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2009年10月31日

政府 温暖化基金統合提案へ

日本政府は途上国の地球温暖化対策を支援する。「鳩山イニシアチブ」の柱として、世界に乱立している温暖化基金の整理・統合を提案する。温暖化ガスの排出量抑制や森林の減少防止といった目的別に3種類の基金に集約し、主要国や国際機関の資金を効率的に活用できるようにする。基金の使い方などを途上国に助言する専門家グループの発足なども呼びかける。

主要国や国際機関がかかわる温暖化基金は10以上ある。資金規模は合計1兆~2兆円にのぼるとみられる。ただ資金拠出の目的や基準があいまいなものも多く、支援の重複や使い勝手の悪さが問題になっていた。日本政府はこれを①気候変動基金②適応基金③体制強化基金―――の3つに再編すべきだと主張する。

気候変動基金・・・・・・世界銀行が中心となり、温暖化ガスの排出抑制に向けた途上国の設備・機械導入を支援する。

適応基金・・・・・・・・・・温暖化の被害を食い止めるインフラ整備を促すもので、土砂災害などの対策を進める島しょ国、アフリカを対象とする。

体制基金・・・・・・・・・・森林減少の防止や地球温暖化対策の人材育成などに取り組む途上国を支える。

 

2009年10月30日

温暖化ガス目標 インドネシアが設定

インドネシアが、温暖化ガスの排出量を2020年までに05年に比べ7%強削減する目標を設定したことが分かった。途上国が具体的な数値目標を設けるのは異例。地球温暖化対策の新たな枠組みを巡る協議が先進国と新興国との対立で進まない中、新興国として積極的姿勢を示し先進国に妥協を促す狙いがある。

ハッタ環境相は「地球を守るために先進国、途上国すべてが排出削減の約束をしなければならない」と強調。「インドネシアは20年に地球温暖化対策を施さない場合の排出量に比べ、自主的な努力によって26%削減する」と表明した。

森林伐採などにともなう排出を含めた数値で同年の排出量を20億9千万トンに抑えることになり、05年に比べると7.25%の削減となる。さらに国際社会からの十分な資金協力があれば16億6400万トンまで削減が可能だという。

環境相は「ユドヨノ大統領が今後進める発電所の増設で石炭火力の割合を抑え、地熱、風力、水力など再生可能エネルギーを重視するよう指示をだした」と説明した。植林や荒廃した森林の再生などでも対応する考えだ。

2009年10月29日

地球温暖化対策

国連気候変動枠組み条約イボ・デブア事務局長は28日、京都議定書を引き継ぐ温暖化ガス削減策の新議定書の年内採択について「物理的に不可能」と語った。COP15では法的拘束力のない大枠の政治合意にとどまる公算が大きくなった。温暖化ガス削減の数値目標を含めたポスト京都議定書の採択は来年に持ち越される方向だ。

ここにきてポスト京都議定書の年内合意が困難な情勢になってきたのは、主要な排出国である米国で温暖化ガスの排出削減を巡る法案審議が遅れているうえ、排出削減の義務付けで先進国と途上国の対立が解消しないため。デブア事務局長は客観情勢からCOP15での採択は困難と判断。政治合意に当面の目標を切り替えたと見られる。

2009年10月28日

温暖化ガス 中国30年まで排出増

中国政府のシンクタンクである中国社会科学院は、このほどまとめた気候変動問題の報告書で「中国では急速な経済発展に伴い、少なくても2030年まで温暖化ガス排出量の増加が避けられない」との見通しを明らかにした。12月にコペンハーゲンで開く国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)に向け、中国として温暖化ガスの削減目標の設定に応じるのは難しいとの立場を示す狙いがあるとみられる。

報告書は社会科学院と中国気象局が共同で作成した。工業化と都市化の進展で「中国のエネルギー消費と温暖化ガスの排出量は急速に増えている」と指摘。一方で「気候変動の不利な影響に対応する中国の能力は脆弱だ」とし、排出量の増加ペースに削減能力が追いついていないことを強調した。

国際エネルギー機関(IEA)によると、中国の二酸化炭素排出量は07年に米国を上回って世界一になった。

2009年10月27日

米、温暖化への危機感低下

地球温暖化がおきている確かな証拠があると考える米国民は57%で、1年半前の調査から14ポイントも低下するなど、地球温暖化に危機感を抱く人が著しく減っていることが米調査期間ピュー・リサーチ・センターが22日発表した調査結果で分かった。

経済危機など目の前に迫った問題の影響で、温暖化問題への関心が相対的に低下したことや、地球温暖化対策法案をめぐる党派間の対立が背景にあると見られる。

調査結果によると、地球温暖化問題が「非常に深刻」と考える人の割合も前回の44%から35%に低下した。

党派別では民主党支持者の75%が「温暖化が起きている確かな証拠がある」と考える一方、共和党支持者は35%にとどまり、「非常に深刻」ととらえる人の割合も民主党支持者は49%だったのに対して共和党支持者は14%で、指示政党によって大きく差が開いた。

京都議定書に続く国際枠組み参加については56%が「参加すべき」と答えたほか、50%がエネルギーの価格が高くなったとしても排出を制限することを支持した。

 

2009年10月26日

雪氷減少で水不足

インド北部のラダック地方はヒマラヤ山脈のカラコルム山脈に囲まれた山岳地帯。もともと乾燥した土地だが、近年、水資源の枯渇に対する懸念が一段と強まっている。

この地域では雪氷は貴重な水源だ。ところが地球温暖化に伴う気温上昇が原因とみられる氷河の後退などが進行。河川流量の減少によって水を確保しにくくなって農業用の灌漑水路を変更する例が出ており、地下水位の低下を危惧する声もある。

総合地球環境学研究所は今年6月、現地にあるドルカル村の標高3800メートル地点に太陽光パネルで稼動する自動気象観測装置を設置し、気温や湿度、降水量などの測定を始めた。地表の状態がどのように変化するかを正確にとらえ、予測などに活用するのが目的だ。

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、温暖化が進めばアジアでは2050年代までに10億人以上が水不足に直面すると予測する。これまでラダック一帯は「気象観測の空白域」ともいえる状況だったが、周辺に設けた気温・湿度のセンサーなども活用し、データを集めて将来の対策にも役立てる。

2009年10月25日

太陽の光・熱、家庭で併用        

新日本石油は太陽光太陽熱を同時に有効活用する家庭用エネルギーシステムを開発する。発電や給湯、暖房用のエネルギーを供給し、光熱費の節約や二酸化炭素排出量の削減につなげる。2011年に発売し、住宅メーカーなどに採用を提案する。

新システムは太陽光発電パネルと集熱パネルを住宅の屋根に組み込んだ構造。太陽光パネルで発電して室内の照明などに電気を供給し、集熱パネルで温水をつくり風呂などにまわす。パネルと屋根の土台の間には約7センチメートルのすき間をつくり、この空間で暖めた空気も室内に送り込んで暖房などに利用する。

新システムでどの程度をかかなえるかは家族構成や生活形態によって異なるが、給湯の3~4割り、空調の3~6割りを目指す。CO2排出量も5割程度を減らせるようにする。

横浜市に建設したモデル住宅で実証試験を始めており、10年から試験販売を開始。11年に一般販売を目指す。価格は未定。光熱費の節約効果を高め短期間で投資回収ができるようにする。

2009年10月24日

家庭の温暖化ガス排出 1世帯180万円

国立環境研究所は2020年までに国内の温暖化ガス排出を1990年比で25%削減する政府目標の達成に向け、家庭の対策費を試算した。太陽光発電の導入や省エネ家電への買い替えなどで、20年までに1世帯あちり累計180万円をとうじれば、家庭の排出を焼く7割減らせるという。

目標達成には二酸化炭素排出を全世帯合計で現状の半分以下にする必要があるとされる。試算は太陽光発電ハイブリット自動車省エネ冷蔵庫など7つの機器の段階的な導入で削減すると想定した。

量産などによる価格の低下も考慮して1世帯あたりの費用を見積もると、一般的な家電製品や自動車などの買い替えよりも180万余分にかかるが、世帯あたりの排出量は20年に現状の約3割に減る。電気やガソリンの消費量が減り、19年に投資回収が可能という。

成長率鈍化に伴う可処分所得の減少や光熱費の大幅上昇による負担増を考慮しておらず、前政権時の「20年時点で世帯あたり年36万円の負担が生じる」との試算と単純比較できない。

政府は23日に「中期目標達成検討チーム」の作業部会を初めて開催。今後、国環研の試算も参考にする。

2009年10月23日

燃料電池 持ち運び可能

東芝は22日、持ち運びができる燃料電池「ディナリオ」を29日に発売すると発表した。携帯電話や音楽プレーヤーなど小型のIT(情報技術)機器向け。ユーザーの反応を見るため、3000台限定でインターネットの同社サイトで販売する。

高濃度のメタノールを燃料に、その場で発電するため、電源がない場所や停電時でも使える。満タンの状態で携帯電話を2回フル充電できるという。パソコンなどで一般的なUSBの端子で5ボルトの電気を供給する。安全規制により航空機内では使えないが、電車やバスでは使える。

本体価格は2万9800円。燃料のメタノールは50ミリリットルカートリッジの5本セットを3150円で販売する。

東芝は1990年から燃料電池を開発しており、今回初めて小型の製品を発売する。大手企業では初めてという。

このほか燃料電池搭載の携帯電話を試作している。

2009年10月22日

化石燃料需要20年に頭打ち

国際エネルギー機関(IEA)は6日、2009年版「世界エネルギー見通し」の特集部分を先行発表した。50年までに世界の温暖化ガス排出の半減を目指す過程で、石油など化石燃料の需要は20年に減少に転じると分析。排出削減への取り組みが1年遅れるごとに、年間5千億ドルずつコストが増えると指摘し、13年以降の温暖化対策の国際枠組み(ポスト京都議定書)の早期妥結を求めた。

IEAの試算は気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のシナリオに基づく。産業革命前からの気温上昇を2度程度に抑制することが前提で、その実現には世界の温暖化ガスの排出を50年までに少なくとも半減する必要があるとされる。

試算によると、20年には温暖化ガスを多く排出化石燃料の需要が頭打ちになるとした。一方、太陽光風力といった再生可能エネルギーが急増し、30年には全エネルギー需要の3分の1を占めるまでに成長する。

排出削減の内訳をみると、20年、30年時点ともに再生可能エネルギーの寄与は2割程度と限定的。省エネによる削減が6割前後を占める。国別の削減割合をみると、20年に43%だった先進国の比率が30年には36%に低下。一方で新興国は40%から43%に上昇し、地球温暖化対策でも新興国が主役になると示唆した。

2009年10月21日

温暖化ガス25%削減

経済産業省は9月24日、大臣、副大臣、政務官による初の政務三役会議を開いた。予算や行政刷新会議に関する無駄削減を副大臣、税制を政務官が担当するなど、三役の役割分担を決めた。

鳩山首相が国連気候変動首脳会合で、温暖化ガスを2020年までに1990年比で25%削減する中期目標を表明したことについては具体的な議論はなかったが、経済相は会議後の記者会見で、「(鳩山内閣の)最重点政策の一つ」と指摘。事務方に温暖化ガスの削減目標の達成に向けた論点整理を指示したことを明らかにした。論点がまとまった時点で、政務三役で対応を話し合うと説明した。

温暖化ガスの国内排出量取引制度の導入時期について、「2011年度と固定的に考える必要はない」との考えを示した。民主党は先の通常国会に提出した「地球地球温暖化対策基本法」では同制度の導入時期を11年度としていた。

 

2009年10月20日

都市ガスにバイオガス活用

東京ガスと大阪ガスはそれぞれ2010年度から、生物由来の資源から作るバイオガスの活用を始める。食品廃棄物工場や下水処理場からバイオガスを買い取り、液化天然ガス(LNG)から作る通常の都市ガスに混ぜて一般家庭などに供給する。バイオガスの活用でガス使用に伴う環境負荷を減らす狙い。バイオエナジーからバイオガスを調達する。バイオエナジーでは食品廃棄を自社工場でメタン発酵させバイオガスを製造している。大阪ガスは神戸市の下水処理場が汚泥を発酵させて作るバイオガスを買い取り、都市ガスに混合する。

バイオガスを都市ガスとして使うには不純物を取り除いたり熱量を調整したりする工程が必要。

東ガス、大ガスの買取量はそれぞれ年間約80万立方メートルと、標準家庭のガス使用量の約2000世帯分程度。調達コストが増える場合は一般家庭など向けに価格転嫁するとみられるが、ガス供給量全体に占める調達割合が少なく、影響はほとんどなさそうだ。

2009年10月19日

COP15の温暖化ガス目標作り

デンマークのヘデゴー気候変動・エネルギー相は12月に議長国として開催する第15回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)について、「政治的な意思があれば短期的でも(合意は)成立する」とし、温暖化ガスの削減目標づくりで各国の政治決断に期待する考えを示した。「合意には時間をかけてはならない」とし、COP15の場での合意づくりの必要性を強調した。

温暖化ガス削減の中期目標の国内決定が遅れている米国に対しては、「(国際的合意は)米国にかかっている。世界も期待している」と発言。合意形成に向けて、オバマ大統領のリーダーシップへの期待を表明した。また、「会議の後も、検討すべきルールは残るだろう」と、細部の調整はCOP15以降も続くとの見通しを示した。

再生可能エネルギーなどの導入量を引き上げ、温暖化ガスを削減するには、送電線などのエネルギーインフラの改善が必要と指摘。高い目標の設定には「国家の壁を越えた投資が必要」との見方も示した。

2009年10月18日

風力発電機新工場 シーメンス欧米中に   

独シーメンスは欧州と米国、中国に風力発電機の製造工場を相次ぎ新設する。欧州では2011年初頭までに北海の沿岸に建設。米国と中国では10年中の稼動を目指す。生産能力を大幅に高め、08年に6%程度で6位だった世界シェアを、12年までに10~20%に引き上げシェア3位以内を目指す。発電機の世界大手が積極投資に乗り出すことで、三菱重工など国内勢を含めた国際競争が激化しそうだ。

欧州に建設する工場は北海周辺で開発案件が増えている洋上風力発電所向けの大型発電機を主に製造する。デンマーク、ドイツ、英国のいずれかの海岸沿いに設置する方針で、発電機などを含むナセルと呼ぶ心臓部のほか、羽根の部分も同じ工場内でつくる総合工場となる見込み。

欧州では1ヶ所で発電能力10万キロワット超の超大型の洋上風力発電所の新設がデンマークや英国などの北海周辺を中心に数十箇所で計画中。

中国では上海にナセルと羽根を製造する総合工場を建設中で、中国国内や他のアジア諸国向けに10年下期にも生産を開始する見通し。当初は発電能力ベースで年50万キロワットの生産能力になる。

米国ではアイオワ州で07年から羽根を生産。カンザス州にナセルの工場を建設中で、南北アメリカ市場向けに10年末から年産150万キロワットの規模で生産を始める。

2009年10月17日

シェル バイオ燃料製造へ   

国際石油資本(メジャー)の英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルは2010年代前半にバイオ燃料の製造に参入する。カナダの中西部サスカチワン州内で最大年7万キロリットルのバイオエタノールを製造する能力を持つ施設を稼動させる。原料には現地の小麦わらを使う。石油代替の再生可能燃料としてバイオ燃料の需要は拡大が見込まれており、食料と競合しない植物を使った大量製造技術の確立を急ぐ。

シェルが50%を出資するカナダ企業アイオジェン・エナジーが施設を建設・運営する。最大で年間75万キロリットル程度の生産能力を持つ商用工場の建設を目指す。

シェルは再生可能エネルギーのなかで、バイオ燃料事業に集中投資する方針を示している。現在は欧州などでバイオエタノールをガソリンに混ぜて販売している。ただ、その多くをサトウキビから製造するブラジルからの輸入などに頼っており、食料不足や価格高騰につながる懸念があった。

アイオジェンはカナダの首都オタワ近郊に年500キロリットル弱のプラントを設け、基礎実験を続けている。シェルはアイオジェンを食料と競合しない植物由来のバイオ燃料事業の拠点と位置づけ、昨年に出資比率を50%に引き上げた。6月には実験施設で作ったバイオエタノールを混ぜたガソリンをカナダ国内で発売した。

2009年10月16日

CO2地中貯留

国際エネルギー機関(IEA)は14日、気候変動対策として今後二酸化炭素の地中貯留(CCS)が普及し、2050年には年間約100億トンのCO2を地下に封じ込めることになるとの試算を公表した。現在の世界の年間CO2排出量の約3分の1に相当する。将来は温暖化ガス排出削減の主要な手段となる可能性がある。

開催中のIEA閣僚理事会に合わせて発表された。CCSは欧州や北アフリカなどで実験的に始まっている。試算では20年には世界の約100ヶ所に施設が造られ、年間約3億トンのCO2が回収・地中貯留できるようになる。

30年には貯留施設が世界の900箇所、24億トンに拡大。50年には3400箇所、100億トンに達すると予測している。50年時点での施設は中国が600ヶ所超と最も多く、米国や欧州などが続く見込みだ。IEAは「CCSは排出削減対策として費用対効果が高い」と評価しており、今後は投資が増えると結論付けた。

CCSは発電所やガス田などで発生するCO2を回収し、深度1キロを超える地下に吹き込んで封じる技術。CO2は化学反応を経て地中にとどまるため、長期間にわたり地上に噴出す恐れはないとされている。

排煙などからCO2を分離・回収するのは難しく、日本のプラントメーカーが高い技術を持つ。ただ日本国内には施設建設に適した土地が少なく、CCSは近海の海底下での貯蔵が検討されている。

2009年10月15日

森林整備 自治体が認証

自治体と企業が森林整備に取り組む事例

自治体 制度名 創設年
特徴 参加企業数 整備面積
東京都 企業の森制度 2006年
花粉症対策が主眼の一つ。広葉樹や花粉の出にくい品種を植林 8社・団体 22.5ヘクタール

神奈川県

森林再生パートナー制度 2009年
森のCO2吸収量を提示。最低5年間、300万円の費用負担が条件 6社・団体 未定
埼玉県 埼玉県森林づくり協定 2006年
将来は県が独自に設ける排出量取引制度の対象になる可能性も 20社・団体 270ヘクタール
千葉県 法人の森制度 2002年
県有林が対象。森のCO2吸収量認証制度を別途も受けている 12社・団体 22ヘクタール


2009年10月14日

温暖化ガス25%削減 来春までに制度設計

経済産業省の増子副大臣は9日、政府が掲げる温暖化ガスを2020年までに1990年比で25%削減する中期目標の達成に向け、来春までに具体的な制度設計を固める方針を明らかにした。同省幹部が具体策作りの期限に関して発言するのは初めて。副大臣は「少なくとも半年以内でアクションプログラムを作り上げたい」と述べた。

温暖化ガスの25%削減を巡って首相が7日に、目標達成に必要なコストや海外に省エネ技術を提供する枠組みについて年末に骨格を固めるよう関係各省に指示した。

2009年10月13日

環境ビジネス日本と協力

英国のマンデルソン民間企業・規制改革担当相は日本が2020年までに温暖化ガス排出を25%削減する目標を掲げたことについて「国際的な合意形成を促す」と高く評価した。されに「温暖化ガスの排出の削減の過程で新たな技術や新市場が生まれる」と述べ、負担だけでなく経済的なメリットもあると強調。温暖化関連ビジネスで日本と英国が協力を強化できると語った。

日産自動車が仏ルノーと欧州で建設を計画する電気自動車工場については優遇策で支援する考えを表明した。「日産の生産拠点がある地域を{低炭素経済地区}に指定し、可能なすべての優遇措置を導入する」と強調。

マンデルソン担当相は英国の閣僚として初めて民主党などの新政権と協議する。

 

2009年10月12日

地球温暖化対策  先進国・途上国対立続く  その3

新興国・途上国はポスト京都での一切の義務を受け入れない姿勢で、9日に記者会見した途上国グループの代表は「我々が受け入れられるのは京都議定書(の延長)だけだ」といい切った。日米も中国やインドなど新興国に一定の義務を課すために新議定書を主張するが、ポスト京都議定書は法的な位置づけさえ決まっていない。先進国の排出削減幅の上積みや、新興国のポスト京都への参加のあり方、途上国への資金・技術支援の規模などは具体論に入れずにいる。

日本が掲げる国内の温暖化ガスの排出を2020年までに1990年比25%削減する目標については、会議初日は各国からの賛辞が相次ぎ、一定の存在感を発揮した。ただ会議後半には「バルセロナ(の作業部会)前に(途上国支援策){鳩山イニシアチブ}を具体化してほしい」との注文も出た。

 

2009年10月11日

地球温暖化対策  先進国・途上国対立続く  その2

進展があったのは、途上国での森林伐採の抑制や、既存の排出量取引の拡大などの分野。森林伐採を抑制する仕組みでは、ほとんどの国がポスト京都に導入することに賛成している。

ある国際機関の担当者は「ようやく実質的な交渉が始まった」と語る。途上国への資金援助をめぐっては先進国や新興・途上国を問わず、約10の新提案が出てきた。特に米国は資金援助や先進・途上国の排出削減についての提案を発表し、各国を驚かせた。「米国の提案は賛否はともかく、交渉を後押しする」と日本の交渉担当者は語る。

ただ先進国の排出削減幅などこれまで対立の根深かった分野で、交渉が進展する兆しはない。

国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)では、一つの新しい枠組みをつくりたい」・・・・・。欧州連合(EU)代表団の8日の発言が新興・途上国の怒りを買った。途上国側はEUが先進国だけだ削減義務を負う京都議定書を葬り去り、我々にも負担を強いようとしている。と考えたからだ。

2009年10月10日

地球温暖化対策  先進国・途上国対立続く  その1

2013年以降の地球温暖化対策の国際枠組み(ポスト議定書)を話し合うバンコクでの国連作業部会が9日、約2週間の会期を終え閉幕した。新興・途上国への技術移転や森林伐採抑制の仕組みづくりでは一定の前進がみられた。ただ温暖化ガスの排出削減目標や途上国への資金支援の規模といった重要分野では、先進国と途上国の対立が根深いまま。交渉期限である年末の合意は難しいとの声も増えている。

「次期枠組みを早期にまとめるという各国の意思が感じられた」国連気候変動枠組み条約のデブア事務局長は9日の記者会見でこう振り返った。会合で進めたのは、ポスト京都の原案となる約180ページの議長案を排出削減や資金援助、技術移転などの分野ごとに削り込む作業。11月上旬に開くバルセロナの作業部会で20~30ページとなり、ポスト京都議定書の骨子が見える予定だ。

2009年10月 9日

東京モーターショウ(エコ)への各社の出展概要

メーカー 出展車 走行性能

トヨタ自動車

プリウスのプラグインハイブリッド車

小型電気自動車

燃費はガソリン1リットル当たり55キロメートル

満充電で90キロメートル以上を走行

日産自動車

2人乗りの電気自動車

来年秋発売の電気自動車

1度の充電で100キロメートル走行

1度の充電で160キロメートル走行

ホンダ

軽自動車よりも小さい電気自動車

6人乗りのハイブリット車

非公表

非公表

スズキ 自主開発のプラグインハイブリット車 3時間の充電で20キロメートルを電気のみで走行
マツダ 新型エンジン搭載の小型車 燃費はガソリン1リットル当たり32キロメートル
三菱自動車 多目的スポーツ車タイプのプラグインハイブリット車 電気だけで50キロメートル走行でき、発電用の補助エンジンも搭載
富士重工業 自社開発のハイブリット車 ガソリン1リットル当たり20キロメートル前後走る
ダイハツ工業 車体を大幅に小型・軽量化した軽自動車 ガソリン1リットル当たり30キロメートル走行

CO2排出 中国が世界最大に

中国の二酸化炭素排出量が2007年に米国の排出量を上回り世界一になったことが6日、国際エネルギー機関(IRA)が公表した。統計で明らかになった。中国の排出は今後も増え続け、30年には世界の排出の約3割を占める見通しだ。

バンコクで開催中の地球温暖化対策についての国連作業部会の会合に合わせて発表した。1990年時点で世界最大の排出国は米国で世界の排出の23%を占めており、中国は11%にとどまっていた。

その後は経済成長に伴って中国の排出が急増。07年には中国の排出が21%となり米国の20%を上回った。

2009年10月 8日

地球温暖化ガス目標 日本の25%減評価

欧州連合の環境政策を担当するディマス欧州委員は鳩山首相が示した2020年に温暖化ガス排出量を1990年比で25%削減する目標について「前政権の目標よりずっと野心的だ」と評価した。

EUは途上国の省エネ技術導入などに年間1000億ユーロ(約13兆円)が必要との試算を示し、そのうち最大150億ユーロを負担する方針を示している。

温暖化ガス削減の高い目標設定に日本の産業界から反対の意見が強いことに対しては、「すべての先進国が参加すれば競争力は損なわれない。野心的な目標達成に協力してほしい」と呼びかけた。

中国やインドなど新興国に対しては二酸化炭素削減の数値目標のような削減義務の設定にはこだわらない姿勢を示した。

2009年10月 7日

CO2 25%削減の波紋

日経新聞 国連環境計画金融イニシアチブ特別顧問 末吉竹二郎氏

新政権が掲げる温暖化ガスの削減目標をどうみるか

「良かったと思う。世界と同じ土俵で議論できるようになった。(麻生太郎政権が掲げた)2005年比15%減の目標は世界から冷たく受け止められた。新目標によって、世界が日本に耳を傾けるようになるだろう。今後の国際交渉にも好影響がありそうだ。中国にも、大排出国としての責任を果たすように言える。25%減ならば、中国も日本を批判できないはずだ」

25%減はどう実現すべきだと考えますか。

「25%すべてを国内で削減する必要はない。国内で削減する(真水)は15%分程度ではないか。途上国からは資金・技術支援も期待されており、残りの削減分は途上国支援を通じた排出枠なども活用すべきだ」

産業界は反発している

低炭素社会への移行は不可避だ。あたらしくうまれるのもグリーン産業しかありえない。それを選別するのは消費者で、相応の責任が問われる。川下の自動車産業や消費者も一定の負担を受け入れことになる。

25%減だと家計負担が年間36万円になるとの試算もあるが

負担ばかりを強調すべきではない。エコポイント制度では、消費者は省エネ製品を進んで買っている。消費者はこれを負担とは思っていない。つまり負担が増えることと、グリーン製品の市場が拡大するのは同義語だ。

2009年10月 6日

EU駐日大使 温暖化ガス削減策など協力

欧州連合駐日欧州委員会代表部のリチャードソン大使は5日、アイルランドの批准で新しい欧州の基本条約「リスボン条約」が来年初めにも発効する見通しになったことなどを受け「日本とEUの関係強化の追い風になる」と期待感を示した。

同大使は最近の日EU関係について「ねじれ国会などの影響で停滞し、もどかしかった」としたうえで、リスボン条約の発効を機にEUが大統領制の導入など新体制に移れば「外交窓口の一本化で意思決定は迅速になる」と語った。

日本の政権交代についても「鳩山首相には欧州も重視しようという政治的意思も感じる」と述べた。

日EU間の具体的な協力項目では気候変動対策などを列挙。2020年までに1990年比で25%削減するとした日本の温暖化ガス排出量の削減目標は「十分に達成可能」で、産業界の反発には「技術力も市場拡大余地もあるのになぜ身構えるの」と疑問を呈した。

2009年10月 5日

次世代バイオ燃料 

フランス政府は7日、農産物を原料としない次世代バイオ燃料の開発計画を承認した。農業廃棄物をもとに自動車や航空機などの燃料を生産し、ガソリンなどに混ぜて利用する。バイオ燃料は植物が二酸化炭素を吸収してつくられるので温暖化ガスの排出削減につながる。また農業国の利点をいかし、仏のエネルギー自給率を高める狙いもある。

仏政府と仏原子力庁、仏石油研究所、エネルギー大手トタルなど官民が協力して開発する。

国内の2箇所に研究施設を新設し、5年間で1億ユーロ(約130億円)を投じる。

現在のバイオ燃料はトウモロコシやナタネなどを原料にしているため、食料供給を減らすという批判がある。

2009年10月 3日

丸紅・大ガス 豪で風力発電事業

丸紅と大阪ガスは1日、オーストラリアで風力発電事業に乗り出すと発表した。両者は豪エネルギー企業と共同で、2011年に稼動する同国最大規模の発電所の株式100%を買収した。総事業費は4億6000万豪ドル(約360億円)京都議定書を昨年批准した豪政府は再生可能エネルギーの導入拡大を掲げており、安定収益が狙えると判断した。

買収した風力発電所は南オーストラリア州アデレード市から北に約200キロメートル。豪電力ガス小売り最大手のAGLエネジーから、発電所事業運営会社の株式100%を3社で買収。買収額は約1億豪ドル。出資比率は丸紅と大ガスがそれぞれ39.9%。残りを豪エネルギー会社のAPAグループが出資する。

発電所の発電容量は13.2万キロワットで現時点では同国最大規模。出力2100キロワットのインド製発電機を63基設置する。世帯換算では約7万世帯の電力を賄えるとう。

2009年10月 2日

温暖化防止 地球規模で責任分担   

オバマ大統領は23日、国連総会の主要行事である首脳の一般演説に初登場した。気候変動など地球規模の課題について「我々だけでは責任を追いきれない」と述べ、米単独での解決が困難なことを表明した。温暖化防止など広い問題を念頭に「地球規模の課題に地球規模で対応する責務をすべての人々が分かち合うときが来た」と語り、世界が結束して取り組むよう呼びかけた。

オバマ大統領は22日、クリントン元大統領が主催する国際会議に出席し、温暖化ガス削減など世界が直面する課題について「一国での対応は不可能で、多国間の協調が不可欠」と国際協調の必要性を訴えた。

ニューヨークで開いた国際会議は、地球温暖化対策や途上国の貧困問題が主題。オバマ大統領は「創造的で新しい国際協調がなければ21世紀の脅威には対処できない」と述べた。

米財務省とエネルギー省は22日、風力太陽光などの再生エネルギーの生産可能エネルギーの生産施設などへの直接支援が10億ドル(約910億円)に達したと発表した。9月1日の第一弾に続き、今回の全米の25箇所のプロジェクトに対し5億5000万ドルの支援を決めた。

2009年10月 1日

米 化石燃料向け補助金は縮小

米ホワイトハウスは22日、石油など化石燃料の生産・販売に対する政府の補助金を縮小・廃止していく考えを明らかにした。24日から開く20ヶ国・地域(G20)首脳会議で提案する。化石燃料の生産・販売への補助金を減らすことで、温暖化ガスの排出を減らす狙い。

米高官は22日「補助金廃止で2050年まで温暖化ガスを10%減らせる。重要な取り組みだ」と指摘。G20首脳会議で主要国首脳が協議するとの考えを示した。