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2010年9月30日

太陽光発電によるCO2減

三菱UFJリースは太陽光発電による二酸化炭素削減効果を「環境価値」として買い取るサービスをこのほど始めた。太陽光発電システムのリース先の中小企業から購入し、大企業に工作機械などをリースする際にCO2排出の相殺用としてセットで販売する。中小企業の太陽光発電の導入負担を軽減する一方、大企業の排出削減ニーズに対応する。

太陽光発電による電気にはCO2削減の価値があるとななし、その環境価値部分を証書化する。「グリーン電力証書」と呼ばれる制度の活用で、電力会社系の企業など約50団体が同証書の発行事業者として認定され、三菱UFJリースもリース業界初の認定を受けた。

年間リース料の負担を実質的に軽減し、中小企業の太陽光発電導入を促す。

2010年9月29日

太陽電池で電力供給 その2

発電パネルはカネカが製造する薄膜太陽電池を主に利用する。一般的なコンビニエンスストアを対象としたサービスでは太陽電池を出力5~15キロワット分設置できる。コンビニは24時間営業が主体だが、夜間は発電できないため太陽電池でつくる電気の割合は全使用量の5%以下になるとみられる。通常は夜間に使用しない公民館などの場合、半分程度の電力を太陽光発電でまかなえる例もある。不足する電気は電力会社から購入する。

太陽光発電の利用で単価が上昇するため、電気料金は全量を電力会社から買うより高くなる。ただ今年4月施行の改正省エネルギー法では小規模な店舗も化石燃料でつくるエネルギー消費の削減目標の対象になった。東京都のように企業の温暖化ガス排出量を規制する制度を導入する自治体もある。店舗オーナーや来店客などの環境意識の高まりもあり、初期投資が不要になるサービスの需要が膨らむと大阪ガスは判断した。

2010年9月28日

大阪ガス 太陽電池で電力供給

大阪ガスは9月中に、太陽電池でつくった電気を小型店舗や公共施設に供給するサービスを始める。太陽光発電パネルを店舗の屋根などに設置するが、利用者はパネルを所有せず、つくった電気だけを購入する。大阪ガスはガスを供給する関西地区だけでなく、関東、東海などでも事業を展開する。供給する電気の単価は電力会社から購入するより割高になるが、数百万円の初期投資なしに自然エネルギーを利用できる仕組みとして普及を目指す。

店舗や施設に設置する太陽光発電パネルそのものは日本政策投資銀行などが出資するファンドが保有する。大阪ガス子会社のエナジーパンクジャパンがファンドから発電パネルの運用を請負、サービス利用者への電気の供給と料金徴収を担当する。

太陽光発電サービスを手掛けるベンチャー企業のネクストエナジー・アンド・リソースが販売を受け持つ。当面は関西のほか、ネクストの施工網がある関東や東海地方が販売の中心になる見通し。発電パネルの管理や補修んもネクストが担当。今年度中に50件以上でサービスを展開する計画だ。

2010年9月27日

米の太陽光発電子会社買収

シャープは22日、米国の太陽光発電所開発会社リカレント・エナジーを最大3億500万ドル(約260億円)で買収すると発表した。リカレント社は米やカナダで合計約200万キロワットに上る開発案件を持つ。シャープは同社のノウハウを取り込んで太陽光発電事業の収益源を多様化するほか、太陽電池の拡販にもつなげる。

リカレント社は2006年の設立。太陽光発電所の開発会社として用地の選定からプラントの建設まで手掛け、電力会社や投資ファンドなどに発電所を販売している。シャープは米投資ファンドなどリカレント社の全ての出資者から買収の同意を得ており、年内に完全子会社にする計画だ。

2010年9月26日

米最大の太陽光発電所  

東京電力と豊田通商が出資するユーラスエナジーホールディングスは、米国に同国最大級の太陽光発電所を建設する。出力4万5000キロワットで、一般家庭1万軒が使う電気をまかなう。総事業費は2億2000万ドル(約185億円)。オバマ政権が再生可能エネルギーの導入拡大策を打ち出す中、シャープも米国の太陽光発電所の開発会社の買収を発表しており、同分野で日本企業の対米進出が加速している。

発電所はカリフォルニア州南部の農地200ヘクタールを借りて建設する。月内にも着工し、来年6月に運転を開始する計画。現在稼動している米国最大の太陽光発電所は2万5000キロワットで、これを大きく上回る。シャープ製の薄膜シリコン型パネルを使う。

発電所を建設、運営する事業会社を現地の発電会社NRGグループと折半出資して設立した。発電した電気は地元の大手エネルギー供給会社に20年間、販売する。米政府が昨年導入した補助金制度で建設費の3分の1をまかなう。

09年の米国の太陽光発電の導入出力は47万7000キロワットで、ドイツ、イタリア、日本に次ぐ世界4位。多くの州が電力会社に再生可能エネルギーの導入を義務付けている。12年には世界2位の市場になる見通し。

2010年9月25日

オリックス不動産 物流施設に太陽光発電

オリックス不動産は物流施設に太陽光発電システムを導入する。埼玉県などで建設中の3拠点で屋上に太陽光発電パネルを置き、発電した電力を廊下など共用部の照明や空調に使う。共用部で使う電力の約1割を賄える見込みで、テナントに環境負荷低減をアピールする。

施設屋上に1120枚のパネルを設置する。発電能力は95キロワット。来年2月の完成を目指す。また千葉県市川市と愛知県小牧市にも同様に発電施設を設ける。3施設合計で年間約17万キロワット時の発電量を得たい考え。投資額は合計約1億円。

2010年9月24日

シャープ、米の太陽光発電 買収 その2

5月の経営戦略説明会で片山社長は太陽電池事業の戦略をこう説明した。タイで受注した世界最大級の太陽光発電所の建設や、7月にイタリアの電力会社エネルなどと合弁事業会社を設立した地中海沿岸での発電所建設計画もこの一貫だ。

ただ、シャープはこれまで大規模発電所を建てたことも運営したこともない。電力会社であるエネルとの合弁は学習機会になり得るが、発電所の建設時期は「2016年末まで」で、時間が掛かる。

シャープの太陽電池の世界シェアは漸減傾向で、09年は5.6%の3位。製品輸出ではマイナス要因の円高を買収案件の今回はうまく追い風とし、発電所建設などとの一体提案を進めることでシェア回復を目指す。

2010年9月23日

シャープ、米の太陽光発電 買収 その1

シャープが太陽電池事業で、製品の製造・販売だけに依存する収益構造からの脱却を進めている。22日に太陽光発電所の開発事業を手掛ける米社を最大約260億円で買収すると発表した。発電所の建設や運営などインフラ事業を自ら手掛け、価格競争に巻き込まれないビジネスモデルの確立を目指す。

買収するのは米リカレント・エナジー。投資ファンドを含むすべての出資者から買収の同意を得ており、年内に完全子会社にする。多岐にわたるノウハウを取り込む狙い。

リカレント社は米国やカナダ、欧州で合計200万キロワットに上がる発電所の開発案件を抱えており、人事交流を通じた社員の「実地研修」なども期待できる。

2010年9月22日

太陽光発電 耕作放棄地などで発電

広い敷地を確保できる国内の耕作放棄地やごみ処分場に大規模な太陽光発電施設を造れば、約2、200万世帯が一日に消費する電力を発電できる可能性がある。環境省がこんな試算をまとめた。一般的な原子炉90基分の発電能力になり、火力発電の代替として使えれば日本の温暖化ガス排出量を約4%減らせる計算だという。同省は設置を促す政策を検討する。

「メガソーラ発電」と呼ばれる大規模な太陽光発電施設の立地を検討した。耕作放棄地は農林水産省が「農地として復元不可能」と判定した土地のみを対象とした。放棄地全体の3分の1を占め、その9割は農地用区域外にあり土地所有者などの了解を得れば太陽光発電設備を建設できる。

2010年9月21日

太陽光発電の導入可能量

太陽光発電の導入可能量
面積(平方キロメートル) 発電容量(万キロワット)
耕作放棄地

1010

6700

工業団地

169

160~370

ごみ処分場

46

310

河川

172

60~260

鉄道

127

90~340

海岸

169

85~340

2010年9月20日

トヨタ中国合弁 電気自動車量産

トヨタ自動車と中国国有自動車大手、中国第一汽車集団の合弁会社、天津一汽豊田汽車は2012年にも電気自動車を量産する方針を明らかにした。独自の中国専用ブランドで発売する。品質を維持しながら外資プランドより安い価格を実現し、中国電気自動車市場でのシェア上位を目指す。

合弁会社はこのほどトヨタの小型車「ヴィオス」をベースにした電気自動車の試作車を開発。合弁会社が08年開設した研究開発所で量産化に向けた開発を進め、「早ければ12年に量産を始めて中国全土で販売する」という。

2010年9月19日

太陽光パネル 何度も張替え

大林組は面ファスナーを使った着脱式の薄型太陽光発電パネルを開発した。富士電機システムズから折り曲げ可能な非結晶タイプの太陽光発電パネルを調達し、保護用のフィルムなどと一体化。手で張ったりはがしたりしながら、簡単にパネルの設置場所を変更できるようにした。

試作品を技術研究所の屋上に設置して、耐久性や発電効率などの性能を最終確認している。まず年内に建設工事現場の空きスペースに設置するなど自社で使用する。

来年以降に商品化して、工事現場のほか、イベント会場などの施設に設置する需要を開拓する。曲面になっている壁などにも太陽光発電パネルを張れるため、パネルの設置場所を増やせるという。

通常の常設パネルと比べると、発電効率は低いものの、パネルを設置する台が不要になるため、設置コストが大幅に低下する利点もある。

2010年9月18日

電気自動車 技術移転に反発

中国自動車大手が相次いで電気自動車の量産化に乗り出すが、日米欧の自動車大手と合弁事業を展開する中国の国有自動車大手は外資側に電気自動車の技術移転を要求している。電気自動車の基幹技術の流出を恐れる日米欧の自動車大手は難色を示しており、中国側とが外資側の間で技術移転を巡る綱引きが水面下で激しさを増している。

電気自動車の基幹部品生産の合弁は中国側の51%以上の出資を条件とする」。中国の工業情報省がまとめた新エネルギー車の産業発展計画の草案にはこんな条項が盛り込まれている。日米欧の自動車メーカーは反発し、政府を巻き込んで巻き返すが「着地点は不透明だ」。

日系大手幹部は「要求が続く限り、現地生産は難しい」ともらすが「ある企業が技術移転を断っても、別の会社が提供する。中国市場に早めに出てシェア争いを有利に進める考え方もある」との見方もあり外資側は難しい判断を迫られそうだ。

2010年9月17日

温暖化対策法案が関門

環境問題は政権の覚悟が試される難題が目白押しだ。最大の関門は先の通常国会で廃案になった地球温暖化対策基本法案の扱い。政府は秋の臨時国会に再提出する構えだが、負担増を警戒する産業界の反発は強い。温暖化ガス排出量を2020年に1990年比25%減らす意欲的な目標を修正なしに強行突破するのかどうかが焦点だ。

排出削減につなげる具体策の制度設計は難航必死だ。排出量取引や再生可能エネルギーの全量買い取りなど、どの程度の負担を求めるかで環境省と経済産業省の意見は食い違う。環境税も厳しい経済情勢のもとで創設できるのか微妙だ。

2010年9月16日

CO2排出 国際海運で30%減

世界の二酸化炭素排出量の約3%を占める国際海運の分野で、新しく建造する船舶を対象に、2023年までに排出量の30%削減を義務付ける方向で各国が最終調整に入った。10月にも基本合意する。国境や領域を超えて活動する国際海運は国際航空と同じく、先進国の温暖化ガス削減を義務付けた京都議定書の対象外だが、自主的な排出規制によって温暖化対策を進める。

この削減計画は、国連の専門機関で航行の安全や環境保護などを取り決める国際海事機関に日本が提案したもの。合意できれば、太陽光パネルの導入やエネルギー効率を高める設計などで日本の造船会社の商機につながりそうだ。    

10月に合意できれば、来年7月にも海洋汚染防止条約が改正され、規制値を満たさない新造船は運行できなくなる。

世界の海上輸送は1年で約4%のペースで増え、CO2排出も増加。07年の国際海運からの排出量は8.7億トンと世界の2.7%を占め、ドイツ一国の排出量に相当する。

海運各社は既に省エネ船の開発に着手。商船三井は太陽光パネルや蓄電池の導入などでCO2排出量を約4割減らす自動車運搬船の実用化を目指す。

新興国などからは「日本案は厳しすぎる」との声も出ている。中国は最終的な削減率を、目標年次を示さずに15%とする案を提示。場合によっては結論先送りや修正をせまられる可能性もある。 

2010年9月15日

東京都と埼玉県 CO2削減で制度を一体化

東京都と埼玉県は2012年をめどに、大規模事業所に対する二酸化炭素の削減義務制度を事実上、一体で運用する。両地域間で排出量取引が全面的にできるようにする。大企業だけでなく中小企業の取引も認めるもので、近く協定を結ぶ。独自の制度を持つ自治体が連携することで、政府の排出量取引制度の議論にも影響を与えそうだ。

都は今年4月、大規模なオフィスビルや工場などに年6~8%のCO2排出削減を義務付けた。自力で達成できない場合には、他の事業所から排出枠を購入することで、その分のCO2を削減したとみなす。埼玉県も11年4月、ほぼ同種の制度を導入する。このため、連携が可能と考えた。

現在の都の制度では、CO2を減らしたとみなすのは、原則として都内の事業所から購入した排出枠で、郊外からは一部に限っている。今回、埼玉県内の事業所から購入した排出枠も都内から購入したものと同じ扱いをする方向。埼玉県も同じように都内から購入した排出枠を全面的に認める。

2010年9月14日

CO2排出量変化確認ソフト

新聞古紙を原料にした住宅用断熱材メーカーのデコスは断熱材の種類や日射率の変化などによって、住宅の冷暖房費や二酸化炭素排出量がどう変化するかを確認できるソフトを開発した。自社の扱う断熱材の性能をアピールするのに活用する。同社の断熱材を使った住宅は昨年、2240戸が施工された。新ソフトの導入効果などで今年は施工数を2500戸に引き上げる。

2010年9月13日

生息数減少中の小型鯨類

生息数が減少しているとされる小型鯨類のスナメリが大阪湾南東部で繁殖している可能性が高いことが専門家の調査でわかった。これまで大阪湾での生息実態については不明な点が多かった。大阪湾の環境が改善しているとみられ、専門家は「スナメリが適応しやすい環境を増やさなければならない」としている。

スナメリは日本では仙台湾を北限に、伊勢湾や瀬戸内海、有明海など水深が浅い海域に生息。最大の海域である瀬戸内海には2000年の調査で約7600頭が生息していると推計されたが、大阪湾についてはデータがなかった。

調査したのは動物の飼育員を養成する大阪コミュニケーションアート専門学校の教員、近藤さんら。

2005年10月~07年1月に実施した大阪湾を横断するフェリーからの目視調査で72頭を確認。大阪府の海洋調査船の記録を集めたところ、04年4月~07年12月に約65頭に遭遇していたことも分かった。目撃数の多さから繁殖している可能性が高いという。

約8割が関西国際空港より南の大阪府泉南市から岬町にかけての沖合い。関空以北は埋め立てなどの影響でスナメリの生息に適していないと見られる。

 

2010年9月12日

太陽電池の発電効率

シャープは、発電効率の高い太陽電池の開発に成功した。レンズなどで集めた光を太陽電池に当てる集光型というタイプで、太陽光のエネルギーを電力に変える割合である発電効率は42.1%を達成。これまでの世界一は米国企業による41.6%だった。今後改良を加えれば45%も実現可能で、家庭などに電気を供給する既存の電力並lみの発電コストも視野に入った。早期の実用化を目指す。

東京大学と協力して開発した太陽電池は、太陽光を電力に変換する化合物半導体を3種類重ねた。4.5mm角lの太陽電池を試作し、レンズで集めた太陽光を当てて自社測定で高い発電効率を確認sた。同社は改良を加えて2014年までに45%を達成し、さらに25年までに50%を目指す考えだ。

太陽電池の発電効率が45%になれば、発電コストは既存の火力発電所原子力発電所などが供給する系統電力並みになるとされる。又広大な砂漠などに集光型の太陽電池を多数設置する発電プラントで利用すれば1ポイントの発電効率向上でも発電コストが大幅に下がる。

2010年9月11日

日本近海の水温上昇

海洋研究開発機構の中村主任研究員らは日本近海の海面水温の異常が、日本の夏の気温に強い影響を与えることを、過去の気象データの解析から突き止めた。今夏の猛暑も日本近海の海面水温と密接な関係があるといい、今後の夏の気象予報などの精度向上につながる可能性がある。

研究グループは1957~2002年の月ごとの海面水温などの気象データをもとに分析。その結果、太平洋で本州北部から東に帯状に延びる海域と、日本海中心部の海面水温が異常に高くなった年には、7~8月の日本列島の気温も異常に高くなった。

逆に、これらの海域の海面水温が平年より低いと7~8月の日本列島の気温は異常に低くなったという。海面水温が日本列島の気温に与える影響は9月まで継続する傾向があることもわかった。

これらの海域の海面水温の異常は、北半球の上空を流れる偏西風の通り道を日本付近で南北にずらす働きがある。海面水温が平年より高いと偏西風の通り道が北にずれて、南から湿った暖かい空気が北へ入り込みやすくなり、日本列島が猛暑に見舞われやすくなる。

今年の猛暑にも同様のメカニズムが働いたと考えられるという。海面水温の異常は6月ごろに現れ始め、夏の異常気象の予測にも役立つ可能性がある。

2010年9月10日

バイオ燃料開発の動き

藻類由来のバイオ燃料開発の動き

JX日鉱日石エネルギー

東大発ベンチャーのユーグレナなどと組んでミドリムシからバイオジェット燃料を開発

筑波大やデンソーなど

企業40社が参画して「藻類産業創生コンソーシアム」を組織

米エクソンモービル

バイオベンチャーと提携し、藻類バイオ燃料開発に6億ドルを投入

英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル

藻類からバイオ燃料を生産する試験プラントをハワイに建設

2010年9月 9日

藻類で複数のバイオ燃料

東京ガスと東京大学は藻類を原料にバイオ燃料を生産する技術開発に乗り出した。燃料抽出工程でエネルギー消費を抑える手法を採用したほか、メタン発酵させて原料の藻類を無駄なく有効利用し、ディーゼル代替燃料とバイオガスの両方を生産するのが特徴。藻類由来のバイオ燃料開発が世界的に本格化してきた。

東京大学院農学生命科学研究科の芋生教授らと組んだ。2010年度から2年間、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から補助を受ける。燃料抽出方法を効率化したり、二酸化炭素を吹き込んで生産量を増やしたりする研究に取り込む。

2010年9月 8日

トヨタ CO2排出量昨年度3%減

トヨタ自動車は9日、2009年度の二酸化炭素排出実績を発表した。グループ会社を含む世界での生産段階の排出量は708万トンと08年度比3.8減だった。09年度の連結ベースの車両生産台数は08年度比3.4%減少しており、減産が排出減の主因になった。10年度は生産水準が上向くとみており、3年ぶりに増加に転じる可能性がある。

トヨタ単独の国内の工場やオフィスからのCO2排出量は122万トンと08年度比9%減少した。減産に対応したバンパーの塗装ラインの集約など生産効率化が排出削減につながった。政府が排出削減の基準年にしている1990年度比では42%減だった。

2010年9月 7日

IPCCの改革で勧告 その2

検証委員会を率いた経済学者、ハロルド・シャピロ米スタンフォード大学元学長は記者会見で、「IPCCの報告書は(温暖化の知識普及に)成功し社会に貢献してきた」と評価。そのうえで、温暖化をめぐる科学や政治の対立を背景に社会からのより厳しいチェックに耐えるよう、組織改革が必要だとした。

IPCCへの批判は昨年、英国の研究所のコンピュータから大量の電子メールなどが盗まれネット上で公開されたのを機に高まった。メールの内容からIPCC報告書の作成にかかわる科学者によるデータ操作の疑いがもたれた。またIPCC報告書から、「ヒマラヤの氷河が35年までになくなる」との記述が正しくは「2350年」であるなど誤りが発覚した。

英研究所の問題は英議会などが既に調査、ねつ造などはなかったと結論を出している。今回の検証は、IPCCが誤りを見過ごすに至った運営上の問題点を洗い出した。例えば、報告書原案に9万件もの意見が寄せられて原案を校訂する科学者がその対応に忙しく、記述の明らかな誤りを見落としたとしている。

勧告は①気候科学の専門家以外を含む経営委員会を設け管理能力を高める②校訂担当者の権限強化③科学者による審査を経ていないデータを報告書に引用する際の基準の明確化ーーーなどを提言した。少数の誤りがあっても、人類が出す温暖化ガスが気候変動の主因であるとする報告書の結論は揺るがないとした。

2010年9月 6日

IPCC改革で勧告 その1

地球温暖化に警鐘を鳴らしノーベル平和賞を受賞した国連組織、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の運営に「抜本的な改革」を求める勧告を国際的な学術団体が8月末に出した。温暖化関連の知識の増大や多様な見方に対応し機動的で透明性の高い運営体制を求めた。IPCCの改革の行方は温暖化予測研究への信頼に直結する。

世界の科学者と製作担当者で組織するIPCCは数年おきに温暖化の現状と将来予測に関する報告書を公表、各国の政策に影響を与えてきた。しかし最新の2007年版に誤りが見つかり、信頼性に疑問が浮上。国連事務総長は今年4月、各国の学術団体で作るインターアカデミー・カウンシルに運営体制の検証を依頼していた。

 

2010年9月 5日

丸紅「新排出枠」使い建設 石炭火力発電所   

丸紅は新しい温暖化ガス排出枠の仕組みを使って、海外での高効率石炭火力発電所の建設に乗り出す。高効率設備の導入による二酸化炭素の発生抑制分を排出枠として買い取り、相手国の導入負担を軽減する。アジア諸国を対象に、2020年までに最大400万キロワットの受注を目指す。

導入を目指すのは、発電時の温度や圧力を高め、発電効率を引き上げた石炭火力発電システム。途上国で主流の発電方式は石炭から電力をつくる効率が38%程度だが、43%程度まで引き上げることができる。まず、東京電力と共同でベトナムでの事業化に向けた調査を始める。

出力100万キロワットの発電所の建設コストは2000億円強。従来方式より3~4割り高いが、石炭の消費量が少なくて済む。加えて、CO2を年100万トン程度抑えられるため、導入国側は年に10数億円程度、排出枠の販売収入が得られる。丸紅は燃料コストの抑制と排出枠の販売収入を合わせれば、導入する国の負担軽減メリットが大きく、海外勢との受注競争でも有利と判断した。

2010年9月 4日

社有林保全でCO2排出枠

アサヒビールと鹿島は社有林から二酸化炭素排出枠を得る事業をそれぞれ始める。間伐などの森林整備を実施し、両社併せて5年間で1万トンを超える排出枠を確保する。政府が検討する企業の排出量に上限を定める排出量取引制度をにらみ、社有林を環境経営に生かす。

2008年11月に創設された環境省の認証制度を活用する。森林保全によるCO2吸収増加やバイオマス利用によるCO2排出削減を、排出枠に振り返る。

アサヒビールは8月、広島県内の社有林の間伐事業を制度の対象として登録した。約720ヘクタールのスギやヒノキの森で間伐を推進。残った木を太く育ててCO2吸収量を増やす。08~12年度の5年間の事業計画に対して10月にも第三者認証を受け、累計約9200トンの排出枠を得る。

鹿島は7月までに事業登録、宮崎県内の約80ヘクタールと福島県内の約40ヘクタールの社有地で、スギやヒノキなどの間伐を実施する。12年度までの5年間で累計約2400トンの排出枠を取得する。

2010年9月 3日

電気自動車に参入

製造業の幅広い業種で有望な設備投資分野として電気自動車をあげていることが、日本政策投資銀行のアンケート調査でわかった。製造業や素材産業では50%誓い企業が参入を検討している。政投銀は「新たな投資連鎖を生む可能性も高い」と指摘、政府の経済対策などに反映するよう提言している。

アンケート調査は資本金10億円以上の大企業3365社を対象に6月に実施。回答率は38.9%だった。

電気自動車は全産業で27.0%の企業が参入を検討。太陽光発電の26.0%、医療・介護関連の24.8%を上回った。業種別では製造業が46.4%、素材が49.8%が検討し、ほかに加工・組立が44.3%、非製造業でも12.1%と幅広い業種で関心が高い。

参入を検討している企業に対象分野を聞いたところ、車載電池とその部材が63.0%を占めた。ほかに充電器などのインフラ関連が14.1%、リースや通信技術などその他や12.4%だった。

政投銀は「部材は日本が強い分野。政府が電気自動車や電池を積極的に支援すれば経済への大きな波及効果が見込める」と指摘している。

2010年9月 2日

電気自動車向け 補助金の対象に

電気自動車ベンチャー、テスラ・モーターズの日本法人は31日、2人乗りスポーツカー「ロードスター」が電気自動車を対象とした経済産業省の購入補助金の対象になったと発表した。輸入車では初めて。購入に際し最大で324万円の補助金が支給される。

輸入EVとしては初めて「クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金」の対象となった。テスラは5月にロードスターを日本市場に投入。年内には直営店も設置する計画だ。価格は1280から。同社は「補助金分を加味すれば実質1000万円前後で購入できる」としている。

同補助金は電気自動車やクリーンディーゼル車の普及を目的に購入費の一部を支援する制度で、来年2月8日まで申請を受け付ける。三菱自動車の電気自動車「アイ・ミーブ」などが対象になっている。

2010年9月 1日

北欧で大規模風力発電

東京電力子会社で国内最大の風力発電事業者、ユーラスエナジーホールディングスは北欧で大規模な風力発電所を開発する。ノルウェーで発電能力6万キロワット級の発電所の建設を始め、来年秋にも稼動する。総工費は1億4千万ユーロ(約150億円)。欧州市場への自然エネルギー供給源として、風力発電の適地が残る周辺国での新規開拓を加速する。

ユーラスが風力発電所の建設を始めたのはノルウェー南西部、スタバンガー市近郊の丘陵地帯。独シーメンス製の出力2300キロワットの発電機を26基設置する。平均秒速8メートルの強い風が吹くため、風力発電所の建設に適していると判断した。