエンジンで発電する。オフィスビル向けの生ゴミを使った自家発電装置は初めてという。価格は未定。

オフィスビルから出る生ゴミは、専門の業者に1トン当たり2万円程度の経費を払って処理を委託しているケースが多いという。

オフィスビルから回収した生ゴミなどは郊外の施設で焼却処理される。新装置を使えば、オフィスビルで排出する生ゴミをビルの空調や照明などのエネルギー源として再利用できる。

2012年4月 2日

太陽光発電所 その2

欧州太陽光発電産業協会によると、日本の太陽光発電導入量は2010年末で累計362万キロワット。業界の予想を集計したところ、11年は100万キロワット以上増えたとみられるが12年は11年比3割以上増え、600万キロワットに迫る見通しだ。

太陽光発電機器の価格は1キロワット当たり50万円程度まで低下。01年は同80万円前後したため投資した資金を回収するまでに15~20年かかったが、09年に導入された電気の買い取り制度などで回収期間は10~11年程度まで短縮している。

世界最大手の中国・サンテックパワーなどが低価格の製品を日本に投入しており価格はさらに下がる見通し。また東京電力が検討している10%の家庭用電気料金引き上げが実地されれば、回収期間は10年を切る可能性もあり、家庭での太陽光発電導入の意欲が高まるとみられる。

企業によるメガソーラーでは、ソフトバンクが20万キロワット以上、住宅用太陽光発電施工大手のウエストホールディングも20万キロワット以上を目指し、用地選定を進めている。

2012年4月 1日

太陽光発電

太陽光発電の国内導入量が年内に500万キロワットを超え、600万キロワット近くまで伸びる見通しになった。原子力発電所6基分に相当する。再生可能エネルギーでつくった電気を割高な価格で全量買い取り制度が7月に始まるほか、家庭での需要が伸びる。企業によるメガソーラー(大規模太陽光発電所)建設も今後数年で150万キロワットが導入される計画だが、買い取り価格が安く設定されれば投資が見送られる可能性もある。