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2008年1月31日

バイオ燃料 その3

マクドナルドやバーガーキングなどから出る廃食用油を使ってバイオディーゼルを作る独ペトロテックは、2006年の上場直後、瞬く間に時価総額が2億ユーロに膨らんだ。ところが、独政府が同年8月に税額控除措置を撤廃すると、株価は半値に下がり、同社は人員削減を強いられた。

「儲けられなければ、バイオディーゼルの新技術は開発できない」。ペトロテックCEOのロジャー・ボーイング氏はこう言う。1998年に同社を創業したボーイング氏は、再生油をバイオディーゼルに転換する技術開発に一役買った。だが、その技術はまだ効率が悪く、バイオディーゼルは通常の軽油より安くなっていない。

英バイオフューエルズは2007年、バークレイズ銀行に負債の一部を肩代わりしてもらう代わりに同社株の94%を譲渡し、倒産の危機を免れた。経営不振の原因は、原料となる商品価格の高騰と米国からの輸入バイオディーゼルにあると同社は主張している。

米国のバイオディーゼル生産企業は政府から大幅な税控除を受けている。2007年12月、米議会は税控除措置を2010年末まで延長することを決めた。これに対してEUの生産者は、補助金が不当競争に当たるとして米国からの輸入バイオディーゼルに報復関税を課すよう欧州委員会に求めた。米国側はこれに真っ向から対立している。

菜種油や大豆油からバイオディーゼルを作るベルギー企業プロビロンの経営者、ブルーノ・レインツェンス氏は、「生産コストを下げるため、我々は今技術革新を模索している最中だ」と話す。

2008年1月30日

バイオ燃料 その2  

EU 生産量の半分しか売れない

米国のエタノールと同様、欧州ではバイオディーゼルが供給過剰となっている。2006年の世界のバイオディーゼル消費量は900万トンで、欧州の生産者が売れたのはたった500万トンだ。コスト上昇と優遇税制の撤廃、安価な輸入品の流入、世論離れといった圧力を受け、欧州のバイオディーゼル業界は困難な状況に陥っている。

この傾向は、「原油高騰によって環境に優しいエネルギーの魅力が増す」という定説を覆すもので、EUが2003年に設定した、輸送燃料に占める非化石(バイオマス=生物資源)燃料の割合を2020年までに10%にするという目標の達成も危うくなった。

EUはCO2の排出削減で世界をリードしていると主張しているが、輸送燃料の消費量全体に占める非化石燃料の割合は2%未満だ。

2007年1月以降、バイオディーゼルの原料となる作物の価格が2倍になり、バイオディーゼルの生産コストは50%高騰して1トン1440ドルになった。原油から作る通常の軽油の価格も上昇したが、それでも同840ドルだ。バイオディーゼルの方が化石燃料よりコスト高となり、石油会社は事業を縮小し始めた。

環境保護団体も、バイオディーゼルのために作物を作るこで、土地が痩せ、食品価格に影響が及ぶと反発している。欧州ではバイオディーゼルの8割が菜種油から作られている。環境団体はマレーシアやインドネシアから輸入するパーム油由来のバイオディーゼルにも批判的だ。これらの国々で、パーム油を採るためにパームヤシを栽培しようと森林伐採が起きているからだ。

こうした問題が絡み合ってバイオディーゼル生産企業は大打撃を受けている。

2008年1月29日

バイオ燃料 その1

コスト高騰、優遇税制撤廃、伸びない需要

EU、バイオ燃料の夢はかなく

低価格で、環境にも優しいため自動車燃料の低価格で、環境にも優しいため自動車燃料の“救世主”とされるバイオ燃料

欧州はバイオディーゼルに注力さたが、期待ほど売れない状況が続く。

CO2削減の効果は小さく、パームやし栽培も問題となり、暗雲が立ち込める。

野菜から作ったディーゼル燃料でクルマを走らせる・・・・・・・・・石油輸入量と地球温暖化の原因である大気汚染の軽減を目指して欧州連合(EU)が描いた夢が、今、頓挫しつつある。

EUがバイオディーゼル燃料の推進を決めたのは2003年のこと。加盟各国政府は、バイオディーゼル燃料の生産と使用を奨励するための優遇税制や法制度を導入することに合意した。

当初は賢明な選択と思われていた。欧州のクルマの大半はディーゼル車のため、米国がガソリンの代替燃料として選んだエタノールは使えない。また、バイオディーゼルは通常の軽油に混ぜることができ、特別なポンプやエンジンの設計変更も必要ない。

エタノール生産で米国が経験したように、欧州企業は菜種油や使用済み食用油など、様々なものからバイオディーゼルを作ろうとした。原材料は安く、減税措置もあるから利幅が大きい。2006年までに欧州のバイオディーゼル燃料の年間生産能力は2003年の200万トンから1000万トンに増えた。 

日経ビジネス2008/1/21号より 

2008年1月28日

削減可能な量を試算

環境省は2013年以降の温暖化対策である「ポスト京都議定書」交渉に備え、2020-2030年までに国内でどれだけ温暖化ガスを削減できるかを試算し、結果を二月中に公表する方針だ。

「2050年に温暖化ガスを現状より半減する」という長期目標への道筋を示すのが急務になっており、その中間点の削減可能量を見積もる。温暖化ガスの総量目標を設定する際のたたき台にする狙いがある。

公表するのは福田首相がダボス会議で提案した積み上げ方式による削減可能量。電力や鉄鋼など産業別のほか、オフィスや家庭といった分野別で、どの程度の温暖化ガス削減が可能かを割り出す。

試算には国立環境研究所が開発した温暖化シミュレーション(模擬試)モデルを使う。国連の機構変動に関する政府間パネル(IPCC)も採用したモデルで、省エネ技術開発の進展や企業の経済活動予測などを考慮に入れ、いくつかのシナリオごとに削減可能量を幅を持たせて算出する。

削減可能量は2月みの開く中央環境審議会(環境省の諮問機関)に提示する。試算結果をもとに政府内や産業界で議論を進め、今後ポスト京都議定書の交渉で表明する日本全体の新たな削減目標の設定につなげる考えだ。

2008年1月27日

ダボス会議

福田首相は26日、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で演説し、地球温暖化防止に関する2013年以降の枠組み(ポスト京都議定書)に向け、産業、分野別に温暖化ガスの削減可能量を積み上げる「国別総量目標」を提案した。

2008年1月26日

新エネルギー開発で一致 

日米欧のエネルギー担当相らは25日、スイス東部のダボスで閣僚会合を開き、地球温暖化と原油高の対策として省エネルギー、新エネルギーに関する技術開発を進めることが重要との認識で一致した。

2008年1月25日

温暖化対策 EU、年9兆円

欧州連合(EU)の欧州委員会は23日、排出権取引制度の改革などを柱とする包括的な地球温暖化対策をまとめた。コスト負担は民間企業を中心に年間600億ユーロ(約9兆3千億円)になる見込み。京都議定書以降の2020年までを対象とする。EUは7月に開かれる主要国首脳会議などで温暖化対策の加速を訴え、国際社会の主導権確保を狙う。

包括対策は2020年までに温暖化ガスを1990年比20%削減するというEUの数値目標の達成を具体化する内容。排出権取引では、企業が温暖化ガスを排出できる上限枠について公開入札方式での売却に切り替える。

2008年1月24日

再生可能エネルギー

風力太陽光など再生可能なエネルギーの利用割合を定めた数値目標を巡り、EUと加盟国が対立を深めている。大幅な利用拡大を迫られる英独仏などは企業活動や雇用に悪影響を与えると反発。EUに割り当ての見直しを強く求めている。

欧州委員会が決める各国別の割り当てで2倍以上の利用拡大が必要となるフランスは、サルコジ大統領が欧州委に書簡を送付。割り当ては「経済的に非効率的で公平さに欠ける」と訴えた。欧州委は「加盟国は数値目標導入を合意済みのはず」と主張。加盟国の抵抗を抑える構えだ。

EUは2020年までに再生エネルギーの利用割合を現在の8%強から20%に引き上げる目標を設定している。欧州委は未達分の半分を一律で、残り半分を国内総生産比で各国に割り当てる計画。現在の利用割合が1.3%の英国は約14%、5.8%のドイツは約18%への引き上げを迫られる見込みだ。

EU各国の再生エネルギーの利用割合

(対消費量比、%。欧州委員会のまとめ)

2005年 想定される目標値
英国 1.3

14

ドイツ 5.8

18

フランス 10.3

23

オーストリア 23.3

30超

スウェーデン 39.8

50超



2008年1月23日

世界の排出権大幅減その2

戦略見直し

日本政府が承認したCDMのうち温暖化ガス削減量が大きい事業の上位10位の中で、HFC関連事業は6件を占めている。HCFC全廃の前倒しで排出が減少すれば、企業の排出権獲得戦略の見直しを余儀なくさる。経産省によると、今回の締約国会議の合意以降、企業の政府へのCDMの承認申請は、省エネによるCO2削減事業やメタン回収事業などが増えているという。

さらに、昨年12月にインドネシア・バリで開かれた気候変動枠組条約締約国会合では、京都議定書後の次期枠組み交渉が動き出した。CDMについては継続される公算が大きいが、制度内容は見直される可能性が高い。交渉の行方によっては、企業活動に大きな影響を与えかねないだけに、企業の関心は高まっている。

2008年1月22日

世界の排出権大幅減

温暖化ガスを排出できる権利(排出権)の発生が今後世界で大幅に減る見通しであることが、経済産業省の調査で分かった。温暖化ガスの一種のハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)の全廃が10年前倒しされることが国際的に決まったためだ。二酸化炭素換算で2020年時点で7600万トン、2030年時点で1億2千万トン減り、日本の総排出量の1割弱に相当する排出権が消滅する計算だ。

CO2の1000倍超HCFCはエアコンの冷媒などに使われ、オゾン層を破壊するだけではなく、温暖化効果も大きい。昨年9月のモントリオール議定書締約国会議でHCFCの全廃時期を2040年から2030年に前倒しすることで合意。2030年以降、企業は同ガスを使うことをが禁止される。

HCFCは京都議定書の削減対象ガスではないが、同ガス製造時に議定書対象ガスのハイドロフルオロカーバオンが20%の割合で発生する。企業は中国など途上国でHFCを回収・破壊する事業を、クリーン開発メカニズム(CDM,途上国に技術・資金協力して見返りに排出権を得る事業)として国連に申請し排出権を得ている。

HFCは温暖化効果がCO2の千倍以上あり、一事業から得られる排出権は他のCDM事業に比べて格段に多いうえ、事業コストも低く抑えられる。国際的には2,000円程度で取引される1トン当たりの排出権をHFCの回収・破壊事業では30円程度で取得できるとされる。

HCFCの全廃前倒しは温暖化ガス削減策の前進だが、これまで同ガスの削減事業で比較的低コストで排出権を得ていた企業にとっては、痛し痒しの面もある。

2008年1月21日

ガソリン減税への疑問その2

非産油国の日本にとって、経済の脱・石油依存は重要な課題である。日本の省エネ技術が世界トップ水準にあるのも、石油ショックの衝撃がそれだけ大きく、企業に「できるだけ石油を使わない」という強烈なインセンティブ(動機づけ)を植えつけたからだ。税制などで石油高騰の影響を中途半端に打ち消すと、進むべき技術革新が停滞し、経済の体質転換に逆行することになる。

もう一つの懸念は、ガソリン減税の埋め合わせとして、国債や地方債が増発されかねないことだ。つまり現時点の家計や企業収益を助けるために、将来世代に負担を先送りするシナリオだ。長期の時間軸でみれば、国民負担の総量はむしろ増大し、財政再建は遠のくこととなる。

このところ日本株が急激な下げに見舞われている。一因は道路特定財源の一般財源化が頓挫するなど改革路線が後退し、外国人投資家それを嫌気したことだ。ガソリン減税についても、複眼的な視点で議論を重ねる必要がある。

2008年1月20日

ガソリン減税への疑問

今回の通常国会では、民主党の主張する揮発税の暫定税率の廃止が大きな焦点になりそうだ。仮にこの案が実現すると、ガソリン1リットル当たりの価格が約25円安くなり、中小企業や家計の負担が和らぐという。いつの時代も「減税」に反対する声は小さく、世論調査などでも民主党提案を好意的に受け止める人が多いようだ。

だが、この時期のガソリン減税が適切なのか、冷静に判断する必要がある。今年、来年と国際政治の大きなテーマは地球環境問題だ。これまで後ろ向きだった米国の姿勢も徐々に変わり、昨年末には32年ぶりに自動車の燃費規制を強化する法律が成立した。7月の洞爺湖サミットでも二酸化炭素の排出削減が議論される。

その直前にガソリン減税が実現すれば、「日本はCO2削減に本気ではない」というメッセージを国際社会に送ることにならないか。「ポスト京都議定書」を巡る国際交渉の場で、日本の発言力が低下する恐れがある。

2008年1月19日

永久凍土急激に融解

海洋研究開発機構は18日、シベリア東部の永久凍土地域で地中の温度がここ数年で最大約3度上昇し、表層が急激に解けているとの調査結果を発表した。地球温暖化の影響に加え、降雨や降雪の量が近年大幅に増えたことが原因とみている。

河川の流量が増えたり樹木の葉が変色したりする現象が拡大しているという。

シベリア東部のヤクーツクで、凍土の溶けている層(融解層)の厚さと地中温度の変化を調べた。

1998年から2004年までの7年間の平均温度はセ氏零下約2.4度だったが、2006年には零下0.4度まで上昇。夏でも1.5メートル程度の厚さだった融解層が、近年は2メートルを超すようになった。

土壌の水分が過剰になり、河川の流量が異常に増え、斜面の崩壊などが相次いでいるとみられる。

カラマツの森林では、根が水没して成長に影響を及ぼし、本来緑色の葉が褐色に変わっているという。

シベリア東部では、2003年ごろから雨や雪が平年より大幅に増加。地中より温度の高い雨が氷を解かしたり、積雪で熱がこもったりすることが凍土が解ける原因とみている。

研究チームは「地球温暖化による水循環の変化が、降水量の増加を引き起こしている可能性がある」と話している。

2008年1月18日

日本企業の技術公開

環省境は来年度から、日本企業などが持つ地球温暖化の防止技術に関する情報をホームページで公開する。温暖化ガスの削減につながる太陽光発電ヒートポンプなど紹介して発展途上国への技術移転を促す。技術移転は温暖化防止の国際交渉で先進国が果たすべき役割として途上国から要望が高まっていた。

公開する技術は主に日本企業が持つ省エネルギー技術。ハイブリット車燃料電池などの先端技術のほか、ヒートポンプバイオ燃料など途上国においてもすぐに活用できる技術を紹介する。

同省は専門家による委員会を近く設けて公開する優れた技術を選ぶほか、企業からも公開したい環境技術を募集する。

海外での活用事例や技術を提供する企業名も公開する考えだ。

昨年12月の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP13)では、技術移転を積極的に進めることで合意した。ただ、技術を提供する先進国と受け手となる途上国の間での情報不足が問題となっていた。

同省はネットを通じて具体的な環境技術の内容や効果を紹介することで技術移転をスムーズに進める。

2008年1月17日

最先端の省エネ技術を途上国にその6

ラジェンドラ・パチェウリ IPCC議長

私たちインド人はとかく欧米に目を向けがちですが、もっと日本との深い協力関係を探るべきだと思います。

日本にも同じことが言えますね。欧米のみを重視するのではなく、アジアへの貢献をもっと考えるべきです。インドは人口も多いですし、とりわけ重要なポジションを占めると思います。温暖化防止対策において、インドと日本が協力することは、世界にとって大変重要なことです。日印の協力はぜひ実現しなければなりませんし、成功させなければなりません。

インドの体験で心に残ったことがあります。数年前、ムンバイがひどい集中豪雨に見舞われ、都市機能が麻痺したことがありました。車は全て道に取り残され、乗っていた人たちは出ることもできず、中に閉じ込められました。不幸なことに、そのうち何人かは亡くなりました。でも、そんな状況でも人々はお互いに助け合っていたのです。誰もがおお互いを気遣い、手を差し伸べていた。

それは本当に感動的な光景でした。

デリーでも同じような光景をみたことがあります。3年前、市場で爆発があった時ですが、そこでも人々はお互いに助け合っていました。私は、そこに希望を見るのです。人間というのは、危機に直面した時に最もよい部分を発揮するものです。

私たち人間は結局のところ、お互いへの信頼を拠り所にして生きているのです。また、そういう膳なる部分を大切にして生きていかざるを得ないのでと思います。勇気を失ってはいけません。そうなれば、我々はただ、お互いに傷付け合うだけの存在に堕ちてしまいます。私は、人間が生きているのはそんな世界ではない、と強く信じているのです。

日経ビジネスより 終了

2008年1月16日

最先端の省エネ技術を途上国にその5

ラジェンドラ・パチェウリ IPCC議長

私たちは生活スタイルを根本から変えていかなければなりません。これまでのような消費一辺倒の生活は、もはや続けてはいけないのです。地球環境の配慮した商品をもっと買うように、意識を変えなければなりません。温暖化問題を解決するには、技術だけでは不十分ですし、価値観の転換だけでも不十分です。日本には、この両面で世界をリードする役割が期待されているのです。

IPCCの第4次報告書に記載されたように、地球温暖化はすさまじい勢いで進んでいます。モルディブなどが海に沈みかねないというのは、遠い将来の話ではありません。我々は、今すぐ行動を起こさなければなりません。もし、何もしなければ、多くの人が苦しむことになるのです。将来の世代だけでなく、現在の世代さえもが被害に苦しむことになるでしょう。

 

2008年1月15日

最先端の省エネ技術を途上国にその4

ラジェンドラ・パチャウリ IPCC議長

日本は、国際社会の中でもっと大きな役割を果たすべきです。第2次世界大戦後、日本は世界の中における自分の役割を不必要に狭く捉えていたように思います。しかし、世界が日本にかける期待は、日本人が認識しているよりも、もっとずっと大きいのです。インドだけでなく、世界の国々と手を携えなければなりません。狭い役割から脱し、もっと自身を持って行動すべき時が来ています。日本の政府も、企業も、大学や研究機関なども、この点を認識すべきでしょう。

日本は他国に対して、はっきりモノをいうべきですね。現在の日本は、米国に対して遠慮がちで、なにも言えません。でも、このままではいけない、というのが私の意見です。たとえ米国に対してであっても、恐れず、正しいことをするように進言すべきです。

日本の技術を生かせば、温暖化問題に大きな貢献ができると思います。日本が独自に開発する技術もあれば、他の国々と協力して開発する技術もあると思います。それらの技術を世界レベルでの温暖化問題解決のために積極的に提供すべきです。

日本が言いたいことを言えない国は米国だけでなく、中国、韓国も全く同じ状態です。最近オーストラリアが捕鯨の問題で日本を激しく非難しています。京都議定書に離脱したオーストラリアが何が鯨だといいたい。鯨は大昔から日本では食べてきたものである。鯨の絶滅を望んでいるのでなく、絶滅の危険がなければ一国の食料問題に口をだすのは、おかしい。そのおかしさを客観的に見る目さえ、失っている。鯨がかわいいというなら、牛でも傍でみると、とてもかわいい目をしているのですぞ。ちょっと環境とは離れてしまいました。ごめんなさい。

2008年1月14日

最先端の省エネ技術を途上国にその3

ラジェンドラ・パチャウリ IPCC議長

我々は、たくさんの人が素早く移動できる効率的な交通手段を必要としているのです。地球温暖化への悪影響を考えれば、皆が個人の車で通勤するという状況は考えられません。ですから、誰もが利用できる効率のいい公共交通機関が必要だと思うのです。通勤費用だけでなく、市間の移動についても、不可欠だと思います。

住宅に関して言えば、もっと環境に配慮した設計を導入しなければならないでしょうね。断熱性が高く、エネルギー効率が良くて、廃棄物や資材のムダの少ない。そんな住宅を建設しなければなりません。エアコンや冷蔵庫などの家電製品についても言えることですが、日本はこうした優れた技術をインドだけでなく、ほかの途上国にも提供すべきですよ。いくつかの分野では、お互いが協力し合うことで、新しい技術のブレークスルーが生まれるこもしれません。

先進国と途上国は、互いに手を携えて温室効果ガスの排出削減にとりくまなければなりませんからCDMへの注目度はこれからもっと高まると思います。さらに、温室効果ガスの吸収源としての森林の増加、つまり植林などでも、先進国と途上国が協力し合える余地は大きいと考えています。

今、世界はめまぐるしいスピードで変わっています。インドでも伝統的な素晴らしい価値観が廃れつつあり、何でも新しいものがいいというような価値が台頭してきています。しかし、古来の価値観の中には、大切に守っていかなければならないものもあります。自然の中に様々な意味を見出し、自然と共存し、学ぼうとすること。自然を敵とみなしのではなく、自然を敬うことも、大切にしなければならない価値の一つだと思います。

2008年1月13日

最先端の省エネ技術を途上国にその2

ラジェンドラ・パチャウリ(IPCC議長)

数年前、米国の上院議員(当時)のラリー・プレスラー氏が訪れてきて、インドのエネルギー問題について意見を交わしたこたがあります。驚いたことに、プレスラー氏は私に向かって「いったいインドではどんなエネルギーを使って衣類を乾かしているのですか」と聞いてきたのです。「電気なのか、それとも天然ガスを使っているのか」とね。私は思わず言いました。「上院議員、窓の外を見てください。私たちが使っている衣類乾燥機の熱源は太陽なのです」と。

日本に行った時に、外に干してある洗濯物を目にしましたから、日本の人は私の言うことをよく理解してくれるでしょう。でも、洗濯物は太陽で乾かすということを考えたこともないという人が、先進国にはたくさんいるのです。特に、米国人はそうです。上院議員の中には、パスポートを持っていない人もたくさんいます。ほかの国のことを全く知らない、そういう人たちが、世界に影響を与える政策決定プロセスの中で大きな力を持っている。残念なことにこれが現実です。

我々はこれまでの先進国とは違う、独自の形での経済発展を目指さなければなりません。これまでと大きく違うところは、段階的な技術進歩を前提にしていてはいけない、というところです。低炭素社会の実現と人類の発展を両立させるためには、今の段階で、最先端の省エネルギー技術を発展途上国に導入する必要があります。あたかも「馬とび」のように、途中の段階を省略して、高度な省エネルギー技術を取り入れる必要があるのです。

そのためには、必要な条件を整備しなければなりません。例えば、低利の融資制度や、国境を超えた技術協力体制などが必要になってきます。途上国が必要としていることはたくさんありますから、国際的な協力体制を組み、そうしたニーズをバックアップするこたが大切です。日本からの技術援助には、特に大きな期待を寄せています。

2008年1月12日

最先端の省エネ技術を途上国 その1

パチャウリIPCC議長はインドの人は先進国の人に比べて20分の一しか消費していません。地球温暖化を彼らの責任と考えるのは、明らかに間違いです。しかし、我々は、これまでの米国流の消費文化とは違う独自の生き方を見つける必要があることは確かなことです。無意味な消費を減らし、自然を守りつつ、育む。我々はそんな新しい生き方を模索しなければならないのであす。

残念なことですが、先進国の人で、途上国の人たちの暮らしについて正しいイメージを持っている人は少ないです。誤解しないでいただきたいのですが私は、何も「インド人の人が、先進国並に贅沢に電気を使えるようにすべきだ」といっているのではありません。エアコンでなくて、家庭用の扇風機や電灯・・・・。そうした基本的なものさえ使えない状態で暮らしている人が、インドをはじめとする途上国には、たくさんいることを分かっていただきたいと言っているのです。地球温暖化の問題は、こうした現実を踏まえて議論しなければならないことを、先進国の人はあまり理解していませんね。

2008年1月11日

排出権取引 産業界EU方式反対

温暖化ガス排出権取引では欧州連合(EU)が先行する。2005年1月に制度を導入、EU域内にある約11,500の工場などに排出枠を割り当てた。排出権の売買も始まり価格は一トン当たり約24ユーロ(約3800円)。一月から京都議定書の約束期間に入り今後、価格は上昇すると予測される。

EUが導入した排出権取引の方式は「グランドファザリング」と呼ばれる。過去の排出実績によって排出上限を決める。米カリフォルニア州も2012年に導入する方針だ。

ただ日本の産業界は強く反対する。単純な上限設定では生産量が制限されるうえ、「EU方式は過去の排出量の多い企業ほど大量の排出枠が得られ、温暖化ガスの削減につながりにくい」(電力業界)と主張する。

環境省は鉄鋼や電力など各産業のこれまでの省エネ努力などを考慮できる「ベンチマーク方式」の導入を検討する。産業別に基準を設け、省エネが進み削減余地が少ない分野と余地が大きい分野で排出上限の決め方を変える。温暖化対策が進むほど上限が緩やかになり、排出削減を進めようとするインセンティブが働きやすい。

2008年1月10日

家庭部門のCO2排出

家庭からの二酸化炭素量の排出量は年間1億6600万トン(2006年度速報値)で、日本全体の排出量の約13%を占める。

京都議定書では日本政府に対し、CO2など温暖化ガスの排出量を1990年度比6%削減するよう求めているが、2006年度時点では逆に6.4%増加した。

なかでも家庭部門はCO2が1990年度より約30%増えるなど排出量の原因となっている。パソコンなどデジタル機器の普及が急速に進んでいるためだ。

住宅の省エネ規制の強化だけでなく、家庭内での家電製品や冷房、照明の使い方の見直しも課題になっている。

家庭部門のCO2排出量の内訳

照明・家電

37

給湯

28

暖房

27

キッチン

6

冷房

2



2008年1月 9日

日本の平均気温

環境省は8日、地球温暖化が進むと21世紀末における日本の平均気温が20世紀末に比べて最大4.7度上昇するとの試算をまとめた。国連の機構変動に関する政府間パネル(IPCC)が使った予測モデルを国内に当てはめた。同省は農業や水資源などの具体的な影響も予想し、被害を防ぐ対策を5月までに詰める考えだ。

同日開かれた同省の地球温暖化影響・適応研究委員会で報告した。試算では温暖化ガスの排出削減が進まない場合から、進む場合まで三つのシナリオを設定。国内の気温上昇などを求めた。

その結果、2070ー2099の全国の平均気温は1961-1990年の平年値に比べて1.3-4.7度上昇する。北海道など高い緯度の地域はど平均気温の上昇幅は大きくなるという。降水量の増減も試算したところ、今世紀末には20世紀末に比べて2.4%減から16.4%増となった。

IPCCが昨年まとめた第四次報告書は、21世紀末における地球全体の平均気温は20世紀末に比べて1.1-6.4度高くなると算出していた。

2008年1月 8日

排出権取引の方式と内容

 

排出権取引の主な方式と内容

方式

ベンチマーク

グランドファザリング

オークション

特徴

産業別に基準排出量を決めて

企業に配分する

過去数年間の排出実績に基いて温暖

化ガス排出権を企業に配分する

排出権を企業が競争で購入する
利点

企業が排出量を減らすインセ

ティブが働きやすい

排出枠の配分がしやすい

排出権価格の決定の透明性が

高い

欠点 基準排出量の設定が難しい

過去に排出量の多い企業ほど大量の

排出枠をもらう矛盾が起きる

排出権価格が高騰して企業負担

増の恐れがある

 

排出権取引は民間企業などに温暖化ガスの排出量に上限を設け、企業間で余剰分と不足分を売買する制度。日本は議定書が求める削減目標達成に向けて導入が検討されたが、産業界の反対で2008年度は見送った。

ただ環境省は目標達成が厳しい状況になれば「約束期間が終わる2012年度までに導入する必要がある」とみて、制度設計に乗り出すことを決めた。1月中に早稲田大学教授を座長とする検討会を設置する。

検討会はまず、同省が2006年度に導入して2年間実施してきた「自主参加型排出量取引制度」の成果を検証する。同制度は民間企業が自主的に二酸化炭素排出量を減らして補助金をもらう制度。参加企業は50社程度だが、排出権取引に関するノウハウが蓄積できた。検討会はこの経験を踏まえて制度設計を進める。

日本型の排出権取引は、省エネ技術に優れた日本企業の実績を反映する制度にする方針。各企業の割り振る温暖化ガス排出量当たりのエネルギー消費量を示す「エネルギー効率」を加味して求める。

EUの取引制度は主要企業に温暖化ガス排出量の上限を単純に設けている。個別企業の実情が反映されにくく、産業界の中に不満の声がある。

2008年1月 7日

日本型排出権取引を検討

環境省は1月中に温暖化ガスを排出する権利(排出権)を取引する制度の導入に向けた具体的な検討に乗り出す。産業界の反発を和らげるため、省エネルギー実績を考慮して企業ね排出量を割り当てる案が軸。京都議定書の約束期間が2008年度から始まるが、削減目標の達成の切り札にしたい考え。ただ産業界は排出権取引の導入に強く反対している。

2008年1月 6日

エタノール20%混合燃料車

タイ政府は2008年1月1日からエタノール20%混合ガソリンE20」に対応した乗用車の物品税率を5%引き下げる。事実上の価格ひきさげを促し、低迷する新車販売の回復を狙う。環境対応車の普及を後押しし、自動車産業の国際競争力を高める狙いもある。

エタノール比率が高まると排気管などの腐食が早まるため、政府は各社にE20対応車の開発を要請。日米系は対応車を開発済みで2008年中に投入する。2007年の新車販売台数はクーデター後の消費者心理の冷え込みで前年度比17%減の約57万台に低迷の見通し。

E20対応車投入で2008年は約70万台に回復するとの見通しが多い。

タイ政府はサトウキビなどから精製したバイオエタノール10%混合の「E10」を推進してきた。フィリピンと中国はE10の導入を進めており、タイのE20はアジアで最も配合比率が高い。

2008年1月 5日

韓国で太陽光発電

風力発電大手のユーラスエナジーホールディングスは韓国に太陽光発電所を建設する。出力1,000キロワットの発電所の運転を、南部の全羅北道で2008年6月から開始する。太陽光は利用した発電事業に参入し、風力と合わせ、自然エネルギー利用の範囲を広げる。韓国の他、導入を積極化している欧州各国などでも事業化を検討している。

ユーラスの現地子会社が発電所用地として全羅北道に29,000平方メートルの土地を取得した。太陽光発電機は三菱電機から調達する。総事業費は同規模の風力の3-4倍の8億円強になる見通しだが、年間日照量が多く、太陽光発電に適していると判断した。

太陽光発電では発電時に二酸化炭素を発生しない。石油や石炭を燃やす火力発電の置き換えによるCO2の削減分をCDMとして登録し、排出権の獲得も目指す。

韓国政府が太陽光風力など再生可能エネルギーの普及を補助金で支援し、2011年までに総発電量の5%を調達する目標を掲げている。

太陽光発電所は完成後15年間、発電した電気を1キロワット時あたり80円強で取引所に販売できる。ユーラスでは運転開始後の管理費を含めて、発電コストは40円程度として、十分な利益が見込めるとみている。

ユーラスは韓国東北部に98,000キロワットの風力発電所を稼動した。今年末には別の場所に40,000キロワットの発電所も稼動する予定。

2008年1月 4日

温暖化ガス削減、数値目標を

温暖化ガス削減に向けてポスト京都議定書の枠組みが議論される中、鉄鋼大手、JFEホールディングスの数土社長は「国として約束する以上、もっと国民の合意形成が必要。合意がなされれば削減目標はあったほうが良い」との考えを明らかにした。

鉄鋼業界ははじめ、日本の産業界は数値目標の導入に反対しており、今後議論を呼びそうだ。

数土社長は、バリ会議で浮上した「2020年に温暖化ガス排出を25-40%削減」という先進国の数値目標が先送りされたことを評価しながらも、「今後大幅削減が必要なことを明らか」と指摘。ポスト京都議定書の枠組みについては世界で業界横断的に温暖化ガス削減に問い組む「産業別アプローチ」と数値目標の併用案が望ましいとの考えをしめした。

2008年1月 3日

先進国7-8割削減が必要

2050年に温暖化ガスを現状より半減するには先進国は今に比べ7-8割程度の削減が必要ー。環境省は地球温暖化を防ぐ低炭素社会の実現に向けた試算をまとめた。各国が温暖化ガスの排出削減を平等に負担すると仮定。人口一人当たり同じ排出量とした場合に必要な削減量を推定した。日本は大幅な削減が求められ、経済活動の見直しが必要という。

試算は環境省がこのほどまとめた「低炭素社会作りに向けて」と題する報告書でしめした。

試算では2005年で約65億人の世界人口が2050年には90億人に達すると推定。これに基き「2050年に半減」を実現するのに必要な温暖化ガスの削減量を先進国と発展途上国に割り振った。その結果、先進国が大幅削減の一方で途上国は現状維持となった。

人口一人当たりの排出量を各国で平等にする案は、インド政府が15日に閉幕した国連気候変動枠組み条約締結国会議(COP13)で「ポスト京都議定書」の削減目標として提案していた。排出量が先進国より少ない途上国に有利で、日本や米国などは難色を示している。

報告書はまた、温暖化ガスの大幅な削減が必要となった場合の経済社会のあり方を提言。国民が温暖化ガスの排出量の少ない商品などを積極的に選んだりk、エネルギー効率を飛躍的に高める新技術を開発したりすることが欠かせないとした。

2008年1月 2日

ツバルに専門家派遣

地球温暖化の影響で水没の危機にさらされている南太平洋の島国ツバルを支援しようと、日本が専門家らを派遣することになった。鴨下環境相が1月3日から同国を訪問し、アピサイ・イエレミア首相に表明する。

専門家は、国際協力機構(JICA)を通じて来年2-3月にかけて派遣する。侵食を防ぐ堤防工事を指導するほか、飲料水の供給や野積みになった廃棄物の管理、白化が進むサンゴ礁の保全などに取り組む。また離島の重要な情報伝達手段であるAMラジオ局の整備なども進める考えだ。

ツバルは平均海抜が2メートル足らずで、総面積が東京都品川区とほぼ同じという小国。温暖化による海面上昇で侵食が進んでおり、国土が海に沈む恐れが出ている。すでに飲料水や農作物への被害も広がっている。

2008年1月 1日

CO2を資源に

二酸化炭素から合成樹脂を作る。こんな技術が日の目えお見そうだ。

東京大学の野崎京子教授らはCO2を原料に樹脂を効率よく合成する技術を開発。事業化プロジェクトが昨年秋に始まった。東大や東京理科大学、慶応大学、金沢大学、帝人、三菱商事、住友化学、住友精化が参加した。

エポキシドなどの触媒で反応させて作る。重さのほぼ半分がCO2.。石油だけで作るのに比べCO2を最大三割減らせる。

「ものが燃えて最後に残るCO2は極めて化学反応しにくい物質という誤解がる」と野崎教授。

政府は工場などから回収したCO2を地中や海底へ封じ込める対策を進める方針だ。だが漏れを完全に防げるのかという懸念を完全に防げるのかという懸念がある。CO2から樹脂を作る技術が実用化すれば環境と産業の両面に大きな影響を与えそうだ。