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2008年3月31日

環境ブログ 原発位置づけ各国で違い その2

再生可能エネルギーの先頭を走るドイツ。欧州委からは2007年実績の2倍にあたる18%の達成を求められたが、すでに再生可能エネルギー法を施行。風力と並び太陽光発電に注力し、目標の達成を目指す。

太陽光発電企業の売上規模が15年には航空・宇宙産業を追い抜き、ドイツの先端業界になるという予測もある。

一方、英国も再生可能エネルギーの普及を目指すが、利用実績はまだ少ない。電力需要の2割を原子力に頼る。一月、原発新設を閣議決定。環境保護団体などの反対で先送りされてきたが、原発シフトへかじを切る。「温暖化防止には原子力を加えた多様な対応が効果的だ」。欧州委から現在の10倍強にあたる15%の再生可能エネルギー利用を求められるブラウン政権は原発拡大に理解を訴える。

しかし、ドイツのメルケル政権は脱原発路線を堅持。新設どころか延命も認めない。原子力は原油高も追い風となって日本や米国でも再評価されてきたが、EU内の位置づけはまだ不明確だ。欧州委のバローゾ委員長は再生可能エネルギーの利用拡大で「市民一人が一週間に3ユーロの追加負担を覚悟してほしい」と指摘。コストとの両立も難題だ。

切り札としてEUが注力しているのが二酸化炭素の「地中貯留」だ。火力発電所から排出された温暖化ガスを地中の岩石に送り込み、化学反応で一体化させて半永久的に封じ込める仕組みだ。実用化すれば化石燃料による発電を維持しながら温暖化対策を実現できる。

フランスの環境関連企業ベオリア・アンビロヌマンはパリ郊外で地中貯留事業に着手する。地中貯留は発電施設そのものと同じくらいコストがかかるとの試算もあるが、いま欧州主導で積極的に手を打っておけば「今後の負担リスクを十分も一に軽減できる」技術開発で「安くきれいな電機」を模索する。

2008年3月30日

環境ブログ 原発位置づけ各国で違い その1

原油価格が1バレル100ドルを突破した今年1月、スペインのエネルギー大手イベルドローラが買収されるというニュースが欧州の証券市場を沸き立たせた。同社の時価総額は約500億ユーロ(約7兆8千億円)。買い手候補と名指しされたフランス電力(EDF)は、2月になってスペイン企業と組んで買収を検討中と明らかにした。

イベルドローラは風力発電で世界最大手の事業者でもある。風力発電の関連企業や研究機関で組織する世界風力会議(GWEC)によるとスペインは昨年に発電能力を増強、国内の電力需要の一割を風力でまかなう「先進国」に躍り出た。

火力発電原子力発電が主軸だった欧州の電力業界で再生可能エネルギーは確実に存在感を高めている。

欧州連合(EU)の欧州委員会は1月、2020年までに消費量全体に占める再生可能エネルギーの割合を2005年の8.5%から20%にするとして、加盟国別に定めた目標を公表。地球温暖化対策の一環として再生可能エネルギーの利用拡大にかじを切った。

2008年3月29日

環境ブログ 産業界の削減強化

政府は28日、京都議定書温暖化ガス削減目標を達成するための新計画を閣議決定した。産業界の自主的な取り組みを強化することや、計画の進捗状況を点検する仕組みを盛り込んだ。

日本は4月から削減実行期間に入り、新計画に基く地球温暖化対策が本格化することになる。

京都議定書は日本に対し、削減期間の温暖化ガス排出量を1990年度比で6%削減することを求めている。従来の計画では目標達成が難しくなっている。新計画実施で、10年度の温暖化ガス排出量は90年度比で0.8―1.8%減になる。残る削減義務のうち、3.8%分は森林による二酸化炭素吸収1.6%分は海外からのCO2排出枠取得でまかなうことにしている。

閣議に先立った開催された地球温暖化対策推進本部で、本部長の福田首相は「確実な進展に向けしっかりと監督してほしい」と関係閣僚に要請した。

2008年3月28日

環境ブログ 温暖化ガス削減技術その2

京都議定書でロシアは2008年-2012年の平均排出量を1990年比ゼロ%に抑える義務を負う。「共同実施」採用の背景には、経済成長で将来、温暖化ガスの排出量が急増する可能性があるという事情がある。

ロシア環境問題部長は「2015年-2022年に90年の水準まで排出量が戻る」との見通しを示し、「6月までに省エネ実施に向けた初の本格的な政府計画を作成する」と述べた。

ロシアは旧ソ連崩壊後の混乱で経済活動が低迷し、排出余剰が発生しているほか、エネルギー効率が低く改善の余地が大きいため世界最大級の排出量取引国として対応が注目されている。日本も排出量獲得に向けロシアと協議している。

ロシア環境問題部長はポスト京都議定書の期限が切れた後の2013年以降の新たな枠組み(ポスト京都議定書)づくりにも言及。主要国首脳会議での議論進展に期待を表明した。

ただ、国ごとに削減目標を設けるかどうかについて「米国のほか、中国、インドなど新興国を枠組みに入れることが最大の条件となる」と語るにとどめ、明言を避けた。

 

 

2008年3月27日

環境ブログ 環境相の批判に反論  

経済産業省の北畑事務次官は24日の記者会見で、2020年度時点の国内の温暖化ガス削減可能量を1990年度比で最大4%とした同省の試算について「高いハードルの目標を設定した」と述べた。

京都議定書は2008年-2012年度の平均で1990年度比6%減らすよう要請している。北畑氏は森林で吸収する分などを除き、大部分を企業や家庭の努力で削減するケースを想定しており、議定書よりも実質的に高い目標を設けたと説明している。

鴨下環境相は表面上の削減可能量が京都議定書を下回ることについて「諸外国に(日本が環境問題に消極的との)誤解を与える可能性がある」と批判した。

北畑氏はこれに真っ向から反論しており、政府内での意見対立が表面化した格好だ。

2008年3月26日

環境ブログ バイオ燃料

新日本石油、トヨタ自動車や経済産業省、東京大学などが参加する協議会が、2015年までに最大20万klのバイオ燃料を国内生産する量産目標をまとめた。ヤナギやイネ科の植物などを主原料に使い、輸入エタノールに対して競争力がある1リットル40円での生産が可能としている。政府がバイオ燃料の導入目標とする50万klの4割にあたる規模で、産官学の連携で開発を急ぐ。

26日に開く「バイオ燃料技術革新協議会」でこの目標を元にした生産計画をとりまとめる。原料には南日本に自生するエリアンサスといったイネ科の大型草、ヤナギやポプラなど3年程度で収穫可能な広葉樹を候補とする。

いずれも栽培の手間があまりかからず、生産コストを抑えられるとう。半径7キロメートルの育成地で仮にイネ科の植物を年間130万トン収集すれば、同10万-20キロリットルのバイオ燃料の生産が可能という。

生産には東京の山手線内の面積の1.5倍となる130平方キロメートルの耕作地が必要だが、減反などによる未利用農地などの活用で実現可能とみられている。

バイオ燃料はサトウキビやトウモロコシなど植物を醗酵させてつくるエタノールが代表的。原料を分解して糖分を回収し、その糖を醗酵させてエタノールを製造する。

植物は成長時に二酸化炭素を吸収するため、温暖化ガス削減に効果があるとされるほか、原油高騰下でガソリンに代わるエネルギーとして注目される。

現在、日本のバイオ燃料の生産量は年数百キロとみられ、沖縄県宮古島市などでガソリンに混ぜて使われる。

2008年3月25日

環境ブログ 温暖化ガス削減技術その1

世界最大級の温暖化ガス排出量取引国ロシアは、今後5年間の排出削減策で、排出量を他国に直接売る方式ではなく、外国から排出削減技術を受ける見返りに排出量を融通する「共同実施」を柱とする方針を固めた。

日本の年間排出量の一割程度に相当する一億~二億トン(二酸化炭素=CO2=換算ベース)の削減を見込む。

当面の自国の排出量削減だけでなく、将来の削減に役立つ技術の導入を同時に狙う戦略だ。

ロシア経済発展貿易省で温暖化問題を統括するプルジュニコフ・エネルギー効率化及び環境問題部長が明らかにした。2008年~2012

年にロシアで発生する余剰排出量は約30億トンに達すると指摘。余剰分を排出量が多い国に売却するやり方に慎重姿勢を示した。

共同実施する事業を確実に進めるため、同省内に具体的な排出削減プロジェクトの申請窓口も設置。「発電所や熱供給システムの近代化などエネルギー分野を中心に60程度の計画が欧州や日本企業との間で進行している」とした。

最終的には政府が百件程度を認可する見通しという。

2008年3月24日

環境ブログ CO2を地中貯留

フランスの環境関連企業べオリア・アンビロヌマンはパリ郊外の地下に二酸化炭素(CO2)を封じ込める事業に着手する。温暖化ガスの排出を減らす目的だが、将来はCO2の排出量取引市場で貯留分に相当する排出権を売却することを狙っているとみられる。

CO2地中貯留はアルジェリアの砂漠や北海の海底などで実施されているが、大都市近郊での計画は極めて珍しい。

同社は、パリ中心部から北東へ約30キロ離れたクレイ・スイイ付近で地中貯留を実施する。地下約1.5キロまで立て抗を堀り、同社の廃棄物発電施設で生じるCO2を送り込む。2012年―2013年の事業開始を目指す。

CO2は高圧で地下に送ると地中の岩石と化学反応を起こして一体化し、半永久的に地中にとどまるという。

ベオリアは年約20万トンのCO2を地下に封入する計画。人口5万人の都市で交通部門から排出されるCO2量に相当する。CO2地中貯留には1トン当たり25―80ユーロ(約3,900~12,000円)程度のコストがかかるとみられ、現在は排出量取引市場で売却しても利益は出ない。だが将来はCO2の排出規制が厳しくなることが予想されるうえ、市場価格が上がれば利益を得られる可能性もある。

2008年3月23日

環境ブログ 温暖化ガス削減 険しい道 その2 

52兆円の内訳は、企業の負担が25.6兆円。家庭部門は26.7兆円で、一世帯当たりの年間の負担は約4万円になる計算だ。

企業ではオフィースでの省エネ型照明への切り替えや断熱性能向上などに17.2兆円、原子力発電の推進などで4.7兆円などの負担。家庭では太陽光発電用パネルの設置などで12.2兆円、次世代自動車の普及などに5.7兆円かかる。

具体的な対策としては、原子力発電の総発電量に占める比率を現在の約30%から2020年度に45%に引き上げるほか、工場など大型施設の太陽光発電の導入を現在の10倍の約300万キロワットにする。

家庭でも太陽光発電の導入戸数を現在の約10倍の320万戸に引き上げたり、ブラウン管テレビを持つ家庭をゼロにしたりすることが必要だ。

欧州連合(EU)はすでに2020年に1990年比20%の排出削減目標を打ち出している。ただ日本も11%減らせば2005年比で見た場合、EUと同程度の削減率になる。

ポスト京都議定書の交渉は3月末からバンコクで開かれる国連の作業部会で本格化する。EUは1990年以降、冷戦終結の影響で経済低迷が続いていた中・東欧諸国が加盟したことで、排出枠に余裕ができた。

日本は「議定書はEUに有利な仕組み」と主張しているものの、今後の国際交渉によっては、2005年度比11%減より厳しい削減目標が課せられる可能性もある。

見通しは日本が2020年より前に11%減の目標を達成するには「家電などで耐用年数が来る前に、強制的に買い替えるなど、国民への強権的な措置が必要」と指摘。11%以上の削減が求められる場合、国内排出量取引制度や環境税といった企業の制度の導入論議が活発になりそうだ。

2008年3月22日

環境ブログ 温暖化ガス削減 険しい道 その1

経済産業省は19日、エネルギー需給の長期見通しを発表した。2020年度に温暖化ガスの排出を05年度比11%減らすには、現在から20年度までに企業と家庭部門を合わせて約52兆円の負担が必要と試算。年換算で4兆円と国内総生産(GDP)の約1%を地球温暖化対策につぎ込むことになり、温暖化ガスの排出削減が極めて難しいことが浮き彫りになった。

長期見通しは企業や家庭から最先端の製品や技術を導入し、最大限の省エネルギー努力をした場合、11%の削減が出来るとした。同日の総合資源エネルギー調査会(経済相の諮問機関)の需給部会で了承された。

12年に期限の切れる京都議定書の次期枠組み(ポスト京都議定書)での中期的な目標をつくる際の議論のたたき台となる。

2020年度に2005年度比11%排出量を減らすにはこれだけ必要

2005年度 2020年度
企業

オフィースの省エネ型照明の導入率

1%

14%

業務用空調・給湯器の普及規模 600万キロワット 5400万キロワット

オフィースなどの最も厳しい断熱性を満たす新築に比率

6割

8~9割

原子力発電の総発電量に占めるシェア

30%

45%

工場や公共施設など大型施設の太陽光発電の導入規模

30万キロワット

300万キロワット
家庭 最も厳しい省エネ基準を満たす新築販売の比率

3割

8割

太陽光発電用パネルの普及

32万戸

320万戸

ブラウン管テレビを所有する世帯の割合

80%

0%

高効率給湯器の普及

70万台

2800万台

次世代自動車の新車販売に占めるシェア

2%

50%



2008年3月21日

環境ブログ 環境ビジネス その2

旧型の石炭火力発電所排煙装置を設置したり、消費電力の少ないパソコンなどの製造技術を移転したりして温暖化ガスの排出量の削減につなげる。国際協力銀行が省エネルギー関連ファンドへの出資や債務保証を通じ事業を支援。技術交流を進めるため、アジアなどからの研究者や技術者の受入も15年に現在の2倍の30万人に増やす。

急拡大するアジアの消費市場をにらみ、インターネット通販の市場も整備する。アジア諸国に住む人が近くの銀行にお金を振り込めば日本の物流会社が商品を指定の場所に配送する仕組みを整えるほか、個人や企業情報の保護などネット上の取引ルールも共通化。

20年までに域内の電子商取引の市場規模を現状の3倍以上となる1000兆円まで増やす。

原案では域内の中産階級(年収3000ドル以上)を30年までに現状の5倍以上の23億人(域内人口の約6割、30年時点)にするとの目標も掲げた。域内の国内総生産の合計は現状で10兆ドル超に達する。

政府はアジアでの経済・環境共同体作りを通じて温暖化ガスの削減につなげるとともに、消費・生産市場として大きな潜在力を持つアジア諸国との関係を深めたい考えだ。

2008年3月20日

環境ブログ 米競争力評議会 環境重視を鮮明に

米産業の国際競争力向上をめざし、政治的な影響力も強い非営利団体、米競争力評議会がエネルギー利用効率の向上や温暖化対策重視を鮮明にし始めた。

環境対策が将来の競争力を左右するとみるからだ。来日した同評議会のチャッド・エバンス副会長は日本経済新聞の取材に応じ、今後の取り組みなどを明らかにした。

同評議会は官民が参加する「エネルギー安全保障・革新・持続可能性イニシアチブを開始。今月、最初の活動報告をまとめた。

米国のエネルギー使用効率の改善ペースは日欧だけでなく中国にも劣ると警鐘を鳴らし、対策の必要性を訴えている。

エバンス副会長によるとESISでは今後、競争力維持に不可欠なエネルギー源の多様化策などを検討。温暖化ガスの排出削減目標など環境関連規制も話し合う。

来年初めまでに、行動計画を盛り込んだ最終報告を大領領と議会に提出する。

同評議会の環境シフトが、米国の温暖化対策を加速するのは確実。同副会長は「米産業界の意識は激変し、温暖化ガスの排出規制を前提に事業計画を立てる例が増えている」と指摘。「今後の投資戦略上も、政府は明確な方向性を示してほしい」と注文をつけた。

2008年3月19日

環境ブログ 環境ビジネス  その1  

政府は新経済成長戦略の柱として、環境を軸にアジア各国とのつながりを深める「アジア経済・環境共同体構想」の原案をまとめた。

日本企業が持つ世界最高水準の省エネルギー技術を広め、2030年にアジアの環境ビジネスの市場規模を現在の5倍にあたる300兆円に拡大する。高い経済成長を続ける中国などアジア諸国との連携を深め、日本の成長加速にもつなげたい考えだ。

この構想は福田首相が昨年、日本の新たな成長戦略として提唱。経済産業省財務相などが具体策を詰めていた。甘利経産相が18日の経済財政諮問会議で報告する。

政府は6月にもまとめる経済財政運営の基本方針(骨太の方針)への反映も目指す。

構想の対象となる国は日本、中国、韓国、東南アジア諸国連合にインド、オーストラリア、ニュージーランドを加えた「ASEANプラス6」原案では日本を含めたアジア諸国の環境ビジネスの市場規模を、現状の64兆円から300兆円へ拡大することを目指す。

2008年3月18日

環境ブログ 環境技術へ投資加速 

欧州の環境政策の第一人者であるアイルランド・ダブリン大学のフランク・コンベリー教授が来日した。

温暖化ガス排出量の取引価格上昇に伴い、環境関連技術への投資が各国で加速するとの見通しを示した。

温暖化ガス排出規制を巡る日本の議論をどうみるか。-----

「積み上げ方式による国別総量規制は面白いアイデアだ。欧州連合でも排出量取引制度の初期段階では事実上、積み上げ方式で緩めに上限を決めた。米国でも同方式が支持されている。

欧州では産業界の抵抗はないのか ---------

「もちろんあるが、将来の技術開発に賭けてみようという雰囲気も強い。二酸化炭素の回収技術では、EUで12のプロジェクトが進行中。排出量の取引価格が炭素換算で一トン当たり30-35ユーロになれば、回収装置を備えた石炭発電システムも経済合理性が出てくる」

中国などとの協調はどう進めるか。--------

「中国は温暖化問題の深刻さを認識し、CO2回収などで独自の技術開発に本腰を入れだした。EUとの協力計画も多い。多数の発電所が建設されるので、新技術を次々に試せる。15年後には、相当の競争力をつけているのではないか」

2008年3月17日

環境ブログ 温室効果ガス排出量100億トン圧縮可能  

環境省は、世界の温室効果ガス排出量のうち2020年時点で圧縮可能な量を約100億トンとする研究結果を、14日からのG20対話で公表する。

 国立環境研究所と京都大学などの共同研究による試算値で、圧縮可能な排出量を国・地域別に比較すると、中国、米国、ロシアの順。その対策費に1321億ドル(約13兆6000億円)が必要としている。こうした試算値は世界的にもあまり例がなく、中長期的な削減目標を話し合う国際会議の議論に大きな影響を与えるのは必至だ。

 研究は、世界全体を大きく21の国・地域に分類。00年時点の経済成長がそのままのペースで続き、産業構造も変わらないという前提で現在の技術や対策が普及した場合、20年に各国・地域の排出量をどれぐらい圧縮可能か試算した。

 世界の排出量は00年時点で約250億トンだったが、現状ペースで排出量が増え続けると、20年には約430億トンになる。しかし、排出量取引が世界に普及して二酸化炭素(CO2)の排出枠が1トン=100ドルで売買される場合や、1トンの排出に100ドルの税が課される場合を仮定すれば、企業や個人の削減意欲が高まるため、20年の排出量は約330億トンまで抑えられる。

 この差し引き100億トンが圧縮可能とした量で、内訳は先進国が37億トン、途上国が62億トンと推計した。圧縮可能量が多いのは〈1〉中国〈2〉米国〈3〉ロシア〈4〉EU〈5〉インド〈6〉アフリカ〈7〉中東〈8〉ラテンアメリカ〈9〉東欧〈10〉日本--の順。この上位10位までの国・地域で可能量の72%を占めるという。

 途上国は京都議定書(約束期間08~12年)では削減義務を負っていない。しかし今回、先進国より途上国の方が圧縮可能量が大きいと指摘したことで、13年以降のポスト京都議定書をにらんだ枠組み作りにも影響を与えるとみられる。

 ポスト京都の枠組み交渉で、EUや中国は、20年の先進国の排出量を1990年比で25~40%削減するよう求めている。しかし今回の研究によれば、1トンあたり100ドルの対策費をかけても、20年の排出量は00年比で増加することになる。

読売新聞より

2008年3月16日

環境ブログ 地球温暖化対策推進法 

1997年に採択された京都議定書を受け、1998年に成立した法律。

国や自治体、企業、国民の温暖化ガスの排出抑制に向けた役割などを明記している。2005年に改正され、2006年度から温暖化ガスを大量に排出する事業者などに、温暖化ガスの排出量を国に報告するよう義務付けた。

原油を年間1500キロリットル以上使用する工場の設置者などが対象で、本社ビルなどは含まれないことが多い。

報告をしなかったり、うその報告をした場合には、20万円以下の罰則が科せられる。今国会にも家電メーカーなどに製品使用時の排出量表示を求めることなどを盛った改正案を提出している。

2006年度排出量の多い上位10企業

企業名

排出量

(CO2換算、万トン)

①JFEスチール

6,015(4.48)

②新日本製鐵

5,928(4.42)

③住友金属

2,214(1.65)

④神戸製鋼

1,742(1.30)

⑤太平洋セメント

1,455(1.09)

⑥新日本石油精製

1,053(0.79)

⑦住友大阪セメント

928(0.69)

⑧三菱マテリアル

893(0.67)

⑨宇部興産

877(0.65)

⑩日新製鋼

836(0.62)



2006年度排出量の多い上位5業種

①鉄鋼業

19,636(14.6)

②化学工業

9,216(6.9)

③窯業・土石製品製造業

7,119(5.39

④石油製品・石炭製品製造業

3,796(2.8)

⑤パルプ・紙・紙加工品製造業

3,201(2.4)



カッコ内は日本の総排出量に占める割合%

2008年3月15日

環境ブログ 排出上位は鉄鋼・化学

日本で温暖化ガスを大量に排出する上位企業の全容が明らかになった。地球温暖化対策推進法に基く排出量の報告制度で、2006年度に最も多く排出した企業はJFEスチール、二位が新日本製鐵、上位百社・団体の排出量の約三割を占める。

経済産業省と環境省がまとめ、月内にも初めて順位などを公表する。情報開示を通じて、企業間の排出量削減競争を促す方針だ。

排出量の公表で、各社の環境負荷が分かりやすくなる。環境に配慮した経営をしている「エコ企業」を投資家や消費者が選別する新たな尺度として普及しそうだ。

2006年度の日本の温暖化ガスの総排出量は13億4100万トン(速報値)JFEや新日鐵は一企業としてそのうち4%強を占めた。

業界別では鉄鋼業が全体の15%弱を占め、二位が化学工業(6.9%)、三位がセメントなど窯業・土石製品製造業(5.3%)だった。

鉄鋼業は高炉で鉄鉱石や石炭を大量に溶かすため、温暖化ガス排出量が多い構造にある。

電力は東京電力やJパワーが20位台。同制度では電力使用に伴って排出される温暖化ガスは最終需要化が排出するとみなす。発電所で発生する温暖化ガスがそのまま電力会社の分とは計算されない。

企業ごとに排出量を公表する制度は2005年に改正された地球温暖化対策推進法に基く措置。データは最終集計中で、順位は若干変わる可能性もある。温暖化ガスを一定以上排出する企業などの事業者は排出量を算定し、国に報告することが義務付けられている。

国にはデータを企業別・業種別、都道府県別に集計し公表する。第三者からの開示請求があれば、工場など事業所ごとのデータも原則として公表する。

今回政府に報告されたのは、約14,200事業所。合計した排出量は6億4300万トンで、全排出量の約5割に相当する。残りは家庭やオフィースのはか、中小企業などが占める。

産業界全体の温暖化ガスの排出は、省エネ技術の導入が進んだ結果、減少傾向にある。2006年度は京都議定書の基準年である1990年度に比べ5.6%減っている。

2008年3月14日

環境ブログ ポスト議定書 年内合意

欧州連合は13日から2日間の日程で首脳会議を開き、ポスト京都議定書(2013年以降)の温暖化対策の討議に入る。排出量取引制度の改革や再生可能なエネルギーの利用拡大が柱。

EU加盟国は首脳会議で今年中の政治合意を目指す方針を確認するとみられる。

7月に開かれる洞爺湖サミットに向けてEU全体で温暖化対策を訴える体制を整える。

EU首脳会議でソラナ共通外交・安全保障上級代表は、安保面からの地球温暖化の影響を報告。

「現在の緊張関係を悪化させる相乗的な脅威」になると位置づけ、食料や水をめぐる対立などを警告する。

EU首脳は国連や主要8ヶ国会合で安保上のリスクについて議論を促すことで合意する方向だ。

2008年3月13日

環境ブログ 温暖化で紛争拡大

欧州連合は地球温暖化が「安全保障上の深刻なリスクになる」とする報告書を作成した。水不足や農業生産の低下で紛争拡大や地域の不安定化が予想されるうえ、数百万人の「環境移民」が発生すると警告。

温暖化対策を怠れば経済的なコストは世界全体の国内総生産(GDP)の20%に上るとした。

安保面から温暖化の影響を分析するのは初めてで、13日からのEUの首脳会議で採択される見通し。

報告書はEUのソラナ共通外交・安保上級代表が作成した。温暖化が「現在の緊張関係や不安定さを相乗的に悪化させる脅威になる」としたうえで、国連や主要8ヶ国(G8)会合で安保上のリスクを提唱する必要があると強調している。

EUは7月の洞爺湖サミットでも地球温暖化に伴う安保上の脅威拡大を国際社会に訴える方針だ。

具体的には水や飲料をめぐる対立や環境移民の移住先での紛争などに加え、沿岸部の水没などで国家間の「領土や海域にかかわる国際紛争が増える」と予測。

温暖化ガス抑制へ原子力利用が拡大すると「核拡散の新たな懸念が生じる」と警告した。

報告書は安保上の脅威はとくにアフリカやアジア、中東地域などでおおきいと指摘。先進国などの成長地域でも多大な経済的損失をもたらすと見込んでいる。

そのうえで国際社会が温暖化対策に取り組めば経済的なコストは世界GDPの1%に抑えられると試算した。

2008年3月12日

環境ブログ 排出枠を中小に販売

温暖化防止関連サービスを手掛けるジーコンシャスは中小企業を対象にした二酸化炭素の排出量取引ビジネスを始める。

植林事業などで発生した「排出枠」を商社などから仕入れ、CO2一トン当たり5000円で中小に販売する。環境保全への姿勢をアピールしたい中小に提案し、当初一年間で百社の販売を見込む。

国連のクリーン開発メカニズム(CDM)に基く「カーボンオフセット」制度を活用する。インドや中国の植林や自然エネルギーの活用で抑制できたと認められたCO2排出量を売買する仕組み。

ジーコンシャスは大手企業向けに事業化している商社や仲介会社から排出枠を購入し、中小に販売する。

月の電気代が15万円程度の企業の場合は年間排出量は約20トンで、10万円の排出枠を購入すれば相殺される。証明書や認定ロゴを発行し、購入企業はPRなどに活用できる。

ジーコンシャスは2007年12月から個人向けに排出枠を販売実施しており、対象を中小企業に広げる。

2008年3月11日

環境ブログ 原子力活用促す 

政府は原子力発電を地球温暖化対策として拡大・活用するため、3月中にも原子力委員会で報告をまとめ、日本原子力政策ビジョンを公表する。

原子力は発電時に二酸化炭素を出さない。2050年に世界の温暖化ガス排出量を半減する目標に向けて、原子力の有効利用を国際社会に呼びかける。

京都議定書では原発での排出権取得を認めていないが、13年以降の「ポスト京都」の枠組みで原子力を有効な地球温暖化対策として位置づける。

途上国で温暖化ガス削減に取り組む先進国が見返りに排出権を得るクリーン開発メカニズム(CDM)で、原子力を対象にするよう働きかける。

技術面では日本が推進する核燃料サイクルや核融合などの研究開発も強化。世界原子力共同計画(GNEP)や国際熱核融合実験炉(ITER)計画などの国際協力にも力を入れる。

安全面などで原発利用に消極的な国もある。核不拡散や安全確保のため、国際原子力機関(IAEA)などを通じて国際協力に取り組む。原子力推進国に対する投資促進などの検討する。

2008年3月10日

環境ブログ 排出権 海外取得3億トン その2

電気事業連合会、日本鉄鋼連盟など各業界団体が日本経団連に報告した取得見込みの排出権は合計約2億トン。主に京都議定書の約束期間の08年ー12年度の間に、海外でのメタン回収など温暖化ガス削減事業を通じて年平均4千万―6千万トンを取得する。新日鐵も産業全体の排出権購入量を2億3千万トン、取得費用を最低5千億円以上と試算する。

同社は約1千百万トンの排出権を取得する契約を結んだ。費用は年間設備投資額の約1割に当たる250億円程度とみられる。中国やインドの鉄鋼需要が強く「増産で存在感を示したい」としており、排出権の取得増は不可欠となっている。

産業界では新興国などの旺盛な需要に対応した増産が続いたうえ、東京電力の原子力発電所の停止などもあり、必要なCO2削減量は増える可能性が大きい。

すでに高水準の省エネ設備を持つ企業は排出権購入にたよらざるを得ず、最終的な購入量は3億トン近くに積み上げる可能性がある。

これは日本の鉄鋼業界が06年度に排出したCO2量の1.5倍に相当し、産業界や家庭が12年度までに削減する必要がある量のほぼ三分の二にあたる。

2008年3月 9日

環境ブログ 排出権 海外取得3億トン その1

産業界が京都議定書温暖化ガス削減目標の達成に向けて、海外から取得する二酸化炭素の排出権が2012年度までの5年間で合計2億ー3億トン規模に達することがわかった。取得費は5千億円を上回る見込み。企業の排出量に上限を設ける制度の国内導入も本格化し、企業は成長力維持とコスト負担増をにらみながら「環境戦略」をすすめることになりそうだ。

京都議定書削減必要量 民間の2/3、 5年で

主要業界が取得を見込むCO2排出量

取得量(万トン)
電気事業連合会

12,000

日本鉄鋼連盟

4,400

石油鉱業連盟

4,307以上

石油連盟

※134以上

全国清涼飲料工業会

※76

日本ガス協会ほか

170以上



(注)※は年換算。日本経団連への報告ベース

2008年3月 8日

環境ブログ 排出権取引 経産省が研究会初会合

経済産業省は7日朝、排出権取引制度などを話し合う研究会の初会合を開いた。京都議定書の期限が切れる2013年以降を視野に、導入するかどうかを検討する。排出権取引を巡っては、環境省の検討会や官邸の有識者懇談会も開かれるなど、政府内での議論が活発になってきた。

地球温暖化対応のための経済的手法研究会」は経産省・産業技術環境局長の私的研究会で、産業界や非営利組織、学者などで構成。

排出権取引のほか、ガソリンなどに課す「環境税」も議論する。座長には茅陽一・地球環境産業技術研究機構(RITE)副理事長を選出した。

すでに欧州連合の実体調査などを経て、主要国首脳会議の開催前の6月をメドに報告書をまとめる予定だ。会合では、委員からは「排出権取引温暖化ガスを減らす手段。まず中長期の目標の道筋をつけるのが先決」などの意見が出された。

甘利明経産相は同日の閣議後の記者会見で、研究会の狙いを「制度導入を前提とする議論ではないが、正確な知見を有していることが大事だ。しっかりと検証していく」と説明した。

2008年3月 7日

環境ブログ 排出権取引 経産省が研究会その2 

経産省の制度検討には経団連の御手洗会長も理解を示している。だが、経団連は排出権取引と相いれない自主行動計画を捨てるつもりはないようで、制度導入に前向きなのか疑問符がつく。自らに都合のよい独自の制度を期待しているのかもしれない。ただ、独自色が強ければEUが「ローカルな制度」と切り捨て、市場共通化を拒む可能性は大きい。

経産省は京都議定書後の10年間、制度設計を怠り、建設的な議論をしてこなかった。だからEUが冷たく接するのは予想がつく。しかし同省は経団連の代弁者にお徹してきたから、経団連と一体の抵抗勢力と」見られている。同省が方向転換しても、どこまで本気なのか、内外から疑いの目が向けられ続けるだろう。

その意味では経団連のいやがらせに抗しながら排出権取引のモデル実験に取り組んできた環境省の方が国際的に信頼されるかもしれない。制度づくりに一日の長もある。

同省も経産省に対抗して案をまとめるようだから両案を比較して政治決断するのが妥当だろう。

EUは市場運用の経験をもとに制度を洗練し、されに先を行こうとしている。例えば英国は排出枠の預け入れや決済などの機能を持つ「炭素銀行」を提案している。

温暖化防止の枠組みづくりでは排出削減目標に目を奪われがちだが、主導権争いで重要なのは排出削減に経済的価値を持たせ、自律的に排出削減が進仕組みの知恵比べだ。日本がいつでも排出権取引の入口をうろついているようでは、ポスト京都の枠組みづくりで主導権は握れない。

2008年3月 6日

環境ブログ 排出権取引 経産省が研究会  その1   

経済産業省が地球温暖化防止に絡んで温暖化ガス排出権取引制度の研究会を発足させる。かたくなに制動導入に反対してきたから大胆な方針転換に見えるが、名ばかりの制度に終わる可能性もあり、議論には厳しい目が注がれるだろう。国際的には周回遅れで、挽回には相当な覚悟がいる。

排出権取引を拒否してきた通産省や日本経団連に対する国際社会の空気は急速に変化している。

制度整備で先行する欧州連合は昨年までは同調国を増やそうと説得も試みてきた。だが、経産省などの姿勢があまりにかたくななため、「日本異質論」に傾き、最近はむしろ冷淡に突き放すようになってきた。

それを象徴するのが国連気候変動枠組み条約デ・ブア事務局長の発言だ。2月中旬の来日時に「米国は大統領候補の誰が政権に就いても排出権取引を導入する。日本が制度を導入しなくても世界のシステムはできる」と語り、7月の洞爺湖サミット主催国である日本抜きの世界市場形成もやむなしとの考えを示した。

同事務局長はオランダ出身。発言はEUの意見を代弁していよう。EUは昨年、米国の主要な州と排出権取引の制度共通化で協力し合う協定を結んだ。米産業界にも前向き姿勢が見られ、世界の大勢は決しつつある。EUは強気になり、経産省は追い込まれて方針転換したと言ってよい。

2008年3月 5日

環境ブログ 温暖化の対策強化

政府は29日朝、地球温暖化対策推進本部の会合を開き、京都議定書が課す温暖化ガス削減目標の達成に向けた計画の改定案を了承した。

産業界の自主的な削減努力や住宅の省エネ性能向上、クールビズといった国民運動などの対策を強化。「削減約束を確実に達成する」と明記した。計画の進捗状況を半年ごとに点検することなども盛り込んだ。

これに関連して自民党は同日朝の環境部会で、家電メーカーなどに製品使用時の二酸化炭素の排出量表示を求めることなどを柱とする地球温暖化対策推進法の改正案を了承した。

京都議定書は日本に5年間の平均で温暖化ガスの排出を1990年度比で6%減らすよう求めている。しかし、削減が進まず、このままでは目標達成が危ぶまれることから対策を強化する。

2008年3月 4日

環境ブログ 温暖化防止 アフリカ支援

政府が5月に横浜で開くアフリカ開発会議で採択するアフリカ支援に関する行動計画の骨格が1日、明らかになった。経済成長の加速や保健・教育などの「人間の安全保障」支援に加え、地球温暖化防止の支援強化を柱とする。日本のアフリカ向け政府開発援助を今後5年間で、最大で3倍とする方針をうちだすことも検討する。

環境分野では、アフリカを気候変動に「最も脆弱な大陸」と位置づけ

温暖化ガス削減

温暖化による自然災害などへの適用

地熱発電など代替エネルギーの導入

の三分野で日本の資金、技術を積極的に提供すると明記。

アフリカを積極的に支援すれば、京都議定書に続く新たな枠組みづくりで、日本が主導権を握れるとの思惑もある。

2008年3月 3日

半減へ21の技術開発

政府は日本が提唱する「2050年に世界の温暖化ガスの排出を半減する」との長期目標達成に向け、実現に必要な21の革新技術を盛った計画案をまとめた。

次世代自動車の普及や革新的な太陽光発電技術を選定。2050年で262億トンの二酸化炭素の排出を130億トンに減らす工程表となる。

5日に開く甘利経済産業相の有識者会議で、「クールアース エネルギー革新技術計画」として正式に決定する。14日から16日に千葉市で開く地球温暖化に関する主要20ヶ国・地域閣僚会合(G20)などで提示。7月の主要国首脳会議で、国際エネルギー機関に調整機能を持たせることを柱とする国際協力体制の構築で合意したい考えだ。

2050年の世界のCO2排出量は262億トン。独立行政法人「地球環境産業技術研究機構」によると、削減技術が普及しないと、2050年には580億トンに達する見通し。2050年比で半減するには約450億トンの削減が必要となる。

2008年3月 2日

環境ブログ 通販利用で温暖化防止  

佐川急便は26日、三井住友銀行と組み、通販販売の商品購入者が温暖化防止に貢献できる商品宅配サービスを始めると発表した。通販業者から商品を購入する消費者に1回あたり10円以下を追加で負担してもらい、二酸化炭素の排出権を購入する。資金は発展途上国の温暖化防止事業に使われ、京都議定書で定めて日本のCO2排出削減目標の達成にも寄与できるという。

佐川は三井住友銀行を通じ、インドの風力発電プロジェクトを対象とした一万トンの排出権を購入。新サービス「CO2排出権付き飛脚宅配便」に登録した通販業者の顧客に、排出権の購入資金の一部を負担してもらう。佐川も同じ額を支払う。消費者の負担額は各通販業者と調整するが、配達1回当たり10円を超えない見込み。

通販業者は新サービスに登録することで温暖化防止に取り組む姿勢をアピールできる。登録業者は追加負担のある新サービスと通常の宅配サービスのどちらを使うかについて、商品購入サイトで消費者に判断をゆだねることもできる。

日本は京都議定書温暖化ガスの排出量を1990年比6%削減する義務を負う。

佐川は日本が第一約束期間の開始年を迎え、温暖化に対する消費者の意識も高まっているとみて導入を決めた。

2008年3月 1日

環境ブログ CO2排出量家電に表示 

あなたの家ある家電に二酸化炭素排出量が一目でわかります。

政府は温暖化ガスの排出増が続く家庭に削減を促すため、家電メーカーなどに製品使用時の排出量表示を求める「地球温暖化対策推進法改正案」をまとめた。京都議定書の削減目標に向け、消費者の意識改革を促し、家庭部門の削減につなげるのが狙いだ。

エアコンや冷蔵庫、洗濯機などの家電製品は家庭から出る温暖化ガスの主な原因だ。こうした家電製品の操作パネルなどに温暖化ガスの排出量が数値で表されるようにする。

例えば冷房を1時間使うと「CO2が26グラム排出しました」などと表示される見通し。

議定書の目標達成計画では家庭と業務部門の削減が急務。特に家庭部門は2006年度で1990年度に比べて約30%増えている。政府は各家庭で一人一日当たり一キログラム排出量を減らすよう呼びかけている。自民党は3月上旬に閣議決定する。

改正案は、オフィースビルなど業務部門の対策も強化。一定規模以上の百貨店やコンビニ、学校などに削減目標を設定する。