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2007年7月31日

地球温暖化 豊かさの代償

排出権取引という市場原理の導入で京都議定書の目標値を達成しつつある欧州連合に比べ、日本は逆に8%の増加になっている。

温暖化懐疑派の反論もある。貧困の解消といった切実な問題を犠牲にしてまで、温暖化対策をする必要があるのか。しかし温暖化対策を怠れば、最も被害を受けるのは貧困層になる。どちらが先かわ問題ではない。

東大の松井教授によれば、今なされるべきは、科学的根拠を持たない単なる水かけ論ではなく、温暖化の効果と対策費用に関する知見を積み重ねることであろう。それによって、貧困解消に不可欠な経済発展と環境のバランスをとれることになる。

この温暖化の効果はどのようにすれば回答がでるのか。極めて難しい問題だ。地球全体を考え、長期の年月がかかる問題だ。例えば今CO2を削減しても、本当に温暖化がストップするのか。今0にしても数百年は温暖化が続くとの計算もある。効果の解析は難しい。

費用に関することは現実にすぐに計算される。

最も多くCO2を排出している国が京都議定書に参加していない。

日本が今後なにをなすべきか。省エネ技術の開発と、その海外移転の推進が日本経済にとっても地球環境にとっても大きなプラスになることを日本人はもっと自覚すべきなのかもしれない。今後途上国のエネルギー消費が地球の運命を左右する。と松井教授は言われている。

経済の発展も重要だが、この辺で地球規模の問題はマスコラボレーションなどを使って世界中の知恵を出し合って行くしか道はない。一国の経済を阻害するとか、先進国が今まで出していたCO2が悪いのでとか言っていてもはじまらない。国や大会社などが主導権をとるのでなく一般の人々を巻き込んで解決しなければならないだろう。しかし一般の人々の関心は薄くCO2の家庭排出量は1990年度より40%も増加している。

知恵を出し合って解決するしかない。

2007年7月30日

環境ブログ 温暖化対策は未来志向で

豊かさの費用を自覚する

ここ百年で世界の気温はセ氏で0.7度、日本の気温は1度、東京の気温に至っては3度上昇したという。

2002年の一人当たりのエネルギー消費量(石油換算)

アメリカ 5.4トン
日本 2.8トン
欧州主要国 3.0トン
中国 0.5トン
インド 0.2トン


先進国と発展途上国の差と、アメリカの突出ぶりがうかがえる。

IPCCの今年の報告書によると地球温暖化は人為起源の温暖化ガスの増加によってもたらされた可能性が非常に高いと結論づけた。

どのような影響があるか。

①海面上昇による高潮被害の増加

②熱帯低気圧の規模の増加

③地中海沿岸の乾燥化

④マラリアの感染拡大

⑤世界の気候や風土のバランスが大きく崩れる可能性が指摘

東京大学の田中教授は今年のサミットでの演説を評価。2050年までに温室効果ガスの排出量を世界全体で現在レベルから半減。

東北大学の明日香教授温暖化問題よりも貧困解消といった切実な問題を犠牲にしてまで、温暖化対策をする必要があるのか。

大阪大学の西条教授は主要国が乗りやすい仕組みを創ることこそが肝要だ。

IPCC議長のラジェンドラ・パチャウリ氏は「世界で最も高いエネルギー効率を誇っている」日本をモデルを世界に輸出すべきときだ。

東京大学教授 松井彰彦 日経新聞より

 

2007年7月29日

環境ブログ 京都議定書達成へ政府中間報告

政府は温暖化ガス削減に向け「目標計画」を見直す。削減が遅れているオフィースなど業務部門や家庭部門の対策を強化する。

業務部門を中心に約30の業界団体で新たに自主的な削減目標を設ける。排出権取引については関係者の意見が割れていることから、議定書の対象期間である2012年までの導入は見送る方向だ。

国内排出権取引2013年以降に

目標達成計画は議定書の約束期間が始まる前年の2007年に内容を見直すことになっている。排出量は1990年比で6%減らす義務を負っている。しかし排出量は2005年時点で7.8%増えており、目標達成は厳しい状況。特にオフィースなど業務部門や家庭での排出量が40%ほど増えている。

業務対策では、経団連中心に「自主行動計画」の参加業種の拡大や数値目標の設定を求める。参加していない学校や病院、新聞などに計画策定を要請。計画はあっても数値目標がない通信や放送などには目標設定を促す。現在は製造業を中心に35の業界団体が数値目標を設けている。秋までに30の業界団体が加わる。

家庭部門では、エアコンなどの家電の省エネ性能を目標年度までに向上させるようメーカーに義務付けた「トップランナー制度」の対象機器を広げる。家庭が専門家の省エネ指導に従って家電を購入する場合、低利ローンを受けられる制度の導入も検討する。

中小企業では、省エネ設備の導入で温暖化ガス削減した分を排出権として大企業に売却できる仕組みを創設する。省エネ設備導入への優遇税制など資金面の支援も視野に入れ、大企業に比べ削減が遅れている中小企業の対策を後押しする。

 

2007年7月28日

環境ブログ 核融合発電 コスト課題

地球温暖化を防止しつつ、急増するエネルギー需要に対応する。核融合発電はこの相反する課題を解決する有力手段の一つになる可能性がある。技術的な難易度が高く、実現困難という見方もあるが、中国、インドも研究計画に途中参加してくるなど、地球温暖化の時代を反映して改めて関心が高まってきた。

核融合発電はCO2排出は建設時だけで、その量は、様々なエネルギー源の中で最低レベルの原発の軽水炉とほぼ同じ。安全性も軽水炉より高いとされる。

日本原子力研究開発機構は国内では実現性に疑問を持たれ、冷たい視線を浴びてきた技術に、中印が(参加したいと)きて驚いた。環境とエネルギーの問題にせっぱ詰まっているのだろうと話す。

ただ実用化への課題は発電コストだ。「いまでも発電は技術的に可能だが、電気代は5倍かかる」と説明している。

そこでITERでは、2~3倍程度で済むレベルの性能を出したいという。

環境ブログ 核融合発電 コスト課題20070728

地球温暖化を防止しつつ、急増するエネルギー需要に対応する。核融合発電はこの相反する課題を解決する有力手段の一つになる可能性がある。技術的な難易度が高く、実現困難という見方もあるが、中国、インドも研究計画に途中参加してくるなど、地球温暖化の時代を反映して改めて関心が高まってきた。

核融合発電はCO2排出は建設時だけで、その量は、様々なエネルギー源の中で最低レベルの原発の軽水炉とほぼ同じ。安全性も軽水炉より高いとされる。

日本原子力研究開発機構は国内では実現性に疑問を持たれ、冷たい視線を浴びてきた技術に、中印が(参加したいと)きて驚いた。環境とエネルギーの問題にせっぱ詰まっているのだろうと話す。

ただ実用化への課題は発電コストだ。「いまでも発電は技術的に可能だが、電気代は5倍かかる」と説明している。

そこでITERでは、2~3倍程度で済むレベルの性能を出したいという。

2007年7月27日

核融合 今秋始動へ

日米欧など7ヶ国・地域が参加する国際熱核融合実験炉(ITER)計画が本格的に始動する。10年後の運転開始に向けて実験炉の建設も始まった。ITER計画が目指す核融合発電は、莫大なエネルギーを生み出せるほか、二酸化炭素排出量も少なく、原子力発電よりも安全性に優れていると評価されており、地球温暖化対策の切り札として期待が高まったいる。

実験炉はフランス南部カダラッシュで建設の着手した。

実験炉では太陽で起きている核融合反応を人工的に起こし、50万キロワットのエネルギーを安定的に取り出す制御技術を確立する。発電する計画は入っていない。

核融合反応を起こすには、燃料を1億度以上の高温のプラズマ(電離ガス)状態で長時間とじ込める必要がある。プラスの電気で反発しあう重水素と三重水素を高速で衝突させなければ反応しない。とじ込める性能と温度を高くすれば、出力エネルギーも大きくでき、経済性の見通しがたつ。

これまでの研究で、外部からの加熱エネルギーとほぼ同じ出力を得るまで技術は向上してきた。ITERでは、現在一程度のエネルギー倍率を5倍以上に高めて定常運転し、同10倍以上で約400秒の運転を目標にしている。

 

2007年7月26日

環境ブログ 温暖化対策

経済産業省と環境省は京都議定書が定める温暖化ガス削減に向け、目標達成計画を見直すための中間報告書を25日に提示する。

中間報告案の骨子

すぐに具体的な内容を検討すべき事項

①業界ごとに自主的な数値目標を設定する「自主行動計画」の参加業界を拡大

②家電のトップランナー制度の対象機器拡大

③中小企業の省エネ実績を排出権として大企業に売れる制度の導入

④国の施設に太陽光発電屋上緑化などを装備

⑤建造物の省エネ基準の規制対象を床面積2000平方メートル未満の物件にも拡大

⑥クールビズやごみな減量などの国民運動を促進

 

年末の最終報告に向け実施すべきかを検討する事項

国内排出権取引は2013年以降の中期的な戦略を実現するために検討

環境税は国民の理解を得るよう努めながら検討

2007年7月25日

環境ブログ 豪 森林保護

オーストラリアの外相は23日、APECの首脳会議で森林の保護・再生策を取り上げる考えを示した。インドネシアの森林保護や衛星による森林監視システムの普及に200億円を拠出すると発表した。

豪政府が23日から米中日など65ヶ国の代表を招いてシドニーで開いた「森林と気候に関するハイレベル会合」の記者会見で語った。伐採や山火事による森林破壊は「化石燃料に次ぐ温暖化の原因だ」と指摘した。森林の保護・再生は「もっと迅速に温暖化ガス削減効果が見込める対策だ」と述べた。

APEC議長国の豪州は環境問題を主要議題に据える方針だが、具体的な合意は難しい情勢だ。

2007年7月24日

環境ブログ 富士ゼロックス 複写機部品再利用

富士ゼロックスは使用済み複写機の部品を取り外して新品の製品に再利用する資源環境活動による2006年度の二酸化炭素排出抑制量が過去最高の15000トンに達した。一台あたりの部品点数が多くCO2排出抑制効果も大きいカラー機が、回収する使用済み複写機の中心となったため。今後は再利用部品の使用比率が高い製品の生産も拡大する。

同社は使用済み複写機から性能や残り寿命が一定基準以上の部品を、新品の複写機生産ラインに新品の部品と同様に投入している。部品の再利用にかかった費用と、新しい部品の購入が抑えられた金額との差額は3億8千万円で、4年連続の黒字となった。

商品企画・設計段階からの対応や使用済み複写機の回収時の輸送をCO2排出量が比較的少ない鉄道に切り替えるなど、黒字幅も前年度の約3倍で最高だった。

2007年7月23日

環境ブログ 石炭発電 先進技術

政府は地球温暖化防止に向け、石炭を燃やす際に出るCO2などを減らす技術をインド、中国など新興国に提供する。

まず良質でCO2排出量が少ない石炭を選ぶ技術と資金をインドに無償で供与する。日本の先端技術をテコに、2012年に期限が切れる京都議定書後の新しい温暖化対策で主導的な役割を果たし、新興国も含めた実効性のある温暖化ガス削減の枠組みを作りを目指す。

日本はインド、中国、マレーシアなどへの技術供与を検討する。

インドはCO2排出量で世界全体の約4%(世界第5位)

中国は18%(世界第2位)

新興国はCO2を多く排出する石炭発電の割合が7~8割と先進国に比べて高く、石炭関連の環境技術の需要が大きい。来年の北海道洞爺湖サミットに向けてインド、中国などが新しい枠組みに参加するように促す。

政府が第一弾としてインドに提供するのは、不完全燃焼によるCO2排出の原因となるアルミや鉄などを多く含む石炭を除き、比較的良質な石炭を抽出する選炭という技術。

甘利経済産業相がインドで共同声明を発表。年内にも工場建設に着手する。総費用は20億円。両国で折半する。

インドは今後、同様の選炭工場を約100基建設する考えで、実現するばインドの温暖化ガスを3~4%、大気汚染を起こす石炭灰の排出量を5%減らせる。

政府はマレーシアやミャンマーなどにも同じ環境技術を供与する方針。

中国には不純物を含んだ石炭を高熱で燃やし、CO2や硫黄酸化物の排出量を減らす技術などを供与する考えだ。

 

2007年7月22日

佐川急便 バイオ燃料導入

佐川急便は地球温暖化対策の一環でバイオマス燃料の利用を始める。首都圏で宅配用に使用している貨物軽自動車の燃料を今年秋からバイオガソリンにする。神戸市でもバイオ天然ガスの実証実験に加わった。

 

バイオガソリンバイオエタノールの化合物をガソリンと混ぜたもので、エタノール分は3%とされる。エタノールは大気中のCO2を吸収して育つ植物を原料とするため、その分CO2排出を抑えられると考えられる。4月の首都圏50ヶ所のスタンドでバイオガソリンの試験販売が始まる。

 

佐川急便は一都三県(東京、神奈川、千葉、埼玉)の貨物軽自動車1200台を目標に秋から順次、燃料を切り替える。

神戸では市などの実証試験に加わる形で、下水処理の過程で発生するガスをもとに精製する「バイオ天然ガス」の利用を始めた。現在天然ガス車1台に充てんしている。

2007年7月21日

海面上昇・下降

氷期・間氷期の繰り返しによって起きる大きな環境変化の一つ。

一般に氷期に海水面は低下し、間氷期に上昇する。海水の膨張・収縮、氷河の形成・溶解が大きな要因とされる。

 

氷河や海水の重みで地殻が沈み込み、氷河や海水が減って浮き上がる現象が起きる。このため、間氷期でも海水が下がる地域もある。

過去の海岸線は、地形侵食や海底堆積物から確認できる。縄文時代の貝塚は、当時海が迫った地で人が住んでいたことを物語る。

2007年7月20日

環境ブログ 排出権取引付きリース

三井住友銀リースは8月から、工作機械や空調設備などの物件に排出権を割り当てたうえでリースする新サービスを導入する。期間中にリース物件が排出する二酸化炭素量を算出し、それに見合う排出権を付与する仕組み。京都議定書により温暖化ガス削減義務を負う2008年を前に、企業側の需要が高いと判断した。

リース物件に排出権を割り当ててリースする手法の導入は初めてという。排出権は電力会社や鉄鋼メーカーなど大企業の場合、海外企業との相対取引で購入している。ただし、国内の取引市場が未整備で小規模な排出権の購入は困難だった。

三井住友銀リースは、海外企業から調達した排出権を顧客企業の要望に応じてリース物件に割り当てる。具体的にはリース物件の一日の稼動時間や電力やガソリンといった動力源の種類から、CO2の想定排出量を算出。企業側が希望する削減量に応じて物件ごとに排出権を割り当てる。排出権の価格は1トン当たり4000円程度。年間1万トン程度の利用を見込む。

排出権は三井住友銀リースが所有する物件に対して割り当てるため、利用企業は排出権の購入契約を結んだり、複雑な会計処理など煩雑な手続きは不要。利用企業は企業の社会的責任(CSR)活動の一環とし排出権付リースの利用をアピールできるなどの利点がある。

2007年7月19日

環境ブログ 途上国支援の拡充課題

ポスト京都議定書では、地球温暖化で影響を受ける途上国に対する先進国の支援も課題になる。削減目標を決めても、実際には先進国が途上国へ温暖化ガスを減らす技術を移転したり、海面上昇などの被害を防いだりする仕組みがないと、目標達成は難しいからだ。

京都議定書では途上国支援の仕組みとして、途上国への技術移転の見返りに先進国が排出権をもらうクリーン開発メカニズム(CDM)を導入した。ただ、途上国の一部では不満の声が上がっている。

一つはCDMの実施が急速に経済成長している中国やインドなどに限られていることだ。日本貿易振興会(ジェトロ)の調査によると、これまでに世界で承認されたCDMのうち7割を中国、インド、ブラジルの3ヶ国が占める。アフリカなどの小国はほとんどない。

もう一つは、技術移転の対象が工場など民間企業が多いため、道路や水道といったインフラの整備に使われず、市民生活の改善にはつながらないこと。

CDMに詳しい地球環境戦略研究所のカントリーオフィサーは「CDMとして認める事業を多様化すべきだ」と指摘する。

2007年7月18日

環境ブログ 温暖化ガス排出権 豪 2011年  取引所

オーストラリアは17日2011年までに温暖化ガス排出権の取引市場を設立する方針を明らかにした。企業ごとに排出量の上限を設け、過不足分を売買する仕組み。オーストラリア経済の繁栄を犠牲にしないとしている。削減目標値は企業活動を損わない範囲で、2008年以降に設定するとの見通しを示した。

温暖化ガスの削減目標値設定を先送りしたことで、APEC首脳会議では、数値目標設定は議論されない見通し。ハワード首相は議長国として環境問題を主要議題に据える考えだが、省エネ技術の活用などにとどめると見られる。

オーストラリア政府は排出権取引市場の設立に向けた法制度を年内に整備し、2009年にも企業の温暖化ガス削減状況を監視する独立機関を設置する。新制度により排出量が多い企業は削減目標とエネルギー使用の実態を報告する義務が生じる。豪環境相は「排出量の多い約700社が設定義務を負うことになる」と述べた。

豪政府は温暖化対策として今後、6億2700万豪ドルの追加支出を決めた。このうち5割は学校での太陽光による温水供給や雨水の貯蔵タンクの整備費。


京都議定書を離脱したオーストラリアが議長国となって何を決めるというのか。近くの小さな島々が海水の上昇により水没の危機にさらされているときに、豪は小さな国々の移民も認めていない。又この国は捕鯨に大反対して、日本とこの件では敵対している。鯨の環境は大声で言っておきながら、経済のマイナスになると京都議定書も離脱する。鯨も結局はオーストラリアにとって関係ないんですね。

2007年7月17日

環境ブログ 温暖化ガス削減 脱石炭 次世代高炉

世界の大手鉄鋼メーカーが地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出をゼロにする次世代の高炉技術の共同開発に来年にも乗り出す。石炭の代わりに水素を使う方法で、実用化は2030年以降の見通し。現在の高炉ではすでにCO2排出削減が限界に来ており、根本的な技術革新が必要という業界共通の課題に向け企業の垣根を越えて協力する。

鉄は酸化鉄である鉄鉱石を高炉でセ氏2000度以上に加熱し、酸素を取り除いて生産する。酸素を取り除くことを還元と呼び、現在はそのために石炭を焼いたコークスを一緒に入れる。ただ、コークスが反応するときに大量のCO2が発生してしまう。

一方、開発に乗り出す「水素還元製鉄」という技術はコークスの代わりに水素を利用する。水素も酸素と反応しやすく、還元の働きがある。炭素を含まず、還元の後に残るのは水なので、理論上CO2は出ない。

共同研究では高炉から出る排ガス中のCO2を回収して地中などに固定する技術にも取り組む。

新日鉄などは水素還元製鉄の基礎研究に先立ち、石炭を焼いてコークスを作る工程で発生する水素を回収する技術をすでに開発。同社の製鉄所内にプラントを建設し、日量0.2トンの水素を生産できるようにしている。

2007年7月16日

EU加盟国 CO2排出割り当て

EU加盟国のCO2排出割り当て

2008年~2012年の年間上限枠。単位は百万トン、%

EUの検定 加盟国の申請 かい離率
エストニア

13

24

47.8

ポーランド

209

285

26.7

スロバキア

31

41

25.2

チェコ

87

102

14.8

ハンガリー

27

31

12.4

ドイツ

453

482

6.0

英国

246

246

0

フランス

133

133

0



欧州委員会は京都議定書の約束期間を前に、加盟国にそれぞれCO2排出量の上限枠を割り当てた。将来の経済成長を見込んで排出量を申請した中・東欧やバルトなどの新規加盟国は上限枠が大幅に削減されており、「誤ったデータで経済成長の機会がある国に削減を迫っていいる」などと反発を強めている。

例えばスロバキアは年間平均のCO2排出量を約4130万トンに抑えると申請したが、欧州委員会は排出量の上限を約3090万トンに設定。同国は当初の想定に比べて25%を超える排出削減を迫られている。エストニアでは申請とのかい離率が50%近くになった。

京都議定書でのEUのCO2削減幅は1990年比で8%。調印時の旧加盟国15ヶ国だけではなく、2004年以降にEUに加盟した新加盟国も同様の排出量削減を求められている。

EU加盟に伴う西欧からの投資などで新規加盟国は4~8%の高成長を続けている。ただエネルギー利用の効率化は進んでおらず、CO2排出が相対的に多い石炭の利用割合が高い。

EUは京都議定書の実行段階で新規加盟国からの抵抗に直面している。

 

2007年7月15日

CO2削減に反発

EUが設定した加盟国別のCO2排出枠に反発するポーランド、ハンガリーなどの新規加盟国が相次いで欧州委員会を欧州司法裁判所に提訴した。削減計画が厳しすぎ、経済成長を損なう恐れがあると主張している。京都議定書の約束期間2008年~2012年を控え、加盟国の足並みの乱れが表面化した。国際的な温暖化防止交渉にも影響を及ぼす可能性がある。

EUの行政機関である欧州委員会を提訴したのは中欧スロバキア、ポーランド、チェコ、ハンガリーの4ヶ国。 バルト諸国のエストニアも近く提訴に踏み切る方針を決めた。各国はEUのCO2削減計画は算出の根拠が明確ではないと批判、欧州司法裁に計画の妥当性の判定を求める。欧州委員会は決定に自信を持っており、各国との調整を拒否、法廷で争う構えだ。

2007年7月14日

バイオエタノール ブラジルで生産

豊田通商はブラジルでガソリンの代替燃料となるバイオエタノールの生産事業に参画する。伊藤忠商事や現地企業と共同で事業化調査に着手、同国北東部にサトウキビ農園や工場を設けて2012年にも生産を始める計画だ。総事業費は数百億円規模の見通し。米国などで環境対応の自動車燃料の需要が高まっていることに対応する。

東部のペルナンブコ州で約15万ヘクタールの未利用地を対象に調査を実施、灌漑設備の導入などに関する計画を来年末までに詰める。

工場一ヶ所あたりの投資額は約200億円で、生産能力は年間25万kl程度の見通し。この規模の工場を複数設けることも検討する。生産したバイオエタノールはエタノール車が普及するブラジル国内のほか、米国やアジアで販売、2商社がマーケティングなどを担当する。

豊通は自動車関連に偏っている収益構造を改善するため、事業参画を決めた。

 

2007年7月13日

産業部門 排出削減に限界

地球温暖化の防止に向け、鉄鋼業界の二酸化炭素削減は急務だ。鉄鋼が排出する温暖化ガスは製造業で最も多く、経済成長が著しい中国やインドでは鉄鋼の生産量が急増している。

国内の鉄鋼業界から排出されるCO2量は年間約1億8千万トン。だが日本メーカーは「CO2削減はもう限界だ」(新日鉄)という。国内鉄鋼業界はオイルショックなどを経て排熱の再利用を加速してきた。例えば鋼板工場などを運転する電力は主に排熱を使って自前で発電する。こうした結果、製鉄所で使うエネルギー源の99%は石炭だ。

しかし石炭使用量は粗鋼生産量に直結している。CO2排出量をされに減らすには、余剰電力の販売という手法が政府の削減計画で認められているが、排熱利用にも限界がある。残る手は減産しかない。鉄鋼業界が国別の削減義務に強く反対しているには、こうした技術的な背景がある。

 

2007年7月12日

火力発電7基を再稼動

東京電力、関西電力、東北電力の3社は猛暑に備え、長期停止中の火力発電所を再稼動させる。3社の総発電能力の2%に相当する。渇水などで水力発電に影響が出ているうえ、原子力の稼働率も低迷しており石油火力で補う。燃料費や二酸化炭素排出増加につながる懸念はあるが、電気の安定供給を優先させる

東北電力は16年振りに再稼動させる。

出力調整の簡単な石油火力を調整弁として使っている。不測の事態に備え電力10社のうち8社が、日常は使わない火力発電所を計36基・約110万キロワット分温存している。

再稼動は、記録的な暖冬で水力発電に必要な降雪が少なかった影響が多きい。一部の原発で不具合があり、定期検査が延長される事情の重なった。

2007年7月11日

絶滅危惧種に新たな脅威

ボルネオ島に生息するオランウータンは世界自然保護基金が絶滅危惧種に指定している。推定頭数は10,000匹。正確な統計はないが、50年前の十分の一になったとの試算もある。熱帯雨林の伐採で生活空間が奪われたためだ。

さらにバイオ燃料の重要拡大が追い討ちをかける。バイオディーゼルの原料となるパームヤシ農園の開発で、森林と伐採する際に発見されるオランウータン親子が後を絶たない。体の大きい親は危険と見なされ殺されケースが多く、これが個体数の減少に拍車をかける。このままなら今後50年以内に絶滅するとの見方もある。

オランウータンはエサを求めて川に沿って移り歩く。ところが森林の伐採で森が至る所で途切れてしまい、移動もままならない。

森林を結んで野生生物の道を確保する「生命の回廊」計画の一環で、WWFとマレーシア・サバ州が共同で進める。川に沿って長さ約200キロの森林を自然保護区に指定し伐採くい止める考えた。

回廊づくりもバイオ燃料ブームが影を落とす。所有者の農民から森林を購入しなけらばならないが、バイオ燃料の需要増で土地の値段が高騰、費用は総額約100億円に達する。

先進国が求めるバイオ燃料が農民を追い詰める。温暖化を防ぎたいなら海外に頼らず、太陽光発電の導入など国内で対策に取り組むべきだ。

日本は京都議定書の目標達成に向け2010年度までに50万キロリットル(原油換算)のバイオ燃料を導入する。燃料の多くを輸入する。

2007年7月10日

日本企業「貧困削減」参加を

貧困向け小口無担保融資「マイクロクレジット」で2006年のノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス・グラミン銀行総裁は、都内で日経の取材に応じた。

貧困削減へ利益追求を主目的としない「社会的事業」の普及が必要だとする持論を展開した。途上国の再生可能エネルギー事業への日本企業の参加を訴えた。

太陽光発電を巡り、ユヌス氏はバングラデッシュで、グラミン銀行の収益を利用して傘下の団体が貧困家庭向けに低価格でソーラーパネルを販売していることを紹介した。高品質パネルの量産技術を持つ日本企業が事業に参加すれば「多くの人が低コストで代替エネルギーを使えるようになる」とした。

日本企業の利点にも言及。太陽光発電への協力・投資による温暖化ガス削減分を自らの排出削減量に算入できる京都議定書のCDMを利用できる。と協調した。

ユヌス氏の定義によると、ソーシャルビジネスへの投資提供者は投資元本は回収できるが、利益は事業拡大への再投資に回す。1回で終わる寄付と異なり、事業を通じて持続的に貧困層を支援できる。この考え方を世界で定着させるため「ソーシャルビジネスを手がける企業が上場する株式市場や、専門の経営学修士課程を創設したい」などとも語った。

2015年までに貧困人口を1990年比で半減するという国連目標に合わせてマイクロクレジットの利用者を広げ、世界の貧困層の中での利用者比率を現在の10%未満から50%にするとの目標を示した。

同氏はパネル討論で「日本の政府開発援助」でソーシャルビジネスを助けられると指摘した。

企業のソーシャルビジネス参加例として、仏食品大手ダノンとグラミン銀行の合弁企業が昨年11月、貧困層向け低価格ヨーグルトの生産、販売を始めたと説明した。

2007年7月 9日

バイオ燃料 EU国際ルール作り

EUはガソリンを代替するエタノールなどバイオ燃料の取引や生産について国際的なルール作りに乗り出す。価格安定化や公正取引の確保をめざすとともに、森林保護などにも配慮した多国間の枠組みを想定。日本、米国、ブラジルなど主要な産消国に対し年末にかけて相次ぐ地球温暖化に関する国際会議で提案する見通しだ。

バイオ燃料を巡る主導権の確保には米国も意欲をみせており、米欧の争いが激化する可能性もある。

EUは国際取引ルールにバイオ燃料の生産と消費の管理を通じた価格安定化、特定の国に偏った輸出の禁止、公正な競争環境の整備などを盛り込んでいく考えだ。

原料のトウモロコシやサトウキビを生産する途上国への技術支援も国際的な枠組みで進める。原料需要の膨張で食料配分や森林資源に悪影響が及ばないように国際的な監視網を構築することも検討する。

バローゾ欧州委員長は取引市場を立ち上げるには国際的な基準が必要だ。EUが主導的な役割を果たすと表明した。

代替エネルギーとして注目されるバイオ燃料は世界的に需要が拡大。温暖化ガス削減につながるとの評価もあり日本でも利用が広がる。原料となる穀物の価格上昇を招いている。

環境対応は外交上の争点にもなっている。

2007年7月 8日

環境ブログ 地球温暖化 CO2削減技術

地球温暖化は世界経済に様々な影響を及ぼす。株式市場も問題の広がりに敏感になってきた。企業の環境対応に関する情報公開の世界標準づくりに加わるなど、積極的になってきた。

景気刺激の効果

主要国首脳会議で各国首脳は2050年までに世界の温暖化ガス排出量を半減する決意を示した。株式市場には朗報だ。温暖化ガス削減対策は技術開発を後押しして景気を刺激する。

太陽エネルギー

風力発電

炭素繊維

温暖化自体は景気を圧迫する。IPCCは2030年の世界の国内総生産への影響を最大3パーセント減と予測した。国内景気の影響は2050年までにCO2排出量を1990年比70%削減するには、最大年間9兆8千億円の費用がかかるという試算もある。温暖化対策がCO2削減のための技術開発を伴えば、対策が必要な発展途上国への技術提供や輸出につながる。技術を持つ企業と持たない企業との間に競争力の差が生じる。生き残りを賭けた競争になり、株式市場の主役も交代する。投資マネーは温暖化に弱い企業の株から強い企業にシフトする。

世界的に逆風なのはCO2を排出する企業だ。代表は石油業界だ。自動車業界は、ディーゼルエンジンなど排出量を抑える技術が明暗を分ける。追い風が吹く企業は代替エネルギーの開発技術を持つところだ。

日本への影響は日本株全体からみれば追い風だ。太陽光発電の技術は世界屈指だし、風力発電、省エネ、新素材の技術にも潜在力がある。政府の温暖化対策が明確になり、企業が温暖化対応の情報開示をすすめることがマネーをひきつける条件だ。

2007年7月 7日

排出権取引

環境省の排出権取引制度

制度に参加した国内企業の事業所はCO2年間排出量の削減目標を設定する。目標以上に削減できた場合は、それが排出権となり、目標に達しなかった企業が購入すれば、削減不足分を補うことができる。

国は参加企業が省エネ設備などを導入する際に補助金を出し、各企業の省エネを後押しする。初年度の2005年度には、全国で34社・事業所が削減目標を設定して参加した。

自主参加型国内排出権取引制度の県内参加事業所

会社名 事業所名 概要

2006年度のCO2

排出削減予測量

2006年度のCO2

排出削減量(見込み)

東洋ガラス 川崎工場 コージェネ導入

2623トン

16237トン

河西工業 寒川事業所 コージェネ導入

2400トン

2748トン

富士フィルム

テクノプロダクト

竹松工場

(寒川)

ボイラー・吸引式冷凍機の更新

1035トン

 

1538トン

日産車体 テクノセンター コージェネ導入

650トン

870トン

日本総合研究所 大和センター

電算室空調機のインバータ化

210トン

▲26トン



日本総研は実施前に比べて排出量が26トン増加を示している。

 

2007年7月 6日

CO2排出権売却

環境省の「自主参加型国内排出権取引制度」に参加している東洋ガラスは川崎工場での省エネルギー対策で生じる二酸化炭素1,000トン分の排出権を、東京ガス子会社のエネルギーアドバンスへ売却した。神奈川県内事業所の同制度での排出権取引は初めて。今後県内でも、排出権を活用した温暖化ガス削減防止の取り組みが広がりそうだ。

東洋ガラスの掲げてCO2削減目標は年間2,623トン。導入から15年以上を経過したコージュネレーション(熱電併給)システムを更新し、出力990キろワット級のガスエンジン2基を出力1,250キロワット級の最新型2基に置き換えることで達成した。

削減対策の実施期間となる2006年4月から2007年3月までの削減実績をまとめたところ、約束の値を約13,600トン上回る見通しとなった。コージェネ更新に加え、溶融窯の定期補修での高断熱性れんがの採用や、カレット(ガラス瓶の破砕片)の利用率向上、重油からの都市ガスへの燃料転換などが貢献した。

エネルギーアドバンスは他の参加者で、目標達成が困難な企業が現れた場合、転売して目標達成を支援する。両者は売買額を明らかにしていない。

2007年7月 5日

TBS 自然エネルギーで放送

TBSは世界陸上大阪大会の放送電力を全量、風力発電などによる自然エネルギーでまかなう。

番組用電力を全て自然エネルギーで調達するのは国内の地上波放送局で初めてという。環境問題に敏感な視聴者の増加に対応する。広告スポンサーに環境意識が高い企業を獲得する狙いもありそうだ。

自然エネルギーによる割高な発電コストと通常の発電コストの差額を負担することで自然エネルギーの電力を使ったとみなされる「グリーン電力証書」の仕組みを活用する。東京電力子会社の日本自然エネルギーから、証書の発行を受ける。

TBSは競技場で使用する電力なども含め合計50万キロワット時全て証書の利用対象とする。

TBSグループが日本自然エネルギーと結んだ契約量は年間300万キロワット時。

2007年7月 4日

バイオ燃料 養殖海藻で自給自足

日本海で養殖した海藻からバイオエタノールを生産するば将来の国内需要を十分まかなえる。三菱総合研究所が地球温暖化防止で需要が拡大するバイオエタノールに関する試算結果をまとめた。

政府は2030年までに植物から作るバイオ燃料を年600万kl導入する長期目標を掲げる。ただ国内の遊休地に原料作物を植えても供給量は100万klが限界で、多くの輸入に頼る必要があるとされる。

三菱総研によると、日本海の中央部にある浅瀬「大和堆」で年間約6500万トンの海藻を養殖し、全量処理すれば2000万klのバイオエタノールが生産できるという。生産コストはガソリン並みの1リットル当たり58円も可能だとした。三菱総研は海藻を原料とするバイオエタノールの事業家をめざすフォーラムを7月に立ち上げる。

2007年7月 3日

地球温暖化 暑い夜

国立環境研究所は温暖化が進行すると2030年夏には、最低気温が27度以上の「暑い夜」の日数が日本国内では20世紀末の約3倍に増えるとのシュミュレーション結果を発表した。

最高気温が35度以上の「猛暑日」も1.5倍になる。熱中対策などが一層必要になりそうだ。

同研究所は温暖化の将来予想をまとめたIPCCの報告を基に、スーパーコンピュータで2030年までの国内への影響を試算した。

予測結果によると、東京では1981年から2000年までは年平均5日だった「暑い夜」が2011年から2030年までは15日に増加。「猛暑日」も5日から7~8日に増えるという。

冬の平均気温は、昼の最高気温が6度以下の「寒い日」と夜の最低気温が零下の「寒い夜」はいずれお日数が三分の一に減る計算になっている。

2007年7月 2日

温暖化ガス削減 農水省が目標

農林水産省は農業・水産分野で温暖化ガスの排出削減対策を強化する。国産バイオ燃料の生産拡大のほか、ビニールハウスの光熱費削減や漁船の燃費向上などで排出削減目標を設定。京都議定書では2012年までに1990年比で6%削減を目指しているが、排出量は逆に増えていることから、追加対策が必要と判断した。

新たに温暖化ガスの排出削減目標を設定したのは施設園芸や農業機械を使う場合の省エネ推進、環境保全型農業の推進による削減、漁船の省エネルギー推進の三項目。

農業分野の従来型と合わせて農業・水産分野で0.13パーセントの削減を目指す。

2007年7月 1日

地球温暖化 被害抑制へ対策

EUは地球温暖化や将来の気候変動による被害を防ぐ新たな行動計画を2008年までに策定することを決めた。地域別の被害予測に加え、干ばつに強い穀物の共同開発や水資源の効率的な利用、海面上昇からの沿岸地域の保護などの対策を盛り込む。温暖化ガス削減とは別に被害防止対策を作り、経済成長の持続を目指す。

温暖化ガスの効果的な排出削減と同時に、起こりつつある気候変動への経済・環境面からの調整を進める必要があるとかたった。

スペインやイタリアなどの地中海地域が気候変動で深刻な影響を受け、年間降水量が最大40%減るうえ、気温上昇や水不足で耕作地が10~30%減少するとした。

EU主要都市を海面上昇や大規模な洪水から守るため、沿岸部の護岸工事や堤防設置などの対策も入れる。

熱波から高齢者を保護するため、医療機関の受入体制の整備も進める。猛暑による死亡者が10万人当たり最大30人になると予測する。

アルプスなど山岳地域ではスキーに代替する観光振興策の検討する。

EU加盟国の協力でより正確な被害を予測するシステムを立上げ、気候変動が将来の経済成長にどの程度の影響をもたらすか詳細に検証する考えた。