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2010年10月31日

バイオエタノール

ブラジル国営石油会社のペトロブラスと豊田通商は29日、サトウキビを原料とするバイオエタノールの長期売買契約を締結した。豊田通商が2012年から10年間で計140万キロリットルを調達し、自動車部品などに使う樹脂原料を生産する。植物由来の樹脂は二酸化炭素の排出削減につながる一方、原料の安定供給が課題。長期契約で普及を後押しする。

豊田通商の購入額は計700億円程度になる見込み。ペトロブラスとしても初の長期契約となる。豊田通商はバイオエタノールを最終的に樹脂原料「バイオポリエステル」として、自動車部品や衣料品、ペットボトルなどの原料として販売していく。

同社は台湾の化学品メーカー、中国人造繊維とバイオエタノールを樹脂中間材料に加工する合弁会社の設立で合意済み。今回の長期契約で、合弁会社が当面必要とする原料を確保した。

ペトロブラスは新規事業分野として、バイオ燃料事業の強化に乗り出す。

2010年10月30日

太陽光発電導入支援

政府は行政刷新会議の事業仕分け第3弾は29日、前半戦3日目の討議に入った。エネルギー対策特別会計を財源とする住宅用太陽光発電導入支援のための補助金は来年度予算要求を「20%圧縮」と判定した。環境省が来年度予算で新規要求していた家庭用太陽熱利用システムのリース支援事業は「予算計上見送り」と結論づけた。

同特会のエネルギー需給勘定は経済産業省と環境省が、電源開発促進勘定は経済産業省と文部科学省がそれぞれ共管している。

2010年10月29日

海水温で発電 その2

施設内には液体のアンモニアを蒸気にする蒸発器と、蒸気でタービンを回す発電機、蒸気のアンモニアを液体に戻す凝縮器がある。現在は伊万里湾からくみ上げた海水に人工的に温度差を付け、発電する基礎実験を続ける。これまでに30キロワットの出力が得られた。

研究には複数の企業が協力する。神戸製鋼所が担当するのは蒸発器と凝縮器に使う伝熱プレート。チタン製で長さは人の背丈ほどで厚さは約0.5ミリメートル。海水でもさびず、くみ上げた海水の温度をアンモニアに効率よく伝える。深海などから1時間に何万トンもの海水をくみ上げる取水技術を開発するのは清水建設だ。

これらの装置を組み合わせてプラントに仕上るの、環境ベンチャーのゼネシスだ。同社は「今わ出力が低いが大型化は問題ない」と話す。施設にはインドなど外国からの見学者が絶えないという。

2010年10月28日

海水温で発電

海水を使って電気を生み出す海洋温度差発電の実用化が近付いている。海面付近の温かい水と深海の冷たい水をそれぞれくみ上げ、その温度差を利用して発電する。漁場の再生や海水からのリチウム回収にもつながる。地球表面の約7割を占める海洋のエネルギーを活用した環境に優しい発電技術として注目を集める。

佐賀県の伊万里湾に面した佐賀大学海洋エネルギー研究センター。巨大な体育館のような施設の中には銀色の配管が複雑に張り巡らされ、海洋温度差発電の実証実験に取り組む。

海洋温度差発電の仕組みは火力発電や原子力発電と基本的には同じ。火力などが天然ガスなどを燃やした熱で水を水蒸気にしてタービンを回すのに対し、温度差発電は水の変わりにアンモニアを使う。アンモニアは水より沸点が低いため、火力のように高温の熱は必要なく、海水のわずかな温度差でもタービンを回す蒸気が得られる。

海底600~1000メートル付近からくみ上げる海洋深層水の温度はセ氏3~8度で、海面付近の水との温度差は20~25度になる。アンモニアの沸点はセ氏マイナス33度。水を混ぜたうえ、圧力を加えて沸点を上げ、海水の温度差でアンモニアを蒸気にしたり水に戻したりできるようにした。佐賀大の池上准教授は「海水の温度差が20度以上あれば電力が得られる」と説明する。

 

2010年10月27日

地上の風、弱まっている?

この数十年、地上を吹く風の勢いがジワジワと弱まっていることが、関心を呼んでいる。地球温暖化に伴い大気の対流パターンが変わったことや、地上の樹木など植生の変化が影響していると見られるが、はっきりした原因は不明。このままのペースで風が弱まると、風力発電がやりにくくなると心配されている。

フランスと英国の共同研究グループが、北半球約1万ヶ所の観測データのうち信頼性の高い約800ヶ所で、1979年から2008年までの30年間にわたる風速の変化を計算した。

その結果、全体の73%の観測点で風速が遅くなっており、その大半で5~15%減少していた。風の勢いが平均に弱まるというよりは、強い風が吹く頻度が少なくなる傾向がみられるという。17日発行の英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス(電子版)に発表した。

これまでも中国や、オランダ、米国、オーストラリアなどでは風速の低下が報告されていた。今回の研究はこうした事実を詳しく裏付けた。研究グループは風速が低下する傾向は60年代から始まっている可能性が高いとみている。

風が弱まった理由として、研究グループが有力視しているのが、植生の変化などによって地上の凹凸が増えたことの影響。植林した樹木が高木に育つと、風のエネルギーを吸収して風速が弱くなる。実際、衛生観測によって植生の増加が確認された付近では風速の低下が著しいという傾向があった。

もう一つ想定されるのが気候変動との関係。温暖化によって気圧と温度の分布が変化することで、風の吹き方も変わる。一般には温暖化は北極など高緯度の地域がより進むため、低緯度と高緯度の地域がより進むため、低緯度と高緯度地域の温度差は小さくなる。このため風の勢いも弱くなるという見方がある。

2010年10月26日

再生可能エネルギー  100%自給断念

アラブ首長刻連邦(UAE)アブダビ首長国の政府系機関アブダビ未来エネルギー公社は10日、アブダビに建設中の環境モデル都市「マスダールシティー」の運営について、同都市外から購入した再生可能エネルギーも活用すると発表した。都市全体の完成も、当初予定の2016年から最大25年までずれ込むとの見通しを示した。

同都市は、太陽光など再生可能エネルギーの100%利用を目指した経済特区。当初は使用するエネルギーをすべて都市内の太陽光発電施設などで賄う計画だったが、断念することになる。一方で、太陽熱発電地熱発電などの新たなエネルギー活用も探るとした。

2010年10月25日

京都議定書 13年以降目標上積み論

09年以降の景気動向を考慮した最新の推計によると、EU15ヶ国の08~12年の平均排出量は90年比で10.4%減。さらに途上国の省エネ努力を支援した見返りとして排出枠を得るクリーン開発メカニズム(CDM)の活用で減少幅として2.7%分、森林吸収で1%分をそれぞれ見込み、最終的に90年比の減少幅が14%を超えるのが確実という。

京都議定書の目標を比較的容易に達成しやすくなったことで、EU域内で2020年時点の排出削減の中期目標の上積み論が勢いを増しそうだ。

EUは20年時点で90年比20%減、米中などの応分の努力を条件に最大30%減とする二段構えの目標を設定済みだ。

EU域内では、英国やドイツなどが米中の目標にかかわらず、EU独自の目標を30%減まで引き上げるよう主張、中・東欧やイタリアなどが慎重姿勢を示している。11月末からメキシコで開く第16回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP16)の結果を踏まえ、EUは11年前半の首脳会議で目標引き上げの是非を協議する。

2010年10月24日

京都議定書 EU目標達成へ

欧州連合(EU)が京都議定書で定めた温暖化ガス削減目標を達成する見通しとなった。EU加盟15ヶ国は京都議定書で2008~2012年の温暖化ガス排出量を1990年比で8%削減する目標を約束しているものの、執行機関である欧州委員会は同期間の排出量を約14%減らせると推計。13年以降の「ポスト京都」の目標上積みを求める声が強まりそうだ。

EU加盟27ヶ国のうち、京都議定書でEUとして排出削減を約束しているのは中・東欧などを除く15ヶ国。欧州委によると、08年のリーマン・ショック後の景気悪化で経済活動が停滞し、08年の15ヶ国の排出量が90年比6.9%減った。

 

2010年10月23日

太陽電池 施工を10年~20年保障

三菱電機は太陽電池の販売後の、施工状況を10~20年間保障する有償のサービスを始めた。定期的に施工状況を点検し、不具合が見つかった場合は修理する。太陽電池の設置後に雨漏りなどのトラブルを懸念する消費者が増えており、アフターサービス強化で拡販につなげる。

10年保障(8万4000円)と20年保障(13万6500円)の2種類のサービスを提供する。太陽電池を設置した後、家電や住設機器の修理を手掛ける子会社の社員が数年おきに訪問し状況を点検する。雨漏りなどのトラブルや火災、落雷による不具合が見つかれば追加料金なしで補修する。

太陽電池の製品事体の保障はメーカー各社が提供しているが、施工状況まで保障するのは三菱電機が初めてという。

太陽電池は政府や自治体の補助制度を追い風に需要が拡大している。2010年度の国内販売を前年にお2倍に増やしシェア上位を狙う。

2010年10月22日

温暖化ガス削減新興国を支援

通産省が選出した主な2国間オフセットメカニズムの調査事業
主な事業主体 相手国 主な事業内容
東京電力 ベトナム 原子力発電所を導入
三菱商事 ベトナム 省エネ家電の導入
王子製紙 ラオス 森林保全
安川電機 中国 工場省エネ
丸紅 インドネシア 二酸化炭素の地価貯留
双日 インドネシア 火力発電所での低品位の利用効率化
宇部興産 マレーシア バイオマス燃料の技術導入

 

国内企業が新興国・アジアでの温暖化ガス削減策支援に相次ぎ乗り出す。丸紅はインドネシアで二酸化炭素の回収・貯留技術、東京電力はベトナムで原子力発電の導入支援にそれぞれ着手する。今後、経済産業省が進める「2国間オフセットメカニズム」と呼ばれる仕組みも活用。相手国との2国間合意に基き温暖化ガス削減と排出枠のやり取りを行うもので、日本のCO2抑制技術の輸出と排出枠の獲得を目指す。

経産省は20日、海外9カ国での温暖化ガス削減支援の15事業について2国間オフセットを導入できるかの調査を各企業に委託すると発表した。

2010年10月21日

米風力発電50億円出資へ

伊藤忠商事は米国の風力発電事業に参画する。米ゼネラル・エレクトリック(GE)グループが保有する米オクラホマ州の発電所の開発・運営会社に約40%を出資する。当初の出資額は約20億円の見通し。伊藤忠とGEは今年5月に風力発電など自然エネルギー分野のインフラ開発に協力する内容で提携しており、今回の提携の第1弾プロジェクトとなる。

GEグループが持つ風力発電所「キーナンⅡ」の開発・運営会社に出資し、収益など権益の約40%も取得する。同発電所は発電能力が約15万キロワットで、今年12月に稼動する予定だ。伊藤忠とGEは発電所の稼動時に追加出資も予定しており、伊藤忠出資額は最終的に50億円規模になりそうだ。

伊藤忠は米国で発電事業に力を入れており、今回の出資で、米国の発電能力が約150万キロワットに増える見通し。5年以内に同国の能力を300万キロワットと倍増させる目標。

今後も風力発電などの自然エネルギーに加え、火力発電などの発電案件に積極的に参画する。

2010年10月20日

電気自動車 三菱200万以下

三菱自動車は14日、軽商用車タイプの新型電気自動車(EV)を2011年中に発売する方針を明らかにした。従来は12年中に量販を始める計画だったが、宅配や運送会社向けを中心に潜在需要が高まっていると判断、投入を前倒しする。i-MiEVと基幹部品の共有化を進め、200万円以下という低価格での早期実用化を目指す。

三菱自とヤマト運輸が同日開いた共同記者会見で、三菱自の益子社長が表明した。両社は15日から、東京都内で集配業務用の試作EVの共同実証試験を始める。三菱自はこの試験で走行データを集め、量産モデルの早期実用化に生かす。

新型EVは軽商用車「ミニキャブバン」をベースに開発、アイ・ミーブの駆動技術を活用する。充電1回あたりの走行可能距離は短距離輸送用の約100kmを想定し、搭載する電池量を減らして生産コストを抑える。

2010年10月19日

次世代送電網

蓄電池を使って大量の再生可能エネルギーを制御する次世代送電網(スマートグリッド)の施設が沖縄県宮古島市で稼動した。沖縄電力が18日、設備を公開した。蓄電池を使うことで太陽光風力の発電量の変動を抑え、送電網の安定を保つ国内初となる本格的なシステムだ。全国で住宅用太陽光発電の普及が進むなか、それに対応する送電面の新たなインフラが国内で動き出した。

沖縄電力は出力4000キロワットの太陽光発電所を建設したほか、蓄電池としてナトリウム硫黄(NAS)電池4000キロワットに加え、リチウムイオン電池の設置した。施設の総投資額は61億5000万円。3分の2を国の補助金で賄い、残りを沖縄電力が負担する。

宮古島の電力網はこれまで、火力発電所で使う燃料の量を増減させ、再生可能エネルギーによる変動を抑えていた。この動きの一部を付く電池に担わせることで、火力発電の量を増やさず自然エネルギーの導入を増やすことが可能になる。再生可能エネルギー資源が豊富な宮古島などの離島だけでなく、太陽光発電が急増する都市のインフラとしても応用できると期待されている。

国内の太陽光発電の導入量は約260万キロワット。政府は補助金などで普及を急いでおり、2020年までに10倍超の2800万キロワットに増やす方針。このため、急増する再生可能エネルギーでつくる電気の変動で、送電網内の電気の需給が崩れないようにする技術の確率が課題になっている。

2010年10月18日

EU、京都議定書 延長容認

欧州連合加盟27ヶ国は14日、ルクセンブルクで開いた環境相理事会で、2013年以降の国際的な温暖化ガス削減の枠組み「ポスト京都議定書」について、米国や中国など主要排出国が応分の削減努力をすることを条件に、現在の京都議定書(08~12年)の延長を容認する方針で合意した。

京都議定書は先進国だけに温暖化ガス排出削減義務を課している枠組み。ポスト京都交渉については、途上国側が「京都議定書を捨てようとしている」と先進国を批判して膠着状態にある。

環境相理事会で採択した文書は「京都議定書延長を検討する用意がある」との表現を盛り込んだ。米国や中国など「すべての主要排出国が関与した、グローバルで包括的な枠組みの展望」を条件として明記した。

12年末に京都議定書が期限切れを迎えた後、国際枠組みが存在しなくなる「空白期間」を避けるため、ほとまず京都議定書を13年以降も暫定的に延長する案を選択肢とする。ただ、その場合も米中などがポスト京都で排出削減・抑制を約束するのが条件との立場を示したものだ。

2010年10月17日

丸紅、グーグルと送電網 その2  

丸紅は日本メーカーからの技術導入や、金融機関からの資金調達を担う。同社は海外の電力事業では国内商社で首位。IPPとして、世界で約750万キロワットの持ち分発電容量を保有している。

米政府は風力発電など自然エネルギーの普及を進めており、今回の電力供給先となる4州を含め、各州政府は数%にとどまる自然エネルギーによる電力供給比率を20年ころまでに20%程度に高める方針を決めている。

人工密集地が多い米東部では、大西洋沖での洋上風力発電が有望視されており、複数の現地のIPPが建設を進めている。米国では今後20年間で新規の送電線設備の需要は25兆円に達するとの試算もある。

2010年10月16日

丸紅、グーグルと送電網

丸紅は米グーグルなどと共同で、大西洋沖の洋上風力発電所と米国東部を結ぶ大規模な海底送電網を建設する。米独立系発電事業者(IPP)が建設する洋上風力発電の電力をニュージャージーなど東部4州に送る。総事業費は最大で5千億円規模とみられる。自然エネルギー事業に積極的なグーグルと、IPPとして商社首位の実績を持つ丸紅が組み、風力発電などの導入が進む米国で電力インフラ事業に乗り出す。

グーグル、丸紅と、スイスの環境ファンドが送電網敷設に向けた合弁の開発会社をデラウェア州に立ち上げた。丸紅の出資比率は15%。送電網の敷設・運営には米連邦政府、州政府の認可が必要で、新会社は近く事業調査に着手し、2013年までに認可取得を目指す。

太平洋沖に米のIPPなどが建設する洋上風力発電から、ニュージャージー、デラウェア、メリーランド、バージニアの4州に電力を運ぶ海底送電線を敷設する計画。送電線の長さ2千キロメートル規模になるとみられる。

4州に約200万世帯の消費電力を賄える600万キロワットの電力を運ぶ計画で、総事業費は最大で5千億円規模に達するとみられる。第1期計画として、デラウェア州とニュージャージー州北部に電力を供給する約400キロメートル分を敷設。16年の稼動を目指す。その後、約10年かけ全体の開発計画を進める。

2010年10月15日

海外での地熱発電拡大に照準

海外での地熱発電事業の拡大に向け、三菱重工や富士電機、住友商事など地熱発電に強みを持つ日本企業20社が連携する。インドネシアやフィリピンなど地熱資源が豊富な国に対し共同で事業提案するほか、地熱資源の開発リスクを軽減するための官民を挙げた施策などを検討する。海外勢との受注競争が激しくなるなか、日本の技術を有効に売り込む狙い。

地熱発電は地中深くのマグマで熱せられた高温の蒸気を取り出し、タービンを回して発電する。二酸化炭素の排出が少ない出力の安定した再生可能エネルギーとして、インドネシアなど資源保有国では開発意欲が高まっている。

地熱発電について、発電機の分野で日本企業は世界で8割超のシェアを持つが、発電事業や資源開発では日本勢は海外勢に出遅れていた。今後、開発分野などに事業領域を広げるため、開発リスクをカバーする政府の金融支援策などを協議する。

地熱発電の世界市場は発電機や開発分野を含めて年間3000億円程度とされる。ただ、インドネシアが発電容量を現状の約1200メガワットから25年までに9500メガワットまで拡大する計画を打ち出すなど、市場が急拡大する見通しだ。

2010年10月14日

省エネ型インフラ

鹿島は地域ごとに省エネルギーのインフラを一括整備する「スマートコミュニティー」市場に参入する。第1弾として年内に、愛媛県松山市内で最新の省エネ型の住宅、風力発電電気自動車関連設備などを提供する。再開発地域などの施設や住宅で使うエネルギーの最適配分を管理して抑制するスマートコミュニティーは、世界で90兆円規模の開発が進行中。ゼネコン大手で初めて鹿島が大型事業に乗り出すことで、国内市場も立ち上がりそうだ。

鹿島は松山市内で地元不動産会社と組み、太陽光発電やエネルギー制御用の通信機能がある住宅10戸を分譲。この地域では電気自動車電気自動車向け蓄電池なども共有する。電力会社からの電気供給に加えて、新設の太陽光・風力発電で必要なエネルギーを確保したうえで、コンピューターにより電気の計測器などを監視してエネルギー消費を抑制する次世代送電網(スマートグリッド)を整備する。

鹿島は太陽光地中熱などの自然エネルギーを調達し、実質的にエネルギー消費量をゼロにするビルを開発中。個別の建物を省エネ化するこの技術を複数のオフィスビルや住宅に広げ、スマートコミュニティー整備に活用。

2010年10月13日

自然エネルギー、米で担い手続々 その2

自然エネルギー分野に注力するのはグーグルだけではない。米ゼネラル・エレクトリック(GE)は7月、同分野を含む環境ベンチャーに総額2億ドル(約160億円)を投じる方針を発表した。米インテルも注力する。クライナー・パーキンス・コーフィールド&バイヤーズなどの有力ベンチャーキャピタルも投資を拡大している。

太陽熱発電を手掛ける米ブライトソースエナジーは5月、VCなどから1億5000万ドルを調達、16年までに米南西部に14ヶ所の太陽熱発電所を建設するための資金に充てる。事業会社やVCの資金援助を受けてベンチャーが自然エネルギー普及の担い手となる事例の増えてきた。

予算の消化が一部にとぢまり雇用対策としての効果を疑問視する向きもあるが、公的援助を呼び水として民間の投資を引き出し、自然エネルギーの普及を後押しするという戦略は軌道にのりつつある。

日本は環境技術で世界の先端を走るが、自然エネルギー分野の参入企業は一部に限られ、市場がなかなか活性化しない。技術はあるのは市場が育たないジレンマに陥っている。

2010年10月12日

自然エネルギー、米で担い手続々 その1

米グーグルは11日、丸紅などと共同で米東部に海底送電網を建設すると発表した。グーグルはこれまでも「環境対策」として風力発電所など自然エネルギー事業に取り組んできたが、今回は事業としての採算性を強調する。新規参入が少ない日本とは対照的に米国では異業種やベンチャー企業など自然エネルギー事業の新たな担い手が続々登場している。

「この計画はビジネスとして有望であり、環境のためにもなる」。グーグルのグリーンビジネスの責任者を務めるリック・ニードハム氏は11日、送電網の建設についてブログを通じてこう述べた。

グーグルは事業会社に最終的に37.5%出資する見通し。大株主となることで事業に対する責任を明確にした。

グーグルは2007年に自然エネルギー分野の研究開発に取り組む方針を発表した。主力のインターネット検索事業に不可欠なデータセンターで大量の電力を消費するため、環境対策としてこの分野に着目した。当初はベンチャー企業への小額出資などが主体だったが、今回の送電網建設で事業としての色彩がより強くなる。

2010年10月11日

太陽光発電 樹脂製のパネル架台

収納ラックの日本フォームサービスは太陽光発電パネルを設置する樹脂製の架台を2011年に発売する。特許を持つ英国企業と日本での販売代理店を結んだ。鋼板を使う一般的な架台よりも軽容易に取り付けられるのが特長で、パネルの設置コストを最大半減できるという。パネルの設置事情者を主な対象に年間2億円の売り上げを目指す。

英国のベンチャー、ソリオン社から技術の供与を受ける。製造は日本フォームの国内の協力会社が担当する。パネルが風であおられた際などにかかる力を抑えやすい形状で、設置時にコンクリートを打設したり、ボルトを打ち込んだりする必要がない。

架台1枚の重量も10キログラムと軽く、3人程度で作業すれば1日で施工を終えられるという。10キロワットのパネルを設置する場合、施工費を含めた価格は240万~250万円。屋根が平らなオフィースビルや学校などへの搭載を見込む。

2010年10月10日

電気自動車を国内で走行実験

メルセデス・ベンツ日本は小型車「スマート」の電気自動車の走行実験を国内で始めたと発表した。まず3台を導入し、首都圏を中心に実験に着手。来年以降は10台以上まで台数を増やして対象地域を広げる。

「スマートEV」は米EVベンチャー、テスラ・モーターズ製のリチウムイオンバッテリーを搭載した。最高時速は時速100キロ。8時間の充電(200ボルト)で135キロの走行が可能という。来春に発表する計画。

新商品の価格は既存の4990~9990円と同じで、提携による科学的な裏付けで品質への信頼を高める。

2010年10月 9日

高効率の太陽光発電

東京大学発ベンチャーのスマートソーラーインターナショナルは高効率の太陽光発電システムを開発した。反射鏡で発電部に光を集める「集光型」と呼ぶタイプで、発電部を特殊な冷媒で包み温度が上昇しすぎるのを防止、従来の同タイプのシステムと比べ出力を20~40%高めた。導入コストも通常のパネル型システムの7割程度に抑える。

集光型のシステムは、通常のパネル型の太陽光発電システムと比べ、発電部分を小さくでき、効率的に発電できるのが特徴。ただ夏場の昼間などに発電部の温度が上がりすぎ、性能が落ちるのが課題だった。新システムの大きさは縦4メートル×横4メートル50センチ。出力は1キロワットで、価格は25万~30万円。ビルの屋上などへの採用を働きかける。

2010年10月 8日

太陽電池向け工具強化

住友電気工業は来年度に、太陽電池材料のシリコンを加工するダイヤモンド付き工具に参入する。同工具で最大手の旭ダイヤモンド工業は同工具の生産の生産能力を4倍に高める。太陽電池は国内外メーカーの価格競争が激しく、生産効率を高められる工具の需要が増えている。

切削部分に粒状のダイヤモンドを付けることで、従来の鋼鉄線を使った加工法に比べて加工時間を約3分の1に短縮できる。従来の加工法で研磨剤として使う炭化ケイ素が、中国による輸出規制で価格が上昇していることも導入への追い風になっている。

住友電工子会社のアライドマチリアルは今年度中にシリコン切断用の工具を開発し、来春に発売する。同社は発効ダイオードのサファイアを切断するダイヤ付き工具を静岡県藤枝工場で生産している。10億円を投じて同工場の設備能力を2倍にし、太陽電池向け工具に参入する。中国や韓国などの海外メーカーに売り込み、2011年度に5億円の売る上げ高を狙う。

2010年10月 7日

排出枠取引 新制度に対応

三菱商事は2013年以降に導入される見通しの新しい温暖化ガス排出枠取引の仕組み「2国間オフセットメカニズム」を使った温暖化ガス削減事業に乗り出す。東南アジアや南米で森林保全や地熱発電の改善事業に取り組む。2国間オフセットが導入されれば、これらの事業で削減した温暖化ガスを両国間の取り決めだけで排出枠として確保できる。三菱商事は新制度にいち早く対応し、排出権ビジネスを拡大する。

現行の排出枠制度である「クリーン開発メカニズム(CDM)は日本企業などが途上国で削減した二酸化炭素を排出枠として取得するには国連の認証作業など複雑な手続きが必要。2国間オフセットは日本と途上国間の取り決めで、排出削減分を直接やり取りできる。

2010年10月 6日

洋上風力発電

東京電力は海上に風車を浮かべて発電する「浮体式洋上風力発電」を2020年代に実用化する方針だ。将来は風量が豊富だが水深が深い、関東地方の沖合いに設置する考え。水深が浅い海域での着床式洋上風力発電の実証実験も計画しており、発電効率の高い洋上風力を軸に風力発電量を拡大し、温暖化ガス削減につなげる。

このほどまとめた中期経営計画「2020ビジョン」のなかで、20年以降に次世代型浮体式洋上風力発電システムを実用化する方針を盛り込んだ。

具体的には沖合い10キロメートル以上の海域に筒型の「風車フロート」を浮かべ、複数のワイヤで係留。海底送電ケーブルを通じて陸上に送電する仕組みを検討している。今後は海上での実証実験に移行する段階を目指す。

遠浅の海域が広い欧州では、水深20メートル以下で基礎工事を伴う着床式洋上風力が盛ん。日本では100メートルを超える水深の深い海域で豊富な風量が見込めるため、浮体式風力の普及によって風力発電量拡大が期待できる。

着床式についてんも千葉県銚子市沖3キロメートル、水深11メートルの海域に出力2千キロワット級の設備を設置し実証実験をする。

2010年10月 5日

米エネルギー助成 効果しわり

米国のエネルギー関連企業がリチウムイオン電池や太陽電池の増産に相次いで動き出した。A123システムズは大規模な電気自動車用リチウムイオン電池工場をミシガン州に新設、ソリンドラは年内に太陽電池の新工場を稼動させる。米政府が景気対策として打ち出したエネルギー分野への助成の効果が出てきた格好で、オバマ政権に追い風となりそうだ。

A123はミシガン州デトロイト郊外に新設した約2万7000平方メートルの工場で、電気自動車やハイブリット車に使われるリチウムイオン電池の中核部品の生産や最終組み立てを手掛ける。新工場は「北米で最大の自動車向けリチウムイオン電池工場」としており、全面稼動すると同社の生産能力は年間60万キロワット時まで増える。さらに2011年末までには同76万キロワット時に増強する方針だ。

米エネルギー省の景気対策法関連予算

エネルギー効率の向上 120億ドル
環境汚染除去 60億ドル
送電網の近代化 45億ドル
二酸化炭素の回収・貯蔵 34億ドル
運輸 28.5億ドル
研究開発 20億ドル
再生可能エネルギー 16.4億ドル


2010年10月 4日

ポスト京都議定書妥協点探る

開幕式で中国の外交担当者は「(先進国と途上国の)共通だが差異のある原則」を強調し、先進国により積極的な取り組みを要請。中国が独自に打ち出した目標として、国内総生産を一定額生み出すために排出する二酸化炭素の量を20年までに05年比で40~45%削減する方針を説明し、交渉に積極的に取り組み姿勢を示した。

ポスト京都議定書を巡る国際交渉では、途上国が先進国に、温暖化ガスの厳しい削減と賃金・技術の支援を要請。先進国は途上国に削減義務の分担を求めるとともに、削減結果を科学的に検証できる仕組みづくりを求めている。COP16での合意にメドが付いておらず、ポスト京都の発効の遅れが確実となれば、京都議定書の延長論が勢いづく可能性がある。

2010年10月 3日

温暖化対策

2013年以降の地球温暖化対策の国際的枠組み(ポスト京都議定書)づくりを協議する国連作業部会が4日午前、中国・天津で開幕する。同部会の中国での開催は初めてで、9日までの6日間の日程。11月末からメキシコで開く第16回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP16)前の最後の作業部会で、先進国と途上国の溝を埋め、妥協点を探れるかが焦点になる。

2010年10月 2日

電動バイク

電動バイク開発ベンチャーのテラモーターズは10月、低価格の電動バイクをヨドバシカメラで発売する。排気量50ccの「原付第1種」に相当するスクーター型で、車両本体価格は9万9800円と10万円以下に抑えた。年1000台の販売を目指す。

独自開発の電動バイク「シード」をヨドバシカメラマルチメディアAkibaで発売する。日本で設計し、中国の協力工場で生産する。鉛電池を搭載し、1回の充電で約40キロメートル走れる。別売りの専用充電器を家庭用電源につないで充電する。

ヨドバシカメラが電動バイクを販売するのは初めてて、取扱店舗を都市部中心に今後増やす計画。家電量販店ではビックカメラやエディオンなどが低価格の電動バイクの取扱を始める。販路拡大で顧客層が広がりそうだ。

2010年10月 1日

地熱発電所の建設促進

環境省は温暖化ガスを排出しない地熱発電の拡充に乗り出す。国立公園内の地中深くある熱源の利用を、区域外から斜めに穴を掘るという条件付で認める。資源探査会社などの掘削技術の開発も支援し、新ルールで2015年度の運転開始を目指す。日本には原発20数基分の地熱源があるとされ、温暖化ガス削減のため積極的な利用を進める。

火山国の日本はインドネシア、米国に次ぐ世界第3位の地熱資源量を持つ。資産では2350万キロワットに相当する熱源があるとされる。政府は20年までに1990年比で温暖化ガスを25%削減するため、エネルギー供給に占める自然エネルギーの比率を現在の1%強から10%に引き上げる目標を掲げている。

地熱発電太陽光風力などほかの自然エネルギーと比べて天候に左右されず、ただ、熱源の約8割が開発規制のかかる国立公園の特別地域・特別保護区内にあり、導入が遅れていた。

環境省は公園区域外から公園内に向かって斜めにパイプを通し地下の熱源を回収する手法の導入を認める。アイスランドなどで実用化された例があり、景観を損なわずに地熱の利用ができる。