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2007年9月30日

地球温暖化 人口減を生かす

安倍前首相の「世界全体で半減」の提案は実はかなりの困難が予想される。

最大の理由は、世界人口が引き続き大幅に増加することである。現在、世界の人口は約66億人だが、国連人口基金の予測によると、2050年には90億人を突破する見通しだ。人口が増えれば温暖化ガスの排出量も当然増える。中国やインドなどの人口大国の経済発展は、2050年へ向けてさらに加速することが見込まれる。それに伴い温暖化ガスの排出量も増加基調をたどるだおう。

「2050年に半減」という目標を達成するためには、米国、中国、インドなどの大量排出国が参加する新たな国際的な枠組みが不可欠だ。このうち米国は「半減」に加わる可能性があるが、中国やインドは、依然「削減義務」を負うことに強く抵抗している。2050年に「半減」のためには、この不一致を解決しなければならない。

環境立国を目指す日本が、「世界全体で半減」のリーダーシップを発揮するには、まず、京都議定書の公約をきちんと達成することが前提である。それを踏まえて長期目標達成のシナリオを描かなければならない。

それには、

①京都議定書の目標達成のため、早急に炭素税の導入を図る

②2050年の日本の削減目標として70%を掲げ、国民運動としてその達成に取り組む

③ポスト京都議定書の枠組みの中に温暖化ガスの排出量の大きい米国、中国、インドなどの参加を求める

④企業は炭素税や排出権取引制度などを制約条件として拒否せず、新たなビジネスチャンスとして受け止める

⑤国民は省エネ型のライフスタイルの定着に努力すること

などが必要である。

2050年の日本の人口9500万人は、今のドイツ(約8300万人)に近い。一人当たりのGDPの高い水準を維持しながわ、低炭素社会に基礎を置く質の高い環境立国構築への道を目指すべきである。

千葉商科大学 三橋教授より(日経新聞)

2007年9月29日

地球温暖化阻止 人口減を生かせ

2050年までに1990年比で約70%削減する目標は、達成可能な現実的な数値といえる。

基準年の1990年の温暖化ガス排出量はCO2換算で約12億6000万トンである。2050年には70%削減するということは、同年の排出量を3億7800万トン(基準年に3割)にとどめなくてはならない。つまり、差し引き8億8200万トンの削減が必要になる。

1990年 排出量 12億6000万トン

2050年 排出量  3億7800万トン  差し引き8億8200万トン削減

この削減では、まず、人口減少が大きく貢献する。2006年の日本の人口は約1億2800万人だが、2050年には約9500万人まで減少する(国立社会保障・人口問題研究所推定)。差し引き3300万人の減少である。

現在、日本人の一人当たり温暖化ガスの排出量は年間   10トン

したがって人口減少によって2050年の排出量は現在より3億3000万トン減少することになる。これだけで削減目標の約37%がカバーできる。

人口減少により  3億3000万トン減少

30年以降は、年率1%近くの速度で人口減少が続くので、その影響で経済成長率はゼロ成長近くになり、40年以降はマイナス成長に転ずる可能性が大きい。2050年には人口減少に伴う経済の構造変化などによって、放っておいても削減目標の4割近くが達成できる。

残りの約6割の削減は、一人当たり排出量を4トン程度まで引き下げればよい。英国やドイツ、フランスなどの欧州連合主要国の一人当たり排出量は、現在日本とほぼ同水準だが、2050年には6割以上の削減を目標に掲げている。排出量の6割削減は、EU諸国と比べむしろ控えめな目標である。

現在10トンの一人当たり排出量を2050年に同4トンまで削減できれば、5億7000万トン(9500何人×6トン)が削減できることになる。人口減少効果などと合わせると70%強の削減が達成できる。これは、新エネルギー技術や省エネ製品の普及、革新的な省エネ技術の開発、環境税の実施やキャップ・アンド・トレード方式による排出権取引制度の導入、さらに省エネ型のライフスタイルの定着などの相乗効果によって、一人当たりの国民総生産のプラス成長を維持しながら十分達成できると思われる。

一人当たりの温暖化ガスの排出量を4トンまで削減 これによって5億7000万トン削減

千葉商科大学  三橋教授

30年40年先の経済成長を見通すのは困難。現在数年後の経済成長の見通しもできないのに。それに何故マイナスになると思うのか。9500万人の人口の国は多くあるが、それがマイナス成長なのか。確かに人口減は日本と少数の国によって起きている現象で、将来に渡って減少するかどうかわからない。

ただ全世界の思想的、宗教的に人口減を認める方向になれば、違う道筋ができるかもしれない。

大幅な人口減になれば、多分、大部分の環境問題は解決できると思う。人口減と環境を結びつける議論は実は物凄く少ない。

 

2007年9月28日

地球温暖化 人口減を追い風に

政府は、産業界の自主的取り組みへの支援と国民に対して「チーム・マイナス6%」運動、「一人一日一キログラムのCO2削減」運動への呼びかけだけだ。いずれも企業や国民の自主的努力に期待するものばかりである。肝心の低炭素社会を目指すための核になる骨太の対策が欠落している。

この数年の本格的景気回復のため、産業界の自主的努力にもかかわらず、温暖化ガス排出量は増加基調に転じ、現時点で6%削減するためには増えてしまった分を含めると2005年度時点では、約14%の削減が必要である。約束期間の5年間にさらに排出量が増加する可能性があり、現状の対策だけでは目標達成は絶望的である。

政府の実効性のある明確な追加対策が必要である。そのための政策手段としては、企業が排出する温暖化ガスに上限を強制的に設け、過不足分を排出権取引で調整させるキャップ・アンド・トレードと環境税の導入が考えられる。このうち、排出権制度の導入には時間がかかり、約束期間内には間に合わない。決断するれば来年度からでも実施可能な環境税導入を急ぐべきだろう。

千葉商科大学 三橋教授より

2007年9月27日

地球温暖化阻止 

日本の温暖化ガスの削減戦略を短期と長期の二つに分けると、短期の京都議定書の6%削減はかなり厳しい情勢にある。

2005年度の温暖化ガスの排出量は1990年比7.8%増となった。同じ期間、実質経済成長率は、約15%増である。化石燃料依存型の日本では、経済成長率が1ポイント上昇すれば、温暖化ガス排出量は0.5%程度増加する構造になっているわけだ。

政府の中期経済見通しなどによると、京都議定書の約束期間の最終年の2012年までの5年間、実質成長率は年率2%強で推移する。これからの5年間、2%強の成長が続けば、温暖化ガスの排出量も年率1%強で増加し続ける。

このような経済動向を考慮するば、政府が実施している現状の削減対策では、とても対応できないことが分かる。

 

2007年9月26日

地球温暖化阻止 人口減を利用

千葉商科大学  三橋教授

温暖化目標達成の一つのカギは人口要因にある。日本は今後の人口減少を追い風として生かすべきだ。2050年に世界で半減という長期目標達成は容易でないが、日本の指導力発揮が期待される。その面でもわが国は京都議定書の公約を順守すべき正念場にさしかかっている。

今年2月発表された気候変動に関する政府間パネルの第4次評価報告は、地球温暖化の原因が「人的行為の結果」とほぼ断定した。現状を放置すれば、地球温暖化による気候変動は近い将来、制御不可能な段階に達すると警告している。早急にCO2を中心とする温暖化ガスの排出削減対策の実行が求められる。

2050年の日本は、人口が大幅に減少した社会で現在とはかなり違った姿になる。その周辺年の経済成長も今よりずっと低くなっているはずだ。そうした急激な日本社会の構造変化を考慮すれば、現在と比べ、温暖化ガスの排出量は大幅に減少すると予想される。

具体的には、2050年までに、1990年比で約70%削減(CO2濃度を安定させ、温度上昇を2度以内に抑えるために必要とされる削減率)が可能であり、これを日本の目標として掲げるべきである。

2007年9月25日

低公害型ディーゼルエンジン

欧州では新車販売台数(商用車含む)の6割弱をディーゼル車が占める。現行ではまだガソリン車に比べ窒素酸化物(NOx)粒子状物質(PM)の排出量は多いが、燃費性能が良く、環境対応車として人気が高い。二酸化炭素排出量の規制は激しい欧州だが、NOx排出量などについては日本や米国より緩やかなこともディーゼル普及に寄与した。

最近では欧州以外でもディーゼル車の見直し機運が高まっている。米国では2006年から軽油の低硫黄化に関する規制が導入され、普及の基盤が整った。欧州メーカーは連携して米国でディーゼル車の普及を推進する方針だ。

ホンダは他社に先駆けて米国で2009年から完全施行される排ガス規制に対応し、NOx排出量をガソリン車並みに抑えられる低公害型の次世代ディーゼル技術を開発。先行する欧州勢に技術的にも追いついてきた。

日本では音や振動が大きなどのイメージがあり、乗用車ではほどんと普及しなかったが、ホンダや日産自動車など各社がここに来て低公害型ディーゼル車の投入計画を打ち出している。これまで環境対応車の分野ではハイブリット車が販売を伸ばし、「プリウス」を持つトヨタ自動車の独壇場となってきた。欧州勢やホンダはディーゼル車で巻き返しを図る。

2007年9月24日

ディーゼル車軸に環境対応競う

欧州最大級の乗用車見本市「フランクフルト国際自動車ショー」が開かれた。二酸化炭素排出量の削減をメーカーに義務づける欧州連合の方針を受け、環境技術が最大のテーマ。欧州市場での環境対応車の軸であるディーゼル車の低公害型に加え、ハイブリット車など多様な提案が相次いだ。日本メーカーも欧州市場攻略を狙うディーゼル車や次代をにらんだ電気自動車を公開した。

フランクフルと自動車ショー各社の出展概要

フォルクス

ワーゲン

ダイムラー

クライスラー

BMW プジョー フィアッツ GM トヨタ ホンダ 日産

ディーゼル

技術

ディーゼルエン

ジンとガソリン

エンジン融合

クーペとSUVの

クロスオーバー

ディーゼル

ハイブリット

排気量900

cc低燃費

燃料電池 超小型

クリーン

エンジン

電気自動車


2007年9月23日

温暖化ガス削減 工事現場

大成建設は工事現場から排出される施工高あたりの二酸化炭素排出量を2010年までに1990年度比で12%削減する。

施工高100万円当たりの排出量は2010年度には242キロに減少する。

CO2削減に向けて重機や運搬用車両のアイドリングストップなど省燃費運転の講習を実施する。ダンプトラックで5―10%、重機で5%程度の燃費向上が見込めるという。消費電力が少ない照明を採用するほか、工事現場の緑化も進める。

2007年9月22日

排出権取引

電気事業連合会は18日、京都議定書による温暖化ガス削減事業で取得する二酸化炭素排出権を、2012年までに加盟各社が7000万トン程度取得する見通しになったと発表した。昨年末に段階で2010年までに約3000万トン調達する計画から大幅に増えた。

2007年9月21日

排出権取引

日本企業が海外での温暖化ガス削減事業を通じて取得する二酸化炭素排出権が年換算で9,000万トン近くに達したことが明らかになった。京都議定書で日本が2008-2012年までに求められる削減量の半分に相当する量で、取得費用は4,000億円以上に達する見込みだ。最大のCO2排出源である産業・エネルギー部門は目標達成に大きく近づく。ただ日本全体に課せられた6%の削減目標達成はまだ遠く、家庭・運輸部門の排出削減が今後の焦点になる。

京都議定書では日本は

1990年の二酸化炭素排出量    12億6100万トン

2008ー2012年に年平均で      11億8734万トンにする約束をした。

削減量                     7560万トンを削減

2005年度の排出量          13億6000万トンに増加

結局削減量は              1億7266万トン削減することになる

主要企業による排出権取得量はこの半分に相当する。企業はこの排出権を自社や各業界が独自に設定した削減目標達成に使えるほか、その分を政府が日本全体の削減実績に加算できる。

工場や発電所など産業・エネルギー部門として必要な削減幅は2005年比で3000万トン強。企業の排出権取得量はこれを大きく上回るが、企業の生産活動拡大で排出量が増える可能性が高いうえ、新潟県中越沖地震で運転停止した柏崎刈羽原子力発電所で代替した場合、今年度だけで2800万トン排出量を押し上げる見通し。

大量に取得する商社は年2000万トン程度の排出権確保を計画する政府やCO2排出量の自主削減目標に届かない企業などに販売する計画。年9000万トン弱の排出権を取得しても産業・」エネルギー部門の必要量を賄えない可能性もあり、企業が追加取得に動きそうだ。

2007年9月20日

必要削減量の半分取得

海外事業で確保する主な企業の排出権取得量

電力(万トン)

Jパワー 中部電力 東京電力 東北電力 中国電力 四国電力 九州電力

345

313

282

193

172

153

122



鉄鋼

新日本製鐵
219万トン


商社

三菱商事 住友商事 丸紅 三井物産 豊田通商

1383

770

633

325

147



金融・ファンド・SPC

JMD温暖化ガス削減 日本カーボンファイナンス 国際協力銀行

580

476

178



日本政府が2007年上半期に承認した事業は92件で2006年下半期比で倍増。7月以降でも33件に達する。累計の排出権取得量は日経の集計で年8900万トン程度になった。

企業別で年百万トンを超えたのはファンドなどを含め20社近く。商社では三菱商事が1400万トン弱と国内企業最大。

電力業界は今年初め時点で年600万トンの取得目標を明らかにしていたが、主要7社だけですでに年1580万トンに達した。鉄鋼大手で年100万トンを超えたのは現時点で新日本製鐵のみだが、鉄鋼業界は年560万トンとしていた購入計画を同800万トン超に上方修正した。全体の排出権取得費用は2008年ー2012年の5年分で4500億円~6700億円になる計算だ。

日本の削減目標達成には排出権だけでは限界もある。環境省は省エネ家電の普及を進めれば、2005年で1億7400万トンを排出した家庭部門のCO2を4割以上減らせると試算しており、こうした機器への買い替えをどう促していくか課題になりそうだ。

2007年9月19日

排出権グループ内で売買

日清製粉グループ本社は2008年から、グループ内部でCO2排出権の取引を始める。7つの事業子会社ごとにCO2の削減目標を決め、目標に達しなかった子会社は、削減幅が大きかった子会社にお金を支払い排出権を購入する。欧州で実施している排出権のキャップ・アンド・トレードの仕組みをグループ内に設け、子会社にCO2削減を促す。グループ全体で2010年度の排出総量を1990年度から8.6%削減する。

グループ内排出権取引は松下電器産業や日立製作所が数年前に試験的に実施したが、日清製粉グループの場合、子会社間の排出権のやり取りに実際のお金を絡める点が特徴。松下や日立は十分な効果が得られないとして本格運用には至っていない。日清製粉グループはCO2削減を金銭的な利益と直結させて子会社の意欲を高め、実効を上げる考えだ。

取引の対象は連結決算の対象となる日清製粉、日清フーズなど7つの事業子会社で、その傘下の関連会社も合わせてCO2排出量を算定する。子会社ごとに、2010年度までに7-15%のCO2排出量の引き下げ目標を設定している。目標値を毎年度のキャップに位置付け、CO2排出量の確定後に取引する。

日清製粉グループの1990年度のCO2排出量は195,000トン。2006年度は194,000トンで、2010年度の目標達成にはさらに15,000トンの削減が必要だ。持ち株会社のグループ本社は外部から年5000トンの排出権も購入する予定で、目標達成が難しい子会社の販売する。

2007年9月18日

台風の影響 湘南海岸

環境ブログ ごみ  台風より1週間すぎたが、海岸はごみの山であった。全て川から流れてきたものだ。大半は木材など、山や川岸から流れてきたものである。この資源も何かに使用できないものか。

問題は下の写真の人間が使用したプラスチック類である。この写真は私が故意に並べてものでない。このごみが海岸の至る所に散乱している。

現在、環境の問題がいろいろ取りざたされているが、これが、一般の人の現実なのだ。このごみは川原でバーベキュウなどのごみである。

大きな台風があるたびにこの状態である。人が環境を破壊しているのがすぐわかる。こうゆう物を片付けるというより、捨てない教育をしなければならない。そんなこと当たり前だと言うけれど、そうでもない世の中になってきている。

環境ブログ ごみ

2007年9月17日

温暖化対策の国際議論

地球温暖化を防ぐ国際的な枠組み作りに日本が遅れる恐れが強まってきた。安倍首相の突然の辞任表明で、今月下旬に米国で開く国際会議に発言力のある首脳レベルの代表を送り込めない見通しになった。京都議定書が効力を失う2013年以降を見据えた議論で、日本は出だしから存在感を発揮できそうにない。

米国では24日、国連事務総長がニューヨークで「気候変動に関するハイレベル会合」を、27、28日の両日には米国務省がワシントンで「気候変動とエネギー安全保障に関する主要国会合」をそれぞれ開く。いずれも初会合で京都議定書後の枠組みについて検討する。

ブッシュ大統領も演説を予定するワシントンの会合は、京都議定書を離脱し地球温暖化対策に慎重だった現政権が取り仕切る。米国の意向を探るため各国は有力者を送る見通しだ。企業やNGOも入り、地球温暖化対策の長期目標について協議。CO2の発生を抑える技術や自動車の燃料の見直し、農業の役割などを取り上げる。

日経新聞より

日本は出だしから存在感を発揮できそうにない。マスコミはこんなことしかいえないのか。首脳を出席できなくしたのはマスコミが原因でしょう。今回に首脳が出席できなくても、世界の環境に対して影響などはない。そんな簡単なものではない。もっと奥が深く、長期的に考えねば成らない問題だ。これには世界中の人間の思想、宗教、死生観、経済などが重大に影響する問題で簡単にはいかない。日本人の悪い癖で、日本の悪いことを言っていれば、読者が、いつまでも喜んでいる時代は過ぎた。

それにアメリカは京都議定書にも参加していない。今後もアメリカの動向は重大だが、日本立場がどうの、不利になるとか、そうゆう問題でなく、もっと広く考えなければならいのではないか。

2007年9月16日

地球温暖化銀行支援

三井住友銀行や三菱UFJ銀行、みずほ銀行は、環境に配慮する中小企業に対して貸出し金利優遇などの支援策を強化する。環境対策に悩む中小企業を取り込み、営業拡大をはかる。

環境に配慮した経営をする企業に対して、通常よりも0.5%程度貸出し金利を優遇するローンにも力を入れる。

三井銀行は中小企業が利用しやすいように環境融資の対象を拡大した。これまで国際的な環境認証などを取得した企業を対象に貸出し金利を優遇していたが、より簡単に取得できる非営利組織の環境認証などでも優遇できるようにした。外食店や小規模な小売店などのニーズにこたえる。

三菱UFJも優遇対象の拡大を検討する。

中小企業は環境への取り組みが遅れがちな面がある。しかし、納入先である大企業が環境に配慮した製品を優先的に扱うグリーン調達が広がるほか、消費者も環境に対する意識を強めている。環境設備など導入する機運が高まっており、大手銀行は今後資金需要が発生する有望分野とみて、開拓に力をいれる。

2007年9月15日

環境装置メーカーを紹介事業

みずほ銀行は月内に中小企業に対して、太陽光やバイオマス(生物資源)を使った発電などの環境装置メーカーを紹介する事業を始めたる。

みずほ銀行は太陽光発電装置大手のシャープのほか、バイオマス発電の中外炉工業屋上緑化のサカタのタネなど30~40社の環境メーカーと顧客紹介で契約を結ぶ。汚水処理有害物質の処理を手掛けるメーカーとも提携する予定だ。

みずほ銀行の取引先である中小企業から電力料金を減らすニーズがあれば、シャープなど複数のメーカーを紹介。中小企業への顧客紹介は無料だが、みずほ銀行には環境メーカー側から顧客紹介の見返りとして手数料が入る。さらに中小企業と環境メーカーが設備導入で契約を結べば報酬が入る仕組みだ。複数の環境メーカーが参加するコンソーシアムを組み、中小企業の利便性を高める。

2007年9月14日

排出権取得インドからも

政府は来年度から、インドやマレーシア、中国などアジア各国の政府との間で、環境技術を供与する代わりに二酸化炭素の排出権を直接取得する新しい取り組みに乗り出す。これまでは商社などから購入していたが、京都議定書の目標達成が厳しくなっているため、排出権取得を加速する。

このほどインド、マレーシア、インドネシアと事務レベルの話し合いを始めた。この三ヶ国とは8月に温暖化対策の関係強化で合意しており、具体的な枠組みづくりを急ぐ。中国とは8月に発電所の省エネ技術などを提供する見返りに、排出権と取得することですでに合意している。

排出権クリーン開発メカニズム(CDM)という手法で取得する。日本が途上国で水力発電の建設などCO2排出削減事業に投資し、達成した削減量を自らの削減量としてカウントできる仕組み。新しい枠組みでは、日本政府が途上国と協議した上でCO2削減事業を選定する。2008年度は13億円程度かけ、削減事業費用の一部を負担する。

事業から得られる排出権の一部を政府が直接取得し、京都議定書で定めた温暖化ガス排出量削減の一部に当てる。

2007年9月13日

APEC数値目標設定

APECの首脳会議は8日、オーストラリアのシドニーで二日間の日程で開幕した。深刻さを増す地球温暖化問題などについて討議。エネルギー効率などの域内数値目標の設定について、努力目標の位置づけで合意する見通しで、採択する温暖化に関する特別声明に明記する方向だ。

同声明の事務レベルの最終案では、豪州がAPEC前に提案した「域内でエネルギー利用効率を2030年までに2005年比で25%以上改善する」などの目標が盛り込まれた。途上国は当初、「経済成長を阻害する」などと反対していたが、「強制力のない目標」として受入つつあり、首脳の最終調整を経て合意に達する見通しだ。

最終案では、温暖化対策に主要国が全て参加することや、原子力発電など代替エネルギーの活用なども明記している。

経済成長を阻害するなど、いつまでも、こんなことを言っていたら経済どころではなくなるのが分からないのかね。京都議定書にも調印していない豪州がなにを言っても説得力がない。捕鯨の反対だけは熱心なのに、地球温暖化に関してはまったく関心がない国だね。強制力のない目標はやらないと同義語だ。

2007年9月12日

排出権取引 1トン1212円

環境省は11日、国内企業が自主的に二酸化炭素の排出量を削減して過不足分を企業間で売買する「自主参加型排出権取引制度」で、排出権取引の平均価格がCO2一トン当たり1212円だったと発表した。2006年度に始まった同制度で価格が公表されたのは初めて。企業に削減義務を課している欧州連合(EU)の排出権取引価格は一トン当たり3000円程度で、削減義務のない日本の取引は割安となった。

同制度は排出権取引に関するノウハウを蓄積するとともに排出削減を促すことを目指したもので、帝人や日立製作所など31社が参加。各企業が省エネ設備などを導入するための補助金を同省から受け取る代わりに、CO2の削減目標を設ける。目標が達成できなかった場合は補助金を返還するなどの罰則がある。

各企業が2006年度分の削減目標を設け、削減を進めて排出枠が余った企業が目標達成しなかった企業に排出権を売った。同省が売買を仲介した排出権は13件で、最高値は一トン当たり2500円、最安値は同900円だった。

排出権の売買により、すべての参加企業が目標達成。全社合計のCO2削減量は377,000トンで、参加企業は工場などの排出量を2002年ー2004年度の平均に比べて3割削減した。

政府は京都議定書の目標達成に向け、各企業の排出量に上限を設けるキャップ・アンド・トレード型排出権取引の導入を検討している。同省は「価格のバラツキなどを今後改善していきたい」として導入に向けた課題を洗い出す考えだ。

日経新聞より

2007年9月11日

バイオ燃料 日本の稲

稲作は2000年間にわたって連作しても問題のない持続性がある。これを食料生産以外にも生かしたい。

稲をバイオ燃料の原料にする。

耳を疑うような研究が東京大学院農学研究科の研究者を中心にスタートした。「イネイネ・日本プロジェクト」。まとめ役の森田茂紀教授は「バイオ燃料の原料で日本での適地栽培を考えると稲が最も適している」と話す。

「化石燃料の使用を減らし二酸化炭素排出を抑える脱石油・低炭素社会を目指すのは世界のコンセンサスだ。ブラジルではサトウキビ、米国ではトウモロコシを原料にバイオ燃料生産が始まったが、早くも食料価格を押し上げ、森林破壊を助長する恐れが出てきた。日本がバイオ燃料を生産する場合、国内でつくれ、食料と競合しない作物でなければならない」

それが稲?

「コメはほぼ100%自給なので、食料との競合は心配ない。また休耕田など使われていない水田は数十万ヘクタールに達している。このうち約12万ヘクタールはすぐにでも耕作を再開できる。稲作ができて社会的に役に立つならやってみたいという農家の方はいる」

「水田がなくなって里山が荒れた言われる。稲作を持続させることにより地域の環境を守ったり雇用を生み出すことにもつながる。水がめとしての水田の機能も取り戻すことができる。

実現にどんな研究が必要ですか

「原料にするのはコメだけではなく、もみ殻も稲わらも全て。ホール・クロップ(作物全体)を効率よくエタノールにする産業化可能な技術はまだ開発途上だ。美味しいコメがとれる稲である必要はなく、あまり手間をかけないで大きく育つ品種がいい」

「12万ヘクタールで収穫できる稲から年間30万klのエタノールがつくれるという試算がある。政府のバイオマス・ニッポン総合戦略の目標は年間50万klだ」

中国などでも展開できますか

「豊かになるにつれ中国では多収穫ハイブリット米から美味しいコメへ需要がシフト。ハイブリット米は余り気味と聞く。将来はアジアの稲作地域で広くバイオ燃料生産が可能かもしれない」

主食のコメを燃料にすることには社会的に抵抗感があるのでは。

「当然、あると思う。だからこそ石油会社や自動車メーカーなど産業界の人たちも議論に参加してほしい」

日経新聞より

 

2007年9月10日

地球温暖化によりホッキョクグマ3分の1に

ホッキョクグマ.jpg写真はウイッキペディアより

 

 

米地質調査所(USGS)は7日、地球温暖化により北極の海氷の減少が予測通りに進むと、今世紀半ばには世界のホッキョクグマの生息数が現在の3分の1になるとの推計を発表した。

気候予測のためのコンピューターモデルによる解析結果だが、実際には海氷は予測よりも早く減少しているとして、これでも「控えめな予測値」(USGS)という。

ホッキョクグマは主食のアザラシを捕獲するための足場として、海氷に依存している。解析によると、温暖化の進行で今世紀半ばの夏には、ホッキョクグマの生息に適した場所が42%も失われるという。

国際自然保護連合(IUCN)によると、ホッキョクグマは現在約20,000頭~25,000頭が米アラスカ州、カナダ、ロシアなどに生息。エサの減少でホッキョクグマの体重や繁殖率が低下しているとのデータもある。

地球温暖の影響は世界のあらゆる場所で悪影響を及ぼし始めている。

2007年9月 9日

環境危機時計

旭硝子財団は、地球環境の破壊で人類が存続できなくなる危機の度合いを時刻で表す「環境危機時計」が今年、過去最悪の9時31分になったと発表した。2006年よりも14分進んだ。9時半を超えたのは、1992年の調査開始以来初めて。

環境危機時計の時刻は、世界の715人環境専門家から得た回答を集計して決めた。危機の程度を零時1分から12時までの時刻で示し、9時1分から12時を「極めて不安な時間」として、専門家に時刻を示してもらった。日本の専門家に限れが、9時34分とさらに深刻。

時刻を回答する際、最も考慮した点について「地球温暖化」を挙げる専門家が、2006年よりも7ポイント増え、73%に達した。調査を監修した森島・地球環境戦略研究機関特別研究顧問は「京都議定書後の温暖化対策が決まっていないことなどに対する不安が表れている」と分析している。

2007年9月 8日

北極の海氷4割消失

米海洋大気局(NOAA)の研究チームは6日、2050年までに北極の海氷が1979年ー1990年の平均に比べて40%以上、解けてなくなるとの見通しを公表した。地球温暖化の影響で、ホッキョクグマや海中の生物などの生態系も崩れる恐れがあると警告した。

NOAAは国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)で採用している情報や計測モデルをもとに分析した。北極海の氷は春から夏にかけて減り、秋以降は増える環境を繰り返しているが、近年は氷の減り方が早いとの報告が相次ぎ、IPCCも2050年までに海氷が急激に縮小すると予測している。

米商務省の傘下にあるNOAAは8月末に昨年の気温上昇の主因が温暖化であるとの報告もまとめた。

2007年9月 7日

米中首脳が認識一致 成長阻害せぬ対策

APEC首脳会議に出席するたシドニー訪問中のブッシュ米大統領と中国の胡錦濤国家主席が6日会談し、経済成長を阻害しない形で温暖化対策を進めるべきだとの認識で一致した。

ブッシュ政権は技術革新を通じて環境対策を進める考えで、大統領は胡主席に環境関連のモノやサービスにかかる関税障壁を引き下げるよう求めた。

世界最大の経済国で核大国で二酸化炭素の最大排出国の2国の大統領と主席が、経済成長を阻害しない形などと言っている。そんなことをいうまえに、すこしでも二酸化炭素排出量を削減するかを考えたらどうなのか。経済成長をしなければならない。しかしその成長の過程で、あらゆる生物に対して、環境悪化があるとすれば、根本的に環境、経済を考えなければならないだろう。簡単に経済阻害などと首脳が言ってはこまるのだ。

2007年9月 6日

最高気温 101地点で更新

過去10年以上の観測データがある全国821地点のうち、40.9度を記録した岐阜県多治見市など23道府県の101地点で最高の記録を更新。うち約87%は暑さがピークを迎えた8月中旬に集中した。

記録的な猛暑の原因となったのが、8月に入り勢力を急拡大した太平洋高気圧。今年はフィリピン付近の海面水温が高くなる「ラニーニャ現象」の発生を考慮し、気象庁は当初、暑い夏を予想していた。同海域の対流活動が活発となり、太平洋高気圧の拡大に寄与すると見ていたためだ。

ところが予想に反して6、7月は太平洋高気圧が不活発。梅雨前線が押し上げられず各地で梅雨入り・明けが平年より1~2週間程度遅れ、「6月は高温少雨」、7月は低温多雨」と対照的な天候になった。

8月は同高気圧が日本列島をすっぽりと覆うように大きく張り出し、お盆付近を中心に各地で連日のように気温35度以上の「猛暑日」を観測。

埼玉県熊谷市など全国5地点で猛暑日の観測日数を更新したほか、全国107地点で観測史上一番の最高気温を観測した。

平均気温をみても、8月は東日本が平年比プラス1.4度、西日本も同1.3度と、統計が残る1946年以降で三番目の水準。暑さのピークは8月にずれ込んだが、結果的にラニーニャ発生時に顕著な猛暑の年となった。

降水量は各月ごとにばらついたが、3ヶ月平均をみると東日本は平年比3%減。西日本は同5%増とおおむね平年並み。梅雨前線の影響が少なかった北日本は21%減だった。

 

2007年9月 5日

マクドナルド CO2削減運動に協力

日本マクドナルド地球温暖化防止対策として政府が提唱する「一人一人一キロのCO2を削減する」運動を実施する。トレイマットで活動を告知するとともに「ビッグマック」を通常の半額に近い150円で販売する。業界ではモスフードサービスも同様に一部商品を割引くキャンペーンを始める。

トレイマットには、来店客向けに携帯電話から読み取れるQRコードやURLを掲載。環境省が個人向けにホームページを通じて提供する「私のチャレンジ宣言カード」を取り込めるようにする。トレイマットは全国約3800店に計700万部配付する。

カードや携帯を示した来店者に、通常260~290円のビッグマックを150円で販売する。

一方、モスフードサービスは来店客がチャレンジ宣言カードを店頭で提示すれば、「サウザン野菜バーガー」を割り引く。8月末から10月11日までの期間限定で、通常300円の商品を250円で販売する。

2007年9月 4日

水素燃料 貯蔵1.5倍 その3

燃料電池自動車の普及には、販売価格の大幅な削減と水素を供給するインフラ整備もカギを握る。国の「水素・燃料電池実証プロジェクト」は2006年度から第2期に入り、数値目標を立てて研究開発に挑んでいる。

燃料電池車は現在一台数千万~一億円とされ、リースでも月80万円~100万円かかる。プロジェクトは2020年に一台数百万円に下げる目標を掲げる。燃料電池に使う白金触媒の使用量の削減、安価な電解質膜の開発などが進められている。

水素の製造とステーションの拡大も課題だ。水素は現在、製鉄上やソーダ工場の副産物として作られ、工業用ガスとして年間約1億5000万立方メートルが出荷されている。需要拡大に合わせ、自然エネルギーを活用して水を電気分解するプラントが必要になると考えられる。

水素ステーションは東京や大阪、愛知県などにわずか12基。ステーション網整備は長期的な取り組みが欠かせない。

2007年9月 3日

地球温暖化 水不足対策

EUは加盟国は1日にリスボンで環境相会合を開き、将来的な水不足や干ばつに備えて協力を拡大することで合意した。地球温暖化の進行で欧州各地で深刻な被害がもたらされる恐れがあると判断。2008年をメドにEU加盟国が相互に金融・技術面などでの支援を進める枠組みを整える方針だ。

EUがまとめた予測によると、地球温暖化でスペインやイタリアなどの地中海地域での年間降水量が最大で40%減少するほか、中・東欧地域では夏の干ばつで農業生産が深刻な打撃を受ける恐れがある。

議長国ポルトガルはEU域内では最近数年間で既に約1億人が干ばつの(地球温暖化)影響をうけていると指摘。EU各国に協力拡大を求めた。

EUは、干ばつに強い穀物の共同開発や河川の水資源の効率的な配分などにも取り組み。

2007年9月 2日

水素燃料 貯蔵1.5倍 その2

サムテックは新分野開拓のためにタンク製造に乗り出し、1996年に米国に加工子会社を設立。米航空宇宙局のロケットや人口衛星にも使われ、技術を磨いてきた。日本重化学工業や日本自動車研究所と一緒に国のプロジェクトに加わり、ハイブリット型タンクの安全性能試験を来春までに終える予定だ。

トヨタの試算によると、燃料製造から自動車走行まで全段階で、水素燃料による燃料電池車の二酸化炭素排出量は、ガソリンに比べて20数%から最大で90%以上も減らせる。自動車の温暖化対策の切り札といえ、2002年から公道での走行実験も進んでいる。

政府は、2015年ころに燃料電池を搭載した一般乗用車が発売になるよう、産業界を支援している。トヨタは「法規制やインフラの充実など自動車メーカー側だけではクリアできない様々な課題はあるが、この時期から継続的に生産し販売できるよう目標を置いて開発を進めている」を話す。

サムテックも、自動車メーカーの燃料電池車開発が本格化する10年までに、ハイブリット型タンクの完成を間に合わせる計画だ。

2007年9月 1日

水素燃料 貯蔵量1.5倍 その1

燃料電池車の燃料タンク技術が急速に進展している。軽くて爆発の恐れもある水素を大量に安全に貯蔵する方法は大きな課題であった。

最近、1回の充てんで500キロメートル以上走行するメドが立ってきた。幹線道路沿いに水素ステーションが並び、燃料電池車が走る時代は、そう遠くないかもしれない。

自動車用鍛造部品メーカーのサムテック(大阪)は、水素の貯蔵性能を1.5倍に高めた水素貯蔵タンクを開発した。容器は40.8リットルのタンクに1.5キログラムの水素を蓄えられる。燃料電池車は通常、水素1キログラムで約100キロメートル走行でき、このタンクなら4本を搭載して600キロの走行が可能になる。

貯蔵アップのカギは、350気圧の高圧タンクの中に、水素を吸収・排出する水素吸蔵合金を組み合わせる「ハイブリット型」にしたこと。350気圧だけでは、実用的な走行距離の目標ラインとされる500キロメートル分の水素を詰め込めず、水素吸蔵合金だけの容器では格段に重くなる。ハイブリット型で双方の欠点をうまく補いあった。

タンクは溶接できないアルミニウム製。厚さ1cmはどの円筒を回転させながら成型する絞り加工を採用した。もともとハイブリット型を提唱したトヨタ自動車は分割した容器をリングで強く結合する方式だが、サムテックは「一体型の方が耐久性に優れている」と自信を示している。