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2010年4月30日

流出原油の拡大とらえる

米航空宇宙局(NASA)は27日、米南部ルイジアナ州沖で爆発炎上した石油掘削基地から流出した原油がメキシコ湾内に広がる様子をとらえた、地球観測衛星「アクア」の画像を公開した。

流出源のある南端の事故現場から北に40キロ以上にわたって伸びていることがわかった。

流出が止まる見通しは立っておらず、27日現在、油膜は南北49キロ、東西128キロに広がった。

2010年4月29日

排出枠代金が行方不明

京都議定書に基づく温暖化ガスの排出削減目標を達成するため、日本政府がウクライナ政府から取得した排出枠の代金約200億円が、同国で行方不明になったことがわかった。代金は温暖化対策に使う契約になっていたが、ウクライナの前政権が流用した可能性もあるという。

日本政府はウクライナ政府から、合計3000万トンの排出枠を購入する契約を結んだ。昨年5月に半分の1500万トンを受け取り、200億円の代金を支払った。日本政府は約1億トンの排出枠を取得する計画で、1500万トンはその15%にあたる。

代金の使途は環境投資に限る契約だ。だが4月中旬に200億円が指定の口座にないことが発覚し、日本が抗議したという。2月に発足したヤヌコビッチ政権は、ユーシェンコ前政権が大統領選対策として流用した可能性があると説明。「資金を必ず捻出し、国家予算に計上する」と補てんの意向を表明した。

残りの1500万トンは6月までに移転し、日本から代金を支払う予定。

2010年4月28日

南極の温暖化抑制で新設

地球上の氷の9割以上が存在する南極。完全に溶ければ海水面は平均で約60メートルも上昇するとされる。ただ、いまのところ南極大陸の気温上昇ペースは他の場所と比べて遅めだ。理由は長らく謎だったが、上空のオゾン層破壊によって広がったオゾンホールが、南極の温暖化に歯止めをかけているという意外な説が浮上してきた。

第51次南極観測隊を乗せた日本の観測船「しらせ」が1月11日、昭和基地に予定より6日遅れで接岸した。今回が初航海となる新鋭船だが例年の2倍の厚さの氷にいく手を阻まれ、前進と後退を繰り返し氷を割りながら苦心の航行が続いた。

一方、昨年12月上旬には川崎市の面積に匹敵する巨大氷山が南極沿岸からオーストラリアに向かって移動していることが確認され、「100年に一度の大きさ」と関係者を驚かせた。

南極大陸がインド洋やオーストラリア側の「東南極」と南米側の「西南極」に2分されていることを知っておく必要がある。場所が異なると気温変化や氷の溶け方の様相も違ってくる。

地上観測に人工衛星データなどを加味した最近の見積もりによると、西南極では10年あたり0.17度のペースで気温が上昇。特に南極半島では上昇幅が大きい。棚氷の崩壊や、巨大氷山の出現といった「異変」は西南極で多い。

これに対して東南極は気温の上昇幅は小さく、内陸部など場所によってはむしろ温度が下がっている。南極大陸全体では気温上昇は10年あたり0.1度と推定される。

2010年4月27日

電気自動車の蓄電技術活用

日産自動車と米ゼネラル・エレクトリック(GE)は26日、電気自動車(EV)を使ったスマートグリッド(次世代送電網)の共同研究を始めると発表した。期間は3年間。EVの蓄電機能を使って家庭や職場に電力を供給したり、EVに充電したりするシステムを開発する。

2011年度にニューヨーク州で実証実験を始める予定だ。

両者の米国の研究開発拠点を中心に、スマートグリッドの新技術を研究する共同プロジェクトを立ち上げる。日産からは約10人の技術者が参加する計画だ。

スマートグリッドはITを使って、電力の需給を自動制御するシステム。通信回線を通じて家庭や工場などの電力使用量を把握し、これに合わせて発電量や蓄電量を調節することで電力を効率的に利用できる。二酸化炭素排出量の削減にもつながるため注目が集まっており、各国で実証実験が進んでいる。

電気自動車タクシー試験運行

日本交通は26日、電気自動車を使ったタクシーの試験運行を始めた。バッテリーを交換できるのが特徴。台数は3台。六本木ヒルズ内にある専用乗り場から利用できる。運賃は初乗り710円と一般的なタクシーと同じ。

経済産業省が手掛ける事業の一環として、米ベンチャーの日本法人ベタープレイス・ジャパンと協力して実証試験をする。バッテリー交換式EVをタクシーに応用するのは国内で初めて。日産自動車の多目的スポーツ車「デュアリス」をEVに改造した。

2010年4月26日

天然ガス導入による削減構想

天然ガス導入によるCO2削減構想の概要(カッコ内は削減減量)

重油などから天然ガスへの燃料転換(1860万トン)

○家庭用高効率給湯器の普及台数を126万台から1000万台へ

○業務用ボイラーでの都市ガス比率を35%から54%へ

コージェネ・燃料電池普及(1430万トン)

○家庭用燃料電池の普及台数を4000台から140万台へ

コージェネ発電総量を360万キロワットから900万キロワットへ

スマートエネルギーネットワーク(1440万トン)

○都市部を中心にスマートエネルギーネットワーク展開

○天然ガス自動車普及台数を3.1万台から170万台へ



2010年4月25日

バイオ燃料 米軍が導入

米軍がバイオ燃料の導入に動き出した。気候変動対策を大儀名分にしているが、背景には原油価格の上昇で燃料費が軍事予算を食いつぶしかねないとの危機感がある。海軍は22日、バイオ混合燃料による艦載機FA18の音速飛行に成功。6~9ヵ月後をメドに実線使用に踏み切ることを決めた。艦船のガスタービンエンジンでの使用も急ぐ方針だ。

米軍が導入するバイオ燃料はアブラナ科のアマナズナを搾った植物油を加工したもの。米国では小麦栽培の合間によく植える植物のため、サトウキビやトウモロコシを増産し、それを原料にエチルアルコールを製造するよりもコストが安いことに目を付けた。

当面は半々ずつ混ぜて使うが、2016年までにバイオ燃料だけでの飛行を目指す。既に空母は全船が原子力駆動であり、艦載機がバイオ型になれば原油なしの「グリーン艦隊」が可能になる。海軍は原油消費量を20~35%減らすのが目標だ。

2010年4月24日

CO2排出、年4700万トン削減

東京ガスや大阪ガスなどの都市ガス業界が2020年までに天然ガスの導入拡大により、二酸化炭素(CO2)排出量を年間約4700万トン削減する構想をまとめた。日本の温暖化ガス中期目標の削減分の15%に相当する。コージェネレーション(熱電併給)システムの総発電量を2.5倍に増やすほか燃料電池を140万台普及させる計画。CO2削減効果をアピールして電力会社のオール電化攻勢へ対抗する。

重油などから液化天然ガス(LNG)への燃料転換などで1860万トン、コージェネシステムや燃料電池普及で1430万トン、太陽光発電などとコージェネや燃料電池を組み合わせた分散型エネルギー供給システムの「スマートエネルギーネットワーク」展開で1440万トンの削減を狙う。

日本の産業分野での天然ガスの燃料シェアは7%で、3~4割の欧州諸国に比べて開拓余地が大きいと見ている。重油に比べてCO2排出量が半減できる高効率機器の導入を急ぐほか、コージェネの総発電容量を東京電力・柏崎刈羽原発(全7基)並みの900万キロワットに拡大させる。

1990年の日本のCO2排出量は12億6100万トンで、中期目標(20年に90年日25%減)達成には3億1500万トンの削減が必要。4700万トンは15%に相当する。

2010年4月22日

原子力発電

原発の1基の建設費用は50億ドル(約4500億円)前後とされ、すべの計画が実現すれば1000億ドル規模のインフラ需要を生む。しかし原発建設再開の果実を米企業が総取りできるとは限らない。米原発産業にとってスリーマイル島事故後の「空白の30年」の後遺症が大きいためだ。

原発機器の製造で米国勢はもはやゼネラル・エレクトリック(GE)、ウエスチングハウス(WH)など4社のみだ。2強といえるGEは日立製作所と組、WHも東芝傘下。製造技術は日本企業頼みだ。米原発市場に吹き始めた追い風を、日本勢は「ビジネス拡大の好機」と意気込む。

米ペンシルベニア州スリーマイル島では、31年前に事故を起こした2号機の脇で1号機が今も稼動中だ。昨年、2034年まで操業延長が承認された。原発を警戒する世論は根強いが、米原子力エネルギー協会の調査では、回答者の約7割りが原発の安全性を認めるようになった。

ブッシュ前政権が原発推進を示して以降、米国勢は大学への寄付などで原子力技術者の育成にも力を入れてきた。官民が足並みをそろえた米国の低力はあなどれず、そこに保護主義的な動きが加わる恐れも出ている。

2010年4月21日

原発 30年ぶり 目覚める大国 その1

世界各地で建設計画が相次ぐ原子力発電所を巡り、争奪戦が激しくなってきた。主戦場はアジアなどの新興国や約30年ぶりに原発新設への支援を再開した米国。日米欧の大手企業が寡占していた市場に韓国やロシアなども本格参入。受注には各国の官民連携も含めた総合力が問われている。

オバマ大統領が原発への政府保証の再開を決めた16日、第1号案件に選ばれたジョージア州ボーグル原子力発電所の地元は沸いた。3000人もの雇用創出効果だけが理由ではない。同州選出のアイザックソン上院議員は「米国のエネルギー自立へ幸先の良い第一歩」と歓迎した。

米国の原発新設許可は1979年のスリーマイル島原発の事故後、長く凍結されてきたが、同国のエネルギー市場は原発抜きでは成り立たない。エネルギー自給率は7割止まり。原油価格の乱高下のたびに家計や企業が振り回されてきた。オバマ政権が進める風力や太陽光なども基幹エネルギーとしてはまだ力不足だ。

稼動中の原発104基は全米の電力量の約2割を供給するが稼働率は90%以上。新設なしには電力需要増を支えられない。オバマ政権は雇用創出も狙い、原発新設再開へとカジをとった。

米政府は22基の新設・運転の申請を審査中。電力会社などの心配の種だった資金調達は、政府保証枠を従来の3倍の540億ドルに増やすオバマ政権の決定で楽になる。実現が危ぶまれていたテキサス州の原発計画も米政府の「再開宣言」の直後、推進へ関係者がまとまった。

2010年4月20日

東京都が排出量取引導入

東京都が4月、独自の排出量取引制度を取り入れた温暖化ガスの排出削減規制を始めます。事業所ごとに排出枠を設けて取引する国内初の制度となります。鳩山政権は2011年度にも国レベルで排出量取引を導入する方針。両制度の「すみわけ」が課題になりそうです。

都で対象になるのは、大規模オフィースビルのほか、首相官邸や国会議事堂も含めた官民の約1400事業所。過去の二酸化炭素排出量を基準に、10~14年度に6または8%の削減を義務づけます。省エネ努力などで余分に減らせた分を排出枠として売却できます。

都は欧州の取引制度を参考に、独自の仕組みを加えました。その一つが基準年の設定です。02~07年度のうち連続する3年間の年平均を基準とし、どの年にするかは企業が選べます。基準年を一律に定めると、その年に省エネに努力した企業が不利になる恐れがあるからです。

オフィスや商業施設の集積が進み、都は増え続けるCO2排出に頭を悩ませています。諸富京都大学準教授は「都が業務部門の排出削減を狙って取引制度を導入する点は評価できる。政府は都の制度とうまく役割分担して、企業の二重負担にならないように制度をつくる必要がある」と指摘しています。

2010年4月19日

横浜市 8400ヶ所で太陽光発電

太陽光風力など再生可能エネルギーの利用を普及させるため、市は補助金などインセンティブの導入も視野に入れている。太陽光発電システムを設置する際、初期費用の負担を抑えるため、リースが利用できるようにすることも検討中だ。

一連の普及促進策により、太陽光などと合わせた再生可能エネルギーの発電量を、14年度までに一般家庭やk3000世帯分の電力に相当する約12メガワットに高める。

市は実験を通して、風力発電に適した地域はどこなのか調査し、余った電気を電力会社に売る際、現在の送電線などのインフラに負担がかからないかどうかも調べる。

市は二酸化炭素排出量を25年度までに04年度比30%以上の削減を目指している。工場からのCO2排出量の削減は進んでいるが、ビルからの排出量の削減は難しいのが実情。

2010年4月18日

横浜市の次世代送電網実験

横浜市は8日、経済産業省が進める次世代送電網(スマートグリッド)の実証実験で、市内で実施する実験の概要を発表した。2014年度までの5年間でみなとみらい(MM)21築や港北ニュータウン、金沢地区で約8400ヶ所に太陽光発電システムを設置するほか、住宅での電力消費を抑える装置も導入して、対象地域全体での効率的な省エネの実現につなげる考えだ。

太陽光発電システムを設置するのはMM21地区や港北ニュータウン、金沢地区の戸建約7500戸、マンション約400棟、ビル約500棟。市は各地区のビルや住宅の所有者に太陽光発電システムの設置を促していく。大規模な商業施設には風力発電設備も設置していく計画だ。

2010年4月17日

省エネ新築住宅100%めざす

前原国土交通省は16日の閣議後の記者会見で、温暖化対策を強化するため、新築住宅に省エネ基準への適合を義務付ける方針を明らかにした。当面の目標として、現在10~20%程度の適合率を50%以上に引き上げ、「将来的には100%を目指す」と述べた。

住宅版エコポイントも「引き続きやっていく」とした上で、太陽光発電などもポイント対象に広げる考えを示した。

省エネ基準の適合義務化は経済産業、国土交通両省が合同で、有識者や実務者などから構成する「省エネ基準の適合義務化に関する検討会」(仮称)を設置する。義務化の対象や時期、支援策などを検討し、年内に方向性をまとめる。

省エネ基準も見直す。外壁や窓の断熱性に加え、冷暖房、給湯など建築設備の効率性、太陽光発電などを総合的に評価。

2010年4月16日

アイスランド電力最大手 地熱発電で提携

三菱重工は15日、アイスランドの電力最大手、レイキャビク・エナジーと地熱発電で提携すると発表した。同国は電力需要の半分強を地熱発電でまかなっており、三菱重工は発電機器を供給している。両社の技術を組み合わせ、地熱エネルギー開発を世界で進める。

レ社は地熱発電所を建設するための資源調査や堀削技術、運転実績が豊富。三菱重工は蒸気タービンなど地上設備に強みがある。両者のノウハウを持ち寄り、アフリカやインドネシア、フィリピン、南米などで地熱発電案件を共同で発掘する。

地熱発電は利用が可能な地域が火山帯などに限られてきたため、世界市場は年500メガワットと小さく、機器メーカーも三菱重工や富士電機など日本勢に限られている。

ただ、技術の進展などで成長が見込まれ、2014年に2千メガワット強に拡大する見通し。両社は日本の電力会社などの参加を呼びかけ、地熱の利用拡大を目指す。レ社と三菱重工は電気自動車の普及やインフラ構築などでも協力する。

2010年4月15日

自作電気自動車 その3

鉄パイプは介護品製造などの五十畑工業が供給する。試作車1台で長さ数十センチメートルから1メートル程度のパイプを数十本使う。10分に1ミリメートル単位の誤差でパイプを切断し、先端を斜めに切る加工などで溶接をしやすくする。

バネ製造の日伸スプリングは荷台の下に設置するスプリングを供給。太さ11ミリのバネ材をコの字形に加工して車体の揺れを抑える。塗装の優工社は樹脂製のフェンダーなどの塗装を担当する。

試作機の制作費用は約650万円の予定。完成した試作機を参加企業の間で共同利用して使い勝手や性能を試す。その際に得た課題や改善点を最終的な設計に盛り込み、来年にも量産に着手する。量産段階では制作費の抑制も進める。量産車は墨田区内の商店街などに貸し出し、地域振興や観光目的で活用してもらう。

プロジェクトの参加メンバーは07年に「すみだ次世代モビリティ開発コンソーシアム」を組織してEVの技術開発に取り組んできた。

公道を走れない試作車などでノウハウを蓄積し、量産モデルの投入に乗り出す。

2010年4月14日

自作・電気自動車 その2

墨田区の金属プレス業や電材卸業、塗装業など16社と、早稲田大学、墨田区が協力してEVの開発に取り組む。5月中にも量産を前提とした試作車を完成させ実証試験を始める。

試作車は1人乗りで、ウインカーやパックミラー、テールランプを搭載し、開閉式の窓も取り付ける。カバンやバッグを置く場所も用意。3~4時間の充電で100キロ程度走行できる性能を目指す。モーターや電池は市販の製品を購入するが、点数ベースで部品の約7割を墨田区の中小が生産する。

鉄パイプを組み合わせてつくる車体は金属加工の浜野製作所が製造する。パイプを複雑な形状に加工して強度を高め、溶接する部分も車体にゆがみが生じないよう工夫。車体が人体や電池の重みに耐えられるようにする。

2010年4月13日

東京墨田区の中小連合 自作・電気自動車走り出す

東京都墨田区の中小企業連合が独自開発の小型電気自動車(EV)を実用化する。板金や切削、塗装など各社の強みを結集し2011年度中に10台を生産、地域の観光用などに利用する。組立に大掛かりな設備を必要としないEVの特長を生かし、自作EVで技術力をアピール。将来の普及をにらみノウハウを蓄積して、完成車や部品の受注につなげる。

2010年4月12日

ポスト京都 年内採択困難   その1

2013年以降の地球温暖化対策の国際枠組みの年内採択が見送られる見通しになった。11日まで開かれた国連作業部会は今後の作業工程を決めただけで、交渉進展の兆しは見えなかった。ポスト京都の発効が遅れれば、国別排出規制のない期間が生じる恐れもある。

存在感増す途上国

京都議定書が定めている先進国の排出削減義務は12年で終わる。各国は13年からポスト京都に移せるように協議してきたが、交渉は難航。目標にしていた09年末の第15回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)での採択を断念した。今回の作業部会で交渉を再開したものの、中国など途上国の発言力が増しており、先進国との溝はむしろ深まった。

 

2010年4月11日

地熱発電所 建設へ調査

Jパワー、三菱マテリアル、三菱ガス化学の3社は12日、秋田県湯沢市で地熱発電所の建設に向けた調査を共同で始めると発表した。近接する2ヶ所の調査拠点と一体で事業化を検討する。数万キロワット程度の発電が可能な資源量があるとみている。国内では1999年以来となる地熱発電所の新設の動きが本格化する。

Jパワーが50%、三菱マテが30%、三菱ガスが20%を出資して、事業化の調査会社「湯沢地熱」を設立し、12日から業務を始めた。社長はJパワーが派遣した。

新会社は蒸気くみ上げ試験などで資源量を確認し事業家を判断する。環境明日面となどにも時間がかかるとみられ、事業化する場合でも運転開始は2020年前後になる見通し。地熱発電所は国内で18ヶ所、50万キロワット強が運転中だが建設費の割高さなどから新規開発は進んでいなかった。

2010年4月10日

再生エネルギー買取で4案 その3

商業界でも電気料金の上昇は多くの企業で悪材料だが、工場の遊休地に太陽光発電所を建て発電事業に参入するなど新たな事業機会が生じる。負担と利益の両方について、試案はバランスの取れた説明に欠く。

負担増だけを強調するのは、自民党政権時代に逆戻りした感もある。

麻生前政権は温暖化ガス削減目標を決める際、産業界の懸念に配慮し実行可能な施策を束ねる「積み上げ方式」を採った。買取制度案も試算しやすい負担が強調され、肝心の効果が分かりにくくなった面がある。

政府は11年度にも導入を目指している。負担増だけでなく、不公平感を薄めるには、きめ細かく制度を設計して国民の理解を得ることが欠かせない。鳩山政権はもっと分かりやすく制度の意味を説明してほしい。

2010年4月 9日

再生エネルギー買取で4案 その2

「全量・既設」で20年間買い取る案では10年目に標準家庭の電気料金が月522円以上上がる。「余剰・新設のみ」だと150~204円だ。

消費者や企業が戸惑うのは負担増しに加え、導入の効果が分かりにくく、恩恵を受ける人とそうでない人で不公平が生じるやすい点にある。

まず地域格差が生まれやすい。09年の年間日照が2170時間と県庁所在地で首位だった宮崎市は最下位の松江市の1.4倍長い。制度次第で、宮崎の家庭だと太陽光の売電収入が設備費を上回り利益が出るのに、松江で赤字という事態が起こりうる。購入時に補助金がもらえる今の制度が続くと、買えない人には「優遇しすぎ」と映るだろう。

 

2010年4月 8日

再生エネルギー買取で4案  その1

鳩山政権が温暖化対策の柱に掲げる「再生可能エネルギー買取制度」で、経済産業省が4つの案を公表した。二酸化炭素の排出量を1990年度比で2~3%減らせる一方、電気料金が上昇し、国民1人あたりの負担が年3800~1万3400円以上増えると試算。産業界や消費者団体には戸惑いも広がる。

この制度は、家庭や企業が太陽光、風力などで起こした電気を電力会社が15~20年間、高値で買い取る。太陽光パネルなど発電設備は家庭向けで280万円前後かかるので、購入者が売電して投資を回収しやすくし、普及を促す仕組みだ。導入が先行したスペインやドイツでは、太陽光発電の導入量が世界1位、2位に躍り出るけん引役になった。

電力会社が支払った分は電気料金に転嫁され、すべての家庭や企業で負担が増す。昨年11月、家庭の太陽光発電のうち自家消費で余った分を1キロワット時48円で買い取る仕組みが始まり、この分は来春から電気料金に上乗せになる。民主党はこれを風力など再生エネルギーの全量に広げる方針を掲げ、経済産業省が3月24日、買取対象や期間に応じ4案を示した。

買取価格は4案とも太陽光が1キロワット時42円、風力バイオ発電などは同12~22円。対象が①今と同じ余剰電力だけか、全量か②新規の発電設備だけでなく既設も加えるか・・・・の違いで、買取電気の総量や国民負担に差がでる。

2010年4月 7日

都、大規模事業所にCO2規制

東京都の規制は国がこれから実施する温暖化対策の試金石となる。しかし削減対象企業や削減幅など、国レベルの制度は決まっていない。自治体と国の規制が並列すると混乱を招く恐れがある。

政府は日本全体として2020年までに温暖化ガスの排出を1990年比で25%削減する目標を掲げる。具体的な達成方法は検討中だ。例えば、削減を義務付ける対象について、東京都の場合は都心に多いオフィス部門などを重点的に規制するのみ対し、国の制度では排出量の多い工場などが中心になる見通しだ。

東京都は排出量の総量で規制する。国の議論ではエネルギー効率などを考慮した。 「原単位」方式の導入を経済産業省などが主張している。

削減幅や、いつの時点と比べて減らすという基準年の議論もこれから。都の制度は今後5年間の排出量を直近の水準から6~8%削減するよう義務付けているが、国の制度では関係省庁の副大臣級クラスを中心に今後検討を本格化させる。

環境省の有識者検討会の報告書によると、政府目標の達成にはオフィス部門の排出量を現状に比べ最大で半減する必要がある。8%削減を義務付けられる東京都の規制を達成しても、国から一段の対策が求められる可能性がある。

2010年4月 6日

太陽熱・バイオに可能性

北アフリカへ各国企業が熱い視線を向け始めている。自然環境が厳しいことで知られる地域だが、それが再生可能エネルギーやバイオテクノロジー分野で大きな可能性を秘めていることが分かってきた。現地政府による計画策定、日欧など外資進出の流れも加速しつつある。

広大なサハラ砂漠にまたがるように並ぶ北アフリカ諸国。世界でも日射量が最も多いとされる各国は昨秋、相次ぎ太陽熱の利用計画を表明した。アルジェリアは2012年、モロッコは2015年をメドにそれぞれ電池工場や発電施設の稼動を目指す。チュニジアでも太陽熱、風力などを複合させた「ソーラープラン」を策定。3ヶ国での予定投資額は1兆円規模に上がる。

世界的な環境重視のトレンドは効率的に太陽熱を利用できる北アフリカに追い風になっている。近年ロシアが欧州向けガス供給を停止、揺さぶりをかけたため独仏でエネルギー源の多角化が必要になったという事情の重なった。

また、北アフリカには不毛どころか意外な資源も潜んでいる。チュニジア側と共同研究を進める筑波大学関係者によると、同国の砂漠で育つオリーブからはポリフェノールを通常の10倍も抽出できるという。自然が過酷なゆえに、それに耐える強さ、栄養分が生物、植物に培われたとの見方もある。

2010年4月 5日

温暖化対策でASEAN連携

東南アジア諸国連合(ASEAN)が温暖化対策で連携に乗り出す。8日からハノイで開く首脳会議で採択する。「気候変動への共同対応に関する首脳声明」で、温暖化ガス排出量の削減モデル策定や先進国への資金・技術支援要請などの方針を打ち出す。域内で温暖化の影響とみられる被害が広がり、産業セクターが打撃をうけつつあることが背景にある。ただ実効性ある連携に向けては域内の先進国と後発国の経済格差への対応がカギとなるとみられる。

途上国が地域横断的に温暖化対策で歩調をそろえるのは初めて。「気候変動に関するASEANワーキング・グループ」を設置、COP16までに対策をまとめる。一方、先進国には温暖化ガス削減などで「野心的な関与と拘束力のある目標の設定」を求める。環境問題が深刻化しつつある原因は先進国側にあるとの考えを示唆。持続可能な成長が危ぶまれる途上国への資金・技術面での支援を要請する。

IEAによるとタイなどASEAN主要5ヶ国のCO2排出量は07年は約9億トンと00年に比べ4割近く増加した。

タイでは海面上昇でタイ湾の海岸侵食が加速。ベトナムでも南部で塩害などが徐々に広がっている。

2010年4月 4日

環境対策 損失3000億円計上

工場や店舗の撤退時に発生する環境対策費に関連した新しい会計基準の導入により、電力、小売などでは大手19社で計3000億円近い特別損失の計上を迫られる見通しだ。米欧では企業が将来にわたって負う環境保全コストを決算書に反映し透明化することが主流で、日本も国際基準に合わせる。企業や投資家の投資判断に影響しそうだ。

新基準は2011年3月期から導入される。業績への影響が大きいとみられる電力、小売など19社を対象に日本経済新聞社が聞きとり調査し、推計した。新ルールは原子力発電所の解体やアスベストなどの除去が法律で義務付けられている施設を持つ企業に適用される。賃貸している建物を元通りにして戻すよう契約で決めた案件も含む。

電力9社が11年3月期に計上する特別損失は合計で1500億円程度となりそう。最大手の東京電力は約500億円と、前期の推定純利益の4割にも相当する。

土地の大半を借りている小売り大手は10年度以降に計1200億円程度の特損が発生しそうだ。店舗の撤去・解体費に関連した損失の計上が必要となるため。

2010年4月 3日

電気自動車の補助増額

内閣府の古川副大臣は4日のテレビ番組で、電気自動車の購入に対する政府の補助金について「拡大していく方向でぜひ考えたい」と述べた。自動車メーカーの研究開発や特定地域の集中的な充電スタンド設置などを促すため、支援策を検討する方針を明らかにした。政府が6月にまとめる新成長戦略の柱の一つにしたい考えだ。

電気自動車の購入については、通常の自動車との差額の半分を政府が補助する制度がある。今年度から個人への販売が本格化するため、補助金の予算拡大を検討するとみられる。

電気自動車は政府の補助金を差し引いても、1台300万弱とガソリン車より割高だ。副大臣は①蓄電池の価格が非常に高い。②量産体制ができていないなどの点を理由としてあげた。

その上で蓄電池の技術革新や価格下落を促す意向を表明。

2010年4月 2日

25%排出削減 GDP押し上げ効果

今後の地球温暖化対策のロードマップを反しあう環境省の有識者検討会は26日午前、2020年までに温暖化ガス排出を1990年比25%減らす目標の達成に向けた経済的な影響の試算を公表した。排出削減のための技術革新によって、20年時点の国内総生産を0.4%押し上げる効果が期待できるとの見通しを示した。ただ、過去の政府の試算では、温暖化対策は経済にマイナスの影響を与えるとの予測が示されてきた。今回のプラスの影響を示す試算について、産業界などから「都合のよい数値を並べた」との批判も出そうだ。

試算では、25%減を目指す場合、通常の対策では20年時点のGDPがおお0.4%低下すると分析。一方で、排出規制の強化が企業などの投資を呼び、技術革新が実現した場合には逆に0.4%上昇すると見積もった。

太陽光発電やハイブリット車などの次世代自動車が輸出増に結びつく効果も加味し、20年に45兆円の新市場、125万人の雇用を埋めだすとしている。

環境省は家庭や産業、運輸など分野別の具体的な温暖化対策を盛り込んだ工程表案を月内にまとめる方針で、検討会が示した経済影響の試算も反映させる。

2010年4月 1日

日産 新型電気自動車12年に

日産自動車のカルロス・ゴーン社長は31日、日経新聞の取材に応じ、自動車業界での生き残りへ「規模は必要条件」と指摘、日産・仏ルノー連合と他社との新たな提携実現に強い意欲を示した。新型の電気自動車を2012年に投入する計画も明らかにした。

日産は今年末から5人乗りの電気自動車を日米欧で販売する。ルノーも11年に3車種を投入。日産は12年に小型商用車タイプの電気自動車を発売する方針だ。