« 2008年3月 | メイン | 2008年5月 »

2008年4月30日

太陽光発電で開発拠点

経済産業省は6月にも太陽光発電の研究開発拠点を新設する。産学官が連携し、2030年に太陽光を電力に変換する効率(発電効率)を40%超に引き上げる。発電コストも火力発電所に並ぶ水準まで下げることを目指す。50年に世界の温暖化ガス半減という目標に向け、自然エネルギーの柱となる太陽光発電の技術開発を加速させる。

独立行政法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構を通じ、開発拠点を選ぶ、6月までに民間企業や大学を対象に、蓄電技術や薄型の新たな材料などを研究する複数のグループを選出。海外の調査機関との連携も探る構えだ。最長で7年の長期プロジェクトとし、それぞれが研究開発目標を定める。2008年度の事業費は20億円。

2008年4月29日

バイオガソリン原料量産

新日本石油は2009年末から自動車燃料となるバイオガソリン原料を国内で初めて量産する。同社子会社の根岸製油所に20億円程度投じて年産10万klの設備を造る。規格外の国産小麦などから製造したバイオ燃料を北海道から調達する。現在はバイオガソリン原料の大半を輸入に頼っている。国内でも量産を始めることで普及に弾みをつける。

バイオガソリンは、植物などを醗酵させて作るバイオエタノールに石油ガスを合成した「ETBE」を、ガソリンに混合して作る。

北海道では、北海道農業共同組合中央会と焼酎大手のオエノンホールディングスがそれぞれ、2009年度から1万5千キロリットルのバイオエタノールを製造する。

2008年4月28日

東証が排出量市場

東京証券取引所は2009年にも、二酸化炭素など温暖化ガス排出量を取引する専用市場を創設する。取引方法や参加者の範囲、決済方法など創設に向けた課題を年内に整理し、その後早期に制度整備を進める。将来の成長が見込める排出量ビジネスにアジアの取引所でいち早く取り組み、先行する欧州の取引所に対抗する。

排出量取引は欧州の取引所が既に手掛けており一千トンあたりのCO2価格が基準になっている。

東証は地球温暖化対策を重要課題に掲げる政府の動きをにらみながら、取引需要が見込める商品や利便性の高い取引法を研究。研究会の成果を踏まえ、来年中に専用市場で取引を始めたい考えだ。

2008年4月27日

汚泥+生ゴミで発電効率上昇   

鹿島やJFEエンジニアリングなどは、下水処理場で汚泥と生ゴミを一緒に処理してメタンがスを効率よく発生させる新しい技術の開発に成功した。横浜市の処理場で実施したテストでは、汚泥だけを処理する場合に比べガスの発生量が二倍増えた。得られるガスで発電し処理場で使う電気を賄えば二酸化炭素の削減にもつながる。全国の自治体に導入を働きかけていく考えだ。

国土交通省の「下水汚泥資源化・先端技術誘導プロジェクト」の成果。アタカ大機、ダイネンも参加して開発したのは、下水処理で生じた汚泥と生ゴミを同時に醗酵してメタンがスをつくる技術。既存の下水処理施設に生ゴミを受け入れる設備と発生ガスを処理する設備を導入する。

横浜市の南部汚泥資源化センターで実証試験を実施。汚泥に生ゴミを13%混入。汚泥だけで醗酵する場合に比べメタンガスの発生量が二倍に増えた。

下水汚泥と生ゴミを別々に処理してそれぞれからメタンガスをつくる技術はすでに実用化済み。

ただ、ガス発生効率などに課題があるため、全国の下水処理場約1900ヶ所のうち、メタンガスをつくっているのは約320ヶ所にとどまる。

2008年4月26日

途上国の温暖化対策を支援  

来年後半の欧州連合議長国であるスウェーデンは、途上国の温暖化対策を支援するため、日米などが表明している多国間基金の創設に、EUも参加する方向で検討に入った。16日に東京で福田首相と会談を予定しているラインフェルト首相がEUの基金案を示し、7月の主要国首脳会議に向け、温暖化問題での国際連携の強化を促す。

スウェーデンのカールグレン環境相が日本経済新聞などに明らかにした。風力・太陽光といった環境負荷の小さい発電技術などを途上国に普及させるため資金支援するのが目的。ただ、同環境相は「EU全体で基金に参加するには主要8ヶ国が先行して合意する必要がある」と指摘した。

2008年4月25日

環境先進企業を認定

環境省は環境問題に先進的に取り組む企業に「トップランナー」の称号を与える新しい制度を始める。業界ごとに先進企業を認定し、廃棄物の削減や地球温暖化防止の対策を促すのが狙い。

第一号として家電量販店のビッグカメラを認定した。15日の閣議後記者会見で鴨下環境相が明らかにした。

新制度の名称は「エコ・ファースト制度」。過去の実績でなく、ゴミ削減など環境問題に取り組む今後の計画内容で先進企業を選らぶ。ビッグカメラは買い物袋に使う紙資源の5%削減や店舗での携帯電話回収などを約束。同社は環境省が定める「エコ・ファーストマーク」を店頭などで表示できるようになる。

これまでの個別企業を環境問題の分野でトップランナーとして認定する仕組みはなかった。環境省は今後、他業界にも新制度の適用を広げて生きたい考え。

2008年4月24日

CO2排出枠の交換量100トン超す

ローソンは17日、今月8日から始めた買い物などでためたポイントを二酸化炭素の排出枠と交換する取り組みについて、交換したCO2の量が一週間で100トンを突破したと発表した。5,000円分の買い物につく50ポイントをCO2の排出枠10キログラムと交換する仕組みで、参加人数は延べ583人。

取得した排出枠はローソンが利用者に代わって国に寄付する。

2008年4月23日

環境ブログ 都、排ガス新規制

東京都はディーゼル車排ガスや工場のばい煙などに含まれる微小粒子状物質を規制する独自の目標値を3年後をめどに導入する。微小粒子状物質は健康への悪影響が指摘され、米国や欧州では規制の動きが本格化しているが、国内では基準策定の動きは進んでいない。このため都が先行する形で規制に乗り出すことにした。自動車メーカーなどにとっては新たな負担となるだけに今後議論を呼びそうだ。

都が目標値を設定するのは「PM2.5」と呼ばれ、大きさが2.5マイクロメートル以下の微小粒子物質。肺がんなどの原因になると指摘され、環境省の有識者検討会も報告書をまとめている。

都は23日に専門家らで構成する検討会を設置、具体的な検討に乗り出す。都内の「PM2.5」濃度は2006年度で一立方メートルあたり20マイクログラム前後。米国が1997年に設定した環境基準は同15マイクログラムで、WHOも2006年に同10マイクログラムのガイドラインを設定しており、これらの値を参考にした。

2008年4月22日

オフィースの照明器具 CO2削減

松下電工は21日、オフィースビルの照明器具を買い換える法人向けに器具の使用で発生する二酸化炭素を排出枠購入で相殺する営業提案を7月から始めると発表した。省エネルギー照明器具を購入する顧客に、商社や金融機関など排出枠販売会社を紹介。企業のCO2排出量削減ニーズの高まりに対応し、2009年度に約100件の受注を目指す。

新提案では蛍光灯から省エネルギー器具に切り替えた際の電気料金、CO2排出の削減量に加えて、切り替えた後の排出量を算出して顧客に明示。そのうえで要望に応じ、排出枠を購入した場合のメリットを明示した削減プランを提案する。住友信託銀行や丸紅など同社と提携する排出枠販売会社を紹介し、顧客が販売会社から排出枠を買えば排出量をゼロにできる仕組みだ。

松下電工はこうした省エネルギー性能と情報提供を組み合わせることで営業力を強化。オフィースビルなど照明器具の改装で見込む年間2000件程度の受注のうち、5%程度を新提案で獲得する考えだ。

2008年4月21日

地球温暖化問題で中印を取込狙い その2

ブッシュ大統領の任期は来年1月まで。現政権下で大胆な温暖化対策には踏み込みにくいとみられるが、米欧の対立を解消して主要国内の結束の土台をつくっておくこことは至上命題だ。

ブッシュ大統領が16日に表明した「2025年までに温暖化ガスの増加を止める」との提案は欧州へ秋波を送るとともに中印の取り込みも狙った「くせ球」でもある。

EUで最初に受け止めたのがフランスだった。温暖化ガス削減の旗振り役を自認するドイツや英国ほど先鋭的でなく、米国や日本と原子力発電の普及という点で利害を共有する。イラク戦争を巡りぶつかったシラク前大統領と異なり、ブッシュ大統領はサルコジ大統領を「一緒に仕事が出来る男」と笑顔で肩を組む。

ただ、米欧の溝が一気に埋まるわけでない。ドイツのガブリエル環境相は17日、ブッシュ提案をネアンデルタール人のもの」と酷評。さらに「米国には別の声があるのを頼もしく思う」と語った。欧州の大勢は米国の指導者後退を見極めたいという空気だ。

「別の声」を発するのは三人の大統領候補だろう。民主党のオバマ、クリントン、共和党のマケイン三上院議員はそろってブッシュ政権が拒絶を続ける排出量取引に前向きだ。「50年までに90年比で80%減」(クリントン)など、温暖化ガスを大幅に減らす公約もそれぞれに掲げる。

しかし時間の制約は厳しい。13年以降の「ポスト京都議定書」と呼ばれる温暖化防止の新たな枠組み作りは09年末のコペンハーゲンの国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)で正念場を迎える。それまで約一年半しかない。

「ブッシュ後」にだけ期待して歩みを止めることは温暖化対策全体にとって大きなリスクとなる。

16ヶ国とEUが参加したパリ会合は18日に閉幕、温暖化対策で次のヤマ場は7月の主要国首脳会議となる。ホワイトハウス高官は「サミット三日目にパリと同じ陣容で主要国の首脳がそろう」と認めた。

日本は欧州と中印の出方をうかがう米国の戦術にどこまで付き合うのか。サミット議長国として覚悟が問われる。

2008年4月20日

韓国 温暖化ガス排出抑制で車両総量規制

韓国政府は温暖化ガスの排出を抑制するため、2009年にも全国で車両の通行総量を規制する制度を導入する。基準を超える通行量がある地域では車両利用者から通行料の徴収を義務付ける。温暖化ガスの排出増加率が経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で最悪の現状脱却を急ぐ。

高速道路の整備状況などに応じて韓国全土を三つの地域に分け、地域別に通行総量を設ける。国土海洋省が6月にも国会に関連法案を提出し、2009年から施行を目指す。地域ごとの基準にする通行量は今後詰める。

同省によると、韓国の1990年から2004年までの温暖化ガス排出量の年平均伸び率は6.1%。OECD加盟国の中で最も高い水準で、温暖化ガスの排出抑制が制作課題になっている。

2008年4月19日

地球温暖化問題で中印取込狙う  その1

「欧州と米国が協力すれば気候変動の速度を緩められる」フランスのサルコジ大統領は18日、パリで開催した「エネルギー安全保障と気候変動に関する主要国会合」であいさつし、地球温暖化問題で米欧連携の重要性を強調した。ブッシュ米政権が主導する同会合はこれまでの二回とも米国内で開かれていたが、今回はフランスでホスト国を買って出た。

温暖化対策を巡り企業の競争力維持を重視する米国と野心的な数値目標で主導権を握ろうとする欧州連合。双方の主張が平行線をたどり時間が空費されている間に、中国やインドが経済力を高めれば何が起きるのか。米政府内で真剣なシュミュレーションが繰り返されている。

一つの展望をホワイトハウス高官は示す。「欧米企業が安いコストを求め、中印になだれ込む」温暖化対策の規制が甘い中印に投資が集まり、省エネルギー技術や援助資金も吸い取られる懸念が浮上。不毛な対立を続けて先進国の共倒れを避けるためにも「温暖化対策で中印に傍観を許してはいけない」と米政府はみる。

 

2008年4月18日

環境ブログ バイオ燃料に慎重論

バイオ燃料の利用拡大を定めた欧州連合(EU)の数値目標への慎重論が台頭してきた。最近の食料価格の高騰をにらんで専門機関の欧州環境庁が目標設定を見合わせるよう要求。加盟国からも数値目標の再検討を訴える意見が出始めた。バイオ燃料の目標見直しは全体の温暖化対策にも響きかねず、欧州委員会は穀物類の生産拡大や次世代型バイオ燃料の開発促進でしのぐ構えだ。

温暖化対策を進めるため、EUは2020年までに輸送用燃料に占めるバイオ燃料の比率を10%に引き上げる目標を定めた。これについて欧州環境庁は「大量のバイオ燃料の輸入が必要になり、EU域外での持続的な生産が困難になる」との報告書を作成。加盟国からも「食料生産は最優先課題だ」との慎重論が出始めた。バイオ燃料の原料である小麦やトウモロコシなどの食料価格の高騰が背景にある。

2008年4月17日

環境ブログ 産業別の日本案評価

来日中のスウェーデンのラインフェルト首相は温暖化ガス削減を促進する上で、欧州連合(EU)の域内排出量取引制度(EU-ETS)と、産業分野に削減を進める日本案を統合した新方式が有効だと表明した。

新方式について「ETSの発展には産業分野別の議論も不可欠」と強調。ポスト京都議定書の議論がヤマ場を迎える2009年後半のEU議長国として、日本と連携し国際的な議論を高める方針も示した。

発電所や製鉄など基幹産業を対象とするETSと、より幅広い業種をカバーする日本案を統合する利点について、同首相は「運輸などをETSの新たな対象にするためには、分野別の排出量を分析できる日本案が非常に適している」と指摘。

「技術力の高い日本と補完しあって国際的な合意形成を目指したい」と語った。

日米などが提案している途上国の温暖化対策を支援する多国籍基金の創設案について「とても重要だ」と賛同する考えを示した。

スウェーデンの経済改革では「一年半で若者を中心に(総人口の約1%に当たる)約9万人の新規雇用を創出できた」と強調した。おい

2008年4月16日

環境ブログ クリック CO2削減

情報システム開発ベンチャーのユナイテッドピープルは、クリックするだけで二酸化炭素(CO2)削減に貢献できるサイトを開発した。

閲覧者が広告をクリックすると、掲載手数料の半額が自動的に排出量取得の原資として使われる仕組み。「市民参加型のCO2削減事業につなげたい」考えだ。

日本カーボンオフセットと事業提携し、「カーボンオフセットクリック募金」を始めた。協賛企業はサイトにバナー広告を載せる。閲覧者が1回クリックするたびに広告料2円が発生、このうち一円をCOJに募金する。

COJは募金がどこでどのような活動に使われたかを明記した「カーボンオフセット照明書」を発行。

環境保護への取り組みをアピールできるほか「企業のサイトのアクセス増にもつながる」とみている。

2008年度は年間3,000万円の募金を目指す。

2008年4月15日

環境ブログ 温暖化ガス南極でも濃度上昇

南極の昭和基地付近でこの一年間、温暖化ガスの大気中濃度が上昇したことが、南極観測の第48次越冬隊の調査で分かった。先月末帰国した宮岡隊長が49次夏隊隊長らと文部科学省で14日、記者会見して明らかにした。

富岡隊長によると、同基地周辺のメタン濃度は2000年以降横ばいだったが、07年2月から一年間の観測中、明らかな上昇傾向を示した。ピーク時には1986年からの観測で最高の約1.75ppmを記録した。メタンは二酸化炭素の約20倍の強い温室効果を持ち、富岡隊長は「原因解明や今後の傾向の監視が必要だ」と話した。大規模な海氷の流出など温暖化の兆候は観測期間中には認められなかった。

一方、南極のセールロンダーネ山地を調査した小山九州大学教授らは、約5億年前に二つの大陸が衝突して出来たとされる超大陸「ゴンドワナ」の衝突痕とみられる岩石を見つけたと発表した。地下30キロの超高温で変成した岩が衝突の力でせり上がり、地表に現れたらしい。

2008年4月14日

環境ブログ 日本、排出枠1200万トン確保

発展途上国が排出する温暖化ガスの削減に協力して日本の政府や企業が取得した排出枠が、2007年末時点で合計1281万トン(二酸化炭素=CO2=換算)になったとことが環境省などの調べで12日分かった。

排出枠の取得状況が明らかになるのは初めて。

京都議定書は、先進国が途上国に技術や資金を提供して温暖化ガスの排出を削減し、代わりに排出枠を取得する「クリーン開発メカニズム(CDM)」と呼ぶ仕組みを認めている。国内での削減余地が乏しい日本は積極的に排出枠を活用しようとしている。

今回分かったのは、日本政府や企業が取得した排出枠。途上国で温暖化ガスの削減事業を実施して国連が認めた排出枠を日本企業などが現物として得た分になる。

排出枠を得た企業名は公表していない、ただ排出枠を管理するため政府が設けた取引口座には三菱商事や東京電力、新日本製鐵、ソニー、シャープなど約110の企業・団体が参加。企業間による排出枠の売買もすでに始まっていると見られる。

国内で削減に努めるが、目標に届かないので政府・民間が合計3億ー4億トンの排出枠を海外から取得する必要がある。

今回の1200万トンはその3-4%にすぎないが、「最初にまいた種の収穫がようやく始まった段階。今後、排出枠の取得に加速する」見込みだ。

2008年4月13日

環境ブログ バイオ燃料日本へ  その2

ブラジルは世界最大のバイオ燃料の生産国。日本国内でもバイオ燃料の活用が始まったが、原料調達面での制約が本格普及に向けた課題となっている。ブラジルからのエタノール供給は日本での同燃料の利用拡大に貢献しそうだ。

南西石油はブラジル産原油の精製にも乗り出す。南西の製油所は日量10万バレルの原油精製能力があり、現在は3万5千バレル程度しか使用していない。

ガブリエリ総裁はブラジル産の重質油を処理できる装置を南西の製油所内に建設する方針を示し、「2-3年で投資を決め、その2-3年後に稼動する」とした。日本国内向けにガソリンや軽油などを販売するほか、アジアにも輸出。原油処理量を早期に10万バレルに引き上げる考えだ。

ペトロブラスは世界で油田開発を拡大してり、15年には現在の日量約200万バレルから415万バレルに増やす計画。日本石油元売会社も国内市場の縮小を受け新興国への輸出を増やしている。原油高を背景に資金力を強めるペトロブラスがアジア市場に参入することが、国内企業と競合する場面が広がりそうだ。

2008年4月12日

環境ブログ バイオ燃料日本へ

南西石油を買収したブラジル国営石油会社ペトロブラスのジョゼー・セルジオ・ガブリエリ総裁は7日、ブラジルで生産するバイオ燃料用のエタノールを2010年にも日本に輸出する方針を明らかにした。ブラジル産の原油も早ければ12年にも南西石油に持ち込む。ペトロブラスは沖縄を拠点にアジアは沖縄を拠点にアジア市場での事業展開を加速させる考えで、国内石油各社との競争が激しくなりそうだ。

南西石油は東燃ゼネラル石油傘下の石油精製会社。一日付でペトロブラスが株式の87.5%を約50億円で取得した。ガブリエリ総裁は「南西石油は日本市場への供給に加え、アジアへの輸出拠点として重要な役割を果たす」と述べた。

ペトロブラスは三井物産と共同で、ブラジルでエタノールの製造設備や輸出用パイプラインの建設計画を進めている。ガブリエリ総裁は近く三井物産と設立する合弁会社を通じて、「10年から輸出をはじめ、南西石油が持つ貯蔵・出荷設備を活用して日本で販売する」と述べた。

2008年4月11日

環境ブログ CO2地中貯留 海洋生物への影響評価

環境省は海底下への二酸化炭素貯留が海洋生物などに及ぼす影響を検証するシステムを構築する。国立環境研究所や産業技術総合研究所などと協力して今夏にも着手し約3年で開発する方針だ。

国内では昨年施行の改正海洋汚染防止法により、許可に基いて海底下にCO2を貯留することが可能ななった。環境省は事前評価の一環として、海底地層からCO2が漏れ出す恐れがないかを予測する仕組みを作る。想定される漏洩のケースを作成することなどが中心で、貯留地を選ぶ際の審査などに活用する。

貯留後のCO2の動向を監視するシステムも開発する。遠隔操作ロボットからの映像や船舶を利用した音波探査などを通じて、CO2の漏洩の有無や濃度変化を観測する。

CCSは温暖化防止の切り札をされる。国連の機構変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、世界のCO2貯留可能量は約2兆トン。現在の排出量の約80年分に相当する。日本は発電所や製鉄所などCO2の大規模排出源が沿岸部に多いため回収したCO2は海底下の地層に貯留することが想定されたいる。

ただ貯留を管理する仕組みは未整備。海底地層への貯留には生物への影響評価が必要。例えば貝類はCO2濃度上昇で成長率や生存率に影響が及ぶ恐れがあるという。

2008年4月10日

環境ブログ CO2地中に閉じ込めろ  その4

二酸化炭素の地下貯留

排ガスなどに含まれる二酸化炭素を補足して地中に送り込む技術。「Carbon  dioxide  Capture  and  Storage」。略してCCSと呼ぶ。吸収液を使って回収した後、過熱して分離する手法が一般的で、三菱重工業などが技術を保有している。

回収したCO2はパイプラインやタンカーで輸送し、最終的に地下一千~二千メートル程度の地層に閉じ込める。日本では昨年、改正海洋汚染防法が施工され、許可に基づいて海底地層への貯留が可能になった。

CO2の地中貯留をめぐる主な国際動向

米国 石炭火力発電とCCSによる「フューチャー・ジェン」プロジェクトを計画
ノルウェー 1996年に世界で初めて耐水層へのCO2貯留を実施するなど、CCSを推進
カナダ 米国で回収したCO2を輸送、枯渇油田で石油の増産に利用。2000年に始動
日本 2003-05年に地球環境産業技術研究機構が新潟県で1万トンのCO2を貯留
アルジェリア 2004年から天然ガス生産設備のCO2を回収。日揮が設備を担当
オーストラリア 年間100万トン以上の大規模貯留プロジェクトを複数推進


2008年4月 9日

環境ブログ CO2地中に閉じ込めろ その3

大成建設なども、仮に東京湾の海底下で年間100万トンのCO2貯留を続けた場合、周辺にどのような影響が及ぶかを予測した。米国の研究機関と共同で開発したシステムなどを使って100年後の状態を予測したところ、CO2はほとんど動かないことが分かったという。

CO2を地下に貯留する技術への期待は大きい。3月に千葉市で開かれた温暖化問題に関する国際会合で、来日したブレア英前首相は「温暖化の防止には革命が必要だ」と訴えた。日本は50年までに世界の温暖化ガス排出を半減させる目標を掲げるが、その実現は従来技術の延長では達成できない。CO2の地下貯留はその革新的な技術の筆頭に挙げられる。

国連の機構変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、世界全体でCO2を貯留できる量はおよそ2兆トン。世界全体が現在排出するCO2量の80年分に相当する。RITEの試算でも国内で1,460億トン貯留できる。これは国内排出量の100年以上に当たる。あくまで理論値だが、CO2貯留の可能性を示した。

ただ実用化にはコストが課題だ。経済産業省は20年ごろの普及を見込むが、CO2の回収コストは現状で1トン当たり4,200円程度かかり、実用化にはこれを半減する必要がある。またCO2貯留は「石炭など化石燃料の大量消費を容認することになる」との批判も根強い。地下貯留は温暖化防止の対症療法で、本当に取り組むべきは徹底した省エネルギーや、風力や太陽光という再生可能エネルギーの利用拡大などが重要であることは言うまでもない。

2008年4月 8日

環境ブログ CO2地中に閉じ込めろ その2

研究では石炭ガスに水蒸気を加えてCO2と水素に転換し、特殊な吸収液でCO2だけを集める。今秋には分離を始める計画だ。同社(J%パワー)は北九州市の実験では地中の貯留は実施しないが、IHIなどと共同で2010年にもオーストラリアで始める事業では地下に埋める考えだ。

地下への貯留では、回収したCO2に圧力をかけて地中深くに送り込む。液体と気体の性質を併せ持つ「超臨界流体」という特殊な状態にし水分を含む耐水層に染み込ませる仕組みだ。

実はCO2の地下貯留は石油などの収率を高める方法として広く利用されていた技術だ。油田やガス田にCO2を注入すると石油などが回収しやすくなる。2000年以降、カナダなどでは年間100万トンを貯留した実績がある。これを温暖化防止に役立てるのが狙いだ。

問題は埋めたCO2が長期間にわたって地下にとどまるかどうか。この問題を検証するため、地球環境産業技術中研究機構(RITE)は2003年7月から05年1月にかけて、新潟県長岡市でCO2一万トンを深さ1100メートルの帯水層に閉じ込めた。RITE・CO2貯留研究グループの永野主席研究員は「千年後でも地中のCO2が一定の範囲にとどまることが確認できた」とCO2を長期間貯留できる可能性が高いと胸をはる。

2008年4月 7日

環境ブログ CO2地中に閉じ込めろ その1

二酸化炭素を地中に埋めて地球温暖化を防ぐ

省エネルギーの追及が中心だった温暖化対策の常識を覆すような技術が期待を集めている。火力発電所や製鉄所から出るCO2を分離・回収して地中に閉じ込める技術(CCS)で、大気中への排出量を大幅に削減できる可能性を持つ。温暖化問題を克服する救世主となるか。

明治時代に石炭の積み出し港として発展した北九州市若松区で、温暖化を防ぐ新らしい石炭火力発電の研究が進む。Jパワー(電源開発)と新エネルギー・産業技術総合開発機構が取り組む研究で、石炭をガス化して発電効率を高めるとともに排ガス中のCO2を分離・回収する。

石炭は石油や天然ガスに比べて環境負荷が大きい。燃やすと天然ガスの2倍近いCO2を排出し、窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)の発生も多い。ただ埋蔵量が豊富で価格が割安という利点もある。地震などの影響で国内にある原子力発電所の運転中止が相次ぐなか、日本にとって石炭火力は欠かせない電力供給源だ。

そこで求められるのが、石炭の利用と温暖化防止を両立する技術。Jパワーなどが取り組む石炭ガス化複合発電(IGCC)は石炭をセ氏1,600度以上の高温でガス化し、蒸気タービンとガスタービンを回して発電する。蒸気タービンだけを回す現在の石炭火力は発電効率が40%程度だが、ガス化発電は46―48%でCO2の排出量も約1割減る。さらにCO2を地中の埋めればはほぼゼロになる。

2008年4月 6日

環境ブログ ポスト京都議定書 作業計画を採択

国連気候変動枠組み条約事務局のデブア事務局長は5日未明、2013年以降の地球温暖化対策の世界的な枠組み(ポスト京都議定書)を話し合う国連の作業部会の閉幕を受け、記者会見した。

日本が提案した産業・家庭など部門ごとに削減を進める「セクター別アプローチ」について、「内容もより明確になり、日本は建設的な役割を果たした」と評価した。

途上国に「セクター別アプローチで温暖化ガスの削減義務を課せられるのではないか」という懸念があるのに対して、日本は作業部会で「国全体の削減目標に発展するものではない」と説明。

途上国に先進国並みの水準の削減を求めない考えも示し、各国の理解を求めた。

2008年4月 4日

環境ブログ 温暖化ガス排出 中小の削減 支援融資

経済産業省と環境省は中小企業の温暖化ガス削減を支援するため、政府系金融機関による低利融資制度を始めた。あらかじめ定められた規模の温暖化ガス削減につながる設備投資などに、最大7億2千万円を貸し出す。中小企業の温暖化抑制への取り組みは資金や技術の不足で遅れており、新制度で中小の環境対策を促す。

二酸化炭素など温暖化ガス削減効果が12.5%以上見込まれる設備投資を計画する中小に低利融資する。計画は財団法人省エネルギーセンターのチェックが必要。建物の断熱化や、全館空調から部屋ごとの空調への変更、白熱電球の蛍光灯への切り替えなどの取り組みが対象となる。

新たな融資制度は「環境・エネルギー対策資金」として中小企業金融公庫と国民生活金融公庫が開始する。中規模企業を対象とする中小公庫の貸付限度額は7億2千万円、利率は2.1%。貸付期間は15年以内とする。小規模企業が対象の国民公庫は限度額が7,200万円。

2008年4月 3日

環境ブログ 先進国・途上国に溝

2013年以降の地球温暖化対策となる世界的な枠組み(ポスト京都議定書)を話し合う国連の作業部会が31日、開幕した。初日は日本と米国が途上国にも温暖化ガス削減の行動を求める一方、途上国は先進国に技術・資金支援を要請。先進国と途上国の主張の隔たりが改めて浮き彫りになった。

昨年12月にインドネシア・バリで開かれた国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP13)は、次期枠組みの交渉期限を2009年末とすることで合意した。この合意に基き設置された作業部会では、2009年末までの作業計画づくりが主要議題となる。

この日が初会合となった作業部会では、日本が中印などの途上国も一定の削減努力が必要と主張。小町環境担当大臣は「排出削減と資金や技術の支援は平行して議論されるべきだ」と述べた。中印など新興国とアフリカなど貧困国を新たに区分し、排出削減の基準年も見直す必要があると指摘。

欧州連合は「先進国がされに削減してから、途上国に排出削減を求めるべきだ」と語り、先進国でも意見の隔たりが表面化した。

一方、中国やインドなどは先進国と同じ排出削減目標を受け入れられないと表明。

2008年4月 2日

環境ブログ 配送車のCO2対策加速

産業廃棄物処理などを手掛ける都築鋼産など三社は、4月中をメドに温暖化ガスの「排出枠」を購入し、配送車が排出する二酸化炭素の相殺を開始する。排出したCO2を自主的な取り組みで補う「カーボンオフセット」の仕組みを採用、一社あたり450トン分の排出枠を購入する。鉄鋼や電力など大手企業に限られてきた排出枠の利用が、中堅中小にも広がり始めた。

排出枠の利用を始めるのは都築鋼産、ミダックホールディングス、ショーモンの三社。インドの自然エネルギー発電事業から生じた排出枠を、環境コンサルティングのリサイクルワンから購入する。

各社とも産業廃棄物の収集、運搬に車両を使っており、最も規模が大きい都築鋼産は約9,000トン、ミダックHDは約1,400トン、ショーモンは約500トンのCO2を一年間で排出している。排出枠の購入には一トンあたり数千円程度の費用がかかるものの、自主的な相殺を進めることで、環境配慮を前面に打ち出す。

企業のリサイクルの推進で、産業廃棄物の排出量は1996年の4億2200万トンをピークに横ばい状態。三社はメーカーなどとの安定した取引を維持しているが市場競争の激化が今後進むと見て、大手メーカーの関心が強い温暖化対策を強化し事業拡大につなげる。

カーボンオフセットは2005年かろから欧州の航空会社や物流会社を中心に広がった仕組み。日本でも旅行やリース、はがきなどの商品に排出枠を組み入れて販売するなどで、大手企業の間で昨年後半から利用が広がり始めている。

2008年4月 1日

環境ブログ 北極点の氷 初の消滅へ

「今年の夏、北極点を覆う海氷が初めてなくなるだろう」--。

海洋研究開発機構・北極海気候システム研究グループの島田グループリーダーらが、こう予測している。北極点の氷は凍ってから一年未満の薄い氷であることが判明、非常に溶けやすいとみられるからだ。「9月ころには北極点へ砕氷船でなくても行ける」と話す。

人工衛星の観測で、氷ができて間もない新しいものか、夏を越したものかを判別できる。昨秋以降、観測を続けた結果、北極点付近の氷は新しい氷だとわかった。平年並みの夏が来れば溶ける可能性が高いという。

北極海の氷は近年、夏季に溶ける面積が広がっている。昨年海水温が過去100年の平均値を5度上回り、海水面積は観測史上最小(約425万平方キロメートル)だった。アラスカ側は北緯85度付近まで氷が無くなった。

海氷の減少は温暖化による気温上昇だけでなく、ベーリング海峡から温かい海水が入り込みやすくなったためとみられる。昔のように氷が広がった陸地に接岸しなくなったため、氷が動きやすく、北極海を時計回りに流れる速度が速まった。太平洋から温かい水を呼びこみやすくなっている。

太陽光を反射する氷が消えると、海が熱を吸収しされに氷ができにくくなり、雪だるま式に温暖化が進ことが予測される。IPCCも北極海が地球上で最も温暖化が加速する場所だあると指摘、北半球の気候に大きな影響を与える恐れがある。