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2008年7月31日

環境ブログ 都市を冷やす技術

住宅の屋根や駐車場を緑で覆い、室内や街の温度を下げる試みが広がっている。

「瓦のコケが生えそろうのが楽しみです」と自宅の屋根を見上げた。コケを貼り付けた瓦を開発、販売するのは「新東」。使われるスナゴケという品種は、乾燥や寒暖の変化に強く、自重の約20倍の保水力がある。手入れもほとんど不要だ。

昨年の夏の実験では、コケのない瓦の表面温度が66度に達したときに、水を含んだコケ瓦は42度にとどまった。材料と施工費で一平方メートル当たり28,000円からとかなり高価だが、ふき上がった屋根は古都の町並みにも調和する。

企業と共同で駐車場に芝を植える実証実験をするのは兵庫県。県庁近くの駐車場で一台分のスペースごとに芝の品種や施工方法を変えて、耐久性などを調べる。モザイク模様を描く駐車場はまるで庭園のようだ。

「緑化には費用がかかるが、環境対策にも景観向上にも役に立つ。行政は市民に必要性を説明する時期がきている」と都市計画行政が専門の北原大阪市大大学院教授は話す。

2008年7月30日

環境ブログ 水混ぜた船舶用燃料

神戸大学などのグループは低品質のC重油に水を混ぜて使う船舶用の燃料を開発した。重油の使用量を10-15%減らせるほか、窒素酸化物(NOx)など有害物質の排出も大幅に減らせる。原油高を受けて船舶燃料も上昇している。商船会社などに協力を求め、実際の船舶で効果を確かめる計画だ。

重油に水を混ぜて燃焼させる技術は「エマルジョン燃焼」と呼ばれる。燃料が着火すると、急速に気化した水粒子が周囲の油を吹き飛ばし、燃料効率が上がる。

船舶用にはA、C重油が使われるが、新技術では品質が劣り水と分離しやすいC重油を使う。西田名誉教授や環境技術ベンチャーの環境エネルギーなどは特殊な添加剤を開発し、一年間以上貯蔵しても水と重油が分離しないようにした。

C重油に20%の水を混ぜた燃料を小型のディーゼルエンジンで試した。燃費は9-14%向上し、NOxは4割近く減った。重油の使用量を2割減らせるため、添加剤の価格を加えても、全体の価格は重油とほぼ同じになる。ただ、燃料としての販売は法律で認められていない。研究グループは、船上でC重油に水を混ぜる専用装置類の開発・実用化を目指すという。

2008年7月29日

環境ブログ 高波の沿岸で海草繁殖

大成建設とアラブ首長国連邦のドバイ首長国政府系開発会社ナキールは、波が高く海草が育ちにくい場所でも、海草を根付かせる新技術を開発した。海草が根を張るためのシートを使い移植する。海草が繁茂するば海洋生物の豊かな海になる。ドバイで実証実験に成功した。人口島の工事で失われた環境の再生に利用する。

海草の生えている場所の周辺にヤシ繊維で作った特殊なシートを沈める。海草がシートに根を伸ばし、3ヶ月後にはシートに海草が生える。海草をはやしたい場所にシートごと移植する。

ドバイでウミジグサと呼ばれる海草を移植する実験に成功した。ドバイ近海は波が高く流れが速いため、海底に植物の生えていない砂地が続く。ここに海草の生えたシートを沈め半年放置したところ、海草は流されずに残り、シート周りにも生えた。ヤシ繊維は海中で自然に分解する。

これまで天然の海草を抜いて移植する技術があったが、波が高く流れが速い場所では、根付く前に流れてしむなどの課題があった。大成はすでに開発していた移植用のシートを流れにくく改良して、波の高さが平均1.5メートルある場所でも移植できるようにした。

大成は船を使った大規模な移植工法を開発した各国での受注を目指す。ドバイで建設が相次いぐ人口島周辺の海底への移植mのナキール社と共同で検討していく。

2008年7月28日

環境ブログ 日本興亜 CO2排出 実質ゼロに

日本興亜損害保険は28日、2012年度までに二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすると発表した。建物の省エネ化や紙を使わない契約方法を採用することで、同年度までにCO2排出量を06年度比で15%減らし、残りの85%は排出枠を買い取る。「排出量ゼロ宣言」は欧州の企業で例があるが日本企業としては珍しい。

日本興亜は電力やガスの使用量に加え、営業活動や郵送などから生じるCO2も加えて10月までに排出量を算出する。電力の使用量などをもとに削減目標を定める例は多かったが、社員の移動や物品の輸送から生じるCO2も含めて排出量を算出するのは日本で初めてという。現時点では約5万5千トンの排出量を見込んでいる。

日本興亜はCO2排出量削減のために300億円を投資する。具体的には建物の照明や空調の省エネ設備入れ替えを進める。投資による収益の圧迫は「経費の節減などで相殺できるため見込んでいない」としている。

2008年7月27日

環境ブログ 排出量取引の制度案

経済産業省は26日、2013年以降の温暖化ガス削減の枠組みにあわせて導入を検討する国内排出量取引の制度案を発表した。産業ごとに、「生産量に対する温暖化ガス排出量」といったエネルギー効率の改善指標を定めるのが特徴。指標に基づき個々の企業が目標を決め、目標達成に向け企業間で排出枠を売買する。業界ごとにそう排出量の削減目標も定める。

目標達成できない企業や業界には罰則も設ける方向だ。ただ、省エネを進めても生産量が増えると排出量が増えしまうと主張する産業界に配慮し、企業が自主的に目標を定める現行の「自主行動計画」を強化する内容にとどめた。規制の色彩が弱まることで、ポスト京都で定める日本全体の排出削減目標を達成できる仕組みとなるか不透明な面もありそうだ。

2008年7月26日

自治体、温暖化対策競う その2

家庭用太陽光発電設備への助成制度を導入する都道府県も増えている。神奈川、愛知など六府県が今年度に制度を新設。東京都も2009年度から2年間、年2万世帯の普及を目標に財政支援する。

だがCO2排出量の大幅削減は生活者の利便性低下という代償を伴う。6月には京都市の市長、埼玉県の知事が相次いでコンビニの深夜営業規制を検討する考えを示したが、日本フランチャイズチェーン協会は激しく反発。

東京都杉並区が今年4月に施行したレジ袋有料化条例でも、審議過程で「他区のコンビニに客が逃げる」「一部業態の狙い撃ちだ」といった声が上がり、多くの自治体は模様眺めに徹している。

突出したCO2削減策には、企業誘致など都市間競争で後れを取るリスクもついて回る。改正環境保条例の成立を受け、石原都知事は6月下旬、埼玉知事が都との連携に意欲をみせたのを引き合いに「排ガス規制をやった神奈川県や千葉県も一緒にやれば、大きな引き金になる」と広域連携を呼びかけた。

しかし、神奈川県の知事は「本社機能が多い東京はやりやすい部分がある。神奈川、愛知、大阪は製造基地が多く、排出量取引をやってしまうと企業に厳しい」と距離を置いた。

2008年7月25日

自治体、温暖化対策競う

各自治体では独自の地球温暖化対策が動き出し、コンビニエンスストアの深夜営業規制や排出量取引への参加を検討する自治体が相次ぐ。東京都は大規模事業所にCO2排出量の削減を義務付ける条例を制定。

「大阪を電気自動車が日本一走る街にしたい」。大阪府の知事は6月下旬に環境相を訪ね、電気自動車用充電施設の整備に向け、国も費用の半分を補助するよう申し入れた。財政難で聖域なき事業の見直しを迫られるが、温暖化対策は切り捨てない姿勢を明確にした。

環境省が6月下旬、低炭素化への協力を求めて都道府県や政令指定都市などに参加を呼びかけた国と地方の連携組織「日本カーボンアクション・プラットフォーム」。9日時点で30前後の都道府県が応じる意向を示した。

太陽光発電に注ぐ自治体の視線も熱い。堺市は臨海地域に関西電力とシャープの協力を得て、二つのメガソーラー発電施設を誘致。計画が先行している一施設だけでも総事業費50億円に及ぶ大型プロジェクトだ。二施設の出力は計2万8千キロワットと、世界最大級の規模。年間約一万トンのCO2削減効果がある。

風力発電機 その4

2007年の風力発電機の設置容量
順位 企業名 発電能力(kw)

ヴェスタス(デンマーク)

450万トン

GEウインド(米) 328万トン
ガメサ(スペイン) 304万トン
エネルコン(独) 276万トン
スズロン(インド) 208万トン
シーメンス(独) 139万トン
アクシオナ(スペイン9

87万トン

新疆金風科技(中国) 83万トン
三菱重工 39万トン

2008年7月24日

環境ブログ CO2排出量表示の商品

製造過程でどれだけ二酸化炭素を排出したかが表示してある商品なら、約6%の消費者は「価格が高くても買う」。国土交通省の国土交通政策研究所の調査でこんな結果が出た。洞爺湖サミットなどをきっかけに環境問題が注目を集めており、消費者の意識も高まっているようだ。

CO2排出量の表示がある商品とない商品のどちらを選ぶかを聞いたところ、約42%は「価格が5%程度高くても表示のある商品を買う」と答えた。価格の上昇が10%程度になっても表示のある商品を買うと答えた人は約8%。

「家電製品は10%程度、食料品は5%程度高くても買う」との回答も約16%あった。普段よく買う食料品は価格の上昇を抑えてほしいと考えているようだ。

一方で「価格が高くなるなら表示のある商品は買わない」という人も約34%いた。表示があるかどうかで価格が変わらないなら約85%の人が「表示のある商品を買いたい」と答えた。

 

2008年7月23日

環境ブログ 横浜市、ごみ削減など推進

横浜市は22日、政府から二酸化炭素などの削減に先駆的に取り組む「環境モデル都市」に選ばれた。市は今年度中に今後5年間に取り組む施策を盛り込んだ行動計画を策定、09年度から国の財政支援を受けながら実施する。

中田市長は同日午後の記者会見で「環境行動都市として錦の御旗を手に入れた」と強調。「市の環境政策に説得力を持たせ、市民や事業者の方々に対する(ごみ削減などへの)意欲を高めてくれる」と述べた。

横浜市は太陽光風力など再生可能エネルギーの普及を目的とした事業体の設立や、省エネ住宅の購入者への固定資産税軽減、鶴見区など臨海部に最先端の環境技術の開発拠点を集める。「横浜グリーンバレー」構想などを提案した。

家庭部門からのCO2排出量を現状より4割減らすなど具体的な目標も盛り込み、全国89団体の中から北九州市や富山市などとともに選ばれた。

2008年7月22日

風力発電機 その3

技術開発競争も激しさを増す。三菱重工は3月、米ゼネラル・エレクトにクスからタービン部分の特許侵害で訴えられた。訴訟リスクへの対抗には、より強い特許を生み出し続けるしかない。三菱重工は長崎市の組み立て拠点に部品工場を集積、「風力村」に基幹技術を囲い込む。規模と技術力の両輪がそろわないと世界の主要プレーヤーとして戦うのは難しい。

日本の実力

風力発電機で主要企業といえる日本勢は三菱重工だけ。それでも欧米企業との規模の差は大きい。三菱重工は2010年までに年産能力を3割り増しの160万キロワットに拡大する方針。中国企業に製造技術を供与するなど将来の巨大市場に足場を築く。

日本製鋼は国内向けに保守しやすい機種を開発し、富士重工業や駒井鉄工も中小型機を中心に生産している。だが、国内の風力発電機の新設は07年度、前年度の半分以下に縮小した。輸入品からの代替需要はあるが、内需頼みでは成長に限界がありそうだ。

2008年7月21日

風力発電機 その2

風力市場に見向きもしなかった大手企業を変えたのは国際エネルギー機関(IEA)の将来予測だ。風力の発電能力は30年まで毎年10%近く伸び続ける。その時点で世界の発電能力の7%を占め、原子力発電を上回る。

主役は先進国企業に限らない。アレバはマリチバード買収の半年前、風力発電機8位、独REパワー・システムズの買収合戦に敗れた。買収額が500億円から2,000億円に高騰する争奪戦を制したのはインドのスズロンエナジーだ。相次ぐ買収でのし上がる姿から「エネルギー業界のミタル」の異名を取る同社。視線の先にはREパワーが開拓を進めた中国市場がある。

その中国。今後5年で自然エネルギー市場が3倍になるとの予測に海外勢が色めき立ち、中国内でも新興勢力が次々と生まれる。

新疆ウイグル自治区ウルムチ市に本拠を置く中国最大の風力発電機メーカー、新疆金風科技設立から6年で国内シェアを33%に伸ばし、海外勢を抜いた。1月にはドイツのビェンシスを買収。中国にはほかにも40社を超える風力発電機メーカーがひしめき、世界市場で成長を伺う。

2008年7月20日

風力発電 その1

世界の自然エネルギー市場が急拡大している。環境意識の高まりや原油高を背景に、2007年の風力発電機の新規設置量は前年比で4割、太陽電池の生産量は5割伸びた。大量のマネー流入によるM&Aの連鎖、新興勢力の台頭。存在感が薄れつつある日本勢は巻き返せるのか。

「一社ではとても追いつけない。足りない部分はM&Aで補う」。三菱重工業で風力発電機を担当する副社長は言い切る。同分野で国内最大手の三菱重工も世界で見れば10位以下。膨張市場に対応するには、じっくりと拠点整備を進める余裕はない。

スペインの風力発電機メーカー、エコテクニアを昨年11月に買収した仏重電大手アルストム。パトリック・クロン会長は「すべての発電分野で最新技術を提供する」と強調する。仏原子力大手のアレバも同9月、独マルチバードを買収し風力事業に進出した。

2008年7月19日

環境ブログ 太陽電池、欧州向け拡大

三洋電機は欧州で太陽電池事業を拡大する。ハンガリーの組立工場の年間生産能力を約三倍に引き上げ、国内拠点でも欧州向け供給体制を強化する。

欧州ではドイツなど主要国政府による導入支援策で太陽電池の需要増が続いている。シャープが欧州電力二位のエネルと提携して太陽光発電所づくりに乗り出すなど、国内大手は欧州市場を成長戦略の中核に位置づけ始めた。

太陽電池の世界シェア

Qセルズ(独) 10.4%
シャープ 9.7%
サンテックパワー(中国) 8.8%
京セラ 5.5%
ファーストソーラー(米) 5.5%
モーテック(台湾) 5.3%
三洋電機 4.4%
その他 50.4%


2008年7月18日

環境ブログ ビル丸ごと「グリーン電力」

ヤマダ電機は群馬県高崎市の新本社で使う電力の全量を、再生可能エネルギーで発電する「グリーン電力」に切り替えた。年約8,000トン(一般家庭約1,500軒分に相当)の二酸化炭素排出削減を見込む。

オフィースや店舗でグリーン電力を一部使用する例は増えているが、ビル一棟を丸ごと切り替えるケースは国内では始めてという。

使用電力全量をグリーン電力で賄うのは7月1日に開業したJR高崎駅前の新本社と、併設する家電量販店。住友商事系の新規電力事業者、サミットエナジーから年約1,450万キロワットを購入する。

サミットは新潟県内に、木製チップを燃料とする国内最大級のバイオマス(生物資源)発電所(出力5万キロワット)を持つ。

2008年7月17日

環境ブログ 改正省エネ法

工場、ビル、店舗などの省エネを促すのが目的。国は企業にエネルギー使用量の報告を義務付け、一定の省エネ実績をあげられない場合は改善命令を出したり、罰則を科したりする権限を持つ。

改正前は年間エネルギー使用量が原油換算で1,500キロリットル以上の事業所(工場やビル)を対象に、「事業所単位」でエネルギー使用量を年一回、国に報告する義務を課していた。

オフィースビルについては、所有者である不動産会社が実質的に報告義務を負っていた。

改正後は「企業単位」で報告義務が課され、ビルの借り手企業も合計エネルギー使用量が1,500キロリットル以上になると義務を負う。大規模ビルで広いフロアを借りる企業や、小さいビルを複数借りるコンビニエンスストアなども対象になる。改正前に約1割だったビル・店舗のカバー率は約5割まで上がる見通し。新基準での報告義務は2010年度(09年度実績)から。

2008年7月16日

環境ブログ 環境配慮の銀行店舗

三菱UFJ銀行は二酸化炭素排出量を従来の三分の二に抑えた新型店舗を出す。荻窪支店の立て替えで、建築家の安藤忠雄氏が設計し、屋上緑化や省エネ型の空調システムを導入する。

今後、ほかの新築店舗についても安藤氏に総合監修を依頼し、環境に配慮した設計にする方針で検討している。新型店舗は地上5階、地価1階立て。

屋上の一部を緑化するほか、夜間の電気で作った氷を昼間溶かしながら冷房する「氷蓄熱空調システム」を導入。大きな窓で自然光を最大限利用するなどして、CO2排出量を抑える。

地域住民向けの多目的スペースをつくったり、レストランを入れたりして、銀行の利用者以外も気軽に入れるようにする。完全ななバリアフリーも実現する。費用は約20億円で2010年5月に完成予定。

2008年7月15日

環境ブログ 気象変化、温暖化で極端に

温暖化がもたらす異変が年を追うごとに単純に増えていくわけではない。日々の気象にいつどのように表れるか、よく分かっていない。

ただ国連の気候変動に関する政府間パネルは最新報告書で、今世紀末の気温が二十世紀末に比べて1.1-6.4度も高くなると予測。「寒暖が際立ち、猛暑や冷夏が頻発したり局地的な豪雨が増えたりして極端な気象変化を招く」との見方で専門家は一致する。サミットも連日、雨と霧に見舞われ、地元の人たちは「北海道に梅雨はないはずだが」と首を傾げた。

極端な気候変化が起きているとも見える現象は表れている。昨年4月の欧州西部は記録的な高温で、ルクセンブルクは平均気温が平年よりも6.8度も高かった。米国の東部や西部は降水量が激減し、オーストラリアも旱魃が深刻だ。逆に中国中部は月間降水量が平年の2倍以上だ。日本も昨夏、埼玉県、と岐阜県で国内最高気温の40.9度を記録。都市部で空調機などの排熱がこもり気温が異常に高くなるヒートアイランド現象が追い討ちをかける。

2008年7月14日

環境ブログ 新型太陽電池実用化

低価格の新型太陽電池が相次いで実用化さる。原材料に現在主流のシリコンを使わないタイプで、昭和電工などは家庭やオフィースなど光が弱い屋内でも発電する太陽電池を11月から量産する。紙のように薄く価格はシリコン系に比べて5分の1という。産業技術研究所も発電効率が世界最高水準の太陽電池は民生用の温暖化ガス削減技術として今後市場拡大が見込まれ、新型の相次ぐ実用化で普及に弾みがつきそうだ。

昭和電工は藤森工業、桐蔭横浜大学ベンチャーのペクセル・テクノロジーズと共同でフィルム状の新型太陽電池をつくる化合物を薄いプラスチックで挟んだ。表面に当たった光を電気に変える発電効率は4-5%とシリコン系の半分程度だが、シリコン系に比べて室内灯や床に反射した光での発電効率は高い。

一方、産業技術総合研究所も非シリコン系で発電効率が世界最高となる太陽電池を開発した。発電効率は15.9%に達した。

2008年7月13日

環境ブログ CO2地下貯留

東京電力や新日本石油をはじめとする電力、石油会社など24社は二酸化炭素の地下貯留事業を手がけるための新会社を設立したと発表した。2009年以降実証実験を始める。

発電所や製鉄所から出るCO2を回収し1000メートル以上の地下に閉じ込める。老朽化した油田やガス田に高圧のCO2を注入すれば原油などの生産量拡大にもつながる。

出資したのは電力会社11社、石油元売5社、日揮、石油資源開発、住友金属など計24社。

政府は地下貯留で20年に年1億トンのCO2削減を目指しており、新会社は「政府目標の半分程度手がけたい」という。

各社の力を結集して早期の事業家をめざす日本企業が現在購入している排出枠の2倍強に相当するCO21トン当たり7000円以上がかかるともされるコストをどう抑制するかなどが課題となる。

世界で約2兆トン、日本で約1,500億トンの排出削減につながるとされる。

2008年7月12日

環境ブログ 商品のCO2排出量算定

日本ハムやTOTOなど消費財メーカーが商品一個あたりのCO2排出量の算定に取り組み始めた。日本ハムは国産肉、TOTOは洗面化粧台などで年内に排出量を調査さる。算定したCO2量はインターネットで公表する。製造段階だけでなく、素材から消費者による利用時まで、商品にかかわる全過程での環境負荷を把握。効果的な排出量抑制につなげるとともに、環境配慮の姿勢を消費者に示す。

各社が実施するのはLCA(ライフサイクルアセスメント)と呼ばれる取り組み。素材から製造、輸送、使用などの各過程で排出するCO2を足し合わせ、製品一個あたりの負荷を算出する。

日本ハムは昨年度に豪州で製造、輸入した牛肉のCO2排出量を算定して開示した。同じ手法を使って生産量が多い国内グループ会社で製造している牛、豚、鶏肉についても算定する。

目に見えないCO2の算定の妥当性を保つため、第三者機関の産業環境管理協会から認証を受ける見通し。同協会の「お墨付き」である「エコリーフ」マークをつけて、外食店や量販店で販売する方針だ。

TOTOは温水洗浄便座などでもLCAを進めている。「調査して初めて、消費者が使用する時に出るCO2量が全体の8割近いことが分かった。工場での製造段階に偏りがちだった環境負荷軽減の取り組みを、設計や配送の工夫に広げる。

「モスバーバー」を展開するモスフードサービスは国産トマトなど三種類の野菜の配送時に排出するCO2について調査し、開示した。今後、ほかの食材や過程にも範囲を広げることを検討する。中小企業にもLCAの流れが広がっている。再生プラスチックからクリアファイルを製造する循環資源生産機構は、環境性能の高さを実証するためLCAに取り組む。新品のプラスチックから作るより負荷が低いことを明示し、大手企業などへの納入につなげたい考えだ。

LCA(ライフサイクルアセスメント)

商品の誕生から消費・廃棄までの全過程の環境への影響を分析し、評価する手法。どこまでを製品のライフサイクルと見なすかといった基準が明確でないと誤解が生じやすいため、国内では産業環境管理協会が第三者機関としてLCAの妥当性を評価しているほか、国際規格も存在する。

環境ブログ バイオ燃料 日・ブラジル開発協力

日本・ブラジル両政府は、食料生産と競合しない「第二世代」のバイオ燃料の開発で協力する。食料を原料とするバイオ燃料の増産が、食料価格の高騰を招いているとの批判があり、サトウキビの搾りかす(バガス)を使った大量生産技術にめどをつけたい考えだ。

7月2日にブラジルで閣僚級の「エタノールワーキンググループ」を開く。経済産業省系の独立行政法人、産業技術総合研究所と国立リオデジャネイロ大学が第二世代のバイオ燃料の共同開発に関する覚書を締結する。甘利経済相やブラジルのミゲル開発商工相も出席する。

バガスはボイラー燃料としてつかわれることが多いが、バガス自体からバイオ燃料を大量につくれば生産量が増え、食料とも競合しない。日本はこうした植物の茎や木材などの成分「セルロース」系材料からつくられる第二世代のバイオ燃料の開発に力を入れている。

ただ、サトウキビそのものからバイオ燃料をつくるよりも、バガスから生産する方が処理工程が多く、コストがかかる。

両国は技術協力を通じ、大量生産技術の確立にめどをつけたい考えだ。

2008年7月11日

環境ブログ サミット排出枠購入で相殺

政府は7月のサミットで発生するほぼすべての温暖化ガスを、外部から購入・取得する排出枠で相殺し、差し引きゼロにする。調達にかかる費用は約1億5千万円を見込んでいる。サミットの主要議題である地球温暖化対策に取り組む政府の姿勢を対外的に示す狙いがある。

22ヶ国から集まる約2,000人の政府関係者の宿泊や食事だけでなく、来日時に利用する飛行機、国内の移動に使う自動車から出る温暖化ガスも含めて排出量を計算する。

相殺するための排出枠は環境コンサルティング会社の「あずさサスティナビリティ」などを通じて調達。排出枠を持つ業者からの購入のほか、エネルギー効率の低い途上国の工場などへの省エネ支援を通じて排出枠を得るクリーン開発メカニズム(CDM)を活用する。

風力太陽光など自然エネルギーを使って発電した事業者などが発行する「グリーン電力証書」も購入する。サミット期間中に使った電力から購入分を引き、温暖化ガスの排出量を減らしたものとみなす。

国際メディアセンターにも環境配慮の工夫を施す。北海道に自生する樹木で壁面を覆ったり、北海道内に積もった約7千トンの雪の冷気を利用した冷房装置を導入したりして、消費電力を抑制する。

2008年7月10日

環境ブログ 発電分野の削減 最重要

洞爺湖サミット出席のため来日中の田中・国際エネルギー機関(IEA)事務局長は温暖化ガスの排出削減で発電分野が最重要との認識を示した。

具体的には二酸化炭素の地下貯留技術の促進や再生可能エネルギーの利用拡大、原子力発電所の増設の必要性を強調。中国、インドなど温暖化ガスの主な排出国が出そろう主要排出国会合で勧告を行う。

田中氏は2050年までの温暖化ガスの排出半減の実現には「発電の脱炭素が柱になる」と分析。

IEAの試算によるとCCSと呼ばれるCO2の地下貯留技術の普及が50年までに排出削減量の2割を占めることを明にした。風力、太陽熱など再生可能エネルギーの利用拓大(21%)原発増設(6%)などを加えると、発電分野だけで排出削減の半分近くを稼ぐ計算になるという。

CCSは世界20ヶ所程度で実証プラントが動き出している。田中氏は中印など今後、温暖化ガス排出が急増する地域での導入が重要と述べ、サミットの首脳文書でもCCSの普及促進が盛られるとの見通しを明らかにした。

2008年7月 9日

次世代バイオ燃料 有用

洞爺湖サミットに関連して来日中のゼーリック境銀行総裁と国連事務総長は7日、北海道の国際メディアセンターで途上国支援などについて共同で記者会見した。

両氏は途上国を直撃している食料高への対応の必要性を強調した。

ゼーリック氏は食料高の原因の一つとして指摘されているバイオ燃料について「(食料の供給減につながらない)次世代のバイオ燃料の開発が有用だ」と語った。さらに人道支援のための食料に輸出規制をかけないよう要求。

9月の国連総会で撤廃決議の採択を促す考えを明らかにした。

国連事務総長も食料高を解消するために輸出規制の撤廃が必要だと表明した。

2008年7月 8日

環境ブログ ツバル副首相が表明

温暖化に伴う海面上昇で国の存続が危ぶまれる太平洋の島国ツバルのターバウ・テイ副首相兼資源・環境相は都内で2013年以降の温暖化対策の枠組みについて「途上国も含めたすべての国が温暖化ガス排出の削減義務を負うべきだ」との考えを明らかにした。

ツバルは最高地点が海抜4メートルほど。海面上昇に加え低地に住む人が増え、町が海水につかる被害が頻発している。温暖化が進むと国全体が海に沈み恐れがあるとされる。

副首相は、米国が25年から温暖化ガスの排出量を減らすことを決めたことに触れ「問題はいつ減らすかでなく、どれだけ減らすかだ」と指摘し、早期に削減目標を掲げるよう求めた。

削減目標の受け入れを拒む中国やインドについても「排出増で地球に害を与えていることに変わりはない」と語った。

2008年7月 7日

ハイブリッド車 太陽光発電を搭載

トヨタ自動車はエンジンとモーターを併用するハイブリッド車「プリウス」に太陽光発電システムを搭載する方針を固めた。来春にも全面改良し発売する新型車の一部に採用。カーエアコン駆動用電源として活用する。

自動車大手が普及者に太陽光システムを搭載するのは初めて。地球温暖化への関心が高まるなか、多様な環境技術を搭載した次世代型自動車として注目を集めそうだ。

新型プリウスの高価格タイプに太陽光システムを搭載する。屋根部分に発電パネルを設置。エアコン駆動に必要な2-5キロワットの電気の一部を太陽光でまかなう計画だ。現在はデザインに配慮したパネルの設置方法などを検討している。搭載車の生産台数や価格などの詳細も今後詰める。

搭載車の生産台数や価格などの詳細も今後詰める。パネルは戸建て住宅事業や工場向けで取引実績のある京セラなどから調達する方針だ。

トヨタは2009年にプリウスの国内生産を07年比6割増の45万台程度とする計画。器量化などで既存車より燃費効率を高める新型車に太陽光システム搭載車もそろえ、市場を開拓する。

2008年7月 6日

温暖化ガス排出量 先進国、9割削減を

南アフリカのファンスカルクビック環境・観光相は6日、「先進国は温暖化ガスの排出量を2050年までに1990年に比べて80-90%削減すべきだ」と語った。

同国のキベキ大統領が、7日に開幕する主要国首脳会議の拡大会合などで先進国に促す方針だ。

日本は50年までに60-80%削減することをめざしており、昨年のサミットでも主要8ヶ国は同年までに世界全体で半減することを検討すると合意している。ファンスカルクビック環境相は、こうした目標は「意欲に欠ける」と批判し、より高い目標を持つよう求めた。

温暖化対策を巡っては、中国やインドなど大排出国が削減の数値目標を持つかどうかが焦点の一つ。環境相は「総量規制をするのは先進国だ」と強調し、先進国側をけん制した。排出削減に向けた南アの取りみについては、原子力発電所の導入や石炭火力発電所での二酸化炭素の回収・貯留を進める方針を示したものの「国内での課題であり、国際的に約束するものはない」と述べるにとどめた。

2008年7月 5日

大気中のCO2限界

気象学の権威で米航空宇宙局(NASA)ゴダード宇宙科学研究所のジェームズ・ハンセン所長は都内で公演し「気候変動は取り返しのつかないところまできつつある」と警鐘を鳴らした。大気中のCO2濃度は許容できる上限を超えており、排出量が多い石炭火力発電の縮小が急務だという。

ハンセン所長は7日から始まる主要国首脳会議でこうした認識を共有するよう求める書簡を福田康夫首相にだした。

講演では北極の氷の減少などとCO2濃度との関係を過去の気候の記録などをもとに分析した結果を紹介。「CO2濃度を下げても、もはや気候の変化をとめられなくなる限界」は350ppm程度とした。現在の量は約385ppmですでに上限を超える。

2008年7月 4日

環境ブログ ハウス栽培、光合成を促進

関西電力とトヨタ自動車系のトヨタタービンアンドシステムなど4社は、小型ガスタービンが出す電気・熱・二酸化炭素を有効利用し、農産物の生産性を高める。「トリジェネレーションシステム」の共同開発に乗り出した。

CO2を光合成促進に利用することで収量が三割増えるという。温暖化ガスの削減と農産物増産を同時に狙える技術として、ハウス栽培向けに普及を狙う。

トヨタタービンが発電設備、クラボウが排ガスの脱硝技術、制御機器メーカーのグローバリーテックがシステム制御技術をそれぞれ供給。

関電が二年ごをメドに実用化を目指す。青森県六ヶ所村に2ヘクタールの栽培設備を建て、花の栽培で実証実験を始めた。

同システムは液化天然ガスを燃料に小型タービンで発電した電気、排熱、排ガス中から抽出したCO2を利用して光合成に最適な環境をつくる。

2008年7月 3日

環境ブログ 太陽光発電の補助金復活

経済産業省が太陽光発電を採用する住宅向け補助金制度などを導入する計画をまとめた。

新制度の柱は、個人が住宅に太陽光パネルを設置する場合の費用の補助です。普及を促してメーカーの生産規模拡大を後押しし、価格の低減につなげるのが狙いだ。

出力3キロワット程度の住宅用システムは一式約230万円するが、これを3-5年内に半額程度に下げる目標を掲げました。

ドイツなどでは太陽光で発電した余剰電力を高い価格で買い取るよう電力会社に義務づけています。機器の価格が高くても元がろれるので太陽光発電を導入する家庭が多く、05年にドイツの太陽電池の累計導入量は初めて日本を抜きました。

日本メーカーは最先端の優れた太陽光発電技術を持っています。結晶型とよばれる既存タイプと比べ、シリコンの使用量が少ない薄膜型も近く量産が始まります。

政府は温暖化ガスを放出しない太陽光発電に対する期待は大きく、太陽電池の導入量を30年には現在の約40倍に高める計画です。

2008年7月 2日

環境ブログ 太陽光発電効率4倍めざす

経済産業省は、革新的な太陽光発電の国際研究拠点を国内に二ヵ所選んだ。

産官学の連携により、2050年までに発電システムの効率を現在の4倍に高めるための基礎研究を担う。

全世界の温暖化ガス排出を50年までに半減との目標に向け、世界に先駆け「次世代」の技術開発に着手。

日本が得意とする技術力で世界の温暖化対策をリードする狙いだ。

国内に太陽光発電の国際研究拠点をつくるのは初めて。

拠点に選ばれたのは、東大先端科学技術研究センターと産業技術総合研究所。

7年間の事業で、予算は合計150億円。

2008年7月 1日

環境ブログ バイオ燃料で農水省

農林水産省は1日、稲わらなどから作る「第二世代」のバイオ燃料の開発・普及を促進する事業地区を二ヵ所選び、発表した。

北海道では大成建設とサッポロビールが事業者となり、恵庭市のサッポロビールの工場内に製造施設を建設。

兵庫県では三菱重工業などが主体となり、明石市の工場内に施設を造る。

北海道が5年で7億円、兵庫が3年で約12億円の事業で、大部分は国の交付金でまかなう。