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2008年6月30日

環境ブログ 排出量取引の制度案

経済産業省は26日、2013年以降の温暖化ガス削減の枠組みにあわせて導入を検討する国内排出量取引の制度案を発表した。

産業ごとに、「生産量に対する温暖化ガス排出量」といったエネルギー効率の改善指標を定めるのが特徴。

指標に基づき個々の企業が目標を決め、目標達成に向け企業間で排出枠を売買する。

業界ごとに総排出量の削減目標も定める。

目標を達成できない企業や業界には罰則も設ける方向だ。

ただ、省エネを進めても生産量が増えると排出量が増えてしまうと主張する産業界に配慮し、企業が自主的にに目標を定める現行の「自主行動計画」を強化する内容にとどめた。

規制の色彩が弱まることで、ポスト京都で定める日本全体の排出削減目標を達成できる仕組みとなるか不透明な面もありそうだ。

2008年6月29日

環境ビジネス 成功手法指南

経済産業省は風力発電の機器製造業やパソコンのリサイクル業など、環境にかかわるビジネスの成功の秘訣をまとめた「環境ビジネスのベストプラクティス集」を7月に発表する。ノウハウの蓄積が乏しい環境ビジネスの本格的な普及に役立てるのが狙い。

環境を守る効果が高く、事業利益にもつながっている環境ビジネスの事例を60ほど選定。それらの事例から明確で汎用性がある成功要因を抽出する。ビジネスの種類や事業展開の時期に応じてどのような成功・阻害要因があるのか、一目で分かるような俯瞰図を盛り込む。

選定した60のうち半数は事業の概要なども詳しく記す。例えば、地球温暖化対策ビジネスである風力発電機などの製造業の成功要因は、製品のネーミングの工夫や環境関連の展示会への出展、販売後の充実したメンテナンスなど。事業を立ち上げる際に阻害要因となる多額の設備投資資金については、政府の補助事業の活用などを克服方法として挙げる。

2008年6月28日

環境ブログ 中印含め排出半減合意を

訪日中のトニー・ブレア前英首相は7月の主要国首脳会議で「全参加国が2050年までに温暖化ガスの排出量を世界全体で半減すると決めるべきだ」と述べ、中国やインドも含めて合意するよう促した。

「50年までに半減」はG8が昨年のサミットで「真剣に検討する」としたが、新興国はなお慎重だ。ブレア氏は「まず排出削減の方向性を示すことが大切だ」と主張。議長国の日本が指導力を発揮するように訴えた。

日本が温暖化ガスの排出量取引制度を導入することに関しては「排出量が減るならばいいことだ」と評価した。

同氏は洞爺湖サミットへ向けて専門家チーム「クライメイト・グループ」とともにまとめた温暖化対策の提言書を公表した。「ポスト京都」の枠組みを決めるにあたって、森林破壊防止や途上国への技術移転に対する仕組みをつくることなどを提案。さらに二酸化炭素の回収・貯留や原子力発電の重要性も指摘した。

2008年6月27日

環境ブログ 太陽光発電 シャープの薄幕型有力

関西電力とシャープは23日、堺市に太陽光発電所を建設すると正式発表した。同市臨海部の二箇所に発電設備を設置し、関電はこのうち一ヶ所で国内電力会社として初めて太陽光による商業発電を2011年度にも始める。

発電出力は合計で2万8千キロワットと世界最大規模で、年間約1万トンの二酸化炭素を削減できる見通し。関電は西区の埋め立て地に発電能力一万キロワットの発電所を09年度に着工。

一般住宅3千軒分の電力を賄える規模で、補助金を含めた総事業費は50億円になる見通しだ。発電設備にはシャープの薄幕型太陽電池が採用される可能性が高い。

もう一つはシャープが液晶パネル工場などを建設している「液晶コンビナート」内に発電施設をつくり、シャープと関電が共同で運営する。

2008年6月26日

風力発電の拡大 昨年度ブレーキ

国内での風力発電の導入スピードが鈍化している。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が23日に発表した2007年度に新規稼動した風力発電の能力は18万5700キロワットで前の年度(477,000キロワット)の半分以下に落ち込んだ。風力発電に適した風が吹く北海道や東北地方の電力会社が、新規の建設を実質的に規制しており、伸び悩みが鮮明になってきた。

計画済みの風力発電所の建設も、耐震基準規制が厳しくなったため軒並み遅れた。ユーロ高や鋼材高の影響で風力発電機の価格が高騰しているほか、景観や野生動物の保護などを巡る調整が難航し、建設計画を延期するケースもみられる。

2007年度末の累計発電能力は1,674,800キロワット。政府は10年度末に3百万キロワットの導入目標を掲げるが、現在ペースでの達成は難しそうだ。

2008年6月25日

環境ブログ カシオ開発 排出ゼロ ガス技術

カシオ計算機は液晶パネルの製造工程で使うガスを温暖化に影響を与えない「排出ゼロ」のガスで代替する技術を開発した。従来、シリコン膜の精密加工で使っている六フッ化硫黄(SF6)ガスをフッ素ガスに置き換える。温暖化効果が二酸化炭素より2万倍も大きいSF6ガスの使用をやめることで、デバイス事業で発生する温暖化ガス排出量を約2割減らせる見込みだ。

国内の電子部品・デバイス製造から排出されるSF6ガス由来に温暖化ガスはCO2換算で110万トン超あり、量産対応の代替技術が確立されれば注目を集めそうだ。

フッ素ガスは他の物質と反応しやすく、最悪の場合は爆発するなど取扱が難しいのが欠点。

同社の温暖化ガス排出量はCO2換算で約15万トン。SF6ガスの使用量は微量だが、もたらす排出量は21,000トンに達する。

2008年6月24日

バイオ燃料で試験飛行

日本航空は23日、非食物系のバイオ燃料を使った試験飛行を2008年度中に実施すると発表した。藻類のほか、ジェットロファーといった非食用植物から精製した燃料を通常のジェット燃料に混ぜて使う。08年度中にも国内で試験飛行を実施する。アジアの航空会社でバイオ燃料での試験飛行を実施するのは日航が初めて。

米ボーイングと航空機エンジンメーカーの米プラット・アンド・ホイットニーと共同し、ボーイング747型機にP&Wのエンジンを搭載して実験する。通常のジェット燃料にバイオ燃料を混入。747型機の4基あるエンジンのうち、1基をバイオ燃料タンクとつなぐ。具体的なバイオ燃料は今後選定する。

バイオ燃料を使った試験飛行は2月に英バァージン・アトランティック航空が植物の種子から取り出した燃料を使って実施、成功した例がある。

2008年6月23日

温暖化ガス半減目標達成 4700兆円必要

2050年までに温暖化ガス排出量を半減させるには風力発電原発の増設、省エネ型住宅や自動車の開発などで、総額45兆ドルの追加投資が必要との試算を国際エネルギー期間がまとめた。世界の国内総生産の1%弱を毎年投じる規模で、国際社会にはおおきな負担となる。

現状のままだと05年にCO2換算で270億トンの温暖化ガス排出量は50年に620億トンに膨らむ見通し。

発電関係では10億ワット級の原発を毎年32基新設して約29億トン、風力タービン太陽光パネルの施設増で100億トン、それぞれ温暖化ガスの排出を減らせる。排出削減に一番効くのは家計や企業の省エネで、白熱灯から蛍光灯への切り替え、断熱性能の高い住宅増設などで削減分の4割近い170億トンに抑えられる。

これらの新たな対策に要する投資額は50年までで累計45兆ドル。世界経済の実質成長率を3%強と見込むと、世界のGDPの1%弱を毎年、温暖化に振り向けることになる。

2008年6月22日

環境ブログ 省エネへ鉄道利用促進

国土交通省が19日にまとめる鉄道行政の方向に関する最終報告書が明らかになった。二酸化炭素の排出量がトラックの約7分の1という鉄道の省エネルギー性を生かすため、鉄道の使いやすさを向上させるのが柱。混雑緩和策や貨物輸送のコスト削減などを進める。鉄道事故を減らす数値目標も盛り込んだ。

報告書は交通政策審議会の鉄道部会が19日にまとめる。混雑時間帯の対策や駅のバリアフリー化、地方鉄道の活性化などで鉄道を利用しやすい環境をつくる「鉄道エコ生活圏」を提唱。自動車への過度の依存から脱却する必要を指摘する。

貨物輸送ではJR貨物にコスト削減など一層の効率化を求め、貨物輸送をふやすようにする。

2008年6月21日

環境ブログ 温暖化高潮被害28兆円

地球温暖化が進み海面が上昇した今世紀末の東京湾を室戸台風級の超大型台風が襲えば、高さ約2メートルの高潮により、最悪の場合、東京都と神奈川県の4つの港の周辺部で計約28兆8千億円の経済被害を受ける可能性があることが、国土交通省の試算で21日わかった。海面上昇とあわせた首都圏の高潮被害想定は初めて。

試算は、今世紀末に最大で海面が59センチ上昇するとしたIPCC報告書に基づき、東京湾奥部を直撃するケースで、今の貨幣価値に基づき被害を想定した。

この結果、東京港では水門や防潮堤が高潮で破壊され、江東、品川など臨海区部が最大で深さ5メートル以上、60平方キロにわたり浸水。東京駅や品川駅などの鉄道施設をはじめ、建物や内部の設備が被る直接被害は22兆円と見積もった。神奈川県の三港では、防潮堤を越えて海水が流れ込むと想定。横浜は横浜市役所などの一帯が深さ1メートル以上の水に漬かり被害額は4兆6千億に達する。

2008年6月20日

環境ブログ 東京都CO2削減

大規模事業所を対象に二酸化炭素削減義務付けを目指す東京都は20日、2020年度までに基準期間(02-04年度の3年間)の平均排出量から15-20%の削減を事業所に求める方針を固めた。08年度中に工場やビルなど分野ごとの削減率を示す。

改正環境確保条例案によると、義務化の対象となる事業所はエネルギー消費量が一定水準を超える工場やオフィースビルなど約1,300の大規模事業所で、都内の工場やビルなどで排出されるCO2の4割を占める。削減義務化は10年度からを計画している。今秋には専門家で構成する検討会が、部門別に10年度から14年度までの削減率を設ける。

2008年6月19日

環境ブログ バイオ燃料日本販売

ブラジルの国営石油会社ペトロブラスは年内にも日本でバイオ燃料を販売する。ブラジルから輸入した低価格のバイオエタノールを混合した燃料を独立系ガソリンスタンドに供給する。二酸化炭素を排出しないとみなされるバイオエタノールの環境性能を前面に出す。1リットル当たりの卸価格は通常のガソリンより1-2円安くなる見通しで、店頭価格の下げにつながる可能性もあり、バイオ燃料の普及に弾みがつきそうだ。

販売するのはガソリンにバイオエタノールを3%混ぜた自動車用バイオ燃料「E3」。

生産量は最大で国内消費量の約3%に当たる一日三万バレル程度の見通し。

 

2008年6月18日

仏の発電、脱「石油・石炭」

フランス政府は温暖化ガス排出を大幅に削減するための包括対策に乗り出す。2020年末以降に建設する一般住宅を含むすべての建物に太陽光発電など再生可能エネルギーによる発電装置の設置を義務付けるほか、同年をメドに石油、石炭など化石燃料の発電所での使用を事実上ゼロにする。7月の主要国首脳会議を前に踏み込んだ対策を打ち出し地球温暖化の国際交渉で主導権を握る考えだ。

包括案は電気事業者が展開する大規模発電については風力発電など再生可能エネルギーの比率を20年までに全体の20%に引き上げるよう規定。フランスでは現在、原子力発電が発電量の80%近くを占めている。再生可能エネルギーで20%を賄えば20年には事実上、化石燃料による発電がほとんどなくなり、大規模発電による二酸化炭素の排出量がほぼゼロに近づく見込みだ。

2008年6月17日

環境ブログ 次世代バイオ燃料

主要8ヶ国(G8)が集まる初の科学技術相会合が15日、沖縄県で開かれる。地球温暖化防止のため、各国が長期計画を策定して革新的技術の開発を進める重要性を確認する見通し。食料価格高騰の一因と指摘されるバイオ燃料では、食物以外を原料にする次世代燃料の開発で国際協力の強化を合意したい考えだ。

会合にはG8以外に中国やブラジルなど7ヶ国が参加。15日に議長総括をまとめる。バイオをめぐっては、農作物の中で食べられない部分や廃材の開発が急務とされる。ただ協力の具体化では、バイオ燃料の主要生産国であるブラジルなどから慎重な意見が出る可能性もある。

感染症や食糧問題について、アフリカなど発展途上国が自ら問題を解決できる仕組みが必要、との認識も確認する。このため資金や技術の供与でなく、人材開発による途上国協力の重要性を訴える予定だ。

2008年6月16日

環境対応車 幅広く展開

トヨタ自動車は11日、環境対応車の事業戦略を発表した。電気自動車向けでは新世代の電池の開発に着手。2010年までに日米欧で家庭用電源で充電できるプラグインハイブリッド車を、レンタカー会社や企業向けなど大口購入先に販売する。バイオ燃料車の開発も進める。自動車業界では環境対応車の開発対象を絞り込む傾向が強まるが、トヨタは幅広い分野への投資を続ける。

新世代型の電池の開発に関し、「革新的な電池の開発を目指す」と強調した。走行距離を延長するため、リチウムイオンを上回る性能を持つ電池の開発に着手。2年後に中途採用も含めて100人規模の組織にする。

エタノール混合燃料を使うバイオ燃料車では年内に北米で、ピックアップトラックや多目的スポーツ車(SUV)を発売。一回あたりの水素充填でガソリンエンジン車並の走行距離(約830キロメートル)を達成した新型の燃料電池車を日米でリース販売する。

2008年6月15日

超電導で走るエコな電気カー   

住友電気工業は12日、世界初となる超伝導モーターを使った電気自動車の試作品を公開した。電気抵抗がほどんとないため、動力源となる電池が生み出す電流をロスなく利用できる。二酸化炭素の排出の大幅削減につながる。今後はモーターの性能向上や製造コスト削減を進め、10年以内にバスやトラックなど大型車両で実用化する。

超伝導とは金属を一定の温度まで冷やしたときに電気抵抗がゼロになる現象のこと。住友電工は超伝導線を開発し、電気自動車用のモーターの部材に応用した。

電気抵抗を抑えられるので従来の銅線に比べ断面積当たり200倍の電流を流せるという。同社の試算ではエネルギー効率の向上でハイブリット車に比べCO2の排出量を25%程度削減できる。

モーターの回転力も銅線を使う場合の2倍になり、変速機も不要になるという。試作車の開発コストは一千万円超。今後は超伝導線の製造コスト低減などが課題となる。

2008年6月14日

環境ブログ 代替資源に脚光

資源に価格上昇は供給増や代替資源開発を促す。

資源・エネルギーの高騰で、新エネルギー探しが本格化している。

「日本は宝の山のうえで眠りこけていた」というのが、みずほ総合研究所の中島チーフエコノミストの持論である。世界第6位の広大な領海(排他的経済水域を含む)内に眠る豊富な資源は、手付かずのままだ。

例えば石油に代わる次世代エネルギーとされるメタンハイドレート。水分子に天然ガスが取り込まれた一種のシャーベットだが、3月に閣議決定された「海洋基本計画」によれば、南海トラフなどに相当量の存在が見込まれるという。政府が10年程度をメドとする商業生産ができれば、有望な国産エネルギーとなる。

海底から銅、鉛、マンガン、コバルトなどが湧き出る熱水鉱床。沖縄海域と伊豆・小笠原海域で有望な鉱床が確認されている。石油・天然ガスの存在が見込まれる地質も周辺海域に広く存在する。が、大部分は未探査だったと「基本計画」。

宝が持ち腐れになったのは、原油価格の低迷が続く時代には、とても採算に乗らなかったからだ。1バレル130ドル時代の到来で明らかに風向けが変わってきた。

お宝発見には税金が投入されている。2008年度には、3次元物理探査船による石油・天然ガス調査に151億円強、海底熱水鉱床の開発に向けた技術調査に5億円などだ。

2008年6月13日

グリーン電力証書 販売

グリーン電力証書

新エネルギーの導入拡大を目的に、2001年に導入された制度。発行できるのは風力、太陽光、バイオマス(生物資源)、小型水力、地熱の五つのエネルギーを使った発電。経済産業省管轄の組織が発電量の管理体制などを確認して、発行を認める。

現在は環境に配慮していることの「証」として企業が企業が社会事業の一環で購入している。政府の7月の洞爺湖サミットの会場などで使う電力分のグリーン電力証書を購入する方針。

政府が検討する「国内排出枠」として利用が始まれば企業の利用が増え、京都議定書の達成に寄与しそうだ。

グリーン電力証書を発行できる主な発電所

取扱業者 発電所の種類 所在地
丸紅 生ゴミから生じるメタンガスの発電所 千葉県白井市
NTTファシリティーズ 家庭用太陽光発電装置 佐賀県
日本風力開発 風力発電 佐賀県唐津市・青森県六ヶ所村
シャープ 太陽光発電 三重県亀山市
エネサーブ(大和ハウス) 生ゴミ・家畜糞尿から生じるメタンガスの発電所 京都府南丹市
日本自然エネルギー(東電) 風力、バイオマス、小型水力、地熱発電所 全国


2008年6月12日

グリーン熱普及へ証書

経済産業省は、太陽や雪氷の熱など温暖化ガスを排出しない「グリーン熱」を対象にした証書制度を来年度にも創設する。グリーン熱の生産事業者に資金が流れる仕組みをつくり、化石燃料に比べて割高なグリーン熱生産の普及をめざす。まず来月以降に雪氷とバイオマスで試験事業を実施する予定で、新エネルギーの利用拡大で地球温暖化対策を加速させる。

現在は風力、太陽光などの新エネルギーを使った発電を手がける業者が「グリーン電力証書」を発行しているが、今回の制度はこの熱源版だ。

グリーン熱の生産者は証書を発行して販売できる。企業は証書を購入することで、実際にグリーン熱を使っていなくても環境に配慮している点をPRできる。生産者は代金をもらって採算をとりやすくなるため、熱の生産を大幅に増やす効果が期待できる。

たとえば、冬に降り積もった雪を冷熱源として貯雪庫に保存。その熱を農産物の冷蔵などに利用できるため、その分、電力使用量が減る。一回目の試験事業は北海道で、7月の主要国首脳会議前後に実施。農業共同組合が生産した熱を、札幌ドームが証書の形で購入する。

2008年6月11日

環境ブログ 天ぷら油リサイクル大作戦   

天ぷら油でディーゼル車が動くなら、570万世帯から廃油が出る東京は有数の「油田」になる。そんな思いから動き出したのが「TOKYO油田2017」プロジェクトだ。

植物性油から作るバイオディーゼル燃料(BDF)は、二酸化炭素排出量を削減できると世界で注目を集める。廃油が再利用できればさらに環境負荷の軽減につながる。

プロジェクトを牽引する廃食油回収業の代表取締役は、「供給が限られている」という。同社は1993年に100リットルの廃油から95リットルの燃料「VDF」を精製する技術を開発した。VDFは軽油同様にディーゼル車で使え、価格は1リットル130円。原油高と環境意識の高まりから問い合わせが相次ぐば、応え切れていない。

問題は20万トンといわれる廃油を一般家庭からどう回収するか。廃油を宅配便などで送ると、福島県の森やVDFと交換できる地域マネーを渡すなど工夫し回収を進めるが量は限られている。一般の人が廃油を持ち込める拠点を各地に設けることが必要だ。

拠点数はこの1年で倍の14に拡大。ここにきて急増し、数ヶ月で50拠点を越しそうという。

2008年6月10日

ソニーが新型太陽電池

太陽光エネルギーで電気を起こす太陽電池は環境に優しく、欧州を中心に需要が急増しています。2007年の世界生産量は前年比48%増の3,733メガワットでした。10年には7,000メガワットに倍増するとの予想もあります。

標準的な原子力発電所の出力は1,000メガワットなので、7,000メガワットは原発7基に相当します。個々の太陽電池の出力は小さく、これだけの発電をするには膨大な枚数が必要です。

ソニーが開発した「色素増感型」は、太陽光を吸収すると電子を放出する有機色素を用います。発電効率はまだ低いのですが、印刷と似た工程で量産に向きます。ソニー以外にTDKや太陽誘電なども色素増感型の開発を進めています。

「結晶型」の太陽電池は発電効率が高く、現在の主流です。ただ主原料のシリコンは不足気味で価格も上がっています。

2006年に太陽電池の世界シェアが首位だったシャープは2007年に2位に後退し、独Qセルズが首位に躍り出ました。ドイツやスペインでは太陽光による電力を、電力会社が家庭用電力料金の3倍で買い取る仕組みがあります。傘下にシリコンメーカーを持つQセルズは増産で特需を取り込みました。シャープはシリコンの手当てに失敗したのが響きました。

2008年6月 9日

環境ブログ 温暖化、農業に悪影響

米政府は気候変動が農業に及ぼす影響に関する報告書を発表し、温暖化は穀物や家畜の生産にマイナスになるとの見解を明らかにした。ブッシュ政権は温暖化対策に後ろ向きだったが、積極的な取り組みを促す国内外の声を受け姿勢が変化したことを示している。

「米国気候変動科学プログラム」と名づけた研究会の報告は13の省庁と大学、研究所などの科学者が知見を持ち寄る形でまとめた。温暖化に伴い「高温で穀物が不作となるリスクが増す」ほか、家畜については「暖冬を通じた死亡率の低下よりも、猛暑で死亡率が上昇する影響の方が多きい」との判断を示した。

西部を中心に山火事や病害虫の発生で森林が損なわれている点についても言及。トマトやタマネギ、果物などの生育が穀物に比べて気候変動に弱いと指摘し、水不足の懸念、北極や山岳地の氷雪の減少にも触れた。

報告の関係者は「科学的な評価が目的で、特定の政策提言の意図はない」としている。

ただ、米国の強みの一つである農業を保護する観点からも、温暖化対策を促す声が強まりそうだ。

2008年6月 8日

環境ブログ 石炭ガス化発電

中国電力とJパワー(電源開発)は2日、石炭から取り出したガスで発電する技術の実証試験を共同で実施するとは発表した。石炭のまま燃やすのみ比べて二酸化炭素発生量は3割減るといわれる。石油などに比べて安価な石炭火力が利用しやすくなる技術として実用化を急ぐ。

中国電力の大崎発電所に実験用のプラントを建設する。出力規模は15万キロワット級。12年度に着工し、16年度に試験を開始する。

石炭ガス技術は、まず石炭の粉末に酸素を吹き付けて燃やし、ガスを発生させる。このガスを燃焼させてタービンを回して発電する仕組み。排熱も再利用して、電力を得る。石炭のまま燃やすのに比べてCO2が減り、排ガスからCO2を分離回収しやすい利点もある。

2008年6月 7日

企業の「排出量」、千葉が最多

企業による温暖化ガスの排出量を都道府県別にみると、鉄鋼やセメントなどエネルギー使用量の多い企業が集まる都道府県で排出量が多くなる。経済産業省と環境省の集計によると、2006年度の排出量が最も多いのが千葉県。愛知県、広島県がこれに続く。

千葉県が全国に占める割合は8.3%。新日本製鉄の君津製鉄所などがあるためだ。自動車関連の工場が集積する愛知県は7.1%。JFEスチールの西日本製鉄所がある広島県は6.5%を占める。逆に排出量の少ないのは奈良県、鳥取県、山梨県。排出量の多い「重厚長大」型企業の工場などが少ないためと見られる。

一方、事業所数が1248と全国で最も多い東京都の排出量は17位、全国に占める割合は2%にも満たない。この集計では原油換算で年間1500キロリットル以上のエネルギーを使用する事業所を対象にしているが、オフィースなどの業務部門を含めるとさらに多くの排出量があるのは確実。近年はオフィースや家庭からの排出量が増え続けている。

2008年6月 6日

英 世界最大の海上風力発電

英政府は再生可能エネルギーの柱となる次世代風力発電計画をまとめた。

2020年までに大規模な海上風力発電の設備を2,500万kW分新設する。海上風力発電では世界最大の規模となる。二酸化炭素の排出量を抑制するため、世界各国が取り組んでいる再生可能エネルギー活用のモデルケースになりそうだ。

英政府は20年末までに再生可能エネルギーの利用割合を現行の2%未満から15%に引き上げる計画を持つ。試算では再生可能エネルギーを使った発電設備を3,000万キロワット以上持つ必要がある。だが、従来の計画では主力と見込む風力発電全体でも1,000万キロワット前後にとどまっており、大幅な追加策が必要だった。

海上風力発電装置は設置の難しさから、世界的にもこれまでほどんと実績がない。ただ海上は風力が強く、大型設備を短時間で構築できるうえ、設置場所の確保が比較的簡単だ。発電装置一基あたりの発電量は5千ー7千5百キロワットと、地上の風力発電に比べ、2-4倍になるため、再生可能エネルギーのなかでも有力視されている。

2008年6月 5日

太陽光発電2年で10倍

内需拡大や成長促進策を検討している自民党の「日本の活力創造特命委員会」がまとめた中間報告の最終案が4日、明らかになった。太陽光発電の年間導入量を2年後に10倍にするほか、医薬品の承認期間を2.5年短縮するなど目標を政府として設定するよう求めている。

太陽電池 能力2-5割り増し

シャープは4日、国内の住宅向け太陽電池の新製品を発表した。太陽光発電を電力に変換する効率を高めるなどして、同じ設置面積でも従来品に比べて2-5割増しの発電能力を確保できるようにした。都市部の狭い住宅にも設置できるようにすることで国内販売をテコいれしたい考えだ。

出力や大きさを変えた太陽電池モジュール5種を18日から発売する。屋根の形状に合わせて複数のモジュールを組み合わせて設置するため、付帯設備や工事費を含めた導入費は出力1キロワット当たりで60万ー70万円になるという。

太陽電池表面の金属配線を細かくするなどして、多結晶タイプのモジュールでは業界最高となる変換効率14.4%の製品などをそろえた。架台の強度も上げるなどして設置面積あたりの発電能力を引き上げた。

2008年6月 4日

バイオ燃料政策 見直し

食料サミット宣言案 穀物高騰に配慮

国連が6月上旬に開く「食料サミット」で採択する宣言原案が明らかになった。トウモロコシなどを使ったバイオ燃料の生産が世界的な食料価格の高騰を招いていることを踏まえ、バイオ燃料政策の見直しの検討を盛り込んだ。地球温暖化対策に配慮しながら食料危機の克服をめざす必要性を強調している。

宣言案は「即時・短期の措置」と「中長期の措置」の日本柱。バイオ燃料政策の見直しは中長期措置に盛り込んでいる。

ガソリンの代替燃料のバイオ燃料をめぐっては、米国などが政府の後押しでトウモロコシを使った燃料の生産を進めている。この結果、トウモロコシが増産され、そのあおりで一時的に大豆や小麦の作付面積が減り、穀物の需給が逼迫、価格高騰の一因になっている。

日本は穀物価格に影響を与えない食糧以外の材料を使ったバイオ燃料を推進する立場だ。EUでも、食料を原料としたバイオ燃料を見直す機運が出ている。

米国やブラジルは見直し案には慎重とみられる。

短期の対策としては、食料備蓄拡大を検討するほか、交渉中の世界貿易期間の多角的通商交渉の早期合意の重要性を強調。FAOが、世界の食料の需給ギャップがもたらす食料安保への影響の調査・分析や、各国のバイオ燃料政策の再評価を進めるとしている。

 

食料サミットの宣言原案のポイント

○食糧の輸出規制や禁止が世界市場で輸入価格高騰を招いていると懸念

○食糧不足に悩むバイオ燃料国を支援する行動などの「世界的な行動の指針」を構想

○FAOが食糧需給ギャップの影響を調査・分析し、政策を再評価

(即時・短期の措置)

○食糧支援とセーフティーネット拡大

○食糧備蓄の拡大の必要性の検討

○世界貿易機関(WTO)多角的通商交渉の早期合意

(中長期敵な措置)

○環境を考慮した食糧生産性向上のための政策枠組みの推進。

バイオ燃料生産の国際的な協力の枠組みや政策指針の検討



2008年6月 3日

温暖化対策 EU農業分野で着手

EUは27日、リュブリャナ郊外で非公式農相会合を開き、農業分野で地球温暖化対策に着手することで合意した。農業廃棄物の燃焼などに伴う二酸化炭素の排出を減らすほか、気候変動による作付けなどへの影響を軽減するため品目変更や治水対策などにも乗り出す。温暖化の農業への悪影響は世界各地で顕在化しており、EUは被害拡大を抑えるために先手を打つ。

EUのボエル委員は会合後「農業分野も気候変動や再生可能エネルギー問題に貢献していく」と述べた。CO2排出削減策の柱は農業廃棄物の有効利用。EU内では温暖化ガスの約1割が農業分野で排出されており、大半が麦わらやナタネの搾りかすなど農業廃棄物の燃焼に伴って発生している。農業廃棄物を自動車向けのバイオ燃料などに転換できれば、CO2排出を減らせると判断。むぎわらなどから燃料を合成する技術開発を加速する。

気候変動が農業に及ぼす影響を回避するための対策も導入する。農業用水の確保や治水対策、作付け種目の変更などが主な検討項目に挙がっている。

2008年6月 2日

地球温暖化 白神のブナ林消滅も

地球温暖化が進むと、世界自然遺産に登録されている白神山地のブナ林が今世紀末にも消滅する可能性があるほか、熱中症などによる死亡リスクが最大5倍高まる。

環境省は29日、気温上昇で国内の自然環境や人の健康、農業生産などに大きな影響があらわれるとする予測を発表した。

温暖化で日本も被害を受けると予測されているが、詳細な影響を纏めたのは初めて。日本は京都議定書に基く温暖化ガスの排出削減を進めているが、被害を防ぐ対策の検討も迫らせそうだ。

森林は気温上昇に伴って立ち枯れなどが進行し、植生が大幅に変わる。温帯域の広葉樹のブナは生育できる土地が減り、今世紀中に全国の93%が消滅、白神山地の広大なブナ林もほぼ消えてしまうと予測した。

2008年6月 1日

CO213億トン削減   

経済産業省は27日午前、2007年度のエネルギーに関する年次報告(エネルギー白書)を閣議で決定した。

地球温暖化の問題を取り上げ、国内の高い石炭火力発電技術を米国や中国、インドにも導入すれば二酸化炭素を年13億トン削減できる可能性を指摘。温暖化ガスを産業分野別に積み上げる「セクター別アプローチ」の効果を強調した格好だ。

白書は温暖化問題と原油高を主に分析した。セクター別アプローチについては「わが国は世界最高のエネルギー技術を実現しており、国際展開することにより世界的なCO2削減に寄与する」と主張。CO2の排出量が多い石炭火力発電、鉄鋼、セメントなどの分野で効果を検証した。

うち石炭火力発電での効用を始めた試算した。投入した熱エネルギーが電力に変わる割合は40%超と日本が最も高い。その技術を効率が30%台にとどまる米国、インド、中国の三カ国に適用すると年間で日本全体の排出量(12.1億トン)をやや上回る約13億トン減らせると強調した。