« 2010年7月 | メイン | 2010年9月 »

2010年8月31日

生物資源燃料

2020円を目標とすr政府のバイオマス(生物資源)活用推進基本計画の概要が28日、明らかになった。間伐後に森林に放置された木材や食品廃棄物などを使い、20年までに国内で1年間に消費される原油の1割に相当する2600万トンのバイオマスを利用。5000億円規模の新産業創出を目指すとともに、二酸化炭素の排出削減にもつなげる。

政府が新たなバイオマスとして注目するのが木材。農水省は11年度予算の概算要求で「特別枠」として林業支援策を盛り込む方向で調整しており、山林に放置された木材を運べるよう林道整備も強化する。年間約800万トン発生する山林に眠る木材を有効活用できる体制づくりを急ぐ。

新産業の創出では経済産業省とも連携する。太陽光バイオマスなどで、家庭や企業が発電した電力を電力会社が全量買い取る制度が12年度にも始まる。化石燃料の利用を抑えるとともに国内の環境ビジネスを育成。

バイオマス利用量を20年までに09年より1割増やす。民主党政権が掲げる温暖化ガスを20年までに90年比25%削減の達成を後押しする。

2010年8月30日

海上風力発電

実証研究では台風による暴風や波に耐えられるかを調べる。「洋上風力が導入されている北欧では台風がこない」ため、風車の構造物や土台が暴風や高波に耐えられるか独自の検証が必要。運転しているかを陸上から遠隔で監視したり、魚や渡り鳥など生態系に与える影響も調べたりする。

海の上に風車を浮かべる発電方式の計画も始まった。「浮体式」と呼ばれ、着床式が水深50メートルの海域が限界なのに対し、浮体式なら水深200メートルでも可能。世界初の実証試験がノルウェーで昨年始まったが、日本でも環境省が12年度末にも試験を始めるほか、東電なども研究に着手した。東電は風車を係留索と呼ぶチェーンで海底と固定し、支柱の底に銅スラグなどを重しとして入れてバランスをとる構造を検討する。

日本は遠浅の海が少ないため、浮体式への期待は大きい。同協会は国内の導入可能量について5億2千万キロワットと、陸上の約3倍、着床式の5.5倍の規模になると試算している。

2010年8月29日

洋上風力発電

海上に設置した風車を使った発電。1990年代から導入が始まった。世界風力会議によると世界では2009年末時点で約206万キロワットが導入されている。陸上も含めた風力発電の全導入量のうち、まだ1%程度にすぎないが、これから普及が進むと期待されている。

欧州で先行したのも北海やバルト海には台風が来ず波も安定しているため。逆に日本では台風による暴風や津波を考慮に入れて風車の要因となる。しかしここにきて、設置可能な場所の多さに加え、陸上の風力発電で低周波音による健康問題が浮上し、洋上風力発電への期待が一気に高まっている。

2010年8月28日

植物原料樹脂、タイで生産

三菱化学はタイ国営石油(PTT)と組み、植物由来のバイオ樹脂の生産に乗り出す。原料の植物を安定調達できるタイで2013年に専用プラントを建設。食器や包装需要が増えている日本や欧米向けに販売する。国内でも家電などに使う高機能バイオ樹脂を12年度から独自に量産する。日本企業としては初の本格量産で、15年にあわせて200億円の売り上げ高を目指し、石油由来製品からの代替を急ぐ。

バイオ樹脂は主にサトウキビなどの植物を原料とする樹脂で、植物が成長過程で二酸化炭素を吸収するため、焼却してもCO2排出量が増えないとみなされる。家電や自動車の部品、食器容器への利用が活発になっている。

三菱化学はPTTと来春をメドに合弁会社を設立する計画で、年内に出資比率などの詳細を詰める。両社で約50億円を投じて汎用樹脂のポリエチレンを代替する生分解性樹脂のプラントを建設、年間2万トン生産する。現在は国内で年間約千トンを生産しているが、食品容器や農業用が拡大していることに対応する。

2010年8月27日

自然エネルギー発電 世界展開

住友商事は中国の電力大手と風力発電など自然エネルギー開発で提携した。600億円を投じ、中国国内で複数の風力発電所を建設するほか、共同で世界各地の風力発電以外の新規プロジェクトにも取り組む。中国は風力発電の新規開発で世界最大になるなど、自然エネルギー利用のインフラ整備が急速に進む。

住商と新能源は2~3年後をめどに約600億円を投じ、2~5ヶ所の風力発電所を開発、発電能力で25万キロワットを確保する。

中国の風力発電能力は2009年に2500万キロワットとほぼ倍増。年間の新設発電能力では米国を抜いて世界首位になった。中国政府筋によると、20年にはこれを1億5千万キロワットに引き上げる目標で、今後も風力発電を中心に、自然エネルギー利用のインフラ需要が拡大する見通し。

2010年8月26日

太陽光発電所の建設事業

東芝は欧米で太陽光発電所の建設事業に参入する。来年度中をめどにブルガリアで出力1万キロワットの発電所を稼動させる。イタリア、米国などにも進出、海外の太陽光関連事業で2015年度に1500億円の売り上げを目指す。太陽光発電所の建設を足場に、拡大が見込まれる次世代送電網のインフラ需要も取り込む。

発電所はブルガリア東部のヤンボル市内に建設、約2000世帯で使う電気を賄う。

発電所は保有せず、現地の金融ファンドなどに売却、専門の事業者が運営する。ブルガリアは太陽光発電した電気の購入価格が1キロワット時あたり約40円と欧州域内でも高く、発電所運営は好採算が見込め、金融ファンドなどが運用対象にしている。太陽光発電所を建設して売却するビジネスが普及している。

太陽光発電所建設の実績を積み上げることで、欧米の電力事業者などとのパイプを強化。

2010年8月24日

環境製品貿易

太陽光パネル、蓄電池など世界の環境製品貿易が5年でほぼ倍増していることがわかった。日本貿易振興機構(ジェトロ)が24日まとめた「2010年版世界貿易投資報告」で公表、09年は1825億ドルに達した。ただ、中国が国別でドイツに次ぐ2位になる一方、日本は米国に次ぐ4位に落ち込むなど日本の伸び悩みが鮮明になった。

地球温暖化防止の動きが広がるなか、太陽光パネルや鉛蓄電池、蒸気タービンなど再生可能エネルギー関連のほか、廃棄物処理ボイラー、上下水管理用品など各国が輸出を増やしている。

2010年8月23日

バイオ燃料、生産3割増し

神戸大学の近藤教授らは、稲わらなど食用にならない植物の繊維質から石油代替燃料のバイオエタノールを効率良く生産する技術を開発した。高温でも働く酵母菌に作らせる。生産速度は7割向上し、最終的な生産量は3割ほど増えるという。量産向けに改良して実用化を目指す。

バイオエタノールを作る場合、酵素でセルロースを糖にし、さらに酵母菌でエタノールに変える。近藤教授らは酵母の表面に酵素を作らせて、セルロースからエタノールまで一度に処理できる遺伝子組み換え酵母菌の開発を進めている。ただ酵素が最も活動するセ氏45~50度では、従来の酵母菌はほとんど生産できなかった。

このため酵母菌を高温に強い種類に取り替えた。セ氏48度で試したところ、従来の技術よりもエタノールの生産量が3割ほど増えた。

酵母菌はエタノールが一定の濃度を超えると働きにくくなる。今後はこうした高濃度の溶液中での反応などを高めて実用化を目指す。

2010年8月22日

風力発電 その2

洋上風力発電は1990年代から欧州で導入が始まった。海底に土台を設けて、その上に風車を設置する洋上風力は「着床式」と呼ばれる。海岸線が長い日本は設置できる場所が多い。日本風力発電協会の試算では、着床式の導入可能量は陸上の半分以上に相当する約9400万キロワットという。

陸から少し離れた位置に風車を建てる計画も動き出した。東京電力は2011年度前半、千葉銚子市の海岸から約3キロメートル離れた場所に風車を建設する。水深約11メートルの場所に土台を置き、2千~3千キロワットの風車を1基建てて実証研究する。電気は海底ケーブルを通じて陸まで運ぶ。研究は14年3月まで続ける予定だ。

2010年8月21日

風力発電 その1

海の上に風車を建てて生み出す「洋上風力発電」が注目を集めている。陸地に置く場合より強い風を受けるため発電量が多く、四方を海に囲まれた日本なら設置場所は豊富にある。発電コストも太陽光発電に比べて割安になるとみられ、新しい再生可能エネルギーとして期待される。

鹿島灘に7月、国内初の本確的な洋上風力発電所がお目見えした。約2キロメートルの海岸線にわたって、岸から50メートルほど離れた場所に7基の風車が並んだ。風車の高さは約100メートル。1基あたりの発電能力は2千キロワットで、年間約7千世帯分の電気を賄う。

風車を開発したのは富士重工業と日立製作所で、風力発電会社のウィンド・パワー・いばらきが設置した。風車は陸に建設するものと同じだが、違いは土台部分。陸の場合はコンクリートの土台に風車を建てるが、鉄製のパイプを海底に突き刺し、そこに風車を差し込んだ。風車の羽根の付け根を密閉構造にして塩害対策も施した。

 

 

2010年8月20日

太陽光発電 、全量購入を

「環境と経済成長の両立」を目指す「グリーンイノベーション」の一環として、太陽光発電が注目されている。昨年11月から家庭用太陽光発電の余剰電力を固定価格で買い取る制度が始まっている。経済産業省は今年7月、小規模水力や地熱なども加えた再生可能エネルギー電力の新しい全量買い取り制度の案を示した。しかし、家庭用の太陽光発電に関しては、自家消費の余剰分だけを優遇して買い取り現行の」「余剰買い取り」が残され、発電した全量を優遇する全量買い取りへの変更は見送る方針である。

 

2010年8月19日

太陽電池各社 施工資格者を一斉増員

太陽電池大手各社は住宅用太陽電池の施工資格者を一斉に増やす。パナソニックは2010年度末までの1年間で4倍の1万700人、三菱電機は2倍の1万6000人にする。太陽光発電の普及が進むなか、設置ができる工務店などの作業員不足が懸念され始めている。迅速に住宅に取り付けを整え、顧客の囲い込みを図る。

太陽電池各社は自社の製品を扱う工務店や電気工事店の従業員に、独自に設けた研修の受講と資格の取得を求めている。

国内の太陽電池市場は、政府の購入補助金や余った電気を買い取る制度の効果で急拡大している。太陽光発電協会によると、09年度は発電能力ベースで62万3127キロワットと、08年度の2.6倍になった。一方で施工をめぐるトラブルも増加している。国民生活センターに寄せられた苦情は09年度に30件と08年度に比べ13件増えた。

太陽電池は発電効率などの性能面だけでなく、設置後に不具合が発生しないよう施工の信頼性も消費者の評価基準となる。

2010年8月18日

中国、電気自動車に照準

中国政府は電気自動車を柱とする新エネルギー車の産業振興を主目的として、2020年までに約1000億元(約1兆3000億円)を投じる方針を固めた。財政支援で自国企業を優遇し、20年に新エネ車の500万台の普及を目指す。ただ、電気自動車の拡大を支える電力供給は石炭による火力発電が中心の体制が当面続き、温暖化対策としては効力が薄い問題も抱える。

中国の工業情報化省が「新エネルギー車・省エネルギー車産業発展計画」の素案を作成し、関係省庁との最終調整に入った。電気自動車と、家庭用電源で充電できるプラグインハイブリッド車を新エネ車の核と位置づける。

2010年8月17日

脱原発 見直し

原子力発電所を全廃する「脱原発政策」でドイツの連立与党が迷走している。シュレーダー前政権時代に決めた「2021年をメドに全ての原発の稼動を停止する」という政策を見直し、稼動を延長することでは大筋一致したが、いつまで延ばすかを巡って与党で亀裂が深まった。独与党は9月から本格調整に入る考えで、今後の独政界の主要争点になりそうだ。

原発の稼動延長は、09円秋に発足した保守中道政権が公約に掲げた。原発廃止で電力不足に陥れば周辺国から電力を購入する必要に迫られるため、製造業が立地する南部ドイツの州政府は最長20年の期間延長を求めたとされる。

ただレトゲン環境相はツァイト紙に「ドイツ国民は再生可能エネルギーへの切り替えを望んでいる」と発言し、21年以降のできるだけ早い時期に廃止する考えを示唆。一部の州首相が同調するなど与党内の温度差が表面化した。

こうした議論の一方で独政府内では財政再建のため、原発に課税する案が浮上。与党の迷走ぶりに嫌気のさした電力業界が「コストのかかる原発は即時廃止を検討している」と報じた。

ツァイト紙などの世論調査によると電力業界が雇用のカギを握る南部の州でも「再生可能エネルギーへの切り替えで電力料金1割上昇」への賛成が7割を超えた。

2010年8月16日

森を育てる

大成建設は森林を郊外の緑地で製造し、都市部の再開発地域などに移植する技術を開発した。あらかじめ3年ほどかけて森を育成して、再開発ビルの完成時に樹木と土壌を一括納入する。土の深さが80センチの人工地盤の上でも、高さ12メートルほどの高木を根付かせられる。

都市緑化の効果を訴え、都心の再開発プロジェクトの工事受注につなげる。

第一弾として、東京建物が主導する東京・大手町の旧富士銀行本店ビル跡地再開発プロジェクトへの導入が決まった。地上38階建ての超高層ビルを建設し、ビルの隣接地に森を整備する予定。

2010年8月15日

豪に南半球最大の風力発電所

オーストラリア電力ガス小売最大手AGLエナジーとニュージーランド国営電力会社メリディアン・エナジーは、豪南部ビクトリア州に南半球最大となる風力発電所を建設する。タービン140基で総発電能力は420メガワット。建設費10億豪ドル(約770億円)は両社が折半で負担し2013年初めの完成をめざす。稼動すれば約22万世帯以上に電力を供給できる。自動車42万台分に匹敵する年間170万トンの温暖化ガスの排出を減らせるとしている。

 

2010年8月14日

電気自動車・バイク

電気で走行する車やバイクで世界を一周するため、スイスやドイツ、オーストラリアなどのチームが16日、国連欧州本部を出発した。ロシアや中国、米国など16カ国の陸地を80日間で走破する。太平洋と大西洋は船で運び、来年1月にジュネーブの戻ってくる。

風力や太陽光などの再生可能エネルギーで発電した電気を各地で充電、走行の際に二酸化炭素を一切ださない環境配慮型のレースとなる。

今年11月にはメキシコのカンクンに立ち寄り、同地で開かれる第16回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP16)でCO2削減の重要性についてアピールする予定だ。

2010年8月13日

風力発電コスト 20年後に半減

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)風や太陽のエネルギーを使って発電する再生可能エネルギー技術に関する白書をまとめた。2030年をめどに、陸上で実施する風力発電コストを現在より半減させることや、海上での風力発電、波力発電などにも力を入れる。

白書は風力や太陽光、太陽熱、バイオマス、波力など6つの発電方式に関する技術的な課題と解決策などを示した。陸上型と洋上型のある風力発電の技術力を向上させ、全供給電力量に占める風力発電の比率を現在の約0.5%から30年に同3.6%へと大幅な増加を目指す。高性能な風車の設計や風車を静かに回す技術、風が弱くても発電できるシステムなどを開発する。

発電コストは陸上型では、現在1キロワット時9~15円だが、30年には5~8円を目指す。洋上風力発電も20年には同12~17円、30年には同8~11円に抑えて、普及を狙う。

波力発電では、本州中央部の沿岸で波力エネルギーの密度が高いことなどを提示。30年までには発電コストを1キロワット時5~7円程度を目指す。

2010年8月12日

現代重工 米で太陽光発電所受注

韓国の現代重工業は11日、米電力関連企業のマチネーエナジーから太陽光発電所の建設を約7億ドル(約600億円)で受注したと発表した。計2ヶ所のうち1ヶ所は発電出力15万キロワットで、稼動予定の2012年末の時点で世界最大級の規模となる見通し。環境負荷の少ない次世代エネルギーとして期待される太陽光発電所の大型化が進んできた。

太陽光発電所の建設場所はいずれもアリゾナ州で、2ヶ所目の出力は2万5000キロワット。韓国中部の現代重工の工場で基幹部品である太陽電池を生産。モジュールにくみ上げて輸出し、現地での設置、試運転まで一括して手掛ける。マチネーエナジーは生産した電力を販売する。

現代重工によると出力15万キロワットの設備は単一の太陽光発電所としては世界最大規模。ドイツや中国の競合企業を退けて受注しており、同社は「現地で追加受注の獲得も期待できる。

2010年8月11日

太陽熱発電、設計・運営一貫  

太陽熱発電所の関連ビジネスに日本企業が相次いで乗り出している。太陽エネルギーを高い効率で利用できる技術として注目されたおり、関連機器メーカーでは、三井造船や三菱重工業が海外での実証試験などに取り組む。ただ、同分野は欧州勢が強く大型施設の受注実績も多い。成長する新市場への参入は一筋縄ではいかない。

太陽熱発電は米国とスペインで実用化され、他の地域でも昨年ごろから開発が本格化。強い日差しが1年を通じてあり、雨の少ない砂漠が多い中東や北アフリカなどで計画が進む。関連設備を含めた世界の市場は2015年に1兆円近くに拡大するとみられる。

新しいインフラ事業の請負で重要なのが、案件の開拓から設計・建設、事業運営を一貫して提案できる体制つくりだ。

太陽熱発電はただでさえ集熱器や鏡、太陽の位置に合わせて鏡を動かす台など必要部材が多い。

2010年8月10日

太陽熱発電、火力と融合

日揮は米エネルギーベンチャーや独工業用ミラー大手などと組、太陽熱と火力を融合した新型発電プラント事業に乗り出す。各社がプロジェクト立案や設備施工、機器供給のノウハウを持ち寄り、2011年以降にまず2件の成約を目指す。太陽熱発電太陽光より効率が高く、北アフリカなどで計画が相次ぐ。実績のある火力との融合でプラントの安定性を高め、新市場を開拓する。

日揮と連携するのは、省エネ発電ベンチャーの米キュージェン、工業用ミラーで世界大手の独フラベーク、構造設計大手の独SBPの3社。新型プラントのプロジェクト立案や設計、運営でコンソーシアムを形成することで、このほど覚書を結んだ。

太陽熱発電は反射鏡などで太陽熱を集めて蒸気をつくり、タービンを回して発電する。一方、火力発電は石炭を燃やしてつくる蒸気や、高温高圧の天然ガスでタービンを回す。

新型プラントは火力で余った熱を太陽熱と合わせたり、火力と太陽熱でつくった蒸気をひとつに集めてタービンを回したりする仕組み、天候などに左右されやすい太陽熱だけのプラント比べ発電の安定性が高まり、建設コストも3分の1から2分の1で済むという。

2010年8月 9日

電気自動車 研究開発投資5%増

日本企業が太陽電池など新エネ技術や電力消費を減らす省エネ技術、電気自動車など環境分野の研究開発投資を加速している。中国などの研究開発拠点も増強する。日本経済新聞社の調査によると、主要246社の2010年度の研究開発費は前年度比5%増の10兆7千億円で、74%の企業が09年度より増やす。トヨタ自動車はエコカー、パナソニックが太陽電池などの性能向上を急ぎ、国際競争力を強化する。

10年の研究開発費は業績の改善を反映し、10年ぶりに減少した09年度から増加に転じた。売り上げ高比率は前年度並の約4%。約3割の企業が5年後に研究開発費を「10%以上増やす」とし、積極投資に前向きな姿勢を見せた。

2010年8月 8日

電気自動車・電池に重点

研究開発投資の上位10社と重点分野例

「2010年度計画、連結が基本。単位億円、カッコ内前年度比伸び率%。順位のカッコ内は前年度」

順位 社名 研究開発費 重点分野例

1(1)

トヨタ自動車

7,600(4.7)

電気自動車、ハイブリッド車

2(2)

パナソニック 5,500(15.3) 太陽電池、リチウムイオン電池

3(3)

ホンダ 5,000(7.9) ハイブリッド車、燃料電池車
4(4) ソニー 4,500(4.1) 全般
5(5) 日産自動車 4,300(11.5) 電気自動車、ハイブリッド車
6(6) 日立製作所 3,940(5.7) グリーンIT、リチウムイオン電池
7(7) 東芝 3,300(2.1) 二酸化炭素の回収・貯留、電池
8(8) キャノン 3,150(3.4) 全般
9(9) 武田薬品工業 3,100(4.5) 生活習慣病、がん、中枢神経疾患

10(12)

デンソー 2,850(5.5) 省燃費


2010年8月 7日

電気自動車を屋久島で普及へ

日産自動車と鹿児島県は6日、屋久島で電気自動車(EV)の普及に向けて連携すると発表した。水力発電による電気をEVで活用。発電から走行まで温暖化ガスの二酸化炭素を一切出さない「CO2フリー」の島作りにつなげる。日産では屋久島での経験を世界各地の離島での電気自動車普及に役立てたい考えだ。

同日、鹿児島市内の県庁で日産と鹿児島県知事が連携協定に調印した。志賀COOは「島内の電力の9割以上を水力発電でまかなう屋久島で、環境負荷の低減に電気自動車を役立てたい」と述べた。

両社は今後、屋久島で電気自動車を走らせながら、高低差のある島内で1回あたりの充電で実際にどれくらい走行できるかデータを収集。運転中のドライバーに航続可能な距離を精度よく知らせる技術の開発に結びつける。

2010年8月 6日

温暖化ガス削減目標

アジア太平洋経済協力会議(APEC)は7,8両日に大分県別府市で開く「成長戦略ハイレベル会合」で、域内の温暖化ガスの排出削減について一段と厳しい目標を設定するかどうかの検討に入る。現在は域内で2030年までにエネルギー効率の改善などで05年比25%減を目指しているが、会合に参加する国際エネルギー機関(IEA)は一段と減らすことも可能との見方を示す方向だ。目標の前倒しも視野に協議を進める。

APECは07年、豪州で温暖化ガスの排出削減目標を決めた。これに対しIEAは今回の会合で20年に26%減、30年には37%減の達成が可能とする試算を公表、省エネ技術の普及が進めば、30年に48%減も可能との見解も示すもようだ。

2010年8月 5日

再生可能エネルギー

世界の再生可能エネルギーへの投資が高水準を維持している。4~6月期の世界の投資額は339億ドルと前期比ほぼ横ばい。先行してきた欧州の投資が急減する一方、中国や米国は伸び、10年の通年でみると昨年を上回る可能性が高い。

調査会社のブルームバーグ・ニューエナジー・ファイナンスがまとめた。同社は①風力発電バイオ燃料施設などへの直接投資②環境ベンチャーの株式新規公開③ファンドによる投資を四半期ごとに集計。今年の投資総額は1800億~2000億ドルで09年を上回ると予測している。

全体の約8割を占める直接投資を地域別に見ると、風力発電所の建設を急ピッチで続ける中国で4~6月期は前年同期に比べ7割増えた。対照的に欧州は7割減った。

2010年8月 4日

米 気候変動特使

スターン米気候変動問題担当特使は2日、米上院が温暖化ガス排出量の削減目標を盛り込んだ法案の審議を当面先送りしたことに関連s「米政府は昨年提示したものから後退させようとしていない」と述べ、2020年までに05年比で17%削減する目標を堅持していることを強調した。

米上院では共和党から包括的な温暖化・エネルギー法案への賛同者が全くおらず、成立の見通しが立っていない。この状況を受け、米民主党は原油流出事故の責任明確化などに絞った新たな法案を発表。新法案から温暖化ガス削減目標が抜け落ちたことで、国際交渉を一段と低迷させるとの懸念が出ている。

スターン特使は「オバマ大統領は包括的な温暖化法案を成立させる目標に完全に同意している」と説明し、これまでと政策的に変化がないと主張した。

2010年8月 3日

家庭充電型ハイブリット車

ホンダは2013年をめどにプラグインハイブリッド車(PHV)と電気自動車(EV)を発売する。ハイブリッド車(HV)の米国生産の検討にも入った。トヨタ自動車はPHVと電気自動車を12年から量産する方針を打ち出している。環境技術で世界をリードする国内大手2社が、HVに続く次世代自動車を相次ぎ投入することで、環境対応車の開発競争が加速し、市場拡大にも弾みがつきそうだ。

ホンダはPHVと電気自動車に関連する技術の確立と商品化を「3年以内」とする方針を固めた。

PHVには高性能のリチウムイオン電池を搭載し、家庭のコンセントでも充電できる。従来のHVが減速時に発電して蓄えた電気を、発進・加速時などにあくまでエンジンの補助として使うのに対し、PHVは短距離なら電動モーターだけで走行が可能。燃費はトヨタのHV「プリウス」のガソリン1リットル当たり38キロメートルをさらに上回る見通しで、二酸化炭素排出量も減らせる。

ホンダは燃費を同60キロメートル以上とし、年間数万台規模で発売することを目指す。トヨタが12年に量産するPHVはプリウスをベースに開発し、燃費は57キロメートルにする計画だ。

2010年8月 2日

排出量取引、混乱

米国以外でも論議の失速が目立ってきた。6月のドイツ・ボンの作業部会で、世界自然保護基金は参加した各国政府代表団らに「次の枠組みはいつ合意できるか」と聞いて回った。

その結果、メキシコで11~12月に閣僚級で開かれる第16回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP16)でまとまるとの回答率は15%にとどまり、来年末に南アフリカで開く第17回締約国会議との予測が54%と最多だった。

当事者ですら年内決着を諦める声が多数派を占める。年末に結論が出なかった場合の問題となるのは12年に期限が切れる京都議定書と、それを引き継ぐポスト京都の発行までの空白期間だ。京都議定書の場合、採択から発行まで5年かかった。

2010年8月 1日

温暖化対策 先進国で失速

地球温暖化への対応を巡り先進国を中心に推進力がしぼんでいる。2013年以降の「ポスト京都議定書」を呼ばれる枠組み作りに向け、米国は11月の中間選挙も意識して温暖化ガスの削減目標に踏み込まない方向に傾いた。日本や欧州の動きも鈍く、年内に具体策で合意するのは難しい情勢だ。各国が景気浮揚や財政再建など緊急度の高い問題に時間を割かれる一方で企業は環境対応を掲げて生き残りに懸命だ。

「より幅広い改革を求めて、引き続き後押しするつもりだ」。オバマ大統領は27日、議会の幹部とエネルギー法案の扱いを協議した後、温暖化ガスの排出削減目標を含む包括的な法制化を改めて目指す考えを表明した。