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2009年1月31日

風力発電 国有林 貸付緩和

構造改革特区推進本部の評価・調査委員会は28日、既に導入されている構造改革特区のうち、自然エネルギーの発電・売電向けの国有限会社林野貸付制度に関する条件緩和措置など三件を全国展開するとした報告をまとめた。2月中に同本部で正式決定し、順次、全国展開できるようになる見込み。

国有林野貸付制度に関する条件緩和措置は、風力など自然エネルギーの発電・売電向けに、5ヘクタールまでとしている貸付面積上限を撤廃するもの。2005年度の導入以来、2件の特区が認定されている。太陽光風力などによる発電を一段と促す必要があると判断した。

そのほか①基本情報技術者試験を一部免除する「IT人材育成特区」②海外留学で認定可能な単位数拡大ーも全国展開を認めた。

2009年1月29日

排出量取引は期待できるか  その2

企業は余分なお金を払うのは嫌ですから、可能なかぎり自力で削減しようと努力します。排出量の売却で収入を得られる企業が、温暖化ガスの抑制に一段と積極的になる効果も期待できます。結果として日本全体の排出抑制につながるのではないかと考えられているのです。

欧州連合は05年から企業間の排出量取引を始めています。加盟国の政府は企業ごとに排出量の上限を定め、達成を義務付けています。上限を超えた企業に罰金を科す制度があるため、取引は活発である。

野村総合研究所の三輪氏は「EUで削減義務のある企業は事業所単位で一万以上。募集方式の日本は参加企業が少なく、取引がふるわない懸念がある」といいます。日本では罰則も少なく、目標未達の企業が不足分の購入を見送る可能性もあります。

日本での国内排出量取引の位置づけは「実験」です。政府は今年始まる取引を通じ課題を洗い出す考えです。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの佐野氏は「ポスト京都議定書の枠組みで日本は今以上の削減目標を求められそう。今の制度で排出削減が進まない場合、EUのように罰則規定を導入する可能性もある」とみています。

排出量取引は期待できるか?  その1

2009年には企業間での排出量の売買が国内で始まります。政府が昨年10-12月、参加企業を募ったところ、446社・団体が申し込まれました。

排出量取引の仕組みは次の通りです。まず参加企業は二酸化炭素の削減目標を政府に申請します。目標値は直近の排出実績を下回ることなどを目安に、企業が自ら決めます。省エネルギーの設備の導入などで自力で目標を達成できた企業は、余った分を排出枠として売ることができます。一方、目標を超過して排出してしまった企業は排出枠を買うことで超過分を帳消しに出来ます

2009年1月28日

コウテイペンギン激減の恐れ

南極大陸周辺の海氷上に生息するコウテイペンギンの集団は、現在予測されるペースで地球温暖化が進むと、米ウッズホール海洋生物学研究所などの米仏研究チームが27日、米科学アカデミー紀要電子版に発表した。

海氷面積が縮小し、餌の魚類やオキアミなどが減り、繁殖が困難になるためで、研究チームはコウテイペンギンが産卵時期をずらすなど生態を適応させれば絶滅を避けられるが、難しいだろうと指摘している。

研究チームは、アデリーペンギン発見地として知られるアデリーランド地域で1962年から2005年までコウテイペンギンの集団を調べたデータについて、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の07年の報告書で示された温暖化ガス増による海氷面積縮小が及ぼす影響を検討した。

その結果、コウテイペンギンは2100年までに絶滅に近い状態になる確率が36%以上で、現在生息するつかいの約6,000ペアが約400ぺアまで減る可能性が高いと結論付けた。

2009年1月26日

温暖化ガス対策 資産出そろう

日本は2020年までにどれだけ温暖化ガスを減らせるのか。13年以降の地球温暖化防止の枠組みで削減可能量の資産がこのほど出そろった。政府はこれらをもとに日本の中期目標を設定する。

試算は23日に開かれた政府の「中期目標検討委員会」で示された。中期目標は今年末が交渉期限であるポスト京都における最大の焦点。これまでの国際交渉では20年の目標を決める方向が大勢。議論の中心になりそうな試算は四つだ。

このうち最も大きな削減量を求めたのは1990年比25%減だ。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)温暖化防止に必要とした。「先進国が90年比25-40%減」に近い目標。国際交渉でも主導権を握れる。

ただ実現にh大きな負担を伴う。新車の8割は電気自動車など省エネ車への買い替えが必要であるほか、ヒートポンプ式など高効率の給湯器を全世界の9割(4,400万世帯)に設置。コストは少なくとも年間5.7兆円に達する。内需を拡大し雇用を創出するとの見方もあるが、財源の確保が欠かせない。

2009年1月25日

CO2測定法、普及促す

政府は主要産業の二酸化炭素の排出やエネルギー消費の測定する方法を、国際標準として提案する方針だ。産業ごとにどう測定をするかを詳細に定め、各国間で公平に比較できるようにする目的。産業・分野別に排出削減を進める「セクター別アプローチ」にも取り組みやすくまる。まず鉄鋼分野で提案し、他の排出の多い産業にも広げる計画で、各国に導入を促す考えだ。

2009年1月24日

太陽電池以外の環境対応製品

今年は太陽電池以外でも環境対応製品の注目㈱があります。5日に召集される通常国会で政府が提出する法案が通れば、様々な優遇制度が登場します。

電気自動車ハイブリット車など環境対応車は4月から自動車取得税と重量税が免除の方向です。トヨタ自動車やホンダがハイブリット車の新車を発売し、三菱自動車は電気自動車の販売を始める計画です。住宅向けでは今春、東京ガスや新日本石油などが、家庭用燃料電池を発売します。都市ガスなどから水素を抽出して発電し、お湯も沸かせるという省エネ製品です。価格は300万円前後と高くなりそうですが、半分程度は政府から補助金が出る予定です。

省エネにつながる住宅改修に対する減税制度も延長の見通しです。調査会社、富士経済の野口氏は「断熱効果の高い樹脂サッシや複層ガラスの需要が伸びる」と予想しています。

政府の支援とは直接関係ありませんが、発光ダイオード(LED)照明もも消費電力が少なく、注目を集めています。高価なので住宅より先に小売店やオフィースで導入が進みそうです。ローソンやセブンーイレブン・ジャパンがすでに設置を始めています。

2009年1月23日

太陽光発電なぜ補助金復活

今年、普及に弾みがつくと期待される環境対応製品の代表が、太陽光発電装置です。光のエネルギーを電気に変換する半導体を使い発電する装置で、太陽電池とも呼ばれます。石油などの化石燃料を発電に使わないため、二酸化炭素など温暖化ガスを排出しません。

政府は普及を促すため、1月13日から住宅向けの補助金制度を始めます。

わが家に太陽電池を設置しようとする人は、まずメーカーに装置を発注し、契約書を持って都道府県ごとに設けられた窓口に補助金の支給を申請します。

家庭が一般的に取り付ける出力3-3.5キロワットの規模の機器を購入すると価格hあ230万円前後です。これに対し、補助金は1キロワットあたり7万円なので合計20万ー25万円が支給され、購入価格の約十分の一の負担軽減になります。

実は政府は1994-2005年度に補助金を支給していました。しかし、制度をやめた途端に販売が落ち込みました。日本はかつて世界で最も太陽光発電が普及していましたが、05年にはドイツに抜かれてしまいました。補助金の復活により太陽光発電の普及を促し、年々増加する家庭の温暖化ガス排出量を抑制しようとしているのです。

課題は価格です。補助金をもらってもなお高いからです。発電した電気は家庭で使うほか、余剰分は電力会社に買い取ってもらえますが、こうした利点があっても初期投資が高すぎると一般の家庭は購入に二の足を踏みます。

野村リサーチ・アンド・アドバイザリーの高橋氏は「補助金復活で家庭での購入が進めば、量産効果が出て今後は価格が下がるはず」といいます。京セラなど各メーカーは工場建設など量産体制を整え、3-5年で価格を今の半分することを目指しています。

2009年1月22日

南極大陸 温暖化

南極大陸でも温暖化が進んでいることが、米ワシントン大などの研究でわかった。

これまで南極大陸全体での気温上昇はとらえられておらず、地球温暖化の影響が確認されていない唯一の大陸とみられていた。

成果は22日発行の英科学誌ネイチャーに掲載される。

研究チームは南極観測が始まった1957年以降の50年間の気象データと、観測衛星のデータを組み合わせ、測候所がない内陸部の気温の変動も類推した。その結果、西南極(南極大陸西部地域)での温暖化が顕著で、大陸全体にならしても平均気温が10年で0・1度ずつ上昇していた。

従来、各国の基地が集中している南極半島で温暖化が観測されていたが、東南極には気温が低下している地域もあり、大陸全体の状況は不明だった。

読売新聞より

2009年1月21日

ポスト京都議定書 日米欧途上国が対立  その2

京都議定書は最大の排出国・米国と、経済発展で排出量が増えた中国やインドなどの途上国に義務を課していません。日欧など削減義務を負う国の排出量は世界の三割にすぎず議定書の効果には限界があります。米国と途上国への義務づけが今後の焦点です。

米国はブッシュ政権が削減に消極的で「途上国に義務を課さないと自らも義務を受け入れない」との立場だった。一方経済成長のためエネルギー消費を続けたい中国やインドは「温暖化を招いた先進国が義務を負うべきだ」との主張です。

世界経済が悪化の一途をたどるなかで、環境対策をとると景気が下押しされる恐れもあります。ただ、電力中央研究所の上野研究員は「オバマ米大統領は「中国などを待つべきでない」と言っており、積極姿勢に変わる可能性がある」とみている。

ポスト京都議定書では削減目標は2050年を期限とする長期目標と20年をめどとする中期目標を定めます。特に義務が伴う中期目標の扱いが注目です。

EUはポスト京都議定書の枠組みが決まる前に、20年に1990年比20%削減する独自目標を決めました。これはEU加盟国だけが負う義務ですが、先進国全体で取り組むなら30%を目標とするべきだと主張しています。

日本はEUのような積極的な目標設定に及び腰で、目標数値の計算手法として「セクター別積上げ方式」を唱えています。鉄鋼や電力といった業種別に削減可能な量を積み上げ、国全体の総排出量を決める方式です。日本はいち早く排出を抑制する技術や施設を導入してきたため、今後の削減余地が小さいとの立場です。可能性を積み上げる方式にすれば、今後の削減余地が小さいとの立場です。

可能量を呼び上げる方式にすれば、過大な目標を課されずに済みます。

各国の主張は対立しており、交渉は難航が必至です。

2009年1月20日

太陽電池材料の新工場

工業ガス国内最大手の太陽日酸はドイツの化学大手と共同で、太陽電池材料の工場を国内に新設する。約200億円を投じ、2011年に生産を開始、日本や韓国などアジアの電機メーカーに販売する。世界的な景気後退で、従来の主要顧客である鉄鋼や石化メーカーは減産対応を強めているため、太陽日酸では太陽電池を成長分野とみて、大型投資に踏み切る。

独エボニックデグサ(フランクフルト)と組み、太陽電池や液晶パネル、半導体の絶縁材料となる「モノシランガス」を生産する。年間生産能力は1000トン。同2000トン強を生産するノルウェーのリニューアブルエネジーに次ぐ世界二位の生産規模となる見通し。

太陽日酸はこれまで他社から仕入れて国内を中心に年300トン弱を販売していたが、工場新設で製販一貫体制を整え、海外販売も本格化する。

2009年1月19日

ポスト京都議定書 日米欧途上国が対立  その1

今年の温暖化対策の国際ルールを決める節目の年です。現ルールを定めた京都議定書の対象期間は2008-2012で、13年以降の枠組みをつくる交渉が大詰めを迎えます。09年末にデンマークのコペンハーゲンで開く国際会議で新ルールを決める運びです。

この会議は「国連気候変動枠組み条約締約国会議」です。今年の締約国会議は1995年の第一回から数え15回目にあたるため、COP15と呼ばれます。97年のCOP3で採択されたのが京都議定書で、年末に決まる枠組みはその後という意味で「ポスト京都議定書」といいます。

京都議定書は、史上初めて国際的に二酸化炭素など温暖化の原因となるガスの排出削減目標を定めた取り決めです。石油などを消費してガスを大量排出してきた先進国に削減義務を課し、日本の義務は08-12年度に90年度比で6%減です。

日本エネルギー経済研究所によると、景気低迷で人々がエネルギーを使わなくなるため、日本の09年度の排出量は前年度より減りますが、それでもやっと90年度と同レベルです。「景気回復すればまた増えるのは確実」であり、目標を達成できない可能性があります。

2009年1月18日

温暖化ガス削減中期目標

来日中のデブア国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)事務局長は都内で記者会見し、2020年を目安とする温暖化ガス削減の中期目標について「6月には日本が明確な目標を掲げるよう期待している」と述べた。ドイツ・ボンで6月に同条約の作業部会が開催されることになっており、年末の合意を目指して先進国の目標設定の議論を本格化させたい意向とみられる。

日本の温暖化ガス削減の中期目標について、政府の有識者委員会で検討しているが、現時点で目標の公表時期は明らかにしていない。

デブア事務局長は「先進国は20年までに(温暖化ガスを)1990年比25-40%減らすことが必要だ」とも指摘した。

13年以降の地球温暖化対策の国際的枠組み(ポスト京都議定書)で、先進国が大幅な温暖化ガス削減に取り組むことが必要との認識を示した。

2009年1月17日

太陽光発電、20年に5倍 

市場調査会社の富士経済は、海外主要27カ国における風力による発電能力が2020年に08年の約4倍になるとの予測をまとめた。太陽光発電も約5倍に拡大。各国の新エネルギー導入促進に向けた電力買い取り価格の引き上げや、税制優遇などが後押しすると予想する。特にオバマ次期米大統領がエネルギー・環境政策に重点投資を行う「グリーン・ニューディール構想」を打ち出す米国の伸び率が高まるとみられ、中国とともに市場拡大のけん引役となりそうだ。

 主要27カ国の風力による発電能力は08年の約1億1000万キロワットから約4.2倍の約4億7000万キロワットに拡大する見通し。オバマ次期大統領が雇用確保と温暖化対策の両立を目指して電気自動車などの次世代自動車の開発・普及に加え、風力太陽光発電分野へも重点投資する姿勢を示す米国は約6.1倍に拡大。「20年には風力発電が新エネルギー市場の60%近くまで上昇する」(富士経済)見込みだ。導入コストが安いことから風力発電の導入が進む中国も約5.5倍まで成長するほか、ベトナムやタイも高い伸び率を示すと予想している。

 一方、太陽光による発電能力も08年の約1000万キロワットから約4.8倍の4800万キロワットにまで拡大し、中国では12倍もの伸び率が見込まれている。先行するドイツなど欧州各国の伸び率はそれほど高くないものの、20年も上位を確保する見込みだ。アジア諸国ではインド、韓国が高い伸びを示すと予測される。

 このほか、バイオマス(生物資源)発電では、中国が米国を抜いて最大の市場に躍り出ると予想。12カ国における20年の発電能力は08年の約2.5倍になる見通しだ。地熱発電もオーストラリアなどの積極的な技術開発を背景に、約2.9倍にまで拡大することが見込まれる。

 フジサンケイ・ビジネスより

2009年1月16日

環境配慮 目でも楽しむ

昼夜を問わず二酸化炭素を吸収する能力を持つ植物を組み合わせた鉢植え「カーボン・オフセット・プランツ(COP)」を開発した。

大学院に在籍していた時から植物のCO2吸収能力に着目。20年以上にわたる研究の成果が実を結んだ。

現職は大田花き花の生活研究所長。大学では物理学を専攻し、一度は建設コンサルタント会社に就職。瀬戸内海などの潮流をコンピューターでシュミュレーションする仕事をしていた。28歳の時に「身の回りにある生き物とかかわりを持ちたい」と園芸学研究科の博士課程に入学した。

光がなくてもCO2を吸収するランやサボテンなどの中から室内で育てやすいものを選抜して寄せ植えにした。「エコ鉢植え」として昨年11月から環境に関心の高い企業に売り込んでいる。

銅金さんは「今までのエコは何かを我慢することで達成されるものが多い」と語る。目で楽しみながら環境に配慮できる商品を目指した。

「花の業界では環境という視点で開発された商品がなかった」。景気の悪化で嗜好品の花を取り巻く環境は厳しい。

2009年1月15日

交通分野のCO2削減 運輸相会合の共同宣言

主要国の運輸担当相などが地球温環境保護などを話し合う「交通分野における地球環境・エネルギーに関する大臣会合」は16日、交通分野の二酸化炭素(CO2)排出削減に向けて、先進国と途上国が協力するとの共同宣言を採択して閉幕した。

CO2排出増しが見込まれる中国が欠席。閣僚宣言に削減の数値目標を盛り込めないなど、具体的な成果は乏しかった。会議は30の国・機関の閣僚らが出席した。

2009年1月14日

日本版グリーン・ニューディール構想

環境省が検討している「日本版グリーン・ニューディール構想の骨格

具体策の例

省エネ家電や電気自動車などの購入支援
省エネ住宅の普及
太陽光発電の導入拡大
複数の会員で自動車を共同で使う「カーシェアリング」の推進
環境関連に投資する企業への無利子融資制度の創設
市民出資ファンドで発電用風車を造るといった環境金融の整備


 

5年後の目標環境ビジネス市場の拡大

市場規模70兆円(06年)→100兆円以上

雇用者数140万人(06年)→220万人以上

日本でも環境省が「日本版グリーン・ニューディール構想」策定に着手した。5年後の環境ビジネス市場を少なくとも2006年の4割増にあたる百兆円に育てる計画。関連の雇用は6割弱増の220万人以上を目指す。斉藤環境相が首相に構想推進を提案して了解を得ており、3月までに具体策をまとめる。

 

2009年1月13日

グリーン・ニューディール 温暖化防止と両立

オバマ次期大統領は昨年8月、「グリーンジョブ」と題し、今後10年で太陽光風力発電など再生可能エネルギーに1500億ドルを投じ、500万人の雇用創出を目指す構想を表明した。家庭で充電できる「欧州各国も動き出した。英国政府は20年までに風力発電を7000基建設し、16万人の雇用を生み出す目標を掲げた。

フランス政府も環境分野で50万人の雇用を生み出す計画を作成した。

アジアでは韓国政府が6日、50兆ウオン(約3兆5000億円9規模の「緑のニューディール事業」をプラグインハイブリッド車」を2015年までに100万台普及させる。これを基に大型景気対策の中身を詰めている。まとめた。エコカーや再生可能エネルギーの開発のほか、四大河川周辺の大規模整備も対象。中国は10年末までに4兆元(約53兆7000億円)を投じる大型景気対策に環境・エネルギー関連の対策強化を盛った。

グリーン・ニューディールは、米国のルーズベルト大統領が1929年に始まった世界恐慌を克服するために実施した「ニューディール政策」にならったもの。各国とも財政状況が厳しい中で、単純な土木関連の公共事業より、成長が期待できる環境・エネルギーに集中投資する方が景気刺激効果が高いと判断しているようだ。

ただ「環境」にかこつけた歳出拡大が続き財政規律が緩む懸念は残る。効率的な予算配分や政策効果の検証を迫られそうだ。

2009年1月12日

グリーン・ニューディール

主要国のグリーン・ニューディール政策
具体的な政策 雇用創出数
米国 太陽光風力など再生可能エネルギーに今後10年で1500億ドルを投資 500万人
ドイツ 現在25万人の雇用の再生エネルギー関連産業を2020年に自動車産業なみに

英国 2020年までに1000億ドルを投資し風力発電7000基を建設 16万人
フランス 環境分野の雇用創出計画を盛り込んだ法律を制定 50万人
中国

景気対策として2010年までに約53兆円を投資、環境・エネルギー分野に重点

韓国

エコカーの普及や太陽熱といった再生可能エネルギー開発などに2012年までに

約3兆5000億円を投資

96万人
(注)米国はオバマ氏の公約。環境省資料などから作成。日経新聞より

2009年1月11日

環境で景気浮揚狙う  

太陽光など30兆円超投資

世界の主要国が一斉に、環境やエネルギー分野に重点投資する大型景気対策に動き出した。地球温暖化対策という中長期的な課題と目先の景気浮揚策の両方を目指すもので「グリーン・ニューディール政策」といわれる。投資規模は現時点で補助金などで30兆円超。日本政府も環境省を中心に具体策の検討に着手した。各国とも財政規律を維持しながらどれだけ実効性ある内容を打ち出せるかが問われそうだ。

2009年1月10日

太陽電池 新興勢が躍進

景気後退の深刻化で自動車や鉄鋼など製造業の苦戦が2009年も続きそうだが、そんな中で成長が期待されるのが環境ビジネスだ。注目株は太陽電池で、ここ数年は大胆な投資を進めた新興企業が業界をけん引してきた。欧州やアジアの活力あふれる創業経営者たちの動きに注目が集まる。

地球温暖化対策を支える有望技術として世界各地で増産が続く太陽電池。シャープ、京セラなど日本の大企業が長く優位を誇っていた業界を、群雄割拠の激戦地に変貌させたのがサンテックなどの創業間もない新興企業だ。

新興勢力躍進の背景には欧州での電力買取制度導入と「環境株」への投資資金流入があった。ドイツやスペインなどが電力会社に太陽光発電の電力を高く買い取らせる制度を導入し需要が急増。新興勢に共通するのは個性的で活力あふれる創業経営者の存在だ。

右肩上がりの成長を享受してきた太陽電池市場だが、景気後退の余波を受けて踊り場に差し掛かっている。Qセルズとサンテックは08年12月期業績予想を下方修正。サンテックは09年の設備投資額を前年実績比7割減を絞り込む。ジンテックは08年10月を予定していた新工場の着工を1年延期した。

シャープなど老舗企業も巻き返しを急ぐなか、新興企業の経営者たちが真の英雄になれるのか。その経営手腕が問われる。

2009年1月 9日

太陽光発電の規格統一

政府と国内太陽電池メーカー、住宅メーカーは共同で2009年度から住宅太陽光発電システムの規格統一に乗り出す。太陽光パネルのサイズや付属機器の規格をそろえることで、住宅に設置しやすくするほか、関連メーカーの競争を促してコスト低減につなげ、普及を後押しする。長期使用のための安全性試験制度の確立も目指す。統一規格は国際標準として世界に提案する計画で、今後需要増が予想される太陽電池市場で主導権を握る狙いもある。

これまでばらばらだった太陽光パネルのおおきさについて、複数の基本サイズをつくり、共通化を進める。太陽光発電で生じた直流電流を交流に切り替える電流変換装置など発電システムの設置に必要な付属機器の規格もそろえる。パネルが設置しやすいように住宅の屋根の形に一定のルールを設けることも検討する。

太陽光発電システムの基本的な規格を統一すれば、メーカーが大量生産しやすくなり、コスト削減競争も活発になるとみている。故障した際などに他企業の部品も使えるようにのなる。住宅メーカーや消費者にとってどの企業のパネルや部品を使うかといった選択肢が広がると期待している。

2009年1月 8日

非食用原料のバイオ燃料

NZ航空、飛行実験成功

ニュージーランド航空はトウモロコシなど食用植物を使わない「第二世代」のバイオ燃料を使った飛行試験に世界で初めて成功したことを明らかにした。英ロールス・ロイス製エンジンを搭載したボーイング社の「747-400」型機にバイオ燃料を50%混入した燃料を積み、高度約35,000フィート(約10,700メートル)の上空を約2時間、飛行した。

この燃料はジャトロファ(ナンヨウアブラギリ)など非食用植物を原料としており、トウモロコシやサトウキビなどを原料とするバイオ燃料と異なり、食糧需給への影響がない。ニュージーランド航空はボーイングなどと試験結果の分析を踏まえ、商業飛行で利用を急ぐ考え。

日本航空も2009年1月に「第二世代」バイオ燃料を使った飛行試験を予定している。

2009年1月 7日

太陽発電パネル 上海万博 中国館

2010年に開催される上海世界博覧会(上海万博)の「中国館」の上棟式が開かれた。中国古代の冠を連想されるデザインを採用し、通称は「東方に冠」。省エネ、環境保護を意識し屋上には太陽光発電パネルを設置する予定。

2009年9月に完工する。上海万博には08年末時点で229カ国・国際機関が参加を決めている。

上海万博は2010年5月1日に開幕する。

2009年1月 6日

日航、排出枠付き航空券

日本航空は二酸化炭素の排出枠を付けた航空券の販売を2月から始める。搭乗者は路線に応じた上乗せ料金を払うことで、航空機が排出するCO2の自己負担分を相殺できる。消費者の環境保全への意識が高まっており、新たな顧客開拓につなげる。

環境コンサルティングのリサイクルワンと組み、「カーボンオフセット」と呼ぶ仕組みを導入する。カーボンオフセット付き航空券の販売は英ブリティッシュ・エアウェアなど海外航空会社が先行しているが、日本では日航が初めて。パッケージツアーの販売では同様の仕組みの商品が増えている。

今回はインターネットでの航空券販売に限定。日航のサイトとリサイクルワンが新たに開設する排出枠購入サイトを連動させることで簡単に発券できるようにする。リサイクルワンが調達した国連認証の排出枠(CER)を小口に分割して航空券に付与する。

上乗せされるカーボンオフセットの専門機関の一つである国際民間航空機関(ICAO)のガイドラインに準拠する。東京ーロンドン線で3000円前後。(いずれも片道、エコノミー席)になる見通しだ。

2009年1月 5日

マレーシア 政府車両にバイオ燃料義務化

マレーシア政府は2月から政府機関が保有する車両に、国産パーム油由来のバイオディーゼル燃料の利用を義務付ける。全国のガソリンスタンドでバイオ燃料が給油できる体制を整え、2010年初めには民間の車両も利用できるようにする。

パーム油の需要拡大で農業振興を図るとともに、エネルギーの多様化を図る。

政府が利用する義務付けるのは軽油にパーム油由来の燃料を5%混合したディーゼルエンジン向け燃料。すでにクアラルンプール市役所など一部の政府機関が導入しており、利用義務付けで年間50万トンのパーム油の新規需要が発生する見通し。10年には一般の輸送輸送用や産業用に利用を広げるとともに、独立系発電事業者に同燃料の利用を求めることを検討中。

2009年1月 4日

大規模発電所向け太陽電池

砂漠などに展開する大規模太陽光発電所「メガソーラー」が世界で急増し、メガソーラー向け太陽電池の市場規模は2075年に150兆円を超える― ―。東京工業大学の黒川教授らはこんな見通しをまとめた。国際エネルギー機関(IEA)作業部会で同教授らが進める将来予測の一環。アフリカなどで建設の加速を見込む。

メガソーラーは出力1メガ(百万)ワット級以上の発電所。予測では50年に、世界の太陽光発電の年間導入量の約22%にあたる2360億ワットがメガソーラー向けとなる。75年に導入量は全体の50%超の2兆1千9百億ワットに達し、その後はほぼ横ばいの見通し。

世界の太陽電池市場のうちメガソーラー向けは50年に811億ドル(約7兆3千億円)に成長、75年には1兆7千億ドルを見込む。

イタリアなどの電力事業者はモロッコやチュニジアなどの砂漠地帯にメガソーラーを設置して電力供給する計画を進めており、需要を引っ張るという。シャープも伊企業と組み進出を表明している。

2009年1月 3日

地熱発電所

地熱発電所 20年ぶり新設

地下の熱水や蒸気を利用する地熱発電所の新建設計画がほぼ20年ぶりに国内で動き出す。三菱マテリアルとJパワーは2009年度から事業家に乗り出し、約400億円を投じて出力6万キロワットの発電設備を建設。日鉄鉱業と九州電力も約200億円で発電所を新設する。

政府も今春に地熱発電支援策をまとめる方針で、二酸化炭素をあまり出さず、燃料価格の乱高下リスクがない地熱を国産エネルギーとして活用する動きが広がりそうだ。

2009年1月 2日

地球温暖化 ポスト京都議定書交渉

オバマ次期大統領は15日、環境・エネルギー関連の新政権人事を発表。専門の大統領補佐官を新設するなど温暖化対策重視の姿勢を鮮明にした。日本の担当者は「米欧が協調すれば日本は取り残される」と危機感をにじませる。

政府も手をこまねいているわけではない。「国際的に応分の排出削減は当然だ」「実現可能性が高い目標でないと意味がない」。18日に開いた首相直轄の「地球温暖化問題に関する懇談会」の中期目標検討委員会。

調整は難航必至

霞ヶ関からの「福田康夫前首相と違い、麻生太郎首相は温暖化問題に関心が低い」との声も漏れる。実際、7月の主要国首脳会議以降、日本が新たに打ち出した具体策はない。

国連作業部会は3月から再開する。6月には条約事務局がポスト京都の具体策を示し、数値目標などをめぐる激しい駆け引きが始まる見通しだ。

日本が国内合意を優先するあまり、中途半端な目標設定にとどまれば、国際交渉の舞台で立ち往生する展開にもなりかねない。

2009年1月 1日

地球温暖化 ポスト京都議定書をめぐる立場

ポスト京都議定書をめぐる各国・地域の立場

日本

世界の排出量を2050年に現状比半減する長期目標を国連で採択

日本の20年を目安とする中期目標は来年公表

新興国は省エネ目標を設定

欧州連合

EUは20年に1990年比20%減、他国が同水準の削減を約束すれば30%に

中国、インドなど新興国

先進国は20年に90年比25-40%削減

先進国は新興・途上国への資金・技術支援の拡充を

米国(オバマ次期大統領の構想)

米国の排出量を20年に90年水準に削減、50年に90年比80%削減