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2009年6月30日

昭和シェル 太陽光発電 収益源に

昭和シェル石油とサウジアラビア国営石油会社のサウジアラムコが合併で太陽光発電事業に乗り出す。国内の太陽電池パネルメーカーはこれまで発電効率の高いパネルの生産・販売で競っていたが、欧州や中国勢との競争が激化する中、発電事業を新たな収益源にする動きが広がる可能性がある。

太陽光発電事業の先鞭をつけたのがパネル国内最大手のシャープだ。昨年イタリアの電力会社エネルと提携し、同国でパネル生産と発電事業に乗り出す方針を表明した。昭和シェルも中東に加えアフリカやアジアなどの新興国の電力需要を取り込む。

新興国の電力需要に着目した昭和シェルの戦略は、低所得者層に照準をあてた「BOPビジネス」の側面もある。

BOPビジネスでは地場企業との生産・販売での戦略提携など、先進国とは異なる独自のアプローチが成否を左右する。この分野では欧米企業に比べて日本は出遅れており、昭和シェルの取り組みがモデルケースとなりそうだ。

2009年6月29日

上昇幅3度の恐れ

日本は温暖化ガスの排出量を、2020年に05年比で15%減らす中期目標を決めた。先進国の目標がほぼ出揃い、今年12月の合意を目指してポスト京都議定書を巡る国際交渉が本格化する。温暖化はどこまで防げるのか、達成のためにはどのような技術を総動員する必要があるのか。中期目標の科学的な意味合いと、それが突きつける技術課題を検証する。

IPCCのシナリオによると、温暖化被害を最小限に抑えるには先進国全体で20年に1990年比で25~40%の温暖化ガス削減が必要。これによって今世紀末の地球の平均気温を、産業革命前と比べて2度程度の上昇にとどめうるからだ。

ドイツの民間機関クライメート・アナリティクスは日本の中期目標が90年比で最大7%減と仮定して先進国の20年比8~14%前後の減少になると試算。今回日本が公表した90年比8%減でも結果はほぼ同じという。今世紀末までの気温上昇は3度を超える恐れがあるとした。

2009年6月28日

温度目標なく効果不透明

主要国・地域の中期目標

基準年 削減幅(%)
日本 2005 ▲15(▲8)
米国 2005 ▲14(0)
EU 1990 ▲20
カナダ 2006 ▲20(▲3)
オーストラリア 2000 ▲5(▲3)


(注)▲はマイナス。カッコ内は90年比換算

2009年6月27日

温暖化対策の研究開発費 倍増へ

地球温暖化対策を話し合う主要経済国フォーラムの首脳宣言原案が判明した。2015年までに太陽光バイオ燃料など低炭素関連技術への公的投資を現状から倍増。達成に向けた枠組みを新設し、新興国や途上国への技術移転策などを検討する。世界の温暖化ガス排出量をできるだけ早く、減少に転じさせることも盛り込んだ。

対炭素技術への公的研究開発費で目標を定めるのは初めて。MEFはオバマ米政権が主導し、年末に交渉期限を迎える13年以降の温暖化対策の国際枠組みの国連交渉を後押しする目的で発足。

原案は50年までにどれだけ排出削減するかを示す長期目標に言及。先進国が少なくても80%減らし、世界全体で半減する目標を支持するとしている。削減を比べる基準年は調整が続いているもよう。昨年の洞爺湖サミットで、G8は「50年までに半減」との目標を世界で共有することで合意したが、中印を含んだ会合では一致できなかった。MEFでも新興国や途上国と先進国の主張の溝は大きく、最終的に宣言に盛り込まれるか不透明だ。

2009年6月26日

電力9社 CO2排出枠を費用計上

電力各社の間で二酸化炭素削減のため購入した排出枠を償却し、費用化する動きが始まった。2009年3月期は北海道電力を除く9社が排出枠を費用計上。金額は合計1001億円となった。京都議定書に定められた温暖化ガス削減目標を達成するための費用が収益を圧迫した格好だ。

金額が最も大きかったのは東京電力。新潟県の柏崎刈羽原子力発電の停止で火力発電によるCO2排出量が増えたことなどが影響した。関西電力は、前期決算が最終赤字で「無視できない大きな負担」だったという。

京都議定書では、12年度までの5年間で、日本は温暖化ガスの排出量を1990年度比6%削減する義務を負う。電気事業連合会は5年間の平均CO2排出原単位(販売電力量1キロワット時当たりのCO2排出量)を90年度比20%削る計画だ。

企業は排出枠を取得した時点で貸借対照表に資産として計上。排出量削減のため償却し、政府保有の口座に排出枠を移したときに、販売管理費などとして会計処理する。

政府と電力・鉄鋼で5年間の排出枠購入費用が5000億~1兆円になるとの資産もある。今後も電力会社の経営上のコストにになりそう

2009年6月25日

鉄鋼各社、CO2削減加速 その5

鉄鋼業界では自主行動計画で、08年~12年度の5年間の平均で鉄鋼生産工程でのCO2排出量を90年度比9%減らす目標を掲げた。だが07年度に粗鋼生産量が90年度よりも10%弱拡大、排出量は1.8%削減にとどまる。

2009年6月24日

鉄鋼各社 CO2削減加速 その4

JFEスチールは鉄鉱石を高炉で使うために焼き固める工程で、CO2を減らす製造方法を開発した。凝結材として使う粉コークスなど水素系気体燃料で代用する。東日本製鉄所京浜地区で新設備が稼動した。JFEスチール全体の約0.1%に当たる年6万トンのCO2を減らせるという。

新日本製鉄は鉄鋼主要原料のコークスの生産工程でCO2を従来より20%減らせる新設備を昨年を昨年5月に大分製鉄所に導入した。同業他社も同技術を使った設備を採用するとの期待がある。

2009年6月23日

鉄鋼各社、CO2削減加速 その3

高炉原料の改良も進む。神鋼は鉄鉱石と石炭を混合・加圧した新高炉原料「ハイブリット結合鉱石」の開発にメドを付けた。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同で06年度から3年間、加古川製鉄所で技術開発を進めた。ハイブリット鉱石を通常の高炉原料に対し10%程度配合した場合、鉄鋼生産工程でCO2を1%強削減できる可能性がある。

2009年6月22日

鉄鋼各社、CO2削減加速 その2

鉄鋼産業は国内のCO2排出量の15%を占める。環境投資は各社にとって短期的に利益の圧迫要因になる。だが日本勢は鉄鋼生産で世界最高水準のエネルギー効率を持つ。さらに省エネ・省資源化を進めれば、将来の国際競争力の向上につながるとの読みがある。

2009年6月21日

鉄鋼各社 CO2削減加速 その1

住友金属が導入するのは「ガスタービン・コンバインドサイクル・システム」と呼ぶ高効率発電設備。従来は高炉などから出る副生ガスと一緒に重油を使っていたが、新設備は副生ガスだけでガスタービンを動かす。既存のボイラー・タービン設備に比べ発電効率が10%上がる。

東京電力と共同で運営する鹿島共同火力での一部の発電設備を13年末に切り替えるほか、和歌山共同火力でも設備の更新時に導入を目指す。

同社全体の年間排出量の2%弱に当たる年50万トン弱のCO2を削減する。

2009年6月20日

温暖化ガス計 登場

米ニューヨークのマンハッタンに18日、地球温暖化ガスの総量を示す世界初の「計算機」が登場した。投資銀行大手のドイツ銀行がマサチューセッツ工科大学の協力を得て設置した。目に見えない温暖化ガスの増加を市民に知らせ、気候変動や省エネへの意識を高めてもらう狙い。

設置場所はスポーツや音楽の会場として有名なマジソン・スクエア・ガーデン近くの繁華街。高層の広告掲示板に電光表示された温暖化ガスの量は3兆6400億トンで、1秒間に約800トン増える。「対策を急がないと、15~20年で地球温暖化は後戻りできなくなる」という。

米国はブッシュ前大統領政権時代は温暖化対策に消極的だったが、オバマ大統領は代替エネルギー開発や省エネ技術への投資を政策目標に掲げている。産業・金融界も巨大な商機とにらんで投資を増やしていることが、こうした活動の背景にある。

2009年6月19日

食料自給率向上訴え

政府は19日の閣議で2008年度版の農業白書を決定した。「食料需給をめぐる国際情勢にかつてない変化がおこっている」と分析し、食料自給率の向上が必要だと強調。国内の農業でどれだけの食料を供給できるかを示す「食料自給力」という考え方を初めて提示し、食料の安定確保にむけた政策を打ち出していく姿勢を示した。

白書は穀物の国際価格急騰や、アフリカやアジアでの食料をめぐる暴動などここ数年起きた事態を踏まえ「食料危機が現実のものになっている」と警告。穀物生産国の輸出規制といった動きにも触れ、現在は先進国の中で最低水準の40%にとどまる自給率を引き上げる必要を訴えた。

 

2009年6月18日

有機太陽電池 実用サイズ

大日本印刷は実用サイズの有機薄膜太陽電池を試作さた。印刷技術を使って作成する。現在主流のシリコン型太陽電池に比べ価格が数分の一になるという。光エネルギーを電気エネルギーに変える効率は4%と低いが、この変換効率を改善すれば、ノートパソコンや携帯電話などの電源として使える。2012年メドに実用化する。

有機薄膜太陽電池はシリコンに比べて安い有機材料を基板に印刷する要領で作製するため、製造コストを大幅に下げることが可能。樹脂基板を使えば、折り曲げることもでき、柱の曲面や衣服に張るなど太陽電池の新しい用途も広がる。ただ、大型化すると変化効率が下がるという課題があった。

大日本印刷は大型化しても効率よく電気をとりだせるように、透明電極の上に印刷技術を駆使し微細な網目状の金属電極を張り巡らせた。材料メーカーから調達した有機材料を重ね、太陽電池を試作した。

2009年6月17日

火力発電所

経済産業省は石炭火力発電の効率改善に関する報告書の効率改善に関する報告書案をまとめた。石炭火力発電は今後も電力構成の主力を占めると位置づけ、今後排出される二酸化炭素を減らす技術開発が重要と指摘。石炭をガス化して発電するとともに、排出されるCO2を取り除く技術の確立に向け、来年にも具体的な実証実験に着手する考えだ。

17日の総合資源エネルギー調査会のクリーンコール部会に提示する。具体策を来年度予算に盛り込むことを目指す。

報告書案は世界の石炭消費は中国やインドなど新興国がけん引する形で、2030年には06年比で6割程度増えると指摘。石炭火力発電は世界の電源構成の主力を位置づけると分析した。

日本の石炭火力発電は全発電量の27%を占め、当面比率はかわらないという。

ただ石炭火力発電はCO2の排出が多いため、環境配慮した技術の確立が不可欠と判断。実証実験を経た上で海外に展開すれば、日本企業の進出後押しもつながるとみている。

2009年6月16日

鉄鉱石加工、CO2削減

JFEスチールは15日、二酸化炭素排出量を大幅に削減できる原料加工方法を開発したと発表した。鉄鉱石を高炉で使うために焼き固める際の燃料として水素系ガスを使い、エネルギー効率を高めた。東日本製鉄所京浜地区で稼動させており、国内外のほかの製造拠点にも導入する。

新製法はこれまで凝結材として使っていた粉コークスの一部を都市ガスなどの水素系ガスで代用する。ガスはコークスと比べてCO2発生量が少ない上、装置内の温度を焼き固めるのに最適な範囲内にコントロールしやすいという。

新製法導入で最大JFEスチール全体の約0.1%に相当する年6万トンのCO2排出量を削減できる。

鉄鋼各社が使用する鉄鉱石の約6割は直径5ミリ程度の粉状で、高炉で使うには1200~1400度で30ミリ程度に焼き固め、強度を高める必要がある。

2009年6月15日

太陽光発電

昭和シェル石油とサウジアラムコの両社は送電網の整備が遅れている地域を対象に、小型の太陽光発電所を複数建設して発電事業を手掛ける。火力発電原子力発電のような大規模投資が不要なため、急速に人口が増加している新興国の地方都市などで需要が大きいとみている。

まずサウジ国内で地方の集落を数箇所選び、1000~2000キロワット程度の発電所をそれぞれ建設。各集落で家庭や病院、学校など200~400ヶ所に電力を供給する。発電規模は計1万キロワット程度、事業費は数十億円の見込み。発電や配電設備の運用で東京電力が協力する。

太陽電池は昭和シェルが宮崎県の工場で生産する。

2009年6月14日

昭和シェル サウジ国営と太陽光発電

昭和シェル石油はサウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコと共同で太陽光発電事業に参入する。昭和シェルの太陽電池を使い、まず2010年にサウジに小規模分散型の発電所を建設、家庭や公共施設に電力を販売する。12年をメドに合弁会社を設立し、中東のほか東南アジアなどの新興国でも事業を展開する。地球温暖化防止への対応で石油やガソリン需要の減少が見込まれる中、日本とサウジの石油大手が手を組み太陽光発電を新たな収益源に育成する。

2009年6月13日

温暖化ガス削減中期目標 上積みを求める

EUのディマス欧州委員は11日、インタビューに応じ、2013年以降の国際的な温暖化ガス削減目標の起点となる基準年は1990年が「最善」との考えを表明した。日本は10日、20年時点で温暖化ガスを05年比で15%削減する中期目標を発表。ディマス欧州委員は日本の中期目標を基本的に評価したが、基準年についてはEU方式の妥当性を強く主張した。

EUの20年の排出削減目標は90年比20%減、最大で30%減らすとの内容。ディマス欧州委員は90年という基準年は「極めて重要」と指摘。理由として現在の国際的な温暖化ガス削減の枠組み「京都議定書」と気候変動に関する政府間パネル(IPCC)がいずれも90年を基準年に設定していることを挙げた。

日本政府の中期目標については「海外からの排出枠取得や森林吸収分を含まず、国内だけの「真水」の目標で歓迎する。今後の国際交渉を促進するものだ」と基本的に評価した。

ただ、「07年度の日本の排出量は90年比で9%増えているが、EUは着実に減らしている」とも強調。12月の国連の気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)での最終合意に向け「さらなる措置を取るべきだ」と日本による目標の上積みに強い期待を示した。

2009年6月12日

石炭火力発電所 CO2 9割削減

三菱重工業は石炭を燃料に使いながら、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を大幅に抑える次世代型火力発電所をオーストラリアに建設する。商業運転も可能な大規模な次世代型石炭火力発電所の建設は世界でも初めて。受注総額は約2000億円の見通しで、2015年の稼動を目指す。石炭は価格が安く埋蔵量も多いため、資源国や途上国で発電用の需要は根強い。CO2を大幅に減らす環境技術として市場が広がる可能性がある。

従来型の発電所は石炭を燃やして水を沸騰させ、その蒸気でタービンを回して発電する。次世代型では石炭をガス化してCO2を減らす技術と、発電の途中で発生するCO2を回収し、地中に埋めるCCS技術を組み合わせる。CO2排出を従来の石炭火力より60~90%削減できるという。発電能力は45万世帯分に相当する53万キロワット。次世代型石炭火力発電は日米などで実験が進んでいるが、豪州の発電所は最大規模となる。

2009年6月11日

海水温の簡易測定

気象には海の状態が大きな影響を及ぼす。特に海水温の変化は異常気象の引き金にもなるので、目が離せない。海水温をできるだけ多くの場所で測るため、航行中の船舶から海に投げ込むだけで、沈みながら深さ約700メートルまでの温度データを地上に送ってくれる簡易測定器「XBT」が重宝されてきた。

データは地球温暖化の予測研究にも多用されてきた。ところが最近、「XBTの測定値には誤差があり、それをもとに求めた海水温の長期的な変化傾向にもズレがあることがわかってきた」(海洋研究開発機構の石井・近未来気候変動予測研究グループリーダー)。特に1970~85年ごろまでの海水温を、実際より高く見積もっていた可能性が高いという。

その後の海水温測定には、より精密な測定器が使われる例が増え、誤差は小さくなっていると考えられる。XBTの誤差を補正して南緯60度~北緯60度の平均海水温の変化の傾向を求めなおすと、70年代前半にあったと考えられてきた急上昇と80年台の低下は不鮮明になり、ほぼ一貫した上昇している傾向がはっきりとした。この解析結果は気候変動の予測精度を高めるのに大きく役立ちそうだ。

2009年6月10日

CO2削減加速 鉄鋼各社

鉄鋼各社が二酸化炭素など温暖化ガスの削減に乗り出す。住友金属工業は電力会社と共同で600億円前後を投じ、国内2工場で高効率の発電設備を導入、同社全体で2%弱のCO2を減らす。神戸製鋼所はCO2を削減できる新高炉原料を2015年前後に実用化する。政府が20年に温暖化ガスの排出量を05年比15%減らす目標を掲げる中、業種別でCO2排出量が最大の鉄鋼各社は対策を急ぐ。

2009年6月 9日

中国風力発電8倍に

中国政府は2020年に風力発電能力をいまの約8倍の1億キロワット超に増やす。発電設備メーカーや発電会社への支援に乗り出す構えで、総投資額は10兆円規模になる見通し。温暖化ガスの排出抑制につなげるうえ、減速する中国経済のけん引役に位置づける。日本メーカーを含めた関連企業の商機も広がりそうだ。

中国国家エネルギー局が年内にもまとめる新エネルギー産業振興計画に数値目標を盛り込む。「20年末で3000万キロワット」の既存計画に比べ3倍以上の上方修正になる。

政府はこのほど設備メーカーの技術開発に補助金を出すことを決めた。新エネルギーの発電比率を一定以上に高めるよう発電会社を指導することも検討する。内陸部だけでなく、電力需要が急増する沿海部の海上建設も後押しする。

風力発電の設備建設コストは1キロワット8000元とされ、新目標の達成には7000億元強(約10兆円)の投資が必要になる。国内大手の金風科技(ゴールドウィンド)は12年までに生産能力を3割以上増やす計画。日本勢では三菱重工が中国販売を強化する。

世界風力エネルギー協会(WWEA)によると、中国の08年末の風力発電能力は1221万キロワットと、米国、ドイツ、スペインに次ぎ世界4位。中国全体では風力発電比率は1.5%にすぎない。新計画が実現すれば、同比率は20年に7%近くに高まる。米国は30年に発電能力を3億キロワットに引き上げる目標を掲げている。

2009年6月 8日

燃料転用 オバマ政権も

ガソリンへのエタノールの混合比率の上限を12~13%にただちに引き上げるべきだ。全米農業者組合の会合で米農務長官が語った。長官発言はオバマ政権下で「燃料需要」に費やす穀物がさらに膨らみうることを示唆さた。

昨年前半は食料高で農作物を原料としたバイオ燃料に悪玉論も浮上した。米農務省によると米国では2009年9月~10年8月に41億ブッシュのトウモロコシがエタノール生産に充てられる見込み。輸出量の2.2倍にあたる数量だ。さらにエネルギーに振り向ける比率が高ければ食料として国際市場へ供給される量は一段と絞られかねない。

米環境保護局(EPA)は5月、再生可能エネルギーの新規制案を発表。生産や輸送の過程で温暖化ガスの発生を抑えることを条件にオバマ政権がエタノール生産にゴーサインを出す格好になった。

閣僚や議員が競い合うようにより高い混合比率を」主張した背景には、10年の中間選挙をにらみ農家の票を確保しようという計算が見え隠れする。

 

2009年6月 7日

エコカーの性能・コスト比較  20090607

主なエコカーの性能・コスト比較

車両価格は最安値モデル。アイミーブの電気代は夜間電力使用時、ガソリン価格は6月1日時点の全国平均。燃料費とCO2排出量は10キロメートル走行あたり

電気自動車 ハイブリット車 ハイブリット車 ガソリン車
三菱自動車 ホンダ トヨタ ホンダ
車両価格

459万9千円(補助金利用

なら実質320万9千円)

189万円 205万円 119万7千円
電気・燃料費 10円 40円 32円 50円
CO2排出量 774グラム 610グラム 967グラム
連続走行可能距離 160キロメートル 1200 1710 1008
特徴 家庭用電源で充電可能

低価格ハイブリット車

の先駆け

燃費性能は

世界最高水準

08年度の登録

車販売首位



2009年6月 6日

電気自動車 エコカー強みは

三菱自動車は5日、世界初の量販電気自動車「i-MiEV(アイミーブ)を7月下旬に発売すると発表した。エコカーではホンダ、トヨタ自動車がハイブリット車の新型車をヒットさせるなど、消費者の選択肢が広がってきた。代表的なガソリン車も含め、性能やコストを比較した。

電気自動車の売り物は環境性能の高さとエネルギーコストの安さだ。走行中に二酸化炭素を排出せず、発電所などで発生する分を含めても通常のガソリン車に比べてCO2排出量が7割減る。「10・15モード」と呼ぶ基準で比較すると、電気自動車で10キロメートル走るのに必要な電気代は10円。ガソリン代の5分の一、世界最高水準の燃費性能を誇るトヨタ自動車のハイブリット車「プリウス」と比べても三分の一だ。

長距離走行では、排出量プリット車が強みを発揮する。アイミーブは家庭用の電源で充電できるが、連続で160キロメートルしか走れない。遠隔地に向かうには途中で充電する必要があり、充電インフラの整備が普及の条件だ。

電気自動車は価格の高さも難点。アイミーブには政府から139万円の購入補助金が出るが、それでもハイブリット車との差は大きい。ハイブリット車は比較的手ごろな価格で低燃費を実現できる点が受けている。

2009年6月 5日

太陽光発電 家庭普及へ前倒し

経済産業省は5日、家庭などが太陽光パネルで発電した余剰電力を、現在の約2倍の価格で電力会社に買い取らせる新制度を年内に始める方針を固めた。当初は来年中の開始を想定していたが、消費者の環境意識の高まりなどを受け、前倒しする。電力会社による買取費用の増加分は電気の利用者が負担する仕組み。標準的な世帯で電力会社が月数十円上乗せされる見通し。

買取価格を引き上げるのは、太陽光パネルの普及を促すのが狙い。現在国会で審議中の「エネルギー供給構造高度化法案」に新制度が盛り込まれている。経済省資源エネルギー庁が同日の衆院経済産業委員会で「年内に施行できるように努力したい」と述べた。

2009年6月 4日

温暖化研究で途上国支援

国内の大学や研究機関が相次いで、地球温暖化防止に向け新興国・途上国の研究支援に乗り出す。森林総合研究所がブラジルと組み、熱帯雨林による二酸化炭素の吸収を詳しく把握するほか、東京大学などはアフリカ南部で異常気象の被害を減らす研究を始める。経済成長などでCO2の排出増加が見込まれる新興・途上国の対策を後押しする。

新興・途上国との主な温暖化防止研究

研究機関名 相手国 研究内容
森林総合研究所 ブラジル アマゾン川流域の熱帯雨林の二酸化炭素吸収量の評価
海洋研究開発機構・東大 南アフリカ

アフリカ南部の短・中期の気候変動を予測

東北大 ボリビア 氷河後退による水資源の枯渇危機への対応策を検討
海洋機構・京大 インドネシア 高精度の降雨予測技術の開発


2009年6月 3日

工場排ガス 除去費用半分

地球環境産業技術研究機構(RITE)や新日本製鉄などは共同で、火力発電所や工場の排ガスに含まれる二酸化炭素を従来の半分のコストで除去する技術を開発した。CO2をよく吸収する「有機アミン」という化合物を利用する。8月からオーストラリアの政府機関と実証実験を始める計画だ。

新技術は、アミン化合物を主成分とする溶液に排ガスを通し、CO2を吸収。過熱した蒸気で化合物からCO2を分離する。回収後は、地中に埋めたり海底に封じ込めたりするほか、化学品原料などに再利用する。

従来は吸収したCO2を分離するため、大量の過熱蒸気が必要だった。新技術はアミン化合物の必要量を4割ほど減らした。CO2 1トン当たりの除去コストを従来の半分の3,000円に下げられると言う。

2009年6月 2日

温暖化ガス削減1.6%

欧州連合の欧州委員会は29日、EU加盟15ヶ国が2007年に排出した温暖化ガスの総量が前年比1.6%減ったと発表した。減少は3年連続。08-12年の国際的な温暖化ガス削減の枠組み「京都議定書」が定めた基準年(1990年)と比べると4.3%減の計算で、Euの排出削減ペースが加速してきた。

EU15ヶ国は現在の27加盟国のうち、04年と07年に新規加盟した中・東欧など12カ国を除くベース。京都議定書では15ヶ国全体で90年比8%減の目標を定めている。日本は90年比6%減が目標となっている。

07年は15ヶ国の実質経済成長率が2.7%と堅調だったにもかかわず、過去3年のうちで最も大きな排出削減に成功した。京都議定書の期間は08年から始まっているが、ディマス欧州委員(環境担当)は記者会見で「(8%減という)議定書の目標を達成できると確信している」と述べた。

EU27ヶ国ベースの07年の温暖化ガス排出量は前年比1.2%減、90年比では9.3%減だった。

2009年6月 1日

温暖化ガス観測衛星

環境省と国立環境研究所、宇宙航空研究開発機構は、1月に打ち上げた温暖化ガス観測衛星「いぶき」が、二酸化炭素(CO2)やメタンを地上の測定器並みの精度で観測できるメドがついたと発表した。

いぶきは宇宙から地球を広く見渡せる利点があり、地上機器並みの精度があれば温暖化ガスの観測を大幅に効率化できる。データを今秋以降、一般に配布する。